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公開番号2024117977
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-30
出願番号2023024104
出願日2023-02-20
発明の名称中間転写フィルム
出願人フジコピアン株式会社
代理人
主分類B44C 1/17 20060101AFI20240823BHJP(装飾技術)
要約【課題】ゴム加硫成形条件下で、ゴム加硫成形品表面へ印刷を転写する中間転写フィルムで、従来よりも深い凹凸面への転写でも、印刷のヒビ割れが発生せず、転写後に保護層で保護された印刷を加硫成形品の凹凸面に確実に転写できる中間転写フィルムの提供。
【解決手段】ゴム加硫成形品表面へ加硫成形と同時に文字又は画像を転写する中間転写フィルムで、基材フィルムの一方の面上の離型層上に中間層を、中間層上に受像層を有し、基材フィルムの引張伸び、引張強さ、融点、及び特定条件で測定した降温結晶化温度が特定の値で、離型層は長鎖アルキルペンダント型樹脂とイソシアヌレート型とビウレット型のポリイソシアネートから選ばれる1つ又は2つ以上の組み合わせであるポリイソシアネートを主成分とし、中間層の引張伸び、引張強さが特定の値であり、受像層は樹脂及び/又はワックスを主成分とする中間転写フィルム。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ゴム加硫成形品表面へ加硫成形と同時に文字及び/又は画像を転写する中間転写フィルムであって、少なくとも基材フィルム、前記基材フィルムの一方の面上に設けられた離型層、前記離型層上に設けられた中間層、前記中間層上に設けられた受像層を有し、前記基材フィルムは25℃における長手方向および幅方向の、引張伸びが350~750%、引張強さが40~150MPaであり、示差走査熱量計で測定した融点が200℃以上であり、かつ、降温速度10℃/minにて測定した降温結晶化温度が170℃以上であり、前記離型層は長鎖アルキルペンダント型樹脂とイソシアヌレート型ポリイソシアネートとビウレット型ポリイソシアネートから選ばれる1つ又は2つ以上の組み合わせであるポリイソシアネートを主成分とし、前記中間層の引張伸びが660~900%、引張強さが10~47MPaであり、前記受像層は樹脂及び/又はワックスを主成分とすることを特徴とする中間転写フィルム。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記基材フィルムが、膜厚15μm~50μmであるポリブチレンテレフタレートよりなることを特徴とする請求項1に記載の中間転写フィルム。
【請求項3】
前記受像層は、前記樹脂を受像層固形分中の10重量%~90重量%含有し、かつ、前記ワックスを受像層固形分中の10重量%~90重量%含有することを特徴とする請求項1又請求項2のいずれかに記載の中間転写フィルム。
【請求項4】
前記ゴム加硫成形品表面へ加硫成形と同時に転写する文字及び/又は画像が、サーマルプリンターによる出力手段により熱転写インクリボンを使用して形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の中間転写フィルム。
【請求項5】
前記ゴム加硫成形品表面へ加硫成形と同時に転写する文字及び/又は画像が、サーマルプリンターによる出力手段により熱転写インクリボンを使用して形成されることを特徴とする請求項3に記載の中間転写フィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴム加硫成形品表面へ加硫成形と同時に文字又は画像などの印刷を転写する中間転写フィルムに関する。特に、ゴム加流成形品表面の凹凸面へ、加硫成形と同時に文字又は画像などの印刷を転写する性能に優れる中間転写フィルムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
ゴム加硫成形品として、例えば、タイミングベルト、Vベルト、平ベルト等の伝動ベルトが挙げられる。これらの伝動ベルトは、内周側のゴム製又は金属製の成形ドラムと外周側のゴム製又は金属製のジャケット間に、ベルト本体を形成するゴム系材料を含む材料を配置し、これらの材料を成形ドラムとジャケット間で加熱加圧してゴムを加硫することにより、製造されている。
【0003】
このように製造される伝動ベルトには、商品名、ロット番号、製造年月日等の文字や、製造メーカの社章などを背面に印刷した印刷付き伝動ベルトがある。このような印刷付き伝動ベルトに印刷を付与する方法としては、従来から、スクリーン印刷法により印刷を付着させた転写材を、ベルト背面に重ね合わせて加熱加圧した後、転写材の基材フィルムを剥離して印刷をベルト背面部材に転写する方法が用いられてきた。
