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公開番号2025087764
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2025031035,2023003470
出願日2025-02-28,2018-03-22
発明の名称ヒト化抗CXCR5抗体を使用するループスの処置
出願人サノフイ,SANOFI
代理人個人,個人
主分類A61K 39/395 20060101AFI20250603BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】ヒトを含む哺乳動物においてループスを予防または処置する方法を提供する。
【解決手段】抗CXCR5抗体を含む予防、免疫療法、および診断用組成物、ならびにヒトを含む哺乳動物においてループスを予防または処置する方法におけるそのような抗CXCR5抗体の使用を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ループスを有する患者を処置する方法であって、ヒトCXCR5の細胞外ドメインに特異的に結合する治療有効量の抗体またはその断片を患者に投与する工程を含み、該抗体またはその断片は、
(a)配列番号11のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、および配列番号12のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン;
(b)RSSKSLLHSSGKTYLY(配列番号58)、RMSNLAS(配列番号59)、MQHLEYPYT(配列番号60)、GFSLIDYGVN(配列番号61)、VIWGDGTTY(配列番号62)、およびIVY(配列番号63)のアミノ酸配列:
(c)配列番号13、配列番号14、もしくは配列番号15のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、および配列番号16のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン;
(d)RSSKSLLHSSGKTYLY(配列番号58)、RLSNLAS(配列番号64)、MQHLEYPYT(配列番号60)、GFSLIDYGVN(配列番号61)、VIWGDGTTY(配列番号62)、およびIVY(配列番号63)のアミノ酸配列;
(e)RSSKSLLHSSGKTYLY(配列番号58)、RLSSNLAS(配列番号65)、MQHLEYPYT(配列番号60)、GFSLIDYGVN(配列番号61)、VIWGDGTTY(配列番号62)、およびIVY(配列番号63)のアミノ酸配列;
(f)配列番号17、配列番号19、もしくは配列番号21のアミノ酸配列を含む可変軽鎖(V

