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公開番号
2025148225
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-07
出願番号
2024199696
出願日
2024-11-15
発明の名称
組成物、組成物の製造方法、光学フィルム、光学フィルムの製造方法、層、層の製造方法、光学フィルター、光学素子、固体撮像装置、およびカメラモジュール
出願人
JSR株式会社
,
日本板硝子株式会社
代理人
弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類
G02B
5/22 20060101AFI20250930BHJP(光学)
要約
【課題】外観および再分散性に優れる組成物であって、高い可視光透過率および低い近赤外線透過率を有し、かつ、高温高湿環境下においても耐久性、および耐屈曲性に優れる光学フィルムや光学フィルターを形成することができる組成物を提供すること。
【解決手段】ホスホン酸成分と銅成分とを含む光吸収性化合物(A)、および、環状オレフィン系重合体(B1)を含有する組成物(D)であって、該組成物(D)中の環状オレフィン系重合体(B1)全体の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定される、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が150,000~1,000,000である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
組成物(D)であって、
該組成物(D)は、ホスホン酸成分と銅成分とを含む光吸収性化合物(A)、および、環状オレフィン系重合体(B1)を含有し、
前記組成物(D)中の環状オレフィン系重合体(B1)全体の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定される、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が150,000~1,000,000である、
組成物(D)。
続きを表示(約 3,100 文字)
【請求項2】
前記組成物(D)中の固形分の含有量が2~85質量%であり、
前記組成物(D)100質量%に対する前記重合体(B1)の含有量が1~80質量%であり、
前記化合物(A)1質量部に対する前記重合体(B1)の含有量が0.1~7質量部である、
請求項1に記載の組成物(D)。
【請求項3】
前記重合体(B1)が、下記式(X
0
)で表される単量体および下記式(Y
0
)で表される単量体からなる群より選ばれる少なくとも1種の単量体を用いて得られた重合体である、請求項1に記載の組成物(D)。
TIFF
2025148225000033.tif
43
160
〔式(X
0
)中、R
x1
~R
x4
はそれぞれ独立に、下記(i’)~(ix’)より選ばれる原子または基であり、k
x
、m
x
およびp
x
はそれぞれ独立に、0~4の整数である。
(i’)水素原子
(ii’)ハロゲン原子
(iii’)トリアルキルシリル基
(iv’)酸素原子、硫黄原子、窒素原子またはケイ素原子を含む連結基を有する、置換または非置換の炭素数1~30の炭化水素基
(v’)置換または非置換の炭素数1~30の炭化水素基
(vi’)極性基(但し、(iv’)を除く。)
(vii’)R
x1
とR
x2
とが、1つのアルキリデン基を構成する、またはR
x3
とR
x4
とが、1つのアルキリデン基を構成する(但し、前記アルキリデン基に関与しないR
x1
~R
x4
は、それぞれ独立に前記(i’)~(vi’)より選ばれる原子または基である。)
(viii’)R
x1
とR
x2
とが、これらが結合する炭素原子と共に単環もしくは多環の炭化水素環または複素環を構成する、またはR
x3
とR
x4
とが、これらが結合する炭素原子と共に単環もしくは多環の炭化水素環または複素環を構成する(但し、前記炭化水素環および複素環に関与しないR
x1
~R
x4
は、それぞれ独立に前記(i’)~(vi’)より選ばれる原子または基である。)
(ix’)R
x2
とR
x3
とが、これらが結合する炭素原子と共に単環の炭化水素環または複素環を構成する(但し、前記炭化水素環および複素環に関与しないR
x1
とR
x4
とは、それぞれ独立に前記(i’)~(vi’)より選ばれる原子または基である。)〕
TIFF
2025148225000034.tif
41
159
〔式(Y
0
)中、R
y1
およびR
y2
はそれぞれ独立に、前記(i’)~(vi’)より選ばれる原子または基であるか、またはR
y1
とR
y2
とが、これらが結合する炭素原子と共に単環もしくは多環の脂環式炭化水素、芳香族炭化水素または複素環を構成し、k
y
およびp
y
はそれぞれ独立に、0~4の整数である。〕
【請求項4】
さらに紫外線吸収性化合物(U)を含有する、請求項1に記載の組成物(D)。
【請求項5】
さらに前記化合物(A)以外の色素(C)を含有する、請求項1に記載の組成物(D)。
【請求項6】
組成物(D)の透過スペクトル(但し、波長800nmにおける透過率が10%±1%となるように調整した組成物(D)の透過スペクトル)が、下記(i)~(iv)の要件を満たす、請求項1に記載の組成物(D)。
(i)波長800~1100nmの範囲における透過率の平均値が10%以下である
(ii)波長460~580nmの範囲における透過率の平均値が80%以上である
(iii)波長680~780nmの範囲に、透過率が50%となる第1カットオフ波長を有する
(iv)波長320~380nmの範囲に、透過率が50%となる第2カットオフ波長を有する
【請求項7】
前記透過スペクトルが、さらに下記(v)の要件を満たす、請求項6に記載の組成物(D)。
(v)波長900~1100nmの範囲における透過率の標準偏差が0.5%以下である
【請求項8】
請求項1に記載の組成物(D)を製造する方法であって、
銅化合物と、ホスホン酸化合物と、第1溶媒(S11)とを混合し、前記化合物(A)を含む液(r1)を調製する工程1、
前記重合体(B1)と、第2溶媒(S2)とを混合し、前記重合体(B1)を含む液(r2)を調製する工程2、
前記工程1で得られた液(r1)と前記工程2で得られた液(r2)とを混合して、または、前記工程1で得られた液(r1)から分離して得られた前記化合物(A)と前記工程2で得られた液(r2)とを混合して、前記化合物(A)および重合体(B1)を含む液(r3)を調製する工程3、および、
