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公開番号
2025081424
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-27
出願番号
2025021240,2020573366
出願日
2025-02-13,2019-07-10
発明の名称
CD38およびTGF-ベータを標的とする、がんに対する組合せ療法
出願人
サノフイ
,
SANOFI
代理人
個人
,
個人
主分類
A61K
39/395 20060101AFI20250520BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】組合せがん療法を提供する。
【解決手段】本開示は、CD38およびTGF-βを標的とする組合せがん療法であって、これらの標的に特異的な抗体を使用する組合せがん療法に関する。療法に有用な組成物も提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
必要とするヒト患者におけるがんを処置する方法であって、それぞれ配列番号15~20のアミノ酸配列を含む重鎖CDR1(HCDR1)、HCDR2、HCDR3、軽鎖CDR1(LCDR1)、LCDR2、およびLCDR3を有する抗CD38抗体、ならびにそれぞれ配列番号5~10のアミノ酸配列を含むHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、およびLCDR3を有する抗TGF-β抗体またはその抗原結合フラグメントを患者に投与することを含む前記方法。
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【請求項2】
抗CD38抗体は、それぞれ配列番号13および14のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(V
H
)および軽鎖可変ドメイン(V
L
)を含み;抗TGF-β抗体は、それぞれ配列番号3および4のアミノ酸配列を含むV
H
およびV
L
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
抗CD38抗体は、それぞれ配列番号11および12のアミノ酸配列を含む重鎖(HC)および軽鎖(LC)を有し;抗TGF-β抗体は、それぞれ配列番号1および2のアミノ酸配列を含むHCおよびLCを有する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
必要とするヒト患者におけるがんを処置する方法であって、患者に、抗CD38抗体および抗TGF-β抗体またはその抗原結合フラグメントを投与することを含む前記方法。
【請求項5】
抗CD38抗体は:
a)それぞれ配列番号15~20のアミノ酸配列を含むHCDR1-3およびLCDR1-3を有するか;
b)それぞれ配列番号13および14のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(V
H
)および軽鎖可変ドメイン(V
L
)を有するか;または
c)それぞれ配列番号11および12のアミノ酸配列を含む重鎖(HC)および軽鎖(LC)を有する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
抗TGF-β抗体は:
a)それぞれ配列番号5~10のアミノ酸配列を含むHCDR1-3およびLCDR1-3を有するか;
b)それぞれ配列番号3および4のアミノ酸配列を含むV
H
およびV
L
を有するか;または
c)それぞれ配列番号1および2のアミノ酸配列を含むHCおよびLCを有する、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
抗CD38抗体はヒトIgG
1
Fc領域を含むおよび抗TGF-β抗体はヒトIgG
4
Fc領域を含む、請求項1、2、または4~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
必要とするヒト患者における多発性骨髄腫を処置する方法であって、配列番号13の重鎖可変ドメイン(V
H
)アミノ酸配列および配列番号14の軽鎖可変ドメイン(V
L
)アミノ酸配列を含む抗CD38抗体、ならびに配列番号3のV
H
アミノ酸配列および配列番号4のV
L
アミノ酸配列を含む抗TGF-β抗体を患者に投与することを含む前記方法。
【請求項9】
必要とするヒト患者における多発性骨髄腫を処置する方法であって、配列番号11の重鎖(HC)アミノ酸配列および配列番号12の軽鎖(LC)アミノ酸配列を含む抗CD38抗体、ならびに配列番号1のHCアミノ酸配列および配列番号2のLCアミノ酸配列を含む抗TGF-β抗体を患者に投与することを含む前記方法。
【請求項10】
抗CD38抗体および抗TGF-β抗体またはフラグメントは、患者に逐次投与される、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年7月10日に出願された米国仮出願第62/696,198号からの優先権を主張する。その出願の開示は、その全体が参照によって本明細書に組み入れられる。
続きを表示(約 2,300 文字)
【0002】
配列表