)、および配列番号23のアミノ酸配列を含む可変重鎖(V

);
(g)配列番号30、配列番号31、もしくは配列番号32のアミノ酸配列を含む可変軽鎖、および配列番号33もしくは配列番号34のアミノ酸配列を含む可変重鎖;
(h)RSSKSLLHSSGKTYLY(配列番号58)、RMSNLA(配列番号66)、MQHLEYPYT(配列番号60)、GFSLIDYGVN(配列番号61)、VIWGDGTTY(配列番号62)、およびIVY(配列番号63)のアミノ酸配列;
(i)RSSKSLLHSSGKTYLY(配列番号58)、RLSNLA(配列番号67)、MQHLEYPYT(配列番号60)、GFSLIDYGVN(配列番号61)、VIWGDGTTY(配列番号62)、およびIVY(配列番号63)のアミノ酸配列;
(j)RSSKSLLHSSGKTYLY(配列番号58)、RLSSLA(配列番号68)、MQHLEYPYT(配列番号60)、GFSLIDYGVN(配列番号61)、VIWGDGTTY(配列番号62)、およびIVY(配列番号63)のアミノ酸配列;
(k)配列番号35のアミノ酸配列を含む可変軽鎖、および配列番号37のアミノ酸配列を含む可変重鎖;
(l)配列番号39、配列番号41、もしくは配列番号43のアミノ酸配列を含む可変軽鎖、および配列番号45もしくは配列番号47のアミノ酸配列を含む可変重鎖;
(m)配列番号55のアミノ酸配列を含む可変軽鎖、および配列番号56もしくは配列番号57のアミノ酸配列を含む可変重鎖;または
(n)RSSKSLLHSSGKTYLYW(配列番号69)、RMSNLA(配列番号66)、MQHLEYPYT(配列番号60)、GFSLIDYGVN(配列番号61)、VIWGDGTTY(配列番号62)、およびIVY(配列番号63)のアミノ酸配列を含み;
該患者は、≧1:160の力価で抗核抗体について陽性と試験されている、前記方法。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
ループスを有する患者を処置する方法であって、ヒトCXCR5の細胞外ドメインに特
異的に結合する治療有効量の抗体またはその断片を患者に投与する工程を含み、該抗体またはその断片は、配列番号32のアミノ酸配列を含む可変軽鎖、および配列番号33のアミノ酸配列を含む可変重鎖を含み;
該患者は、≧1:160の力価で抗核抗体について陽性と試験されている、前記方法。
【請求項3】
ループスを有する患者を処置する方法であって、ヒトCXCR5の細胞外ドメインに特異的に結合する治療有効量の抗体またはその断片を患者に投与する工程を含み、該抗体またはその断片は、RSSKSLLHSSGKTYLY(配列番号58)、RLSSLA(配列番号68)、MQHLEYPYT(配列番号60)、GFSLIDYGVN(配列番号61)、VIWGDGTTY(配列番号62)、およびIVY(配列番号63)のアミノ酸配列を含み;
該患者は、≧1:160の力価で抗核抗体について陽性と試験されている、前記方法。
【請求項4】
抗体またはその断片は、1つまたはそれ以上の定常領域ドメインをさらに含む、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
抗体またはその断片は、C
H1
、C
H2
、C
H3
、またはその組合せをさらに含む、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
1つまたはそれ以上の定常領域ドメインは、IgG抗体由来である、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
IgG抗体はIgG4抗体である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
抗体またはその断片は、一本鎖Fv抗体である、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
抗体またはその断片は、患者に皮下投与される、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
抗体またはその断片は、500mgの濃度で投与される、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、抗CXCR5抗体およびループスの改善、処置、または予防におけるその使用に関する。本開示はまた、抗CXCR5抗体を含む予防、免疫療法、および診断用組成物、ならびにヒトを含む哺乳動物においてループスを予防または処置する方法におけるそのような抗CXCR5抗体の使用に関する。
続きを表示(約 4,200 文字)【背景技術】
【0002】
バーキットリンパ腫受容体(BLR1)、CD185、MDR15、およびMGC117347としても公知のCXCR5は、CXCケモカイン受容体ファミリーのメンバーであるGタンパク質共役受容体である。CXCR5は、再循環するB細胞および濾胞性ヘルパーT(T
FH
)細胞において選択的に発現される。CXCR5は、二次リンパ器官、肋膜および腹膜腔のB細胞濾胞、ならびに異所性リンパ濾胞に位置する間質細胞によって恒常的に発現される、特有のリガンド、CXCケモカインリガンド13タンパク質(CXCL13)を有する。CXCL13は、最も強力なB細胞走化性因子の1つであり、これらの領域にCXCR5発現細胞を引き付けるのに重要な役割を果たす。濾胞性領域のT細胞とB細胞の間の相互作用は、B細胞増殖ならびに続くB細胞成熟、抗体形成、クラススイッチ、および親和性成熟を伴う胚中心(GC)の形成をもたらす。
【0003】
全身性エリテマトーデス(SLE)は、BおよびT細胞免疫調節不全から生じる核、細胞質、および/または細胞表面分子に対する病原性自己抗体の病理学的形成によって特徴付けられる。循環する抗原抗体免疫複合体の局所形成および/または堆積は、緩解および増悪によって特徴付けられ、多臓器システム損傷をもたらし、終末器官不全の可能性がある、広範な全身および臓器特異的臨床症状の要因である免疫応答を誘発する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、ループスを有する患者を処置する方法であって、ヒトCXCR5の細胞外ドメインに特異的に結合する治療有効量の抗体またはその断片を患者に投与する工程を含み、抗体またはその断片は、
(a)配列番号11のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、および配列番号12のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン;
(b)RSSKSLLHSSGKTYLY(配列番号58)、RMSNLAS(配列番号59)、MQHLEYPYT(配列番号60)、GFSLIDYGVN(配列番号61)、VIWGDGTTY(配列番号62)、およびIVY(配列番号63)のアミノ酸配列:
(c)配列番号13、配列番号14、もしくは配列番号15のアミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメイン、および配列番号16のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン;
(d)RSSKSLLHSSGKTYLY(配列番号58)、RLSNLAS(配列番号64)、MQHLEYPYT(配列番号60)、GFSLIDYGVN(配列番号61)、VIWGDGTTY(配列番号62)、およびIVY(配列番号63)のアミノ酸配列;
(e)RSSKSLLHSSGKTYLY(配列番号58)、RLSSNLAS(配列番号65)、MQHLEYPYT(配列番号60)、GFSLIDYGVN(配列番号61)、VIWGDGTTY(配列番号62)、およびIVY(配列番号63)のアミノ酸配列;
(f)配列番号17、配列番号19、もしくは配列番号21のアミノ酸配列を含む可変軽鎖(V