【0004】
しかしながら、このようなスクリーン印刷では、印刷の内容毎に専用のスクリーンを用意する必要があり、スクリーンの製作までに時間と費用が掛かるという問題がある。また、スクリーン印刷で作成した転写材で、タイミングベルトなどの凹凸面へ印刷を転写するためには、高価なポリメチルペンテンフィルムや、より高価なポリテトラフルオロエチレンフィルムのようなフッ素樹脂フィルム基材使用しなければ、転写材が凹凸面に追従せず、十分な印刷品質を得ることが出来なかった。このような従来の問題点を解決する方法として、特許文献1で、マーク形成用転写シートが提案されている。
【0005】
特許文献1では、サーマルプリンターの出力手段によりマークが形成される熱可塑性基材フィルム上に、剥離可能に設けられたインク受容層を有する一体型マーク形成用転写シートであって、熱可塑性基材フィルムは、示差走査熱量計で測定した融点が200℃以上、降温速度10℃/minにて測定した降温結晶化温度が170℃以上であり、かつ25℃におけるフィルムの長手方向および幅方向の引張伸びが350~750%、引張強さが40~150MPaであるポリブチレンテレフタレートよりなる熱可塑性基材フィルムであるインク受容層一体型マーク形成用転写シート、すなわち熱転写印刷用中間転写フィルムが提案されている。特許文献1の熱転写印刷用中間転写フィルムでは、中間転写フィルムに上記の基材フィルムを使用することにより、ゴム加硫成形品のマーク形成面(印刷面)が平タイプのものだけでなく、凹凸形状であっても、高温・高圧・長時間のゴム加硫成形条件で、基材フィルムが貼りついたり、ちぎれたりすることなくスムーズに剥離でき、安価な基材フィルムを用いて、作業効率よく、表面保護層が付いた良好なマーク付きゴム加硫成形品を作製することができるようになった。
【0006】
しかしながら、特許文献1の中間転写フィルムでも、ゴム加硫成形品の印刷面の凹凸形状がより深い成形品に対応しようとすると、ゴム加硫成形面へ中間転写フィルムから転写された印刷にヒビ割れが生じるという問題があることが判明した。また、印刷のヒビ割れを改善するためには、印刷とともに転写され、印刷を保護する層である保護層を、より柔軟にすることが考えられる。しかしながら、単に保護層を柔軟な層とするだけでは、印刷と保護層間よりも、保護層と中間転写フィルムの基材フィルム間の接着力が大きくなって、中間転写フィルムからゴム加流成形面へ印刷を転写する際に、保護層が転写されずに、印刷の内部で剥離する所謂、凝集剥離が発生した。このような凝集剥離が発生すると、加硫成形品上の印刷は、保護層で覆われていないために堅牢性が非常に低く、印刷の一部が中間転写フィルム側に残っているために、印刷の判読が困難になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2021-70233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、ゴム加硫成形品の印刷面が平面のものだけでなく、凹凸形状の面にも、高温・高圧・長時間のゴム加硫成形条件で、ゴム加硫成形品表面へ印刷を転写する中間転写フィルムにおいて、従来の加硫成形面よりも深い凹凸を有するゴムの加流成形面へ印刷を転写した場合であっても、印刷のヒビ割れが発生せず、転写後に保護層で保護された印刷を加硫成形品の凹凸面に確実に転写することができる中間転写フィルムの提供である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1発明は、ゴム加硫成形品表面へ加硫成形と同時に文字及び/又は画像を転写する中間転写フィルムであって、少なくとも基材フィルム、前記基材フィルムの一方の面上に設けられた離型層、前記離型層上に設けられた中間層、前記中間層上に設けられた受像層を有し、前記基材フィルムは25℃における長手方向および幅方向の、引張伸びが350~750%、引張強さが40~150MPaであり、示差走査熱量計で測定した融点が200℃以上であり、かつ、降温速度10℃/minにて測定した降温結晶化温度が170℃以上であり、前記離型層は長鎖アルキルペンダント型樹脂とイソシアヌレート型ポリイソシアネートとビウレット型ポリイソシアネートから選ばれる1つ又は2つ以上の組み合わせであるポリイソシアネートを主成分とし、前記中間層の引張伸びが660~900%、引張強さが10~47MPaであり、前記受像層は樹脂及び/又はワックスを主成分とすることを特徴とする中間転写フィルムである。
【0010】
第2発明は、前記基材フィルムが、膜厚15μm~50μmであるポリブチレンテレフタレートよりなることを特徴とする第1発明に記載の中間転写フィルムである。
(【0011】以降は省略されています)

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