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公開番号2024168538
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023085297
出願日2023-05-24
発明の名称加飾フィルムおよび加飾フィルムの製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B44C 1/17 20060101AFI20241128BHJP(装飾技術)
要約【課題】高精細かつ立体的な絵柄を生産性高く形成することができる加飾フィルムを提供すること。
【解決手段】少なくともフィルム、絵柄層およびバッキング層をこの順に有する部位を含む加飾フィルムであって、前記絵柄層および前記バッキング層がいずれも活性エネルギー線硬化膜である加飾フィルム。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくともフィルム、絵柄層およびバッキング層をこの順に有する部位を含む加飾フィルムであって、前記絵柄層および前記バッキング層がいずれも活性エネルギー線硬化膜である加飾フィルム。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記絵柄層が、ロジン変性樹脂、アリル系樹脂および/またはアクリル系樹脂を含む請求項1に記載の加飾フィルム。
【請求項3】
前記アクリル系樹脂が、スチレン基を有する請求項2に記載の加飾フィルム。
【請求項4】
前記絵柄層が、さらにウレタン結合を有する化合物を含む請求項1または2に記載の加飾フィルム。
【請求項5】
前記バッキング層の厚みが5μm以上100μm以下である請求項1または2に記載の加飾フィルム。
【請求項6】
少なくとも(1)印刷版の表面にインキを付着させ、直接またはブランケットを介して、インキをフィルム上に転写する工程、および(3a)バッキング層形成用塗液を前記インキ上に供給し、活性エネルギー線を照射して前記インキおよびバッキング層形成用塗液を硬化させ、絵柄層およびバッキング層を形成する工程を順に有する請求項1に記載の加飾フィルムの製造方法。
【請求項7】
少なくとも(1)印刷版の表面にインキを付着させ、直接またはブランケットを介して、インキをフィルム上に転写する工程、(2)活性エネルギー線を照射して前記インキを硬化させて絵柄層を形成する工程、および(3b)バッキング層形成用塗液を前記絵柄層上に供給し、活性エネルギー線を照射して前記バッキング層形成用塗液を硬化させ、バッキング層を形成する工程を順に有する請求項1に記載の加飾フィルムの製造方法。
【請求項8】
前記印刷版が水なし平版印刷版である請求項6または7に記載の加飾フィルムの製造方法。
【請求項9】
前記(3a)または(3b)の工程において、シリコーン層を有する平版印刷版を巻き付けた印刷胴によりバッキング層形成用塗液を塗布する請求項6または7に記載の加飾フィルムの製造方法。
【請求項10】
前記シリコーン層の厚みが5μm以上50μm以下である請求項9に記載の加飾フィルムの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、加飾フィルムおよび加飾フィルムの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
立体面や曲面を有する構造体に文字や画像などの絵柄を付与する方法として、加飾フィルムによる表面加飾が挙げられる。一般的に、加飾フィルムには、グラビア印刷やスクリーン印刷等を用いてフィルム基材上に絵柄を印刷することにより、様々な意匠性が付与されている。このような加飾フィルムは、携帯電話端末やノートPC、デジタルカメラ等の筐体、その他家電製品や化粧品容器、自動車の内装部品、外装部品等の加飾に広く使用されている。
【0003】
近年、加飾フィルムには、立体感、奥行感、実物感等の意匠性の付与が求められている。例えば、透明基材フィルムの上に少なくとも着色層、樹脂層及びバッカーフィルムがこの順に積層されたインサート成形用加飾シートであって、着色層から透明基材フィルムに向かってエンボス加工が施され、かつ樹脂層の厚さが該エンボス深さに対して0.3~2.5倍であることを特徴とするインサート成形用加飾シート(例えば、特許文献1参照)や、基材フィルムの面上に、光輝層、パターン層、隠蔽層の順、または前記パターン層、前記光輝層、前記隠蔽層の順で積層されて形成された加飾フィルムであって、前記基材フィルムは、ポリエチレンテレフタレートフィルムまたはアクリルフィルムで形成され、前記光輝層及び前記隠蔽層は、シルクスクリーン印刷によって積層され、前記パターン層は、オフセット印刷によって積層されていることを特徴とする加飾フィルム(例えば、特許文献2参照)などが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-82912号公報
