TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025154911
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024058191
出願日2024-03-29
発明の名称粘着シート
出願人日東電工株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C09J 7/38 20180101AFI20251002BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】種々の製造方法に適用可能であり、耐薬品性の高い粘着シートを提供する。
【解決手段】芯層と該芯層の一方の面または両方の面に積層されて構成された粘着剤層と、を含む粘着シートが提供される。ここで、上記芯層は、カルボニル基を有するポリマーを含有する。また、上記粘着剤層は、ヒドラジド化合物を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
芯層と該芯層の一方の面または両方の面に積層されて構成された粘着剤層と、を含む粘着シートであって、
前記芯層は、カルボニル基を有するポリマーを含有し、
前記粘着剤層は、ヒドラジド化合物を含む、粘着シート。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記芯層の、23℃の環境下で引張速度50mm/分の条件で実施される引張試験から測定される最大応力が、1.0MPa以下である、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項3】
アルコール浸漬後粘着力維持率が80%以上である、請求項1または2に記載の粘着シート;
ここで、前記アルコール浸漬後粘着力維持率[%]は、初期剥離強度F0[N/5mm]に対するアルコール浸漬後粘着力F1[N/5mm]の比(F1/F0×100)から求められ、
前記初期剥離強度F0[N/5mm]は、被着体としてのステンレス鋼板に貼り付けた5mm幅の粘着シートに対して、引張速度300mm/分、剥離角度180度の条件で測定される剥離強度であり、
前記アルコール浸漬後粘着力F1[N/5mm]は、被着体としてのステンレス鋼板に貼り付けた5mm幅の粘着シートを、イソプロピルアルコールと水を30:70の重量比で混合して作製された試験液に、60℃の環境下にて4日間浸漬した後、引張速度300mm/分、剥離角度180度の条件で測定される剥離強度である。
【請求項4】
前記芯層は、アクリル系ポリマーとスチレン系ブロック共重合体のブレンドを含む、請求項1または2に記載の粘着シート。
【請求項5】
前記粘着剤層は、アクリル系粘着剤を含む、請求項1または2に記載の粘着シート。
【請求項6】
前記芯層は、ホットメルト型組成物から形成されている、請求項1または2に記載の粘着シート。
【請求項7】
前記粘着剤層は、水分散型粘着剤組成物から形成されている、請求項1または2に記載の粘着シート。
【請求項8】
携帯電子機器において部材の固定に用いられる、請求項1または2に記載の粘着シート。
【請求項9】
ホットメルト型組成物から芯層を形成すること、
水分散型粘着剤組成物から粘着剤層を形成すること、および、
前記芯層の一方の面または両方の面に、前記粘着剤層を積層すること、を含む、粘着シートの製造方法であって、
前記ホットメルト型組成物は、カルボニル基を有するモノマーを含むモノマー成分を懸濁重合して得られたアクリル系ポリマーAを含み、
前記水分散型粘着剤組成物は、モノマー成分を乳化重合して得られたアクリル系ポリマーBと、ヒドラジド化合物と、を含む、粘着シートの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着シートに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、粘着剤(感圧接着剤ともいう。以下同じ。)は、室温付近の温度域において柔らかい固体(粘弾性体)の状態を呈し、圧力により簡単に被着体に接着する性質を有する。このような性質を活かして、粘着剤は、例えば、支持基材上に粘着剤層を有する基材付き粘着テープのような多層型粘着シートの形態で、スマートフォンその他の携帯電子機器における部材の接合や固定等の目的で広く利用されている。この種の粘着シートに関する技術文献として、特許文献1および2が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-71863号公報
特開2013-14665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
落下の危険性のある携帯電子機器において部品の接合等に用いられる粘着シートなどには、落下等の衝撃に耐えて接合を維持する性能(以下、耐衝撃性ともいう。)が求められる。例えば、特許文献1では、粘着シートに発泡体である衝撃吸収シートを含ませることにより、耐衝撃性の向上に取り組んでいる。この種の粘着シートでは、衝撃が印加された際に発泡体シートが変形することにより衝撃を吸収し、粘着シートの耐衝撃性を向上させている。このような複数の層を備える多層型の粘着シートにおいては、各層の界面における密着性の向上が、耐衝撃性等の性能を改善するうえで重要なポイントとなる。
