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公開番号2025103538
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023220990
出願日2023-12-27
発明の名称装飾装置
出願人個人
代理人弁理士法人平和国際特許事務所
主分類B44F 1/06 20060101AFI20250702BHJP(装飾技術)
要約【課題】 第1パターン層と第2パターン層との2つのパターン層であっても、変化に富んだ面白みのある装飾装置を提供する。
【解決手段】 遮光部と透光部とを所定方向に沿って交互に複数列設した第1パターン層(W1)及び第2パターン層(W2)の2つのパターン層により、一方側モアレ像(MA)と他方側モアレ像(MB)との2つのモアレ像を視認させるもので、1つの視点AをX軸方向に沿って移動したとき、若しくは、1つの視点Aを固定して第1パターン層(W1)及び第2パターン層(W2)の何れか一方をX軸に沿って移動したとき、一方側モアレ像(MA)と他方側モアレ像(MB)とが互いに所定周期で規則的に相対移動するようにした。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
遮光部と透光部とを所定方向に沿って交互に複数列設した2つのパターン層を、間隔を隔てて積層し、該2つのパターン層を外側から見たときモアレ像を視認させる装飾装置であって、
上記2つのパターン層を、見る側から順に、第1パターン層(W1),第2パターン層(W2)とし、上記パターン層の面方向且つ上記所定方向に沿い原点Oを通るX軸と、該パターン層の面方向に沿うとともにX軸に直交し原点Oを通るY軸と、上記パターン層の面方向に直交するとともに上記パターン層の積層方向であって間隔を規定し原点Oを通るZ軸とを設定し、
Y軸に直交する平面で切断された任意の平断面上、Z軸方向の外側の1つの視点Aから視認されて特定されるモアレ像を、一方側モアレ像(MA)と他方側モアレ像(MB)との2つのモアレ像で構成し、
上記1つの視点AをX軸方向に沿って移動したとき、若しくは、上記1つの視点Aを固定して第1パターン層(W1)及び第2パターン層(W2)の何れか一方をX軸に沿って移動したとき、上記一方側モアレ像(MA)と他方側モアレ像(MB)とが互いに規則的に相対移動するようにしたことを特徴とする装飾装置。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
上記1つの視点Aから見たとき、上記一方側モアレ像(MA)及び他方側モアレ像(MB)が、夫々、X軸方向に沿って所定の周期で複数形成されることを特徴とする請求項1記載の装飾装置。
【請求項3】
上記一方側モアレ像(MA)の周期と他方側モアレ像(MB)の周期を異ならせるとともに、上記1つの視点Aから見たとき、上記一方側モアレ像(MA)及び他方側モアレ像(MB)の視認できる数を異ならせたことを特徴とする請求項2記載の装飾装置。
【請求項4】
上記一方側モアレ像(MA)を、透光する透光モアレまたは遮光する遮光モアレで構成し、
上記他方側モアレ像(MB)を、上記一方側モアレ像(MA)に対応し、透光する透光モアレまたは遮光する遮光モアレで構成したことを特徴とする請求項1乃至3何れかに記載の装飾装置。
【請求項5】
1つの透光部で構成され若しくはY軸方向に列設された複数の透光部で構成され中心線のある所定形体の単位透光部パターンの集合からなるとともに該単位透光部パターンがX軸方向に沿って所定のピッチで規則的に列設して構成される透光部パターン集合部(TPA)と、
1つの遮光部で構成され若しくはY軸方向に列設された複数の遮光部で構成され中心線のある所定形体の単位遮光部パターンの集合からなるとともに該遮光部パターンがX軸方向に沿って所定のピッチで規則的に列設して構成される遮光部パターン集合部(SPA)とを用い、
上記透光モアレの場合は、
夫々、上記単位透光部パターンの形体及びそのピッチが異なる透光部パターン集合部(TPA)からなる第1パターン集合部(PA1),第2パターン集合部(PA2),共用パターン集合部(PA3)を用い、
上記第1パターン集合部(PA1)を第1パターン層(W1)に形成し、上記第2パターン集合部(PA2)を第2パターン層(W2)に形成し、上記共用パターン集合部(PA3)を上記第1パターン層(W1)及び第2パターン層(W2)の何れか一方に形成し、
上記遮光モアレの場合は、
