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公開番号
2025087851
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-10
出願番号
2025036010,2021562990
出願日
2025-03-07,2020-04-23
発明の名称
安定な低粘度抗体製剤およびその使用
出願人
サノフイ
,
SANOFI
代理人
個人
,
個人
主分類
A61K
39/395 20060101AFI20250603BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】改善された安定性および低粘度を示す水性抗体製剤、製剤を含む注射装置、キット、および製剤の作製方法を提供する。
【解決手段】約0.1mg/mL~約500mg/mLの抗体またはその抗原結合断片と;約1mM~約100mMの、コハク酸塩、グルコン酸塩、ヒスチジン、クエン酸塩およびリン酸塩からなる群から選択される緩衝液と;約1mM~750mMの、グルタミン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム、酢酸リチウム、アスパラギン酸リチウム、グルタミン酸リチウムおよび硫酸リチウムからなる群から選択される塩と、を含み、約4~約8のpHを有する、水性抗体製剤である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
水性抗体製剤であって、
約0.1mg/mL~約500mg/mLの抗体またはその抗原結合断片と;
約1mM~約100mMの緩衝液と;
約1mM~750mMの、グルタミン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸アルギニン、アスパラギン酸アルギニン、グルタミン酸アルギニン、硫酸アルギニン、酢酸リジン、アスパラギン酸リジン、グルタミン酸リジン、硫酸リジン、酢酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、酢酸リチウム、アスパラギン酸リチウム、グルタミン酸リチウムおよび硫酸リチウムからなる群から選択される塩とを含み、
ここで、該製剤が約4~約8のpHを有する前記水性抗体製剤。
続きを表示(約 780 文字)
【請求項2】
水性抗体製剤であって、
約0.1mg/mL~約500mg/mLの抗体またはその抗原結合断片と;
約1mM~750mMの、グルタミン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸アルギニン、アスパラギン酸アルギニン、グルタミン酸アルギニン、硫酸アルギニン、酢酸リジン、アスパラギン酸リジン、グルタミン酸リジン、硫酸リジン、酢酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、酢酸リチウム、アスパラギン酸リチウム、グルタミン酸リチウムおよび硫酸リチウムからなる群から選択される塩とを含み、
ここで、該製剤が約4~約8のpHを有する前記水性抗体製剤。
【請求項3】
緩衝液フリーの製剤である、請求項2に記載の製剤。
【請求項4】
前記塩が、グルタミン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム、もしくは硫酸マグネシウム、またはそれらの組合せである、請求項1~3のいずれか1項に記載の製剤。
【請求項5】
前記塩がグルタミン酸マグネシウムである、請求項4に記載の製剤。
【請求項6】
前記塩が酢酸マグネシウムである、請求項4に記載の製剤。
【請求項7】
前記塩がアスパラギン酸マグネシウムである、請求項4に記載の製剤。
【請求項8】
前記塩が硫酸マグネシウムである、請求項4に記載の製剤。
【請求項9】
約10mM~約750mMの前記塩を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の製剤。
【請求項10】
約20mM~約750mMの前記塩を含む、請求項9に記載の製剤。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して抗体製剤に関する。特に、本発明は、改善された安定性および低粘度を有するモノクローナル抗体に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
抗体製剤は、変性、酸化、凝集、または別の分解反応の影響などによって経時的にその効能を失い得る。抗体製剤中の抗体の分解および凝集は、毒性または免疫原性のようなリスクも引き起こし得る。高い溶液粘度は、タンパク質治療剤、特に高タンパク質濃度で調合されたタンパク質治療剤の製造性および性能に不利な影響を与え得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在入手可能な医薬抗体製剤が示す安定性が低レベルであることは、例えば、抗体製剤の投与前の効能の損失ならびに分解/凝集に起因して起こり得る毒性および免疫原性ゆえに不利である。溶液中のタンパク質を安定化させるために使用される従来の賦形剤は頻繁に、溶液の粘度を高め得る。したがって、当該技術分野では、抗体の安定性の改善を可能にする抗体製剤の必要性が存在する。さらに、当該技術分野では、安定かつ低粘度の抗体溶液の開発を可能にする抗体製剤の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、グルタミン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸アルギニン、アスパラギン酸アルギニン、グルタミン酸アルギニン、硫酸アルギニン、酢酸リジン、アスパラギン酸リジン、グルタミン酸リジン、硫酸リジン、酢酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、酢酸リチウム、アスパラギン酸リチウム、グルタミン酸リチウムおよび硫酸リチウムの群から選択される塩を含めることにより抗体が溶液中で安定化されるという発見に基づく。その結果生じる安定化された抗体溶液はさらに、それらの塩の1つを含まない製剤またはタンパク質を安定化させるために使用される従来の賦形剤、例えば、スクロースのような糖を含有する製剤と比べて粘性が低い。それらの塩の1つを含む安定化された抗体溶液のオスモル濃度もまた、等効力濃度(equipotent concentration)で調合された場合、スクロース、トレハロース、ソルビトール、マンニトール等のような糖およびポリオールを含む抗体溶液よりも低い。
