TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025104742
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2023222764
出願日2023-12-28
発明の名称食肉用のカットポイント決定システム、カットポイント決定方法、及び、カットポイント決定プログラム
出願人株式会社前川製作所
代理人SSIP弁理士法人
主分類A22C 17/00 20060101AFI20250703BHJP(屠殺;肉処理;家禽または魚の処理)
要約【課題】食肉を加工するために用いられるカットポイントを精度よく決定する。
【解決手段】本願は食肉用のカットポイント決定システムに関する。カットポイント決定システムは、食肉の撮像画像の第1領域に対応した第1画像データを取得する。第1推論モデルに、取得された第1画像データが入力されることにより、複数の位置情報が推定される。推定された複数の位置情報の少なくとも一部を用いて特定される撮像画像の第2領域に対応した第2画像データに基づいて、推定された位置情報の妥当性が判定され、その判定結果に基づいてカットポイントが決定される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
食肉の撮像画像の第1領域に対応した第1画像データを取得するように構成された画像データ取得部と、
第1推論モデルに、前記画像データ取得部により取得された前記第1画像データを入力して、複数の位置情報を推定する位置情報推定部と、
前記複数の位置情報の少なくとも一部を用いて特定される前記撮像画像の第2領域に対応した第2画像データに基づいて、前記位置情報推定部での推定結果の妥当性を判定する妥当性判定部と、
前記妥当性判定部の判定結果に基づいてカットポイントを決定するカットポイント決定部と、
を備える、食肉用のカットポイント決定システム。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記妥当性判定部は、
前記位置情報推定部によって推定された前記位置情報を用いて特定された前記第2画像データを、第2推論モデルに入力することにより、前記第1推論モデルによる推定結果の妥当性を判定する、請求項1に記載の食肉用のカットポイント決定システム。
【請求項3】
前記第2推論モデルは、入力された前記第2画像データを、前記妥当性の判定基準に対応して用意された複数のクラスのいずれかに分類するように構築され、
前記妥当性判定部は、前記第2画像データの前記第2推論モデルに基づく分類結果が、予め指定されたクラスに属するか否かに基づいて前記妥当性を判定する、請求項2に記載の食肉用のカットポイント決定システム。
【請求項4】
前記複数のクラスは、前記第2領域において前記位置情報の少なくとも一部を含むフレームによって特定され、且つ、互いにオーバーラップするように用意された複数の画像データに基づいて学習される、請求項3に記載の食肉用のカットポイント決定システム。
【請求項5】
前記妥当性判定部の判定結果に基づいて、前記位置情報推定部で推定された前記位置情報を補正するための位置情報補正部を更に備える、請求項1又は2に記載の食肉用のカットポイント決定システム。
【請求項6】
前記カットポイント決定部は、前記妥当性判定部によって前記妥当性が有ると判定された場合、前記位置情報推定部によって推定された前記位置情報に基づいて前記カットポイントを決定する、請求項5に記載の食肉用のカットポイント決定システム。
【請求項7】
前記カットポイント決定部は、前記妥当性判定部によって前記妥当性が無いと判定された場合、前記位置情報補正部によって補正された前記位置情報に基づいて前記カットポイントを決定する、請求項5に記載の食肉用のカットポイント決定システム。
【請求項8】
前記妥当性判定部は、前記位置情報推定部によって推定された前記位置情報を用いて特定されるラインが前記食肉に含まれる肋骨をまたぐか否かを判定する骨またぎ判定に基づいて、前記妥当性を判定する、請求項1又は2に記載の食肉用のカットポイント決定システム。
【請求項9】
前記妥当性判定部の判定結果に基づいて、前記位置情報推定部で推定された前記位置情報を補正するための位置情報補正部を更に備え、
前記位置情報補正部は、前記骨またぎ判定によって前記ラインが前記肋骨をまたぐと判定された場合、前記位置情報推定部によって推定された前記位置情報のうち前記食肉の胸骨側又は背骨側のいずれか一方の前記位置情報を移動させるように、前記位置情報を補正する、請求項8に記載の食肉用のカットポイント決定システム。
【請求項10】
前記妥当性判定部は、前記位置情報推定部によって推定された前記位置情報を用いて特定されるラインが前記食肉に含まれる予め指定された肋骨間にあるか否かを判定する間検出判定に基づいて、前記妥当性を判定する、請求項1又は2に記載の食肉用のカットポイント決定システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、食肉用のカットポイント決定システム、カットポイント決定方法、及び、カットポイント決定プログラムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
