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公開番号2023124501
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-09-06
出願番号2022028293
出願日2022-02-25
発明の名称乾燥測定装置
出願人株式会社木原製作所
代理人個人
主分類F26B 21/04 20060101AFI20230830BHJP(乾燥)
要約【課題】乾燥条件のパラメーターの変化によってどのような乾燥状態が得られるかという乾燥のメカニズムを探求しながら、それらのパラメーターの乾燥への影響を、乾燥工程をシミュレーションしながら評価可能な乾燥測定装置を提供する。
【解決手段】乾燥測定装置1は、空気を循環させて被乾燥物を乾燥させる乾燥庫33と、その乾燥庫33内に配置され被乾燥物を収容する乾燥容器の重量を測定する秤6と、乾燥庫33内の乾球温度50aを測定する乾球温度計7と、乾燥庫33内の湿球温度51を測定する湿球温度計8と、空気を加熱するヒーター2と、空気を循環させるファン4と、空気を排出して外気を取り入れるダンパー3と、乾球温度計7の測定値、湿球温度計8の測定値、秤6の測定値、ヒーターの出力値56、ファンの出力値57及びダンパーの開度55を記憶する記憶装置45と、を有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
空気を循環させて被乾燥物を乾燥させる乾燥庫と、その乾燥庫内に配置され前記被乾燥物を収容する乾燥容器と、この乾燥容器を載置して重量を測定する秤と、前記乾燥庫内の乾球温度を測定する乾球温度計と、前記乾燥庫内の湿球温度を測定する湿球温度計と、前記空気を加熱するヒーターと、前記空気を循環させるファンと、前記空気を排出して外気を取り入れるダンパーと、前記乾球温度計の測定値、前記湿球温度計の測定値、前記秤の測定値、前記ヒーターの出力値、前記ファンの出力値及び前記ダンパーの開度を記憶する記憶装置と、を有することを特徴とする乾燥測定装置。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記乾燥容器を支持して前記秤の上から前記乾燥庫外に前記乾燥容器を導出するポートを有することを特徴とする請求項1記載の乾燥測定装置。
【請求項3】
前記空気を加湿する加湿器を有し、前記記憶装置は前記加湿器の出力値を記憶することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の乾燥測定装置。
【請求項4】
前記秤と前記乾燥容器の間に介挿される断熱部材を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の乾燥測定装置。
【請求項5】
前記乾燥容器内に収容された前記被乾燥物の観察が前記乾燥庫の外部から可能な観察窓を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の乾燥測定装置。
【請求項6】
前記乾燥容器内に収容された前記被乾燥物の撮影が可能な撮影装置を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の乾燥測定装置。
【請求項7】
前記ファンに制御信号を送信する制御装置を備え、前記秤が前記重量を測定する際に前記制御装置は前記ファンに前記制御信号として停止信号を送信することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の乾燥測定装置。
【請求項8】
設定乾球温度と、設定湿球温度と設定絶対湿度と設定相対湿度のいずれかと、を少なくとも入力する入力装置を備え、前記記憶装置は、湿り空気線図を記憶し、前記制御装置は、前記設定乾球温度の入力を受けて前記ヒーターの出力を制御するヒーター制御信号を前記ヒーターに送信し、前記設定湿球温度と前記設定絶対湿度と前記設定相対湿度のいずれかの入力を受けて前記ダンパーの開度を制御するダンパー制御信号を前記ダンパーに送信することを特徴とする請求項7記載の乾燥測定装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、果実やキノコあるいは葉たばこ等の植物やワカメや小魚や貝類等の海産物が加熱空気によってどのように乾燥されるかを測定することで乾燥のメカニズムを研究し、また、乾燥に影響を及ぼすパラメーターを評価する乾燥測定装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
干物やドライフルーツあるいは野菜や果物の粉末等様々な食品が乾燥によって商品価値を高めている。
したがって、熱風乾燥を行う場合には、乾燥過程でどの程度乾燥しているかを確認する技術がいくつか開示されている。
例えば、特許文献1には「野菜等の静置型乾燥装置」という名称で、野菜等を乾燥させる乾燥機で、乾燥ボックスの下方に引き出し可能なサンプル乾燥ボックスを備え、また、このサンプル乾燥ボックスの重量を測定する重量測定部が設けられている。
この発明によれば、乾燥運転中において、重量測定部で測定した重量測定値の表示を見て、被乾燥物の乾燥進行状況を把握することが可能であり、乾燥を停止する時期を適宜判断することが可能である。