夫々、上記単位遮光部パターンの形体及びそのピッチが異なる遮光部パターン集合部(SPA)からなる第1パターン集合部(PA1)及び共用パターン集合部(PA3),該第1パターン集合部(PA1)及び共用パターン集合部(PA3)の単位遮光部パターンとは上記単位透光部パターンの形体及びそのピッチが異なる透光部パターン集合部(TPA)からなる第2パターン集合部(PA2)を用い、
上記第1パターン集合部(PA1)及び共用パターン集合部(PA3)を第1パターン層(W1)に形成し、上記第2パターン集合部(PA2)を第2パターン層(W2)に形成し、
若しくは、
透光部パターン集合部(TPA)からなる第1パターン集合部(PA1),該第1パターン集合部(PA1)の単位透光部パターンとは、夫々、上記単位遮光部パターンの形体及びそのピッチが異なる遮光部パターン集合部(SPA)からなる第2パターン集合部(PA2)及び共用パターン集合部(PA3)を用い、
上記第1パターン集合部(PA1)を第1パターン層(W1)に形成し、上記第2パターン集合部(PA2)及び上記共用パターン集合部(PA3)を第2パターン層(W2)に形成し、
上記一方側モアレ像(MA)を、
上記第1パターン集合部(PA1)と上記第2パターン集合部(PA2)とで形成し、
上記他方側モアレ像(MB)を、
上記共用パターン集合部(PA3)を上記第1パターン層(W1)に形成したときは、上記共用パターン集合部(PA3)と第2パターン集合部(PA2)とで形成し、
上記共用パターン集合部(PA3)を上記第2パターン層(W2)に形成したときは、上記第1パターン集合部(PA1)と上記共用パターン集合部(PA3)とで形成することを特徴とする請求項4記載の装飾装置。
【請求項6】
上記第1パターン集合部(PA1)に形成される各単位透光部パターン若しくは各単位遮光部パターンを、互いに、平行な軸線を有した同形状に形成し、
上記第2パターン集合部(PA2)に形成される各単位透光部パターン若しくは各単位遮光部パターンを、互いに、平行な軸線を有した同形状に形成し、
上記共用パターン集合部(PA3)に形成される各単位透光部パターン若しくは各単位遮光部パターンを、互いに、平行な軸線を有した同形状に形成し、
上記共用パターン集合部(PA3)を上記第1パターン層(W1)に形成するときは、これらに形成される各単位透光部パターン若しくは各単位遮光部パターンを、互いに、平行な軸線を有した同形状に形成し、
上記共用パターン集合部(PA3)を上記第2パターン層(W2)に形成するときは、これらに形成される各単位透光部パターン若しくは各単位遮光部パターンを、互いに、平行な軸線を有した同形状に形成することを特徴とする請求項5記載の装飾装置。
【請求項7】
上記一方側モアレ像(MA)が上記第2パターン層(W2)の奥に見え、上記他方側モアレ像(MB)が上記第1パターン層(W1)の前に見える設定、
上記一方側モアレ像(MA)が上記第2パターン層(W2)の奥に見え、上記他方側モアレ像(MB)が上記第2パターン層(W2)に奥に見える設定、
上記一方側モアレ像(MA)が上記第1パターン層(W1)の前に見え、上記他方側モアレ像(MB)が上記第1パターン層(W1)の前に見える設定の何れかの設定になるように、上記第1パターン集合部(PA1)、第2パターン集合部(PA2)及び共用パターン集合部(PA3)を形成したことを特徴とする請求項6記載の装飾装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遮光部と透光部とを所定方向に沿って交互に複数列設したパターン層を、間隔を隔てて積層し、このパターン層を外側から見たときモアレ像を視認させる装飾装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、この種の装飾装置としては、例えば、特許第3131771号公報(特許文献1)に掲載されたものが知られている。これは、透明性シートの一面に形成され所定のピッチで繰り返された複数の透光部からなる模様を有した第1パターン層と、この透明性シートの他面に形成され第1パターン層の模様と相似形状の模様を有した第2パターン層とを備え、これらのパターン層によって、所定の周期で上下に複数形成される矩形形状のモアレ像を形成している。また、第1パターン層と第2パターン層との間に、鳥等の図柄を形成した第3パターン層を介装し、第1パターン層と第2パターン層とで形成されるモアレ像に、図柄が表出するようにしている。
【0003】
