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公開番号
2025081540
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-27
出願番号
2025025563,2022534664
出願日
2025-02-20,2020-12-09
発明の名称
IL-13およびTSLPを標的化する免疫グロブリン単一可変ドメインを含むポリペプチド
出願人
アブリンクス エン.ヴェー.
,
サノフイ
,
SANOFI
代理人
個人
,
個人
主分類
C07K
16/24 20060101AFI20250520BHJP(有機化学)
要約
【課題】本技術は、炎症性疾患に罹っている対象を処置するための新規のタイプの薬物を提供することを目的とする。
【解決手段】具体的には、本技術は、少なくとも2つの免疫グロブリン単一可変ドメイン(ISVD)がIL-13に結合し、少なくとも2つのISVDがTSLPに結合することを特徴とする少なくとも4つのISVDを含むポリペプチドを提供する。本技術はまた、核酸、ベクターおよび組成物も提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
医薬としての使用のための、ポリペプチド、該ポリペプチドを含む組成物、または該ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸を含む組成物であって、該ポリペプチドは、IL-13またはTSLPに特異的に結合する少なくとも1つの免疫グロブリン単一可変ドメイン(ISVD)を含むかまたはそれからなり、前記ISVDは、3つの相補性決定領域(それぞれCDR1~CDR3)を含み、該少なくとも1つのISVDは:
a)配列番号7のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号7と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
配列番号12のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号12と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
配列番号17のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号17と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3、
b)配列番号8のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号8と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
配列番号13のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号13と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
配列番号18のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号18と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3、
c)配列番号9のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号9と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
配列番号14のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号14と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
配列番号19のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号19と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3、または
d)配列番号11のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号11と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
配列番号16のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号16と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
配列番号21のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号21と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3
を含む、前記ポリペプチドまたは組成物。
続きを表示(約 6,900 文字)
【請求項2】
IL-13に特異的に結合する少なくとも1つのISVDまたはTSLPは:
a)配列番号7のアミノ酸配列であるCDR1、配列番号12のアミノ酸配列であるCDR2および配列番号17のアミノ酸配列であるCDR3、
b)配列番号8のアミノ酸配列であるCDR1、配列番号13のアミノ酸配列であるCDR2および配列番号18のアミノ酸配列であるCDR3、
c)配列番号9のアミノ酸配列であるCDR1、配列番号14のアミノ酸配列であるCDR2および配列番号19のアミノ酸配列であるCDR3、または
d)配列番号11のアミノ酸配列であるCDR1、配列番号16のアミノ酸配列であるCDR2および配列番号21のアミノ酸配列であるCDR3
を含む、請求項1に記載の使用のためのポリペプチドまたは組成物。
【請求項3】
IL-13またはTSLPに特異的に結合する少なくとも1つのISVDのアミノ酸配列は:
a)配列番号2と90%を超える配列同一性、
b)配列番号3と90%を超える配列同一性、
c)配列番号4と90%を超える配列同一性、または
d)配列番号6と90%を超える配列同一性
を含む、請求項1または2に記載の使用のためのポリペプチドまたは組成物。
【請求項4】
前記IL-13またはTSLPに特異的に結合する少なくとも1つのISVDは:
a)配列番号2のアミノ酸配列、
b)配列番号3のアミノ酸配列、
c)配列番号4のアミノ酸配列、または
d)配列番号6のアミノ酸配列
を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の使用のためのポリペプチドまたは組成物。
【請求項5】
ポリペプチドは、少なくとも2つのISVDを含むかまたはそれからなり、前記ISVDのそれぞれは、3つの相補性決定領域(それぞれCDR1~CDR3)を含み、該少なくとも2つのISVDは、場合により、1つまたはそれ以上のペプチド性リンカーを介して連結されており:
a)第1および第2のISVDは、IL-13に特異的に結合し、
i.配列番号7のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号7と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