また、特許文献2には「循環型穀物乾燥機の水分検知装置用取付台」という名称で、穀物を循環させながら乾燥させる乾燥機において、水分を検知するために誘導路を設け、その誘導路の途中に試料採取口を設けて循環している穀粒を水分計に導いて含水率を測定する考案が開示されている。
この考案によれば、乾燥機の揚穀機の外側から簡単に穀粒の含水率を測定することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-239691号公報
実公昭62-40311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示される発明では、被乾燥物の乾燥進行状況を把握して乾燥を停止する時期を判断することが可能であるに留まり、熱風乾燥において、どのような条件やパラメーターで乾燥すれば品質を高めることができるか、あるいは必要な熱エネルギーを最小限に抑えられるかという課題については解決できないという課題があった。
また、特許文献2に開示される考案においても、穀粒の含水率は簡単に測定できるものの、乾燥条件の設定をどのように行えば品質の高い穀粒乾燥が可能であるか、あるいは必要な熱エネルギーを最小限に抑制できるかは把握することができないという課題があった。
本発明は、かかる従来の事情に対処してなされたものであり、水分を含んだ状態から加熱空気をあてて乾燥させる場合、従来、経験的な乾燥条件を設定しながら、乾燥時に乾燥の状態を把握するために、乾燥中の被乾燥物から試料を抽出してその試料の含水率を測定するに留まっていたのに対し、どのような条件で乾燥すれば品質を最も高められるか、あるいは必要な熱エネルギーを最小限に抑えられるかという課題に対し、解決可能に乾燥状態を把握しながら、科学的根拠に基づく乾燥モデルの形成と乾燥工程のシミュレーションを可能とする乾燥測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、第1の発明である乾燥測定装置は、空気を循環させて被乾燥物を乾燥させる乾燥庫と、その乾燥庫内に配置され前記被乾燥物を収容する乾燥容器と、この乾燥容器を載置して重量を測定する秤と、前記乾燥庫内の乾球温度を測定する乾球温度計と、前記乾燥庫内の湿球温度を測定する湿球温度計と、前記空気を加熱するヒーターと、前記空気を循環させるファンと、前記空気を排出して外気を取り入れるダンパーと、前記乾球温度計の測定値、前記湿球温度計の測定値、前記秤の測定値、前記ヒーターの出力値、前記ファンの出力値及び前記ダンパーの開度を記憶する記憶装置と、を有することを特徴とするものである。
このように構成される乾燥測定装置では、秤が被乾燥物の重量を測定するように作用し、乾球温度計は乾燥庫の乾球温度を測定し、湿球温度計は乾燥庫の湿球温度を測定するように作用する。ヒーターは循環する空気を加熱し、ファンは加熱された空気を循環させ、ダンパーは被乾燥物から放出された水分を含んだ空気と外気を交換するように作用する。記憶装置は、乾球温度計の測定値、湿球温度計の測定値、秤の測定値、ヒーターの出力値、ファンの出力値、ダンパーの開度を記憶して乾燥環境及び被乾燥物の重量を含む乾燥履歴を保存するように作用する。
【0006】
また、第2の発明である乾燥測定装置は、第1の発明において、前記乾燥容器を支持して前記秤の上から前記乾燥庫外に前記乾燥容器を導出するポートを有することを特徴とするものである。
このように構成される乾燥測定装置では、第1の発明の作用に加えて、ポートが被乾燥物を乾燥庫外に導出するように作用する。
【0007】
第3の発明である乾燥測定装置は、第1又は第2の発明において、前記空気を加湿する加湿器を有し、前記記憶装置は前記加湿器の出力値を記憶することを特徴とするものである。
このように構成される乾燥測定装置では、第1又は第2の発明の作用に加えて、加湿器が循環する空気に水分を供給するように作用する。
【0008】
第4の発明である乾燥測定装置は、第1乃至第3の発明のいずれかの発明において、前記秤と前記乾燥容器の間に介挿される断熱部材を有することを特徴とするものである。
このように構成される乾燥測定装置では、第1乃至第3のいずれかの発明の作用に加えて、断熱部材が乾燥容器と秤との間での熱伝導・熱伝達を防止するように作用する。
【0009】
第5の発明である乾燥測定装置は、第1乃至第4の発明のいずれかの発明において、前記乾燥容器内に収容された前記被乾燥物の観察が前記乾燥庫の外部から可能な観察窓を有することを特徴とするものである。
このように構成される乾燥測定装置では、第1乃至第4のいずれかの発明の作用に加えて、観察窓が、乾燥測定装置内に配置された被乾燥物を観察可能に作用する。
【0010】
第6の発明である乾燥測定装置は、第1乃至第5の発明のいずれかの発明において、前記乾燥容器内に収容された前記被乾燥物の撮影が可能な撮影装置を有することを特徴とするものである。
このように構成される乾燥測定装置では、第1乃至第5のいずれかの発明の作用に加えて、撮影装置が、乾燥測定装置内に配置された被乾燥物を撮影可能に作用する。
(【0011】以降は省略されています)

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