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公開番号2025114812
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-05
出願番号2025081042,2020027762
出願日2025-05-14,2010-12-28
発明の名称微細藻類における異種ポリペプチド、微細藻類細胞外体、組成物の産生、ならびにそれらの作製および使用の方法
出願人サノフィ ワクチン テクノロジーズ エス.エー.エス.
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 9/26 20060101AFI20250729BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】微細藻類を用いるウイルス血球凝集素(HA)タンパク質の産生のための方法。
【解決手段】HA膜ドメインおよび活性な調節制御要素を含むウイルスHAタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を含む核酸分子を含む組み換え微細藻類細胞を用いた、ワクチンとしての全長インフルエンザHAタンパク質の製造方法であって、微細藻類細胞がシゾキトリウム属またはヤブレツボカビ属であり、HAタンパク質が培地へ分泌される様、培地中で前記組み換微細藻類を培養する、ウイルスHAタンパク質の製造方法。前記組み換えウイルスタンパク質がインフルエンザタンパク質であり、前記タンパク質を用いてワクチン組成物として制剤化する方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下の段階を含む、ウイルス ノイラミニダーゼ(NA)タンパク質の産生のための方法:
NA膜ドメインおよび活性な調節制御要素を含むウイルスNAタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を含む核酸分子を含む組み換え微細藻類細胞を提供する段階;
NAタンパク質が培地中へ分泌されるように、培地中で組み換え微細藻類細胞を培養する段階;および
分泌された組み換えウイルスNAタンパク質を培地から回収する段階。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
組み換えウイルスNAタンパク質が全長ウイルスNAタンパク質である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
組み換えウイルスNAタンパク質がインフルエンザNAタンパク質である、請求項1記載の方法。
【請求項4】
組み換えウイルスNAタンパク質が全長インフルエンザNAタンパク質である、請求項1記載の方法。
【請求項5】
組み換えウイルスNAタンパク質がSEQ ID NO: 100によってコードされるアミノ酸配列と少なくとも90%同一である、請求項1記載の方法。
【請求項6】
組み換えウイルスNAタンパク質がSEQ ID NO: 100によってコードされるアミノ酸配列を有する、請求項1記載の方法。
【請求項7】
微細藻類細胞がヤブレツボカビ目(Thraustochytriales)の一員である、請求項1記載の方法。
【請求項8】
微細藻類細胞がシゾキトリウム属(Schizochytrium)またはヤブレツボカビ属(Thraustochytrium)である、請求項1記載の方法。
【請求項9】
以下を含む、ワクチン組成物を作製する方法:
請求項1~8のいずれか一項記載の方法によって作製された組み換えウイルスNAタンパク質を提供する段階;および
筋肉内、静脈内、皮下、肺内、気管内、経皮、眼内、鼻内、吸入、腔内、管内、および、実質内投与から選択される少なくとも一つの経路によって投与されるためのワクチン組成物として、組み換えウイルスNAタンパク質を製剤化する段階。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、組み換え微細藻類細胞および異種ポリペプチドの産生におけるその使用、微細藻類細胞外体における異種ポリペプチドの産生の方法、異種ポリペプチドを含む微細藻類細胞外体、ならびにそれらを含む組成物に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
以前には多くがヒトおよび他の動物の組織、血液または尿からの抽出によってのみ利用可能であった、微生物細胞、植物細胞および動物細胞でのタンパク質の産生が、生物工学および分子生物学の進歩により可能になった。今日、市販されている生物製剤は典型的に、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞のような哺乳類細胞において、または酵母もしくは大腸菌(E. coli)細胞株のような微生物細胞において製造される。
【0003】
微生物の発酵によるタンパク質の産生は、植物および動物細胞培養のような既存の系に比べていくつかの利点をもたらす。例えば、微生物の発酵に基づく工程は、以下を与えることができる:(i)高濃度のタンパク質の迅速産生;(ii)無菌の、十分に制御された産生条件(医薬品最適製造基準(Good Manufacturing Practice; GMP)条件のような)を使用できること;(iii)より単純な発酵およびより少ない不純物を可能にする単純で化学的に定義された増殖培地を使用できること;(iv)夾雑しているヒトまたは動物病原体が存在しないこと; および(v)タンパク質の回収(例えば、発酵培地からの単離による)が容易であること。さらに、発酵施設は典型的に、細胞培養施設よりも建設するのに費用がかからない。
【0004】
微細藻類、例えばラビリンチュラ菌門(Labyrinthulomycota)のヤブレツボカビ科生物(thraustochytrid)などは、標準的な発酵装置を用いて、非常に短い培養サイクル(例えば、1~5日)、安価な限定培地、およびあったとしても最小限の精製により、増殖させることができる。さらに、ある種の微細藻類、例えば、シゾキトリウム属(Schizochytrium)は、バイオマスおよびそれに由来する脂質の両方の食品用途に関して実証された安全性の歴史を有する。例えば、この微生物由来のDHAに富むトリグリセリド油は、米国食品医薬品局からGRAS(安全食品認定)の地位を受けている。
【0005】