また、本願発明者は、先に、特許第7053080号公報(特許文献2)に掲載された技術を提案している。これは、遮光部の輪郭線で区画された複数の透光部を有した第1パターン集合部を有した第1パターン層と、第2パターン集合部を有した第2パターン層と、第3パターン集合部を有した第3パターン層とを間隔を隔てて順に重ねて配置し、最も外側にあるパターン層を外側から見たとき視認される1つの塊として特定されるモアレ像を特定モアレ像とし、この特定モアレ像を互いに隣り合うパターン層の組で分担して形成するものである。即ち、第1パターン集合部及び第2パターン集合部で特定モアレ像の分担に係る一方側モアレ像を形成し、第2パターン集合部及び第3パターン集合部で特定モアレ像の分担に係る他方側モアレ像を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第3131771号公報
特許第7053080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記前者の従来の装飾装置にあっては、モアレ像を第1パターン層と第2パターン層とで形成するようにしているが、表れるモアレ像が一義的で変化に乏しく、面白みに欠けるという問題があった。従来においては、第3パターン層を設けているが、これは、図柄が表出するだけであり、透光部(遮光部)によるモアレ像の形成作用はないことから、モアレ像自体の変化に寄与するものではない。
【0006】
一方、上記後者の従来の装飾装置にあっては、第3パターン層によって分担したモアレ像を形成するので、隣り合うパターン層の組同士の位置関係を相対的に変えることにより、外側の1つの視点から視認されるモアレ像が特定モアレ像とは形状の異なるモアレ像として表出可能になるので、前者の従来の装飾装置よりも変化に富み、自由度も増して、面白みも増加するが、第3パターン層を設ける分、部品点数が多くなってしまい、その分、製造等の効率を損ねる。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みて為されたもので、第1パターン層と第2パターン層との2つのパターン層であっても、変化に富んだ面白みのある装飾装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するための本発明の装飾装置は、透光部と遮光部とを所定方向に沿って交互に複数列設した2つのパターン層を、間隔を隔てて積層し、該2つのパターン層を外側から見たときモアレ像を視認させる装飾装置であって、
上記2つのパターン層を、見る側から順に、第1パターン層(W1),第2パターン層(W2)とし、上記パターン層の面方向且つ上記所定方向に沿い原点Oを通るX軸と、該パターン層の面方向に沿うとともにX軸に直交し原点Oを通るY軸と、上記パターン層の面方向に直交するとともに上記パターン層の積層方向であって間隔を規定し原点Oを通るZ軸とを設定し、
Y軸に直交する平面で切断された任意の平断面上、Z軸方向の外側の1つの視点Aから視認されて特定されるモアレ像を、一方側モアレ像(MA)と他方側モアレ像(MB)との2つのモアレ像で構成し、
上記1つの視点AをX軸方向に沿って移動したとき、若しくは、上記1つの視点Aを固定して第1パターン層(W1)及び第2パターン層(W2)の何れか一方をX軸に沿って移動したとき、上記一方側モアレ像(MA)と他方側モアレ像(MB)とが互いに規則的に相対移動するようにした構成としている。ここでは、隣接する透光部間には遮光部が存在し、隣接する遮光部間には透光部が存在するようにする。
【0009】
ここで、一方側モアレ像(MA)及び他方側モアレ像(MB)は、1つの塊として視認できる図形、文字、記号等の所定の形体を有する像(干渉縞)を言う。対称形、非対称形のいずれであっても良い。また、一方側モアレ像(MA)及び他方側モアレ像(MB)を、互いに、鏡面対称形になるようにし、あるいは、同一形状になるようにし、あるいはまた、相似形状にすることができる。
【0010】
また、ここで、パターン層を間隔を隔てて重ねての意味は、パターン層の厚さtをt=0としたときには間隔が必要であることを意味する。パターン層の厚さtがt>0のとき、例えば、パターン層を所定の厚さのシートに透光部を開設して作成する場合、あるいは、透明なシートに遮光部を印刷して作成するような場合には、このパターン層を密接させて積層しても、シートの厚さ分は間隔があるものとする。間隔が大きいほど、モアレ像の立体感が増す。本図面で示す黒色の第1パターン層(W1)及び第2パターン層(W2)は、例えば、厚さtが、t=0.15mmの黒色の紙に、例えばレーザ加工機を用いて透光部を形成したものの正面図であり、図示される一方側モアレ像(MA)及び他方側モアレ像(MB)は、第1パターン層(W1)及び第2パターン層(W2)を密接させて積層した際に視認されるものを示している。
(【0011】以降は省略されています)

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