ii.配列番号12のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号12と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
iii.配列番号17のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号17と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3
を含み、
b)第1および第2のISVDは、IL-13に特異的に結合し、
i.配列番号8のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号8と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
ii.配列番号13のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号13と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
iii.配列番号18のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号18と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3
を含み、
c)第1のISVDは、IL-13に特異的に結合し、
i.配列番号7のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号7と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
ii.配列番号12のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号12と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
iii.配列番号17のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号17と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3
を含み、
第2のISVDは、IL-13に特異的に結合し、
iv.配列番号8のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号8と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
v.配列番号13のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号13と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
vi.配列番号18のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号18と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3
を含み、
d)第1のISVDは、IL-13に特異的に結合し、
i.配列番号8のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号8と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
ii.配列番号13のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号13と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
iii.配列番号18のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号18と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3
を含み、
第2のISVDは、IL-13に特異的に結合し、
iv.配列番号7のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号7と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
v.配列番号12のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号12と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
vi.配列番号17のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号17と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3
を含み、
e)第1のISVDは、TSLPに特異的に結合し、
i.配列番号11のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号11と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
ii.配列番号16のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号16と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
iii.配列番号21のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号21と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3
を含み、
第2のISVDは、TSLPに特異的に結合し、
iv.配列番号9のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号9と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
v.配列番号14のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号14と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
vi.配列番号19のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号19と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3
を含むか、または
f)第1のISVDは、TSLPに特異的に結合し、
i.配列番号9のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号9と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
ii.配列番号14のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号14と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
iii.配列番号19のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号19と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3
