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公開番号2025038032
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-18
出願番号2024215444,2024530885
出願日2024-12-10,2023-06-27
発明の名称転写シート、加飾成形品、及び加飾成形品の製造方法
出願人大日本印刷株式会社
代理人個人,個人
主分類B44C 1/17 20060101AFI20250311BHJP(装飾技術)
要約【課題】加飾成形品の表面に対して、様々な角度から観察しても視認しやすい凹凸形状を付与し得る、転写シートを提供する。
【解決手段】離型シート20上に転写層30を有する転写シート10であって、離型シートは、転写層側から順に、剥離層23と、基材22とを備え、剥離層は、バインダー樹脂及びマット剤を含み、転写層側に複数の凸部を有する凹凸部分24と、凹凸部分よりも転写層側の表面が相対的に平坦である平坦部分25と、を有しており、剥離層の凹凸部分の複数の凸部が、転写層に接している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
離型シート上に転写層を有する転写シートであって、
前記離型シートは、前記転写層側から順に、剥離層と、基材とを備え、
前記剥離層は、
バインダー樹脂及びマット剤を含み、前記転写層側に複数の凸部を有する凹凸部分と、
前記凹凸部分よりも前記転写層側の表面が相対的に平坦である平坦部分と、
を有しており、
前記剥離層の前記凹凸部分の前記複数の凸部が、前記転写層に接している、転写シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、転写シート、加飾成形品、及び加飾成形品の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
自動車内外装、建材内装材、家電製品などに使用される樹脂成形品や、無機ガラス代替材料として用いられる有機ガラス等に用いられる樹脂成形品などにおいては、表面保護や意匠性の付与などを目的として、加飾シートを用いた積層技術が用いられている。このような技術に使用される加飾シートとしては、ラミネート型の加飾シートと、転写型の加飾シート(すなわち転写シート)とに大別することができる。
【0003】
ラミネート型の加飾シートは、支持基材上に保護層が最表面に位置するように積層されており、支持基材側に成形樹脂を積層することで、樹脂成形品中に支持基材が取り込まれるように用いられる。一方、転写型の加飾シートは、支持基材上に直接、または必要により設けられる平坦部分を介して保護層が積層されており、支持基材とは反対側に成形樹脂を積層後、支持基材を剥離することで、樹脂成形品に支持基材が残らないようにして用いられる。これら2種類の加飾シートは、樹脂成形品の形状や求める機能などに応じて使い分けがなされている。
【0004】
転写型の加飾シートの場合、保護層上には、意匠層や接着層などの他の層を積層することがあるという点、平坦部分を有する場合には、平坦部分の上に保護層を積層するという点、成形加工において保護層から転写用基材を剥離されなければならないという点、転写用基材を剥離することで表出した面が優れた物性を発現しなければならないという点などから、ラミネート型に比して、保護層を形成する樹脂組成物の設計がより難しいという問題がある。
【0005】
また、三次元曲面などの複雑な表面形状を有する樹脂成形体の加飾には、射出成形同時加飾方法が用いられてきた。射出成形同時加飾方法とは、射出成形の際にインモールド成形用金型内に挿入された加飾シートを、キャビティ内に射出注入された溶融した射出樹脂と一体化させて、樹脂成形体の表面に加飾を施す方法である。さらに、樹脂成形体と一体化される加飾シートの構成の違い(前述のラミネート型と転写型の加飾シート)によって、通常、射出成形同時ラミネート加飾法と、射出成形同時転写加飾法とに大別される。
【0006】
射出成形同時転写加飾法においては、転写シートの転写層側を金型の内側に向けて配し、転写層側から熱盤によって加熱し、該転写シートが金型内形状に沿うように成形する。次いで、キャビティ内に溶融した射出樹脂を射出して、該転写シートと射出樹脂とを一体化する。そして、樹脂成形体を冷却して金型から取り出した後、該転写シートの転写用基材を剥離することにより、転写層を転写した加飾層を有する加飾成形品が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第4885281号
特許第6866963号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
意匠として艶消し感が求められる製品では、微細な凹凸を有するマット層を設けた転写シートを用いて装飾が行われる。特許文献1及び特許文献2には、基材上に部分的にマット層を設けた転写シートを用いて、表面で部分的に艶消し感が異なる成形品を製造する方法が開示されている。
【0009】
これらの転写シートにおいて、マット層は、平坦部分と基材の間に設けられる。また、平坦部分のマット層側とは反対面側には、保護層などを含む転写層が設けられている。転写シートを射出成形に供すると、成形時の熱と圧力によって、平坦部分が大きく圧縮される。一方、マット層は、平坦部分よりも硬いため変形が小さい。結果として、転写シートを射出成形に供すると、マット層の凹凸形状が転写層に賦形され、得られる加飾成形品表面には、凹凸形状の意匠が付与される。
【0010】
ところが、従来の転写シートを用いた場合、加飾成形品表面の凹凸形状の意匠は、加飾成形品表面に対して垂直方向から観察すると視認しやすい一方、加飾成形品表面に対して水平方向に近い方向から観察すると、視認しにくい場合がある。
(【0011】以降は省略されています)

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