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公開番号2025135292
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-18
出願番号2024033057
出願日2024-03-05
発明の名称光学積層体
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人籾井特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20250910BHJP(光学)
要約【課題】異形加工部としての凹部を有するにもかかわらず、偏光子および輝度向上フィルムにおけるクラックを抑制し得る光学積層体を提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態による光学積層体は、異形加工部を有している。該光学積層体は、輝度向上フィルムと、偏光子を含む偏光板と、樹脂フィルムと、を備えている。該輝度向上フィルムは、特定の偏光状態を有する偏光を透過し、それ以外の偏光状態の光を反射する。該偏光板は、該輝度向上フィルムに第1粘着剤層を介して貼り付けられている。該樹脂フィルムは、該輝度向上フィルムにおける偏光板と反対側に第2粘着剤層を介して貼り付けられている。該輝度向上フィルムは、透過軸と反射軸とを有している。該透過軸は、第1方向に延びている。該反射軸は、該第1方向と直交する第2方向に延びている。該異形加工部は、凹部を有している。該凹部は、該光学積層体の積層方向から見て、該光学積層体の周端縁から内側に向かって該第2方向に凹んでいる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
異形加工部を有する光学積層体であって、
特定の偏光状態を有する偏光を透過し、それ以外の偏光状態の光を反射する輝度向上フィルムと、
前記輝度向上フィルムに第1粘着剤層を介して貼り付けられている偏光板と、
前記輝度向上フィルムにおける前記偏光板と反対側に第2粘着剤層を介して貼り付けられている樹脂フィルムと、を備え、
前記偏光板は、偏光子を含み、
前記輝度向上フィルムは、第1方向に延びる透過軸と、前記第1方向と直交する第2方向に延びる反射軸と、を有し、
前記異形加工部は、前記光学積層体の積層方向から見て、前記光学積層体の周端縁から内側に向かって前記第2方向に凹む凹部を含む、光学積層体。
続きを表示(約 250 文字)【請求項2】
前記偏光子の厚みは、8μm以下である、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項3】
23℃における前記輝度向上フィルムの前記第2方向の破断強度は、150MPa以上である、請求項1または2に記載の光学積層体。
【請求項4】
前記樹脂フィルムの厚みは、25μm以上である、請求項1または2に記載の光学積層体。
【請求項5】
23℃における前記樹脂フィルムの前記第2方向の破断強度は、85MPa以上である、請求項1または2に記載の光学積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学積層体に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、液晶表示装置およびエレクトロルミネセンス(EL)表示装置(例えば、有機EL表示装置、無機EL表示装置)に代表される画像表示装置が急速に普及している。これら画像表示装置のうち特に液晶表示装置において、光の利用効率の向上を図るために、偏光子と輝度向上フィルムとを含む光学積層体を用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。ところで、近年、光学積層体の用途に応じて、光学積層体に異形加工部(代表的には凹部)を形成することが望まれる場合がある。
しかし、偏光子および輝度向上フィルムを含み、かつ、異形加工部を有する光学積層体では、温度変化に曝されたときに、偏光子および輝度向上フィルムのそれぞれにクラックが発生するおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-118776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、異形加工部としての凹部を有するにもかかわらず、偏光子および輝度向上フィルムにおけるクラックを抑制し得る光学積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[1]本発明の実施形態による光学積層体は、異形加工部を有している。光学積層体は、輝度向上フィルムと、偏光子を含む偏光板と、樹脂フィルムと、を備えている。該輝度向上フィルムは、特定の偏光状態を有する偏光を透過し、それ以外の偏光状態の光を反射する。該偏光板は、該輝度向上フィルムに第1粘着剤層を介して貼り付けられている。該樹脂フィルムは、該輝度向上フィルムにおける偏光板と反対側に第2粘着剤層を介して貼り付けられている。該輝度向上フィルムは、透過軸と、反射軸とを有している。該透過軸は、第1方向に延びている。該反射軸は、該第1方向と直交する第2方向に延びている。該異形加工部は、凹部を有している。該凹部は、該光学積層体の積層方向から見て、該光学積層体の周端縁から内側に向かって、該第2方向に凹んでいる。
