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公開番号2025169470
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-13
出願番号2025116939,2022581379
出願日2025-07-11,2020-07-02
発明の名称GLP-1Rアゴニスト/FGF21融合タンパク質
出願人サノフイ,SANOFI
代理人個人,個人
主分類C07K 19/00 20060101AFI20251106BHJP(有機化学)
要約【課題】最適化されたGLP-1Rアゴニスト/FGF21化合物活性比を有する融合タンパク質を提供する。
【解決手段】本発明は、グルカゴン様ペプチド1受容体5(GLP-1R)アゴニストペプチドおよびヒト線維芽細胞増殖因子21(FGF21)の変異体を含む、融合タンパク質に関する。本発明はさらに、特に、対照における肥満、太り過ぎ、メタボリック症候群、糖尿病、糖尿病性網膜症、高血糖症、異常脂血症、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、および/またはアテローム性動脈硬化症の治療のための医薬としての、GLP-1RアゴニストペプチドおよびFGF21の変異体を含む融合タンパク質の使用に関する。本発明はまた、GLP-1RアゴニストペプチドとFGF21の変異体とを含む融合タンパク質を含む、医薬組成物にも関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
GLP-1R(グルカゴン様ペプチド1受容体)アゴニストペプチドおよびヒトFGF21(線維芽細胞増殖因子21)の機能的に活性な変異体を含む、融合タンパク質であって、
該GLP-1Rアゴニストペプチドは、天然GLP-1(7-36)(配列番号260)のアミノ酸配列において、最大約15個のアミノ酸残基の置換を含む、天然GLP-1(7-36)の変異体であり、
該ヒトFGF21の機能的に活性な変異体は、配列番号250または配列番号251のアミノ酸配列と少なくとも約96%同一であるアミノ酸配列を含み、
(i)置換Q55CおよびP147Cまたは置換Q55CおよびN149C、ならびに
(ii)G198および/またはP199の置換または欠失を含み、
アミノ酸残基の番号付けは、配列番号250に従い、
該GLP-1Rアゴニストペプチドおよび該ヒトFGF21の機能的に活性な変異体は、L-Fc、Fc-L、L

-Fc-L

、およびFcからなる群から選択される構造を含むリンカー分子を介して連結されており、L、L

、およびL

は、単一のアミノ酸およびペプチドからなる群から独立して選択され、Fcは、免疫グロブリンまたはその変異体のFcドメインである、前記融合タンパク質。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
天然GLP-1(7-36)のGLP-1Rアゴニスト活性に比べて、約9~約531分の1のGLP-1Rアゴニスト活性を有する、請求項1に記載の融合タンパク質。
【請求項3】
GLP-1Rアゴニストペプチドは、配列番号261~565からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1または2に記載の融合タンパク質。
【請求項4】
GLP-1Rアゴニストペプチドは、アミノ酸配列
H-G-E-G-T-F-T-S-D-X
10
-S-K-Q-L-E-E-E-X
18
-V-X
20
-L-F-I-E-W-L-K-A-X
29
-G(配列番号4079)
を含み、式中、