特開2012-201006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のとおり、加飾フィルムは、グラビア印刷やスクリーン印刷により絵柄層を形成することが一般的である。かかる印刷には、有機溶剤を含む、低粘度で流動性の高いインキを使用することが一般的であり、インキを硬化させる加熱工程で排出されるVOCや二酸化炭素等による、環境への負荷が危惧されている。また、予備賦形しやすいガラス転移温度(Tg)の低いフィルムを用いる場合、インキを硬化させるための加熱温度を低くする必要があり、生産性に課題があった。さらに、万線模様、杢目模様、砂目模様、石目模様、布目模様、梨地模様、皮シボ模様、マット面模様、ヘアライン模様、幾何学模様などの絵柄において、より実物感を出すために、高精細化(網点・細線の狭幅化)や立体化(網点・細線の厚膜化)が求められているが、有機溶剤を含む、低粘度で流動性の高いインキを用いるグラビア印刷やスクリーン印刷では、加熱によるインキの硬化に時間を要することから、フィルムに転写されたインキは滲み広がりやすく、原理的に高精細化と立体化を両立する絵柄層を形成することは困難であった。
【0006】
また、バッキング層の形成においては、特許文献1に記載されるバッカーフィルムの貼り合わせや、特許文献2に記載されるスクリーン印刷は、生産性に課題があった。
【0007】
そこで、本発明ではかかる従来技術の課題を克服し、高精細かつ立体的な絵柄を生産性高く形成することができる加飾フィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の加飾フィルムは、主として以下の構成を有する。
<1>少なくともフィルム、絵柄層およびバッキング層をこの順に有する部位を含む加飾フィルムであって、前記絵柄層および前記バッキング層がいずれも活性エネルギー線硬化膜である加飾フィルム。
<2>前記絵柄層が、ロジン変性樹脂、アリル系樹脂および/またはアクリル系樹脂を含む<1>に記載の加飾フィルム。
<3>前記アクリル系樹脂が、スチレン基を有する<2>に記載の加飾フィルム。
<4>前記絵柄層が、さらにウレタン結合を有する化合物を含む<1>~<3>のいずれかに記載の加飾フィルム。
<5>前記バッキング層の厚みが5μm以上100μm以下である<1>~<4>のいずれかに記載の加飾フィルム。
<6>少なくとも(1)印刷版の表面にインキを付着させ、直接またはブランケットを介して、インキをフィルム上に転写する工程、および(3a)バッキング層形成用塗液を前記インキ上に供給し、活性エネルギー線を照射して前記インキおよびバッキング層形成用塗液を硬化させ、絵柄層およびバッキング層を形成する工程を順に有する<1>~<5>のいずれかに記載の加飾フィルムの製造方法。
<7>少なくとも(1)印刷版の表面にインキを付着させ、直接またはブランケットを介して、インキをフィルム上に転写する工程、(2)活性エネルギー線を照射して前記インキを硬化させて絵柄層を形成する工程、および(3b)バッキング層形成用塗液を前記絵柄層上に供給し、活性エネルギー線を照射して前記バッキング層形成用塗液を硬化させ、バッキング層を形成する工程を順に有する<1>~<5>のいずれかに記載の加飾フィルムの製造方法。
<8>前記印刷版が水なし平版印刷版である<6>または<7>に記載の加飾フィルムの製造方法。
<9>前記(3a)または(3b)の工程において、シリコーン層を有する平版印刷版を巻き付けた印刷胴によりバッキング層形成用塗液を塗布する<6>~<8>のいずれかに記載の加飾フィルムの製造方法。
<10>前記シリコーン層の厚みが5μm以上50μm以下である<9>に記載の加飾フィルムの製造方法。
<11>前記(3a)または(3b)において、前記インキまたは絵柄層上にバッキング層形成用塗液を2回以上供給する<6>~<10>のいずれかに記載の加飾フィルムの製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、高精細かつ立体的な絵柄を生産性高く形成することができる加飾フィルムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明に係る加飾フィルムの構成の一例を示す概略断面図である。
本発明に係る加飾フィルムの構成の別の一例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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