[2]上記[1]に記載の光学積層体において、上記偏光子の厚みは、8μm以下であってもよい。
[3]上記[1]または[2]に記載の光学積層体において、23℃における上記輝度向上フィルムの上記第2方向の破断強度は、150MPa以上であってもよい。
[4]上記[1]から[3]のいずれかに記載の光学積層体において、上記樹脂フィルムの厚みは、25μm以上であってもよい。
[5]上記[1]から[4]のいずれかに記載の光学積層体において、23℃における上記樹脂フィルムの上記第2方向の破断強度は、85MPa以上であってもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、異形加工部としての凹部を有する光学積層体において、偏光子および輝度向上フィルムにおけるクラックを抑制し得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略断面図である。
図2は、図1の光学積層体の概略平面図である。
図3は、本発明の別の実施形態による光学積層体の概略断面図である。
図4は、図1の光学積層体が備える輝度向上フィルムの一例の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。なお、見やすくかつ理解を容易にするために、図面は模式的または概念的に描かれており、長さ、幅、形状、大きさ、比率、方向、個数等は実際と異なっている場合があり、図面間で対応していない場合がある。
【0009】
(用語および記号の定義)
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)実質的に平行または直交
「実質的に直交」および「略直交」という表現は、2つの方向のなす角度が90°±10°である場合を包含し、好ましくは90°±7°であり、さらに好ましくは90°±5°である。「実質的に平行」および「略平行」という表現は、2つの方向のなす角度が0°±10°である場合を包含し、好ましくは0°±7°であり、さらに好ましくは0°±5°である。さらに、本明細書において単に「直交」または「平行」というときは、実質的に直交または実質的に平行な状態を含み得るものとする。
【0010】
A.光学積層体の概略
図1は本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略断面図であり;図2は図1の光学積層体の概略平面図である。
図1に示すように、光学積層体100は、輝度向上フィルム1と、偏光子21を含む偏光板2と、樹脂フィルム3と、を備えている。輝度向上フィルム1は、特定の偏光状態を有する偏光を透過可能であり、かつ、それ以外の偏光状態の光を反射可能である。輝度向上フィルム1は、第1方向に延びる透過軸と、第1方向と直交する第2方向に延びる反射軸と、を有している(図2参照)。なお、第1方向および第2方向は、輝度向上フィルム1の面方向であって、輝度向上フィルム1の厚み方向と実質的に直交する。偏光板2は、輝度向上フィルム1に第1粘着剤層41を介して貼り付けられている。樹脂フィルム3は、輝度向上フィルム1における偏光板2と反対側に第2粘着剤層42を介して貼り付けられている。すなわち、光学積層体100は、樹脂フィルム3と、第2粘着剤層42と、輝度向上フィルム1と、第1粘着剤層41と、偏光板2と、をこの順に備えている。
図2に示すように、光学積層体100は、異形加工部5を有している。本明細書において「異形加工部」とは、一般的な形状(代表的には矩形)とは異なる特殊な形状に加工した部分をいう。異形加工部5は、少なくとも凹部51を含んでいる。凹部51は、光学積層体100の積層方向から見て、光学積層体100の周端縁から内側に向かって、輝度向上フィルム1の反射軸Rの延びる第2方向に凹んでいる。すなわち、凹部51が凹む方向と第2方向とは実質的に平行である。
本発明者らは、偏光子および輝度向上フィルムを含む光学積層体が適用される画像表示装置(代表的には液晶表示装置)の設計に応じて、異形加工部としての凹部の配置を種々検討していたところ、凹部が輝度向上フィルムの反射軸の延びる方向に凹んでいるときにクラック(特に反射軸の延びる方向に沿うクラック)が発生しやすいことを発見した。そこで、このような光学積層体におけるクラックの抑制について鋭意検討した結果、光学積層体が特定の積層構造を有していれば、偏光子および輝度向上フィルムにおけるクラックの発生を抑制し得ることを見出した。より具体的には、偏光板が輝度向上フィルムの一方側に第1粘着剤層を介して貼り付けられており、かつ、樹脂フィルムが輝度向上フィルムにおける偏光板と反対側に第2粘着剤層を介して貼り付けられていると、凹部が輝度向上フィルムの反射軸の延びる方向に凹んでいても、偏光子および輝度向上フィルムのそれぞれにおけるクラック(特に光学積層体が-40℃~85℃の範囲で温度変化に曝された際のクラック)を十分に抑制し得る。
(【0011】以降は省略されています)

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