10
は、KまたはLであり、

18
は、AまたはRであり、

20
は、RまたはQであり、

29
は、GまたはTであり、
場合により、該アミノ酸配列は、そのN末端に少なくとも1つの追加のアミノ酸残基をさらに含み、
場合により、該アミノ酸配列は、そのC末端に最大約12、約11、または約10個のアミノ酸残基からなるペプチド延長をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の融合タンパク質。
【請求項5】
GLP-1Rアゴニストペプチドは、配列番号261または262のアミノ酸配列を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の融合タンパク質。
【請求項6】
ヒトFGF21の機能的に活性な変異体は、G198R、G198K、G198Y、およびP199の欠失からなる群から選択される置換または欠失を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の融合タンパク質。
【請求項7】
ヒトFGF21の機能的に活性な変異体は、配列番号253、254、255、および256からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の融合タンパク質。
【請求項8】
免疫グロブリンまたはその変異体のFcドメインは、配列番号257、258、および259からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の融合タンパク質。
【請求項9】
配列番号1~8、18~31、39、40、42~72、74、76、78~84、88~90、92~97、100~102、105~109、112、113、115、116、118、120~124、126~130、132~136、139、142~148、150~153、155~158、161~172、174~177、180~188、190、192~209、211、212、216、217、および219~229からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、融合タンパク質、または配列番号1~8、18~31、39、40、42~72、74、76、78~84、88~90、92~97、100~102、105~109、112、113、115、116、118、120~124、126~130、132~136、139、142~148、150~153、155~158、161~172、174~177、180~188、190、192~209、211、212、216、217、および219~229からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも約96%同一であるアミノ酸配列を含む、その機能的に活性な変異体。
【請求項10】
配列番号2、7、および8からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、融合タンパク質、または配列番号2、7、および8からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも約96%同一であるアミノ酸配列を含む、その機能的に活性な変異体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、GLP-1R(グルカゴン様ペプチド1受容体)アゴニストペプチドおよびヒト線維芽細胞増殖因子21(FGF21)の変異体を含む、融合タンパク質に関する。本発明はさらに、特に、肥満、太り過ぎ、メタボリック症候群、糖尿病、糖尿病性網膜症、高血糖症、異常脂血症、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、および/またはアテローム性動脈硬化症の治療のための医薬としてのこれらの融合タンパク質の使用に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
融合タンパク質としてのFGF21およびGLP-1Rアゴニストの使用には欠点がある。FGF21の薬理学的作用は、GLP-1(一次GLP-1Rアゴニスト)が薬理学的作用を発揮する血漿レベルよりも高い血漿レベルにおいて観察される。さらに、より高い血漿レベルでは、GLP-1は、有害作用を有することが知られており、例えば、それは、吐き気および嘔吐を誘導する。まとめると、このことは、融合タンパク質の形態で、FGF21化合物およびGLP-1Rアゴニストの組合せを投与する場合、GLP-1媒介性有害作用のリスクを示す。したがって、FGF21およびGLP-1Rアゴニストを組み合わせた新しい融合タンパク質ならびにその製剤が、必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、潜在的な有害作用(例えば、吐き気および嘔吐など)を回避しながら、両方の活性剤の利益効果(例えば、体重、脂質、血糖コントロールなどにおいて)を達成するために、最適化されたGLP-1Rアゴニスト/FGF21化合物活性比を有する融合タンパク質を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様において、本発明は、GLP-1RアゴニストペプチドおよびヒトFGF21の機能的に活性な変異体を含む、融合タンパク質に関する。
【0005】
一実施形態において、GLP-1Rアゴニストペプチドは、天然GLP-1(7-36)(配列番号260)のアミノ酸配列において、最大約15個のアミノ酸残基の置換を含む、天然GLP-1(7-36)の変異体である。
【0006】
一実施形態において、ヒトFGF21の機能的に活性な変異体は、配列番号250または配列番号251のアミノ酸配列と少なくとも約96%同一であるアミノ酸配列を含み、
(i)置換Q55CおよびP147Cまたは置換Q55CおよびN149C、ならびに
(ii)G198および/またはP199の置換または欠失を含み、
アミノ酸残基の番号付けは、配列番号250に従う。
【0007】
一実施形態において、GLP-1RアゴニストペプチドおよびヒトFGF21の機能的に活性な変異体は、L-Fc、Fc-L、L

-Fc-L

、およびFcからなる群から選択される構造を含むリンカー分子を介して連結されており、L、L

、およびL

は、単一のアミノ酸およびペプチドからなる群から独立して選択され、Fcは、免疫グロブリンまたはその変異体のFcドメインである。
【0008】
一実施形態において、融合タンパク質の一部としてのGLP-1Rアゴニストペプチドは、天然GLP-1(7-36)のGLP-1Rアゴニスト活性に比べて、約9~約53
1分の1のGLP-1Rアゴニスト活性を有する。
【0009】
一実施形態において、融合タンパク質の一部としてのGLP-1Rアゴニストペプチドは、天然GLP-1(7-36)のGLP-1Rアゴニスト活性に比べて、約9~約482分の1(もしくは約9.449~約482.396分の1)または約9~約319分の1(もしくは約9.449~約319.311分の1)または約9~約121分の1(もしくは約9.449~約121.189分の1)のGLP-1Rアゴニスト活性を有する。
【0010】
一実施形態において、融合タンパク質の一部としてのGLP-1Rアゴニストペプチドは、天然GLP-1(7-36)のGLP-1Rアゴニスト活性に比べて、約9~約319分の1のGLP-1Rアゴニスト活性を有する。
(【0011】以降は省略されています)

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