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公開番号2025067581
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-24
出願番号2023177675
出願日2023-10-13
発明の名称中継装置、通信システム、及び通信制御方法
出願人日本電気株式会社
代理人個人,個人
主分類H04L 47/6275 20220101AFI20250417BHJP(電気通信技術)
要約【課題】中継装置内外でのパケットの滞留時間や通信時間を考慮して、パケットの中継処理を適切に行うことに貢献することができる中継装置等を提供すること。
【解決手段】中継装置のデータパケットの受信時刻をデータパケットに記録する受信部と、データパケットを格納するパケットバッファ部と、中継装置の受信時刻から送信装置の送信時刻を差し引いて上流側通信時間を算出する上流側通信時間算出部と、下流側通信時間関数及び容量値に基づいて下流側通信時間を算出する下流側通信時間算出部と、データパケットの滞留時間をカウントするタイマ部と、上流側通信時間、下流側通信時間、及び、滞留時間に基づいてデータパケットのデッドラインを算出するデッドライン管理部と、格納されているデータパケットのうち、最小のデッドラインに対応するデータパケットを最優先で受信装置に向けて送信する送信部と、を備える。
【選択図】図23
特許請求の範囲【請求項1】
送信装置から受信装置へのデータパケットを中継するように構成された中継装置であって、
前記中継装置自身における時刻を、前記送信装置及び前記受信装置の各時刻と同期させるように構成された時刻同期部と、
前記送信装置からの前記データパケットを受信して前記時刻同期部の時刻に基づいて前記中継装置自身での前記データパケットの受信時刻を前記データパケットに記録するように構成された受信部と、
前記受信部からの前記データパケットを格納するように構成されたパケットバッファ部と、
前記データパケットに記録された前記受信時刻から、前記パケットバッファ部に格納されている前記データパケットに含まれた前記送信装置での前記データパケットの送信時刻を差し引くことによって、前記送信装置から前記中継装置への上流側通信時間を算出するように構成された上流側通信時間算出部と、
パケットの容量値を変数として前記中継装置から前記受信装置までの下流側通信時間を算出するための下流側通信時間関数、及び、前記パケットバッファ部に格納されている前記データパケットに含まれた容量値に基づいて、前記中継装置から前記受信装置までの前記下流側通信時間を算出するように構成された下流側通信時間算出部と、
前記パケットバッファ部に格納されている前記データパケットの前記パケットバッファ部での滞留時間をカウントするように構成されたタイマ部と、
前記パケットバッファ部に格納されている前記データパケットに含まれたデッドライン初期値から、前記上流側通信時間算出部で算出された前記上流側通信時間、前記下流側通信時間算出部で算出された前記下流側通信時間、及び、前記タイマ部でカウントされた前記滞留時間を差し引くことによって、前記パケットバッファ部に格納されている前記データパケットのデッドラインを算出するように構成されたデッドライン管理部と、
前記パケットバッファ部に格納されている前記データパケットのうち、前記デッドライン管理部で算出された最小の前記デッドラインに対応する前記データパケットを最優先で前記受信装置に向けて送信するように構成された送信部と、
を備える、中継装置。
続きを表示(約 3,400 文字)【請求項2】
前記受信装置からの、過去の前記下流側通信時間及び前記容量値を含む下流側通信情報パケットを取得し、取得した前記下流側通信情報パケットに基づいて前記下流側通信時間関数を学習するように構成された下流側通信時間関数学習部を備え、
前記下流側通信時間算出部は、前記下流側通信時間関数学習部で学習された前記下流側通信時間関数を用いて前記下流側通信時間を算出するように構成されている、
請求項1記載の中継装置。
【請求項3】
前記デッドライン初期値は、前記データパケットのパケット種別又は前記容量値に応じて前記送信装置で設定されたものである、請求項1記載の中継装置。
【請求項4】
前記デッドライン管理部は、前記パケットバッファ部に新規の前記データパケットが入力され格納されると、新規の前記データパケットの前記デッドラインを算出して保持し、かつ、前記パケットバッファ部に格納されている既存の前記データパケットの前記デッドラインを再算出するように構成されている、
請求項1記載の中継装置。
【請求項5】
前記タイマ部は、前記パケットバッファ部に新規の前記データパケットが入力され格納されると、0にリセットするように構成され、
前記デッドライン管理部は、前記パケットバッファ部に格納されている既存の前記データパケットの前記デッドラインを再算出する際、再算出直前の前記デッドラインから、前記タイマ部で0にリセットする直前のタイマカウント値を減算することによって再算出するように構成されている、
請求項4記載の中継装置。
【請求項6】
前記中継装置自身の前記パケットバッファ部に格納されている前記データパケットの合計容量値を測定し、測定された前記合計容量値が、予め設定された基準合計容量値を超えるか否かを判断することにより前記中継装置自身の異常を検出するように構成された異常検出部と、
前記中継装置自身の異常を検出したときに、前記異常検出部で測定された前記合計容量値を用いて有効期限を算出するように構成された有効期限算出部と、
を備え、
前記異常検出部は、前記中継装置自身の異常を検出したときに、前記有効期限算出部で
算出された前記有効期限を追加用下流側通信時間として含んだ異常通知パケットを生成し、生成された前記異常通知パケットを、前記中継装置と前記送信装置との間の通信経路上にある上流側中継装置に向けて送信するように構成され、