微細藻類は、組み換えタンパク質を発現できることが示されている。例えば、米国特許第7,001,772号(特許文献1)では、シゾキトリウム属の成員を含む、ヤブレツボカビ科生物を形質転換するのに適した最初の組み換え構築体が開示された。この刊行物では、とりわけ、アセト乳酸合成酵素、アセト乳酸合成酵素プロモーターおよびターミネーター領域、α-チューブリンプロモーター、ポリケチド合成酵素(PKS)系由来のプロモーター、ならびに脂肪酸不飽和化酵素プロモーターに対するシゾキトリウム属の核酸およびアミノ酸配列が開示された。ともに参照により全体が本明細書に組み入れられる、米国特許出願公開第2006/0275904号(特許文献2)および同第2006/0286650号(特許文献3)では、その後、アクチン、伸長因子1アルファ(ef1α)、ならびにグリセルアルデヒド3-リン酸脱水素酵素(gapdh)プロモーターおよびターミネーターに対するシゾキトリウム属の配列が開示された。
【0006】
微細藻類において異種ポリペプチドを発現するための方法および治療的用途のための代替組成物の特定が継続的に必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
米国特許第7,001,772号
米国特許出願公開第2006/0275904号
米国特許出願公開第2006/0286650号
【発明の概要】
【0008】
本発明は、培地中で組み換え微細藻類細胞を培養する段階を含む、血球凝集素(HA)タンパク質、ノイラミニダーゼ(NA)タンパク質、融合(F)タンパク質、糖タンパク質(G)タンパク質、エンベロープ(E)タンパク質、120 kDaの糖タンパク質(gp120)、41 kDaの糖タンパク質(gp41)、マトリックスタンパク質およびそれらの組み合わせからなる群より選択されるウイルスタンパク質の産生のための方法を対象とし、該組み換え微細藻類細胞は、ウイルスタンパク質を産生するために、ウイルスタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を含んだ核酸分子を含む。いくつかの態様において、ウイルスタンパク質は分泌される。いくつかの態様において、ウイルスタンパク質は培地から回収される。いくつかの態様において、ウイルスタンパク質は微細藻類細胞中に蓄積する。いくつかの態様において、ウイルスタンパク質は微細藻類細胞の膜中に蓄積する。いくつかの態様において、ウイルスタンパク質はHAタンパク質である。いくつかの態様において、HAタンパク質はSEQ ID NO: 77と少なくとも90%同一である。いくつかの態様において、微細藻類細胞は外因性プロテアーゼの非存在下でHA1およびHA2ポリペプチドを産生するためにHAタンパク質の翻訳後プロセッシングの能力がある。いくつかの態様において、ウイルスタンパク質はNAタンパク質である。いくつかの態様において、NAタンパク質はSEQ ID NO: 100と少なくとも90%同一である。いくつかの態様において、ウイルスタンパク質はFタンパク質である。いくつかの態様において、Fタンパク質はSEQ ID NO: 102と少なくとも90%同一である。いくつかの態様において、ウイルスタンパク質はGタンパク質である。いくつかの態様において、Gタンパク質はSEQ ID NO: 103と少なくとも90%同一である。いくつかの態様において、微細藻類細胞はヤブレツボカビ目(Thraustochytriales)の一員である。いくつかの態様において、微細藻類細胞はシゾキトリウム属またはヤブレツボカビ属(Thraustochytrium)である。いくつかの態様において、ウイルスタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列はHA膜ドメインをさらに含む。いくつかの態様において、核酸分子は、SEQ ID NO: 2、SEQ ID NO: 3、SEQ ID NO: 4、SEQ ID NO: 38、SEQ ID NO: 42、SEQ ID NO: 43、SEQ ID NO: 44、SEQ ID NO: 45、SEQ ID NO: 46およびそれらの組み合わせからなる群より選択されるポリヌクレオチド配列をさらに含む。
【0009】
本発明は、上記の方法のいずれかによって産生される単離されたウイルスタンパク質を対象とする。
【0010】
本発明は、血球凝集素(HA)タンパク質、ノイラミニダーゼ(NA)タンパク質、融合(F)タンパク質、糖タンパク質(G)タンパク質、エンベロープ(E)タンパク質、120 kDaの糖タンパク質(gp120)、41 kDaの糖タンパク質(gp41)、マトリックスタンパク質およびそれらの組み合わせからなる群より選択されるウイルスタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を含んだ核酸分子を含む組み換え微細藻類細胞を対象とする。いくつかの態様において、ウイルスタンパク質はHAタンパク質である。いくつかの態様において、HAタンパク質はSEQ ID NO: 77と少なくとも90%同一である。いくつかの態様において、微細藻類細胞は外因性プロテアーゼの非存在下でHA1およびHA2ポリペプチドを産生するためにHAタンパク質の翻訳後プロセッシングの能力がある。いくつかの態様において、ウイルスタンパク質はNAタンパク質である。いくつかの態様において、NAタンパク質はSEQ ID NO: 100と少なくとも90%同一である。いくつかの態様において、ウイルスタンパク質はFタンパク質である。いくつかの態様において、Fタンパク質はSEQ ID NO: 102と少なくとも90%同一である。いくつかの態様において、ウイルスタンパク質はGタンパク質である。いくつかの態様において、Gタンパク質はSEQ ID NO: 103と少なくとも90%同一である。いくつかの態様において、微細藻類細胞はヤブレツボカビ目(Thraustochytriales)の一員である。いくつかの態様において、微細藻類細胞はシゾキトリウム属またはヤブレツボカビ属である。いくつかの態様において、ウイルスタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列はHA膜ドメインをさらに含む。いくつかの態様において、核酸分子は、SEQ ID NO: 2、SEQ ID NO: 3、SEQ ID NO: 4、SEQ ID NO: 38、SEQ ID NO: 42、SEQ ID NO: 43、SEQ ID NO: 44、SEQ ID NO: 45、SEQ ID NO: 46およびそれらの組み合わせからなる群より選択されるポリヌクレオチド配列をさらに含む。
(【0011】以降は省略されています)

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