前記工程3で得られた液(r3)と第3溶媒(S13)とを混合し、組成物(D)を調製する工程4
を含み、
前記組成物(D)中の固形分の含有量が2~50質量%であり、
前記組成物(D)100質量%に対する前記重合体(B1)の含有量が1~30質量%であり、
前記化合物(A)1質量部に対する前記重合体(B1)の含有量が0.5~7質量部であり、
前記組成物(D)に含まれる全溶媒100質量%に対する第3溶媒(S13)の含有量が0質量%以上r
0
質量%未満(但し、r
0
は、第3溶媒(S13)の含有量がr
0
質量%以上である場合に、第2溶媒(S2)と第3溶媒(S13)とが共沸混合物となる第3溶媒(S13)の含有量である。)である、
組成物(D)の製造方法。
【請求項9】
前記第2溶媒(S2)の溶解度パラメータSP2が、7~11(cal/cm
3
)
1/2
であり、
前記第3溶媒(S13)の溶解度パラメータSP3が、10~16(cal/cm
3
)
1/2
である、請求項8に記載の組成物(D)の製造方法。
【請求項10】
組成物(D)の、波長900nmにおける透過率が10%となるように標準化された透過スペクトルが、下記(p)~(s)の要件を満たす、請求項8に記載の組成物(D)の製造方法。
(p)波長460~580nmの範囲における透過率の平均値が65%以上である
(q)波長850~1100nmの範囲における透過率の標準偏差が1%以下である
(r)波長730~790nmの範囲に、透過率が50%となる第1'カットオフ波長を有する
(s)波長330~450nmの範囲に、透過率が50%となる第2'カットオフ波長を有する
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物、組成物の製造方法、光学フィルム、光学フィルムの製造方法、層、層の製造方法、光学フィルター、光学素子、固体撮像装置、およびカメラモジュールに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、カメラ機能付き携帯電話などの固体撮像装置には、カラー画像の固体撮像素子であるCCDやCMOSイメージセンサーが使用されている。これら固体撮像素子は、その受光部において人間の目では感知できない近赤外線に感度を有するシリコンフォトダイオードが使用されている。これらの固体撮像素子では、人間の目で見て自然な色合いにさせる視感度補正を行うことが必要であり、特定の波長領域の光線を選択的に透過もしくはカットする光学フィルター(例えば近赤外線カットフィルター)を用いることが多い。
【0003】
このような近赤外線カットフィルターとしては、従来から、各種方法で製造されたフィルターが使用されている。例えば、基材としてリン酸ガラスに酸化銅を分散させた吸収ガラスを用いた吸収ガラス型光学フィルター(例:特許文献1参照)や、樹脂フィルム中に近赤外線吸収色素を添加した光学フィルター(例:特許文献2参照)が知られている。
【0004】
近年、固体撮像装置の高性能化に伴い、カメラ画像のゴーストやフレアの低減が強く求められている。ゴーストやフレアの低減には光学フィルターの近赤外線吸収性能を高めることが効果的であることが知られており、これを達成可能な近赤外線カットフィルターとして、吸収ガラス基材上に近赤外線吸収色素を含有する樹脂層を有する構成の光学フィルター(例:特許文献3参照)、樹脂フィルム中に複数種の近赤外線吸収色素を添加した光学フィルター(例:特許文献4参照)、ホスホン酸銅系錯体と近赤外線吸収色素を含有する樹脂層を透明ガラス基板上に有する光学フィルター(例:特許文献5参照)等が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2011/071157号
特開2011-100084号公報
国際公開第2014/030628号
特開2019-032371号公報
特開2020-129150号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、吸収ガラスを用いた光学フィルターは、該光学フィルターの落下時の「割れ」の問題を回避できず、近赤外線吸収色素のみで広範囲の近赤外波長域を吸収させる構成では可視光透過率の低下が顕著となっていた。
また、ホスホン酸銅系錯体と近赤外線吸収色素とを用いた光学フィルターは、優れた分光特性(高い可視光透過率と低い近赤外線透過率を両立)を達成可能なことが知られているが、従来の光学フィルターでは、ホスホン酸銅系錯体の高温高湿条件下での耐久性に課題があり、実用に耐えるものは得られていなかった。
さらに、従来のホスホン酸銅系錯体を含む組成物は、透明性の高い外観を有さない場合や、溶媒中に再分散させた際に不透明な濁りが発生する場合があり、外観や再分散性の点で改良の余地があることがわかった。
【0007】
本発明は以上のことに鑑みてなされた発明であり、外観および再分散性に優れる組成物であって、高い可視光透過率および低い近赤外線透過率を有し、かつ、高温高湿環境下においても耐久性および耐屈曲性に優れる光学フィルムや光学フィルターを形成することができる組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記構成例によれば前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
[1]
組成物(D)であって、
該組成物(D)は、ホスホン酸成分と銅成分とを含む光吸収性化合物(A)、および、環状オレフィン系重合体(B1)を含有し、
前記組成物(D)中の環状オレフィン系重合体(B1)全体の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定される、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が150,000~1,000,000である、
組成物(D)。
【0010】
[2]
前記組成物(D)中の固形分の含有量が2~85質量%であり、
前記組成物(D)100質量%に対する前記重合体(B1)の含有量が1~80質量%であり、
前記化合物(A)1質量部に対する前記重合体(B1)の含有量が0.1~7質量部である、
[1]に記載の組成物(D)。
(【0011】以降は省略されています)
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