例えば豚や牛のような比較的大型な家畜の食肉屠体を対象とする食肉加工では、下処理した食肉屠体を脊椎(背骨)の位置で左右に半割りすることで一対の枝肉に切り分け、更に、各枝肉が前躯、中躯及び後躯に切り分けられる。このような切断工程は、従来、作業員が刃物を用いて人手で行っていたが、品質の均一性や作業員の安全性の確保、及び、処理効率の向上の観点から、食肉加工機械を利用した自動化が望まれている。
【0003】
例えば特許文献1には、枝肉の大分割工程における切断装置及び方法に関する技術が開示されている。この文献では、切断される一対の枝肉が吊り下げ支持されるとともに、前後から略水平方向に沿って延びる支持バーによって支持されることで、切断時の枝肉の姿勢が固定されることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-31916号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1のように、自動化された切断工程において枝肉を良好な品質で切断するためには、例えば棒状の把持部材で枝肉を挟み込むことで枝肉の姿勢を安定的に維持しながら、所定の切断線に沿って切断作業を行う必要がある。このような切断位置(以下、「カットポイント」と称する)は、加工対象となる枝肉を撮像することにより得られる画像を解析することにより検出される、枝肉の特徴部分の位置を特定するための位置情報に基づいて決定可能である。
【0006】
但し、加工対象である食肉は、1つとして同じものがないため、画像処理のみでカットポイントを精度よく検出することは困難である。また、カットポイントの正確度が、食肉のカット成功率及び品質に大きく関与する。そのため、蓄積した画像データの情報を活用するディープラーニング(DL:Deep Learning)等の機械学習によって構築された推論モデルを用いる推定手法が検討されている。しかしながら、このような手法で推定されたカットポイントが正しい位置を示しているかは深層学習のモデルからは判断ができない。そのため、カットポイントの正確度を向上させるためには、推定されたカットポイントの妥当性を評価して正しい位置にする必要がある。
【0007】
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、食肉を加工するために用いられるカットポイントを精度よく決定可能な食肉用のカットポイント決定システム、カットポイント決定方法、及び、カットポイント決定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態に係る食肉用のカットポイント決定システムは、上記課題を解決するために、
食肉の撮像画像の第1領域に対応した第1画像データを取得するように構成された画像データ取得部と、
第1推論モデルに、前記画像データ取得部により取得された前記第1画像データを入力して、複数の位置情報を推定する位置情報推定部と、
前記複数の位置情報の少なくとも一部を用いて特定される前記撮像画像の第2領域に対応した第2画像データに基づいて、前記位置情報推定部での推定結果の妥当性を判定する妥当性判定部と、
前記妥当性判定部の判定結果に基づいてカットポイントを決定するカットポイント決定部と、
を備える。
【0009】
本開示の少なくとも一実施形態に係る食肉用のカットポイント決定方法は、上記課題を解決するために、
食肉の撮像画像の第1領域に対応した第1画像データを取得する工程と、
第1推論モデルに、前記第1画像データを入力して、複数の位置情報を推定する工程と、
前記複数の位置情報の少なくとも一部を用いて特定される前記撮像画像の第2領域に対応した第2画像データに基づいて、前記複数の位置情報の推定結果の妥当性を判定する工程と、
前記妥当性の判定結果に基づいてカットポイントを決定する工程と、
を備える。
【0010】
本開示の少なくとも一実施形態に係る食肉用のカットポイント決定プログラムは、上記課題を解決するために、
コンピュータ装置に、
食肉の撮像画像の第1領域に対応した第1画像データを取得する工程と、
第1推論モデルに、前記第1画像データを入力して、複数の位置情報を推定する工程と、
前記複数の位置情報の少なくとも一部を用いて特定される前記撮像画像の第2領域に対応した第2画像データに基づいて、前記複数の位置情報の推定結果の妥当性を判定する工程と、
前記妥当性の判定結果に基づいてカットポイントを決定する工程と、
を実行可能である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社前川製作所
冷凍システム及び冷凍システムの制御方法
5日前
株式会社前川製作所
品質評価装置、品質評価システム、及び、品質評価方法
4日前
株式会社前川製作所
搬送装置
3日前
株式会社前川製作所
食肉用のカットポイント決定システム、カットポイント決定方法、及び、カットポイント決定プログラム
3日前
株式会社日本キャリア工業
食料処理装置
6日前
プライフーズ株式会社
生鳥移送装置
2か月前
株式会社前川製作所
皮剥ぎ装置
6日前
株式会社前川製作所
冷凍魚の固定装置及び皮剥き装置
4か月前
株式会社前川製作所
皮剥き装置及び冷凍魚の皮剥き方法
4か月前
土佐電子工業株式会社
魚フィーレ骨抜き取りチャック、多関節ロボット、及び魚フィーレ骨抜き取りシステム
5日前
株式会社前川製作所
肉付着物除去装置及び肉付着物除去方法
5か月前
メイン フード プロセシング テクノロジー ベー.フェー.