を含み、
第2のISVDは、TSLPに特異的に結合し、
iv.配列番号11のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号11と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
v.配列番号16のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号16と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
vi.配列番号21のアミノ酸配列であるかもしくは配列番号21と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3
【請求項6】
a)IL-13に特異的に結合する第1および第2のISVDは、配列番号7のアミノ酸配列であるCDR1、配列番号12のアミノ酸配列であるCDR2および配列番号17のアミノ酸配列であるCDR3を含み、
b)IL-13に特異的に結合する第1および第2のISVDは、配列番号8のアミノ酸配列であるCDR1、配列番号13のアミノ酸配列であるCDR2および配列番号18のアミノ酸配列であるCDR3を含み、
c)IL-13に特異的に結合する第1のISVDは、配列番号7のアミノ酸配列であるCDR1、配列番号12のアミノ酸配列であるCDR2および配列番号17のアミノ酸配列であるCDR3を含み、IL-13に特異的に結合する第2のISVDは、配列番号8のアミノ酸配列であるCDR1、配列番号13のアミノ酸配列であるCDR2および配列番号18のアミノ酸配列であるCDR3を含み、
d)IL-13に特異的に結合する第1のISVDは、配列番号8のアミノ酸配列であるCDR1、配列番号13のアミノ酸配列であるCDR2および配列番号18のアミノ酸配列であるCDR3を含み、IL-13に特異的に結合する第2のISVDは、配列番号7のアミノ酸配列であるCDR1、配列番号12のアミノ酸配列であるCDR2および配列番号17のアミノ酸配列であるCDR3を含み、
e)TSLPに特異的に結合する第1のISVDは、配列番号11のアミノ酸配列であるCDR1、配列番号16のアミノ酸配列であるCDR2および配列番号21のアミノ酸配列であるCDR3を含み、TSLPに特異的に結合する第2のISVDは、配列番号9のアミノ酸配列であるCDR1、配列番号14のアミノ酸配列であるCDR2および配列番号19のアミノ酸配列であるCDR3を含むか、または
f)TSLPに特異的に結合する第1のISVDは、配列番号9のアミノ酸配列であるCDR1、配列番号14のアミノ酸配列であるCDR2および配列番号19のアミノ酸配列であるCDR3を含み、TSLPに特異的に結合する第2のISVDは、配列番号11のアミノ酸配列であるCDR1、配列番号16のアミノ酸配列であるCDR2および配列番号21のアミノ酸配列であるCDR3を含む、請求項5に記載の使用のためのポリペプチドまたは組成物。
【請求項7】
a)IL-13に特異的に結合する第1および第2のISVDのアミノ酸配列は、配列番号2と90%を超える配列同一性を含み、
b)IL-13に特異的に結合する第1および第2のISVDのアミノ酸配列は、配列番号3と90%を超える配列同一性を含み、
c)IL-13に特異的に結合する第1のISVDのアミノ酸配列は、配列番号2と90%を超える配列同一性を含み、IL-13に特異的に結合する第2のISVDは、配列番号3と90%を超える配列同一性を含み、
d)IL-13に特異的に結合する第1のISVDのアミノ酸配列は、配列番号3と90%を超える配列同一性を含み、IL-13に特異的に結合する第2のISVDは、配列番号2と90%を超える配列同一性を含み、
e)TSLPに特異的に結合する第1のISVDのアミノ酸配列は、配列番号6と90%を超える配列同一性を含み、TSLPに特異的に結合する第2のISVDは、配列番号4と90%を超える配列同一性を含み、
f)TSLPに特異的に結合する第1のISVDのアミノ酸配列は、配列番号4と90%を超える配列同一性を含み、TSLPに特異的に結合する第2のISVDは、配列番号6と90%を超える配列同一性を含む、請求項5または6に記載の使用のためのポリペプチドまたは組成物。
【請求項8】
a)IL-13に特異的に結合する第1および第2のISVDは、配列番号2のアミノ酸配列を含み、
b)IL-13に特異的に結合する第1および第2のISVDは、配列番号3のアミノ酸配列を含み、
c)IL-13に特異的に結合する第1のISVDは、配列番号2のアミノ酸配列を含み、IL-13に特異的に結合する第2のISVDは、配列番号3のアミノ酸配列を含み、
d)IL-13に特異的に結合する第1のISVDは、配列番号3のアミノ酸配列を含み、IL-13に特異的に結合する第2のISVDは、配列番号2のアミノ酸配列を含み、
e)TSLPに特異的に結合する第1のISVDは、配列番号6のアミノ酸配列を含み、TSLPに特異的に結合する第2のISVDは、配列番号4のアミノ酸配列を含むか、または
f)TSLPに特異的に結合する第1のISVDは、配列番号4のアミノ酸配列を含み、TSLPに特異的に結合する第2のISVDは、配列番号6のアミノ酸配列を含む、請求項5~7のいずれか1項に記載の使用のためのポリペプチドまたは組成物。
【請求項9】
ポリペプチドは:
a)配列番号148のアミノ酸配列、
b)配列番号149のアミノ酸配列、
c)配列番号150のアミノ酸配列、
d)配列番号151のアミノ酸配列、
e)配列番号152のアミノ酸配列、
f)配列番号153のアミノ酸配列、
g)配列番号154のアミノ酸配列、
h)配列番号155のアミノ酸配列、
i)配列番号156のアミノ酸配列、
j)配列番号157のアミノ酸配列、
k)配列番号158のアミノ酸配列、または
l)配列番号159のアミノ酸配列
を含むかまたはそれからなる、請求項5~8のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項10】
ポリペプチドは、少なくとも4つのISVDを含むかまたはそれからなり、前記ISVDのそれぞれは、3つの相補性決定領域(それぞれCDR1~CDR3)を含み、該少なくとも4つのISVDは、場合により、1つまたはそれ以上のペプチド性リンカーを介して連結されており:
a)第1のISVDは、IL-13に特異的に結合し、
i.配列番号7のアミノ酸配列であるかまたは配列番号7と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
ii.配列番号12のアミノ酸配列であるかまたは配列番号12と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
iii.配列番号17のアミノ酸配列であるかまたは配列番号17と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3
を含み;
b)第2のISVDは、IL-13に特異的に結合し、
iv.配列番号8のアミノ酸配列であるかまたは配列番号8と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
v.配列番号13のアミノ酸配列であるかまたは配列番号13と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