)、および配列番号23のアミノ酸配列を含む可変重鎖(V

);
(g)配列番号30、配列番号31、もしくは配列番号32のアミノ酸配列を含む可変軽鎖、および配列番号33もしくは配列番号34のアミノ酸配列を含む可変重鎖;
(h)RSSKSLLHSSGKTYLY(配列番号58)、RMSNLA(配列番号66)、MQHLEYPYT(配列番号60)、GFSLIDYGVN(配列番号61)、VIWGDGTTY(配列番号62)、およびIVY(配列番号63)のアミノ酸配列;
(i)RSSKSLLHSSGKTYLY(配列番号58)、RLSNLA(配列番号67)、MQHLEYPYT(配列番号60)、GFSLIDYGVN(配列番号61)、VIWGDGTTY(配列番号62)、およびIVY(配列番号63)のアミノ酸配列;
(j)RSSKSLLHSSGKTYLY(配列番号58)、RLSSLA(配列番号68)、MQHLEYPYT(配列番号60)、GFSLIDYGVN(配列番号61)、VIWGDGTTY(配列番号62)、およびIVY(配列番号63)のアミノ酸配列;
(k)配列番号35のアミノ酸配列を含む可変軽鎖、および配列番号37のアミノ酸配列を含む可変重鎖;
(l)配列番号39、配列番号41、もしくは配列番号43のアミノ酸配列を含む可変軽鎖、および配列番号45もしくは配列番号47のアミノ酸配列を含む可変重鎖;
(m)配列番号55のアミノ酸配列を含む可変軽鎖、および配列番号56もしくは配列番号57のアミノ酸配列を含む可変重鎖;または
(n)RSSKSLLHSSGKTYLYW(配列番号69)、RMSNLA(配列番号66)、MQHLEYPYT(配列番号60)、GFSLIDYGVN(配列番号61)、VIWGDGTTY(配列番号62)、およびIVY(配列番号63)のアミノ酸配列を含み;
患者は、≧1:160の力価で抗核抗体について陽性と試験されている、方法を提供する。
【0005】
本開示はまた、ループスを有する患者を処置する方法であって、ヒトCXCR5の細胞外ドメインに特異的に結合する治療有効量の抗体またはその断片を患者に投与する工程を含み、抗体またはその断片は、配列番号32のアミノ酸配列を含む可変軽鎖、および配列番号33のアミノ酸配列を含む可変重鎖を含み;患者は、≧1:160の力価で抗核抗体について陽性と試験されている、方法も提供する。
【0006】
本開示はまた、ループスを有する患者を処置する方法であって、ヒトCXCR5の細胞外ドメインに特異的に結合する治療有効量の抗体またはその断片を患者に投与する工程を含み、抗体またはその断片は、RSSKSLLHSSGKTYLY(配列番号58)、RLSSLA(配列番号68)、MQHLEYPYT(配列番号60)、GFSLIDYGVN(配列番号61)、VIWGDGTTY(配列番号62)、およびIVY(配列番号63)のアミノ酸配列を含み;患者は、≧1:160の力価で抗核抗体について陽性と試験されている、方法も提供する。
【0007】
本開示の特定の実施形態は、特定の実施形態の以下のより詳細な説明および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、男性および女性ループス患者におけるCXCR5抗体の繰り返し漸増皮下(SC)投与の安全性、忍容性および薬物動態ならびにCXCR5抗体の単回投与の薬力学の無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験の試験デザインを示す概略図である。略語:ED=増加用量決定;EOS=試験終了時;P=プラセボ;R=無作為化;SLE=全身性エリテマトーデス;V=真(verum)。
図2は、末梢血中のBリンパ球細胞上のCXCR5の平均SAR113244占有率対SAR113244 250mgおよび500mgの1回目の投与および2回目の投与後の時間を示すグラフである。
図3は、末梢血Bリンパ球上のCXCR5の平均標準化SAR113244占有率対SAR113244 250mgおよび500mgの1回目の投与および2回目の投与後の時間を示すグラフである。
図4は、線形スケール(上)および対数線形スケール(下)でのSAR113244の1回目の投与後の(SD)SAR113244血漿濃度-時間プロファイルを示すグラフである。
図5は、線形スケール(上)および対数線形スケール(下)でのSAR113244の2回目の投与後の平均(SD)SAR113244血漿濃度-時間プロファイルを示すグラフである。
図6は、1回目の投与および2回目の投与後の個々のおよび平均(SD)SAR113244C
max
値を示すグラフである。
図7は、1回目の投与および2回目の投与後の個々のおよび平均(SD)SAR113244AUC
0~4w
を示すグラフである。
図8は、2回目の投与後の個々のおよび平均(SD)SAR113244 t
1/2z
値を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、抗CXCR5抗体およびループスの改善、処置、または予防におけるその使用に関する。本開示はまた、抗CXCR5抗体を含む予防、免疫療法、および診断用組成物、ならびにヒトを含む哺乳動物においてループスを予防または処置する方法におけるそのような抗CXCR5抗体の使用に関する。
【0010】
標準的な組換えDNA方法論を使用して、本開示の抗CXCR5抗体を形成するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを構築し、これらのポリヌクレオチドを組換え発現ベクターに組み込み、そのようなベクターを宿主細胞に導入する。例えば、Green and Sambrook、2012、MOLECULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL(Cold Spring Harbor Laboratory Press、4th ed.)参照。酵素反応および精製技術は、当技術分野で一般に達成されるようにまたは本明細書に記載のように、製造業者のプロトコールにしたがって実施される。特定の定義が提供されない限り、本明細書に記載の分析化学、合成有機化学、および医薬化学と関連して利用される命名法、ならびに実験手順および技術は、当技術分野で周知であり、一般に使用される。同様に、従来の技術が、化学合成、化学分析、医薬製造、製剤化、送達、および患者の処置に使用される。
(【0011】以降は省略されています)

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