【0005】
また、電子機器において部品の接合等に用いられる粘着シートには、薬品に触れた際に接合を維持する性能(以下、耐薬品性ともいう。)が求められる。粘着シートに接触した薬品は、主に各層の界面から侵入して、各層を膨潤させる等により層間の密着性を低下させ得る。このため、耐薬品性の向上には、層自体の薬品に対する耐性を向上することに加えて、各層の界面における密着性を向上することが有効である。
【0006】
層間の密着性に関して、例えば特許文献2では、粘着剤層に酸性基を含む重合体を用い、当該粘着剤層の上にアミノ基含有の重合体を含む組成物を塗布して隣層を形成することにより、酸性基とアミノ基の相互作用(化学結合)により層間接着力を高くすることに取り組んでいる。しかしながら、特許文献2に記載される技術では、多層型の粘着シートを製造するにあたり、粘着剤層の上に隣層形成用の組成物を直接塗工する工程を含む必要があるため、粘着シートの製造方法の選択の自由度は高くなかった。また、各層の薬品に対する耐性の向上に関しても、いまだ改善の余地があった。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みて創出されたものであり、種々の製造方法に適用可能であり、耐薬品性の高い粘着シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、芯層と粘着剤層とが積層されて構成された粘着シートであって、芯層にカルボニル基を有するポリマーを含ませ、粘着剤層にヒドラジド化合物を含ませる構成を採用することにより、耐薬品性が向上することを見出した。
【0009】
この明細書によると、芯層と該芯層の一方の面または両方の面に積層された粘着剤層と、を含む粘着シートが提供される。ここで上記芯層は、カルボニル基を有するポリマーを含有する。また、上記粘着剤層は、ヒドラジド化合物を含む。かかる構成によると、粘着剤層に含まれるヒドラジド化合物が芯層内部に移動し、カルボニル基を有するポリマーのカルボニル基と反応してケトヒドラジド架橋が形成する。このように芯層に含まれるポリマーの架橋が進行すると、粘着シートの耐薬品性が向上する傾向にある。また、上記の構成によると、たとえ芯層と粘着剤層を別々に作製し、両者を貼り合わせて粘着シートを作製するような製造方法に適用したとしても、上記の芯層におけるポリマーのケトヒドラジド架橋反応は好適に進行し、得られる粘着シートの耐薬品性は向上する傾向にある。このため、上記の構成の粘着シートは、製造方法の選択の自由度が高いものとなりやすい。
【0010】
いくつかの態様において、上記芯層の、23℃の環境下で引張速度50mm/分の条件で実施される引張試験から測定される最大応力は、1.0MPa以下である。なお、ここでいう最大応力とは、上記引張試験において引張り開始から破断するまでの応力を測定したときの最大値となる応力のことを指す。上記最大応力は、芯層の硬さの指標となるものであり、最大応力が小さいほど芯層は柔らかい傾向にある。上記最大応力が1.0MPa以下である芯層を備える構成によると、芯層と粘着剤層の層間の密着性が向上する傾向にあり、耐薬品性や耐衝撃性が向上する傾向にある。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

日東電工株式会社
積層体
3日前
日東電工株式会社
吸着材
9日前
日東電工株式会社
発光装置
10日前
日東電工株式会社
電子装置
5日前
日東電工株式会社
照明装置
2日前
日東電工株式会社
粘着シート
2日前
日東電工株式会社
光学積層体
1か月前
日東電工株式会社
粘着シート
2日前
日東電工株式会社
光学積層体
24日前
日東電工株式会社
光ファイバ
4日前
日東電工株式会社
調光フィルム
3日前
日東電工株式会社
スイッチ装置
10日前
日東電工株式会社
粘着剤組成物
4日前
日東電工株式会社
粘着剤組成物
4日前
日東電工株式会社
温度測定装置
4日前
日東電工株式会社
温度測定装置
4日前
日東電工株式会社
複合ケーブル
1か月前
日東電工株式会社
スイッチ装置
2日前
日東電工株式会社
偏光フィルム
1か月前
日東電工株式会社
光学粘着シート
11日前
日東電工株式会社
光学粘着シート
11日前
日東電工株式会社
光学粘着シート
11日前
日東電工株式会社
ガラス樹脂複合体
1か月前
日東電工株式会社
反射防止フィルム
9日前
日東電工株式会社
反射防止フィルム
9日前
日東電工株式会社
ロール体の製造方法
13日前
日東電工株式会社
調光用導電性フィルム
23日前
日東電工株式会社
導光体、及び照明装置
2日前
日東電工株式会社
光学積層体の製造方法
10日前
日東電工株式会社
光学積層体の製造方法
10日前
日東電工株式会社
光学積層体の製造方法
1か月前
日東電工株式会社
配線回路基板の製造方法
2日前
日東電工株式会社
積層フィルムの製造方法
3日前
日東電工株式会社
分離機能層、及び分離膜
2日前
日東電工株式会社
積層フィルムの製造方法
3日前
日東電工株式会社
ウレア化合物の製造方法
17日前
続きを見る