TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025081791
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-28
出願番号2022061002
出願日2022-03-31
発明の名称がん送達用医薬組成物または免疫賦活用組成物
出願人日東電工株式会社,国立大学法人北海道大学
代理人個人,個人
主分類A61K 47/18 20170101AFI20250521BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明は、がん送達用医薬組成物または免疫賦活用組成物として有用な脂質ナノ粒子を提供することを課題とする。
【解決手段】下記の式(I)〔式(I)中、aは3~5の整数を示し;bは0又は1を示し;R1及びR2はそれぞれ独立して下記一般式(A)(式(A)中、R11及びR12はそれぞれ独立して、直鎖状又は分岐鎖状のC1-15アルキル基を示し;cは0又は1を示し:vは4~12の整数を示す)で表される基を示し;Xは、下記一般式(B)(式(B)中、dは0~3の整数を示し;R3及びR4はそれぞれ独立にC1-4アルキル基又はC2-4アルケニル基を示すが、R3及びR4は互いに結合して5~7員非芳香族ヘテロ環を形成してもよい)で表される基又は5~7員非芳香族ヘテロ環基を示す〕で表されるpH感受性カチオン性脂質、その立体異性体または立体異性体の混合物、を含有する、がん送達用医薬組成物または免疫賦活用組成物。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025081791000200.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">34</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">162</com:WidthMeasure> </com:Image>
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記の式(I):
JPEG
2025081791000178.jpg
11
115
〔式(I)中、aは3~5の整数を示し;bは0又は1を示し;R

及びR

はそれぞれ独立して下記一般式(A):
JPEG
2025081791000179.jpg
10
115
(式(A)中、R
11
及びR
12
はそれぞれ独立して、直鎖状又は分岐鎖状のC
1-15
アルキル基を示し;cは0又は1を示し:vは4~12の整数を示す)
で表される基を示し;Xは、下記一般式(B):
JPEG
2025081791000180.jpg
10
77
(式(B)中、dは0~3の整数を示し;R

及びR

はそれぞれ独立にC
1-4
アルキル基又はC
2-4
アルケニル基(該C
1-4
アルキル基又はC
2-4
アルケニル基は、1個又は2個の水素原子がフェニル基に置換されていてもよい)を示すが、R

及びR

は互いに結合して5~7員非芳香族ヘテロ環(該環の1個又は2個の水素原子が、C
1-4
アルキル基又はC
2-4
アルケニル基に置換されていてもよい)を形成してもよい)
で表される基又は5~7員非芳香族ヘテロ環基(ただし、該基は炭素原子により(O-CO)b-に結合し、該環の1個又は2個の水素原子が、C
1-4
アルキル基又はC
2-4
アルケニル基に置換されていてもよい)を示す〕
で表されるpH感受性カチオン性脂質、その立体異性体または立体異性体の混合物、
を含有する、がん送達用医薬組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
(i)ステロール又はステロール誘導体、
(ii)ポリアルキレングリコール修飾脂質、及び
(iii)緩衝剤
を含む請求項1に記載のがん送達用医薬組成物。
【請求項3】
前記ポリアルキレングリコール修飾脂質が、1,2-ジステアロイル-rac-グリセロールメトキシポリエチレングリコール(DSG-PEG)を含む、請求項2に記載のがん送達用医薬組成物。
【請求項4】
前記pH感受性カチオン性脂質が、下記式で示される請求項1~3のいずれか一項に記載のがん送達用医薬組成物:
JPEG
2025081791000181.jpg
188
162
JPEG
2025081791000182.jpg
195
163
JPEG
2025081791000183.jpg
201
163
JPEG
2025081791000184.jpg
196
163
JPEG
2025081791000185.jpg
197
163
JPEG
2025081791000186.jpg
183
163
JPEG
2025081791000187.jpg
125
163
【請求項5】
核酸を更に含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のがん送達用医薬組成物。
【請求項6】
前記核酸が、siRNA、mRNA、アプタマー及びプラスミドDNAからならなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項5に記載のがん送達用医薬組成物。
【請求項7】
脂質ナノ粒子の懸濁液である、請求項1~6のいずれか一項に記載のがん送達用医薬組成物。
【請求項8】
25℃においてpH6.8~pH8.0である、請求項7に記載のがん送達用医薬組成物。
【請求項9】
1重量%~20重量%の二糖を含む、請求項7又は8に記載のがん送達用医薬組成物。
【請求項10】
脂質ナノ粒子の凍結乾燥製剤である、請求項1~6のいずれか一項に記載のがん送達用医薬組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はがん送達用医薬組成物または免疫賦活用組成物として有用な脂質ナノ粒子に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
脂溶性薬物や、siRNA(short interfering RNA)、mRNA等の核酸を封入し、標的細胞へ送達するためのキャリアとして、脂質ナノ粒子(LNP)が利用されている。例えば、siRNAなどの核酸を効率的に標的細胞内へ送達するためのキャリアとなる脂質ナノ粒子として、生理的pHでは電気的に中性であり、エンドソームなどの弱酸性pH環境下ではカチオン性に変化するpH感受性カチオン性脂質を構成脂質として含む脂質ナノ粒子が報告されている(特許文献1及び非特許文献1)。
【0003】
pH感受性カチオン性脂質としては、例えば、Jayaramanらは、DLin-MC3-DMAを開発し、マウス肝臓における第7因子(F7)ノックダウンにおいてED
50
で0.005mg siRNA/kgを達成した(非特許文献2)。本発明者らもこれまでに独自のpH感受性カチオン性脂質YSK05及びYSK13-C3を開発しており、F7ノックダウンにおけるED
50
としてそれぞれ0.06、0.015mg siRNA/kgを達成している(非特許文献3~5)。また、Maierらは、MC3-DMAに生分解性を付与したL319を開発し、ED
50
で0.01mg siRNA/kgと高い安全性の両立について報告している(非特許文献6~8)。しかしながら、これらのpH感受性カチオン性脂質を含む脂質ナノ粒子のエンドソーム脱出効率は、未だ数%程度に過ぎないことが明らかにされており(非特許文献9)、バイオアベイラビリティを更に向上させることが可能な技術の開発が望まれている。
【0004】
さらに、Dongらは、ハイスループットスクリーニングを通して独自の脂質様物質cKK-E12を見出し、F7ノックダウンにおいてED
50
で0.002mg siRNA/kgを達成した(非特許文献10)。当該技術は、活性の面では文献上最も優れているが、高投与量における毒性や脂質の生分解性等の安全面における知見はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2018/230710号
国際公開第2018/190423号
【非特許文献】
【0006】
Sato et al., Journal of Controlled Release, 2019, vol.295, p.140-152.
Jayaraman et al., Angewandte Chemie International Edition, 2012, vol.51, p.8529-8533.
Watanabe et al., Scientific Reports, 2014, 4:4750, DOI: 10.1038/srep04750.
Yamamoto et al., Journal of Hepatology, 2016, vol.64, p.547-555.
Sato et al., Molecular Therapy, 2016, vol.24, p.788-795.
Maier et al., Molecular Therapy, 2013, vol.21(8), p.1570-1578.
Wittrup et al., Nature Biotechnology, 2015, vol.33(8), p.870-876.
Xu et al., Molecular Pharmaceutics, 2014, vol.11, p.1424-1434.
Gilleron et al., Nature Biotechnology, 2013, vol.31(7), p.638-646.
Dong, Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 2014, vol.111(11), p.3955-3960.
Leung et al.,Journal of Physical Chemistry C Nanomater Interfaces,2012,vol.116(34),p.18440-18450.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、がん送達用医薬組成物または免疫賦活用組成物として有用な脂質ナノ粒子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、分岐鎖型の炭化水素鎖を備えるpH感受性カチオン性脂質を構成脂質として含む脂質ナノ粒子が、がん送達用医薬組成物または免疫賦活用組成物として有用であることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の脂質ナノ粒子を提供するものである。
[1-1] 下記の式(I):
JPEG
2025081791000001.jpg
11
115
〔式(I)中、aは3~5の整数を示し;bは0又は1を示し;R