【0005】
この発見を考慮して、約0.1mg/mL~約500mg/mLの抗体またはその抗原結合断片(例えば、本明細書に記載されるまたは技術分野では公知の例示的な抗体または抗原結合断片のいずれか);約1mM~約100mMの緩衝液(例えば、本明細書に記載されるまたは技術分野では公知の例示的な緩衝液のいずれか);ならびに約1mM~750mMの、グルタミン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸アルギニン、アスパラギン酸アルギニン、グルタミン酸アルギニン、硫酸アルギニン、酢酸リジン、アスパラギン酸リジン、グルタミン酸リジン、硫酸リジン、酢酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、酢酸リチウム、アスパラギン酸リチウム、グルタミン酸リチウムおよび硫酸リチウムからなる群から選択される塩を含み、約4~約8のpHを有する水性抗体製剤が本明細書中で提供される。
【0006】
さらに、約0.1mg/mL~約500mg/mLの抗体またはその抗原結合断片(例えば、本明細書に記載されるまたは技術分野では公知の例示的な抗体または抗原結合断片
のいずれか);ならびに約1mM~750mMの、グルタミン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸アルギニン、アスパラギン酸アルギニン、グルタミン酸アルギニン、硫酸アルギニン、酢酸リジン、アスパラギン酸リジン、グルタミン酸リジン、硫酸リジン、酢酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、酢酸リチウム、アスパラギン酸リチウム、グルタミン酸リチウムおよび硫酸リチウムからなる群から選択される塩を含み、約4~約8のpHを有する水性抗体製剤が本明細書中で提供される。該水性抗体製剤のいくつかの実施形態では、該水性抗体製剤が、緩衝液フリー(buffer-free)の水性抗体製剤である。
【0007】
本明細書に記載される水性抗体製剤のいずれかのいくつかの実施形態はさらに、安定剤(例えば、本明細書に記載されるまたは技術分野では公知の例示的な安定剤のいずれか)および/または界面活性剤(例えば、本明細書に記載されるまたは技術分野では公知の例示的な界面活性剤のいずれか)を含み得る。さらに、それらの製剤のいずれかを含む注射装置、およびそれらの製剤のいずれかを含有する1つまたはそれ以上のバイアルを含むキットを提供する。
【0008】
さらに、(i)抗体またはその抗原結合断片(例えば、本明細書に記載されるまたは技術分野では公知の例示的な抗体または抗原結合断片のいずれか);(ii)緩衝液(例えば、本明細書に記載されるまたは技術分野では公知の例示的な緩衝液のいずれか);(iii)グルタミン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸アルギニン、アスパラギン酸アルギニン、グルタミン酸アルギニン、硫酸アルギニン、酢酸リジン、アスパラギン酸リジン、グルタミン酸リジン、硫酸リジン、酢酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、酢酸リチウム、アスパラギン酸リチウム、グルタミン酸リチウムおよび硫酸リチウムからなる群から選択される塩;(iv)安定剤(例えば、本明細書に記載されるまたは技術分野では公知の例示的な安定剤のいずれか);(v)界面活性剤(例えば、本明細書に記載されるまたは技術分野では公知の例示的な界面活性剤のいずれか);ならびに(vi)滅菌水を混合するまたは組み合わせる工程を含み、ここで、(i)~(vi)を、本明細書に記載される製剤のいずれかを生成するために十分な量で混合するまたは組み合わせる、水性抗体製剤を作製する方法を提供する。
【0009】
さらに、(i)抗体またはその抗原結合断片(例えば、本明細書に記載されるまたは技術分野では公知の例示的な抗体または抗原結合断片のいずれか);(ii)グルタミン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸アルギニン、アスパラギン酸アルギニン、グルタミン酸アルギニン、硫酸アルギニン、酢酸リジン、アスパラギン酸リジン、グルタミン酸リジン、硫酸リジン、酢酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、酢酸リチウム、アスパラギン酸リチウム、グルタミン酸リチウムおよび硫酸リチウムからなる群から選択される塩;(iii)安定剤(例えば、本明細書に記載されるまたは技術分野では公知の例示的な安定剤のいずれか);(iv)界面活性剤(例えば、本明細書に記載されるまたは技術分野では公知の例示的な界面活性剤のいずれか);ならびに(v)滅菌水を混合するまたは組み合わせる工程を含み、ここで、(i)~(v)を、本明細書に記載される製剤のいずれかを生成するために十分な量で混合するまたは組み合わせる、水性抗体製剤を作製する方法を本明細書中で提供する。これらの方法のいくつかの実施形態では、該方法が、緩衝液を(i)および(ii)と混合するまたは組み合わせる工程を含まず、かつ該方法が緩衝液フリーの水性抗体製剤をもたらす。
【0010】
さらに、本明細書に記載される製剤のいずれかの治療有効量を被験者(subject)に投与する工程を含む、治療を必要とする被験者を治療する方法を提供する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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