vi.配列番号18のアミノ酸配列であるかまたは配列番号18と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3
を含み;
c)第3のISVDは、TSLPに特異的に結合し、
vii.配列番号9のアミノ酸配列であるかまたは配列番号9と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
viii.配列番号14のアミノ酸配列であるかまたは配列番号14と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
ix.配列番号19のアミノ酸配列であるかまたは配列番号19と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3
を含み;
d)第4のISVDは、TSLPに特異的に結合し、
x.配列番号11のアミノ酸配列であるかまたは配列番号11と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR1;
xi.配列番号16のアミノ酸配列であるかまたは配列番号16と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR2;および
xii.配列番号21のアミノ酸配列であるかまたは配列番号21と2もしくは1つのアミノ酸の差異を有するアミノ酸配列であるCDR3
を含み、
ISVDの順番は、前記ポリペプチドのN末端からC末端への方向で考えられるそれらの互いに対する相対的な位置を示す、請求項1または5に記載の使用のためのポリペプチドまたは組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
説明
1 本技術の分野
本技術は、IL-13およびTSLPを標的化するポリペプチドに関する。本技術はまた、ポリペプチドをコードする核酸分子および核酸を含むベクター、ならびにポリペプチド、核酸またはベクターを含む組成物にも関する。本技術はさらに、炎症性疾患に罹っている対象を処置する方法における使用のためのこれらの製品に関する。さらに、本技術は、これらの製品を生産する方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
2 技術背景
抑制されていない免疫応答は、宿主の防御に必要な一方で、喘息、アトピー性皮膚炎およびリウマチ様関節炎などの様々な炎症性疾患を引き起こす可能性がある。免疫系の自然および適応アームによって媒介される免疫応答のカスケード(例えば、抗原認識、抗原プロセシング、抗原提示、サイトカイン生産、抗体生産、標的細胞死滅)は、様々な免疫疾患の始まりと蔓延を促進する。炎症性疾患は慢性であることが多く、生命を脅かす可能性さえある。アレルギー性およびアトピー性疾患、例えば喘息およびアトピー性皮膚炎は、2型免疫応答によって優勢に促進され、高いIgE生産および好酸球増加症のような2型免疫性の顕著な特色によって特徴付けられる。
【0003】
胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)およびインターロイキン-13(IL-13)は、間質および/または免疫細胞によって生産される可溶性サイトカイン標的である(非特許文献1、非特許文献2)。ヒトTSLPおよびIL-13は、2型免疫性、2型炎症性疾患、例えば喘息およびアトピー性皮膚炎、加えて様々な免疫疾患の別個のオーバーラップする相乗的な態様を促進する。
【0004】
TSLPのシグナル伝達は、胸腺間質性リンパ球新生因子受容体(TSLPR)およびIL-7Rアルファ鎖(IL-7Rα)で構成されるヘテロ二量体の受容体複合体を介して始まる。同様に、IL-13シグナル伝達は、アルファIL-4受容体(IL-4Rα)およびアルファインターロイキン-13受容体(IL-13R1α)からなるヘテロ二量体の受容体複合体に結合することによって始まる。IL-13のIL-13R1への高い親和性は、それらの複合体形成をもたらし、これがさらに、IL-4Rαへのヘテロ二量体形成の可能性を増加させる。
【0005】
TSLPは、樹状細胞の成熟、肥満細胞の発達および増殖を促進させ、加えて好塩基球や自然リンパ球系細胞(ILC2)などの他の免疫細胞を活性化する。同様に、IL-13は、上皮バリアの崩壊、粘膜から上皮表面による粘液生産、気道リモデリングなどの様々な免疫病理、加えてエオタキシンなどのケモカインを補充する好酸球の誘導を起こす。これらのメカニズムは、2型炎症性応答の始まりと蔓延の中核をなし、アトピー性皮膚炎および喘息などの疾患における様々な免疫病理の発症の中核をなす。
【0006】
現在、軽度/重度の喘息を有する患者は、特に低い好酸球性表現型を有する喘息患者において、抗IL4Rαモノクローナル抗体であるデュピクセント(Dupixent)(デュピルマブ;市販)、抗IL5(市販)、抗IgEモノクローナル抗体であるゾレア(Xolair)(オマリズマブ;市販)のような生物製剤などの現在利用可能な標準的治療処置に対して不適切に応答する。TSLP(テゼペルマブ)およびIL-13(レブリ
キズマブ)に対するアンタゴニストモノクローナル抗体は現在臨床治験中であるが、TSLPとIL-13の両方を標的化する活発な臨床開発プログラムはない。単一の薬剤を用いたTSLPとIL-13の二重標的化は、低2型および高2型喘息に加えてアトピー性皮膚炎の両方において効能を付与する可能性を有し、この可能性とは、単回の単一特異性薬剤療法がそれほど有効ではないこれらの徴候の範囲内の部分集団において効能を付与することである。したがって、より有効であることに加えて患者にうまく適用することもできる喘息およびアトピー性皮膚炎などの2型炎症性疾患の処置への、それでもなお未だ満たされていない医学的な必要性がある。
【0007】
このような療法は、複数の疾患因子、例えばIL-13およびTSLPを標的化することを含んでいてもよい。
【0008】
複数の疾患因子を標的化することは、例えば、異なる治療標的に結合する2つの別々の生物学的製剤、例えば抗体の共投与またはコンビナトリアルな使用によって達成することができる。しかしながら、別々の生物学的製剤の共投与またはコンビナトリアルな使用は、実用面と商業面両方の視点から問題がある可能性がある。例えば、別々の製品の2回の注射は、患者にとってより不便でより苦痛を伴う処置レジメンをもたらし、これは、コンプライアンスに負の影響を与える可能性がある。2つの別々の製品の単回注射に関して、必要な濃度での許容できる粘度と両方の製品の好適な安定性を可能にする配合物を提供することは、難しいかまたは不可能であり得る。加えて、共投与および共配合物は、2つの別々の薬物の生産を必要とすることから、全体コストを増加させる可能性がある。
【0009】
別々の生物製剤、例えば抗体の共投与またはコンビナトリアルな使用に関連するこのような制限に対処するための1つの戦略として、2つの異なる抗原に結合することができる二重特異性抗体が示唆されてきた。
【0010】
二重特異性抗体構築物が複数の様式で提唱されている。例えば、二重特異性抗体様式は、2つの抗体の化学的コンジュゲーションまたはそれらの断片を含んでいてもよい(非特許文献3;非特許文献4)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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