本出願は、ASCII形式で電子的に提出されており、その全体が参照によって本明細書に組み入れられる配列表を含有する。配列表の電子コピーは、2019年7月9日に作成され、022548_WO025_SL.txtと称し、52,428バイトのサイズである。
【背景技術】
【0003】
トランスフォーミング増殖因子ベータ(TGF-β)は、多様な生物学的プロセス、例えば、細胞外マトリックス形成、創傷治癒、胚発生、骨発生、造血、免疫および炎症応答、ならびに悪性転換を制御するサイトカインである。TGF-βの脱制御は、病理学的な状態、例えば、出生時欠損、がん、慢性炎症、ならびに自己免疫性および線維性疾患をもたらす。
【0004】
TGF-βは、3つの公知のアイソフォームTGF-β1、2、および3を有する。3つのアイソフォームは、その機能が多面的であり、細胞および組織タイプにわたり異なるパターンで発現される。それらは、類似のインビトロ活性を有するが、特定の細胞タイプの個々のノックアウトは、同じ受容体に結合するとのそれらが共有する能力にもかかわらず、インビボでの役割が同一ではないことを示唆している(非特許文献1)。
【0005】
TGF-βがTGFβRIIに結合すると、受容体の構成的なキナーゼ活性がTGFβRIをリン酸化および活性化し、これがSMAD2/3をリン酸化して、SMAD4との相互作用を可能とし、これが次に核に局在化し、TGF-β-応答性遺伝子の転写を開始する(同上)。この正規のシグナルカスケードに加えて、非古典的経路が、p38 MAPK、PI3K、AKT、JUN、JNK、およびNF-κBを含む他の因子を通してシグナルを伝達する。TGF-βシグナル伝達はまた、WNT、Hedgehog、Notch、INF、TNF,およびRASを含む他の経路によって調節されている。したがって、TGF-βシグナル伝達の最終結果は、全てのこれらのシグナル伝達経路のクロストークであり、これが細胞の状態および環境を統合する(同上)。
【0006】
CD38は、45kDのII型膜貫通糖タンパク質であり、長いC末端細胞外ドメインおよび短いN末端細胞質ドメインを有する。CD38タンパク質は、二機能性エクトエンザイムであり、NAD
+
の環状ADP-リボース(cADPR)への変換を触媒し、またcADPRをADP-リボースに加水分解する。個体発生の間、CD38は、CD34陽性のコミット幹細胞およびリンパ系、赤血球系および骨髄球系細胞の系列コミット前駆細胞に出現する。CD38発現は、大部分はリンパ系系列に、様々な発現レベルで異なる段階のTおよびB細胞発生に存続する。
【0007】
CD38は、多くの造血性悪性腫瘍および様々な造血性悪性腫瘍に由来する細胞株(非ホジキンリンパ腫(NHL)、バーキットリンパ腫(BL)、多発性骨髄腫(MM)、B慢性リンパ球性白血病(B-CLL)、BおよびT急性リンパ球性白血病(ALL)、T細胞リンパ腫(TCL)、急性骨髄性白血病(AML)、ヘアリーセル白血病(HCL)
、ホジキンリンパ腫(HL)、および慢性骨髄性白血病(CML)を含む)において上方制御される。他方、造血系の最も原始的な多能性幹細胞は、CD38陰性である。造血性悪性腫瘍におけるCD38発現とその疾患進行との相関性は、CD38を抗体療法のための魅力的な標的にする。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
Akhurst et al.、Nat Rev Drug Discov 11(10):790~811 (2012)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
CD38およびTGF-βを標的とする組合せ療法が本明細書において提供される。本発明者らは、抗TGF-β抗体が、抗CD38抗体の抗腫瘍効果を鈍らせるTGF-βの能力をブロックすることを見出した(例えば、TGF-βは抗CD38抗体のNK細胞-媒介性ADCCを阻害することができる)。抗体処置を含む、がんに対する現在利用可能な処置と比較して、本明細書において提供される組合せ療法は、優れた臨床的な効能を提供し得る。
【0010】
したがって、CD38に特異的に結合する剤の効能を、TGF-βに特異的に結合する剤で強化する方法が本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、患者に、ヒトCD38に特異的に結合する剤およびヒトTGF-βに特異的に結合する剤を投与することによって患者(例えば、ヒト患者)におけるがんを処置する方法が本明細書において提供される。いくつかの実施形態では、ヒトCD38に特異的に結合する剤は、抗CD38抗体またはその抗原結合フラグメントである。ある特定の実施形態では、抗CD38抗体は、CD38陽性細胞をアポトーシス、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)、および/または補体依存性細胞傷害(CDC)によって殺傷する能力があり、ここで、アポトーシスによってCD38陽性細胞を殺傷することは、間質細胞または間質由来サイトカインの非存在下で起こり得る。いくつかの実施形態では、ヒトTGF-βに特異的に結合する剤は、パン特異的抗TGF-β抗体またはその抗原結合フラグメントである。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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