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公開番号2025083469
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-30
出願番号2025038453,2023017180
出願日2025-03-11,2023-02-07
発明の名称熱膨張接着シート
出願人ニッカン工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B32B 7/027 20190101AFI20250523BHJP(積層体)
要約【課題】熱膨張層を膨張させる際の加熱時及び加熱膨張後の高温環境下における基材と熱膨張層との間の剥離を十分に抑制できる熱膨張接着シートを提供する。
【解決手段】基材と、該基材に積層された中間層と、該中間層の基材と反対側の面に積層された熱膨張層とを備える熱膨張接着シートであって、200°Cにおけるせん断強度試験において熱膨張接着シートを破壊可能なせん断力を加えた場合における破壊界面が前記熱膨張層内に存在するものであることを特徴とする熱膨張接着シート。
【選択図】図2


特許請求の範囲【請求項1】
基材と、
該基材に積層された中間層と、
該中間層の基材と反対側の面に積層された熱膨張層とを備える熱膨張接着シートであって、
200°Cにおけるせん断強度試験において熱膨張接着シートを破壊可能なせん断力を加えた場合における破壊界面が前記熱膨張層内に存在するものであることを特徴とする熱膨張接着シート。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記中間層がカルボキシ基を有する樹脂を含有し、前記カルボキシ基を有する樹脂の酸価が5以上であり、前記熱膨張層が、エポキシ基を含有する樹脂と、熱膨張剤とを含有するものである、請求項1に記載の熱膨張接着シート。
【請求項3】
前記中間層の厚みが0.5μm以上4μm以下である、請求項1に記載の熱膨張接着シート。
【請求項4】
前記熱膨張層が、前記エポキシ樹脂の硬化剤を含有し、該硬化剤がアミン系樹脂であり、前記硬化剤のエポキシ樹脂に対する当量比(硬化剤の当量/エポキシ当量)が0.9以下である、請求項1に記載の熱膨張接着シート。
【請求項5】
動摩擦係数が0.6以下である、請求項1に記載の熱膨張接着シート。
【請求項6】
前記熱膨張層に含有されている熱膨張剤の熱膨張開始温度が100°C以上150°C以下である、請求項1に記載の熱膨張接着シート。
【請求項7】
基材と、該基材に積層された中間層と、該中間層の基材と反対側の面に積層された熱膨張層とを備える熱膨張接着シートを製造する方法であって、前記中間層を架橋させるための加熱工程を行う前に、前記中間層上に前記熱膨張層を積層することを特徴とする熱膨張接着シート製造方法。
【請求項8】
第1の被着体と、第2の被着体と、熱膨張接着シートとを含む物品の製造方法であって、
前記第1の被着体と前記第2の被着体との間に、請求項1~6のいずれかに記載の熱膨張接着シートを配置し、前記熱膨張接着シートを加熱膨張させて、前記第1の被着体と前記第2の被着体との間に形成された隙間を充填することにより、前記第1の被着体と前記第2の被着体とを接着させる、製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱膨張接着シートに関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
基材の表面に接着性を有する熱膨張層を備える熱膨張接着シートにおいては、基材から熱膨張層が剥離してしまうことを抑制するために、基材と熱膨張層との接着性を向上させる中間層を備えることが考えられている(特許文献1、2)。
【0003】
しかしながら、熱膨張層を膨張させる際の加熱時だけでなく、膨張接着後の高温雰囲気下における基材と熱膨張層との間の剥離を十分に抑制できる熱膨張接着シートについては未だ提供されていないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6903986号
特開2021-155495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、加熱時及び膨張接着後の高温雰囲気下における基材と熱膨張層との間の剥離を十分に抑制できる熱膨張接着シートを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち本発明に係る熱膨張接着シートは、以下のようなものである。
[1]基材と、該基材に積層された中間層と、該中間層の基材と反対側の面に積層された熱膨張層とを備える熱膨張接着シートであって、200°Cにおけるせん断強度試験において熱膨張接着シートを破壊可能なせん断力を加えた場合における破壊界面が前記熱膨張層内に存在するものであることを特徴とする熱膨張接着シート。
[2]前記中間層がカルボキシ基を有する樹脂を含有し、前記カルボキシ基を有する樹脂の酸価が5以上であり、前記熱膨張層が、エポキシ基を含有する樹脂と、熱膨張剤とを含有するものである、[1]に記載の熱膨張接着シート。
[3]前記中間層の厚みが0.5μm以上4μm以下である[1]又は[2]に記載の熱膨張接着シート。
[4]前記熱膨張層が、前記エポキシ樹脂の硬化剤を含有し、該硬化剤がアミン系樹脂であり、前記硬化剤のエポキシ樹脂に対する当量比(硬化剤の当量/エポキシ当量)が0.9以下である、[1]~[3]の何れかに記載の熱膨張接着シート。
[5]動摩擦係数が0.6以下である[1]~[4]の何れかに記載の熱膨張接着シート。
[6]前記熱膨張層に含有されている熱膨張剤の熱膨張開始温度が100°C以上150°C以下である[1]~[5]のいずれかに記載の熱膨張接着シート。
[7]基材と、該基材に積層された中間層と、該中間層の基材と反対側の面に積層された熱膨張層とを備える熱膨張接着シートを製造する方法であって、前記中間層を架橋させるための加熱工程を行う前に、前記中間層上に前記熱膨張層を積層することを特徴とする熱膨張接着シート製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、熱膨張層を膨張させる際の加熱時及び膨張接着後の高温雰囲気下における基材と熱膨張層との間の剥離を十分に抑制できる熱膨張接着シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施形態に係る熱膨張接着シートの構成を示す概略断面図である。
本実施形態に係る熱膨張接着シートの製造工程を示す概略断面図である。
従来の熱膨張接着シートの製造工程を示す概略断面図である。
従来の熱膨張接着シートの製造工程を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の一実施形態に係る熱膨張シートについて説明する。
<熱膨張接着シート>
図1は、本実施形態に係る熱膨張接着シート1の構成を示す概略断面図である。
本実施形態に係る熱膨張接着シート1は、例えば、電子機器或いは電子デバイス用の導材シート、電子機器或いは電子デバイス用の絶縁シート等として様々な分野に使用できるものである。
この熱膨張接着シート1は、例えば、隙間の内部に配置して、例えば120℃以上250℃以下等の高温で加熱することにより隙間を挟んで向かい合う2つの被着面を接着するものであり、基材10と、該基材10の両面に形成された熱膨張層20と、基材10及び熱膨張層20との間に形成された中間層30とを備えるものである。
【0010】
本実施形態に係る熱膨張接着シート1は、200°Cにおけるせん断強度試験において該熱膨張接着シート1を破壊可能なせん断力を加えた場合における破壊界面が前記熱膨張層20内に存在するものである。破壊界面を熱膨張層20内に存在させる事により、基材10と中間層30との間、及び中間層30と熱膨張層20との間の接着強度を安定させ、高温耐久試験(例えば200℃500時間)処理後の熱膨張層20の基材10からの剥離を抑制することが可能となる。
なお、前記せん断強度試験は、例えば、熱膨張接着シート1を2枚の支持板の間に挟んだ状態で加熱膨張させて前記2枚の支持板にしっかりと接着させたものとサンプルとし、このサンプルの2枚の支持板を熱膨張接着シート1の面方向に沿って互いに逆方向に引っ張った際のせん断接着力を測定することによって行った。
(【0011】以降は省略されています)

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