膝蓋骨を取り外す方法及び膝蓋骨採取機
1か月前
株式会社前川製作所
食肉用のカットポイント決定システム、カットポイント決定方法、及び、カットポイント決定プログラム
3日前
メイン フード プロセシング テクノロジー ベー.フェー.
家禽吊り下げシステム、家禽搬送ラインおよび家禽吊り下げ方法
3か月前
アルベルト ハントマン マシネンファブリク ゲーエムベーハー ウント ツェーオー.カーゲー
径方向にスパウトを整列させる為の充填機および方法
3か月前
メイン フード プロセシング テクノロジー ベー.フェー.
内臓除去具、内臓除去装置、内臓除去具用のカムプレート、および内臓除去具用の顎部アーム
1か月前
マレル・ファーザー・プロセッシング・ベスローテン・フェンノートシャップ
ブライン溶液のセット及び食品生産物をインライン加工するための方法
3か月前
株式会社アイチコーポレーション
バッテリ装置
1か月前
花王株式会社
リパーゼ変異体
17日前
東北パイオニア株式会社
スピーカ装置
2か月前
カシオ計算機株式会社
押釦装置
1か月前
日本ペイント株式会社
多液型クリヤー塗料組成物、複層塗膜および複層塗膜の形成方法
1か月前
本田技研工業株式会社
燃料電池用セパレータおよび燃料電池スタック
3か月前
ブラザー工業株式会社
画像形成システムおよび画像形成装置
1か月前
メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
BTK阻害活性を有するピリミジン及びピリジン化合物を用いた癌の治療方法
4か月前
リサーチ インスティチュート アット ネイションワイド チルドレンズ ホスピタル
強力ながん治療薬としての合胞体腫瘍溶解性単純ヘルペス変異体
4か月前
ザ ボード オブ トラスティーズ オブ ザ レランド スタンフォード ジュニア ユニバーシティー
免疫応答をモジュレートするENPP1阻害剤および方法
12日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
封止用液状樹脂組成物及び半導体装置
1か月前
ザ ボード オブ トラスティーズ オブ ザ レランド スタンフォード ジュニア ユニバーシティー
リソソーム標的化のための二官能性分子ならびに関連する組成物および方法
3か月前
株式会社デンソー
電力制御装置
4か月前
バイエル クロップサイエンス エルピー
パエニバシラスの突然変異体およびその使用方法
3か月前
ユニバーシティ オブ ピッツバーグ - オブ ザ コモンウェルス システム オブ ハイヤー エデュケイション
薬剤を送達するための小型ポリマー担体
3か月前
個人
浮力と重力のバランスを利用した動力発生装置。
3か月前
株式会社三共
遊技機
10日前
株式会社三共
遊技機
10日前
キエシ・フアルマチエウテイチ・ソチエタ・ペル・アチオニ
緩衝化医薬製剤を含む加圧定量吸入器
26日前
続きを見る