及びR

はそれぞれ独立して下記一般式(A):
JPEG
2025081791000002.jpg
10
115
(式(A)中、R
11
及びR
12
はそれぞれ独立して、直鎖状又は分岐鎖状のC
5-15
アルキル基を示し;cは0又は1を示し:vは4~12の整数を示す)
で表される基を示し;Xは、下記一般式(B):
JPEG
2025081791000003.jpg
10
77
(式(B)中、dは0~3の整数を示し;R

及びR

はそれぞれ独立にC
1-4
アルキル基又はC
2-4
アルケニル基(該C
1-4
アルキル基又はC
2-4
アルケニル基は、1個又は2個の水素原子がフェニル基に置換されていてもよい)を示すが、R

及びR

は互いに結合して5~7員非芳香族ヘテロ環(該環の1個又は2個の水素原子が、C
1-4
アルキル基又はC
2-4
アルケニル基に置換されていてもよい)を形成してもよい)で表される基又は5~7員非芳香族ヘテロ環基(ただし、該基は炭素原子により(O-CO)b-に結合し、該環の1個又は2個の水素原子が、C
1-4
アルキル基又はC
2-4
アルケニル基に置換されていてもよい)を示す〕
で表されるpH感受性カチオン性脂質を含有する、脂質ナノ粒子。
【0010】
[1-2] さらに、ステロール及びポリアルキレングリコール修飾脂質を含有している、前記[1-1]の脂質ナノ粒子。
[1-3] 核酸を含有する、前記[1-1]又は[1-2]の脂質ナノ粒子。
[1-4] 前記核酸が、siRNAである、前記[1-3]の脂質ナノ粒子。
[1-5] 前記核酸が、mRNA又はプラスミドDNAである、前記[1-3]の脂質ナノ粒子。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
健康器具
3か月前
個人
鼾防止用具
3か月前
個人
歯茎みが品
4か月前
個人
歯の掃除具
6か月前
個人
脈波測定方法
3か月前
個人
白内障治療法
2か月前
個人
乗馬テラピー
7か月前
個人
脈波測定方法
3か月前
個人
塗り薬塗り具
5か月前
個人
マッサージ機
3か月前
個人
導電香
4か月前
個人
身体牽引装置
7か月前
個人
洗井間専家。
2か月前
個人
発熱器具
6か月前
個人
染毛方法
6か月前
個人
クリップ
4か月前
個人
矯正椅子
2日前
個人
ホバーアイロン
1か月前
個人
収納容器
5か月前
個人
片足歩行支援具
4か月前
個人
健康器具
5か月前
三生医薬株式会社
錠剤
2か月前
個人
車椅子持ち上げ器
2か月前
個人
歯の保護用シール
2日前
個人
磁器治療器
7か月前
個人
シャンプー
1か月前
個人
眼科診療車
4か月前
個人
口内洗浄具
3か月前
個人
避難困難者救出台車
4か月前
個人
除菌システム
4か月前
株式会社結心
手袋
2か月前
株式会社 MTG
浴用剤
4か月前
東レ株式会社
下肢着用具
7か月前
株式会社コーセー
化粧料
4か月前
東レ株式会社
吸収制御剤
6か月前
個人
服薬支援装置
2か月前
続きを見る