前記異常検出部は、前記中継装置と前記受信装置との間の通信経路上にある下流側中継装置からの、前記異常通知パケットと同様な構成の他の異常通知パケットを受信することにより、前記下流側中継装置の異常を検出し、前記他の異常通知パケットに含まれた、前記追加用下流側通信時間と同様な他の追加用下流側通信時間を前記下流側通信時間関数学習部に登録するように構成され、
前記下流側通信時間関数学習部は、登録された前記他の追加用下流側通信時間を用いて前記下流側通信時間関数を学習するように構成されている、
請求項2記載の中継装置。
【請求項7】
前記異常検出部は、前記中継装置自身の異常を検出したときに、前記異常通知パケットを生成する際に、前記有効期限及び前記追加用下流側通信時間を含んだ前記異常通知パケットを生成するように構成され、
前記有効期限算出部は、前記他の異常通知パケットを受信して前記下流側中継装置の異常を検出したときに、前記他の異常通知パケットに含まれた、前記有効期限と同様な既存の他の有効期限から、前記中継装置自身の上流側で隣り合う中継装置と前記中継装置自身との間の通信時間を差し引くことによって、新規の他の有効期限を算出するように構成され、
前記異常検出部は、前記下流側中継装置の異常を検出したときに、前記有効期限算出部で算出された前記新規の他の有効期限が0以上であるか否かを判断し、前記新規の他の有効期限が0未満である場合、前記他の異常通知パケットを破棄し、前記新規の他の有効期限が0以上である場合、前記他の異常通知パケットにおける前記既存の他の有効期限を、前記新規の他の有効期限に書き換え、書き換えられた前記他の異常通知パケットを前記上流側中継装置に向けて送信するように構成されている、
請求項6記載の中継装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一に記載の少なくとも1つの中継装置と、
前記データパケットを生成して前記中継装置に送信するように構成された少なくとも1つの前記送信装置と、
前記送信装置からの前記データパケットを、前記中継装置を介して受信して格納するように構成された前記受信装置と、
を備える、通信システム。
【請求項9】
送信装置から受信装置へのデータパケットを中継する中継装置によって通信を制御する通信制御方法であって、
前記中継装置自身における時刻を、前記送信装置及び前記受信装置の各時刻と同期させるステップと、
前記送信装置からの前記データパケットを受信して、同期された時刻に基づいて前記中継装置自身での前記データパケットの受信時刻を前記データパケットに記録するステップと、
前記受信時刻が記録された前記データパケットを格納するステップと、
前記データパケットに記録された前記受信時刻から、格納されている前記データパケットに含まれた前記送信装置での前記データパケットの送信時刻を差し引くことによって、前記送信装置から前記中継装置への上流側通信時間を算出するステップと、
パケットの容量値を変数として前記中継装置から前記受信装置までの下流側通信時間を算出するための下流側通信時間関数、及び、格納されている前記データパケットに含まれた容量値に基づいて、前記中継装置から前記受信装置までの前記下流側通信時間を算出するステップと、
格納されている前記データパケットの滞留時間をカウントするステップと、
格納されている前記データパケットに含まれたデッドライン初期値から、算出された前記上流側通信時間、算出された前記下流側通信時間、及び、カウントされた前記滞留時間を差し引くことによって、格納されている前記データパケットのデッドラインを算出するステップと、
格納されている前記データパケットのうち、算出された最小の前記デッドラインに対応する前記データパケットを最優先で前記受信装置に向けて送信するステップと、
を含む、通信制御方法。
【請求項10】
送信装置から受信装置へのデータパケットを中継する中継装置によって通信を制御する通信制御方法であって、
前記中継装置と前記受信装置との間の通信経路の通信時間である下流側通信時間を算出するステップと、
前記中継装置自身に格納されている前記データパケットの合計容量値を測定するステップと、
測定された前記合計容量値が、予め設定された基準合計容量値を超えるか否かを判断することにより前記中継装置自身の異常を検出するステップと、
前記中継装置自身の異常を検出したときに、測定された前記合計容量値を用いて有効期限を算出するステップと、
算出された前記有効期限を追加用下流側通信時間として含んだ異常通知パケットを生成するステップと、
生成された前記異常通知パケットを、前記中継装置と前記送信装置との間の通信経路上にある上流側中継装置に向けて送信するステップと、を含み、
前記下流側通信時間を算出する際、前記中継装置と前記受信装置との間の通信経路上にある下流側中継装置からの、前記異常通知パケットと同様な構成の他の異常通知パケットを受信することにより、前記下流側中継装置の異常を検出し、前記他の異常通知パケットに含まれた、前記追加用下流側通信時間に基づいて、前記下流側通信時間をより長く修正する、
通信制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、中継装置、通信システム、及び通信制御方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
スイッチングハブ、ルータ、中継器等の中継装置には、様々な種類のパケットが入力される。一般的な中継装置では、入力(受信)された順にパケットを出力(送信)するベストエフォート方式が採用されている。しかしながら、ベストエフォート方式では、例えば、映像データパケットの後に、音声データパケットが中継装置に入力された場合、音声データパケットが映像データパケットよりも後に出力されることによって、音声データパケットの遅延が発生して音ズレする可能性があるという問題がある。
【0003】
ベストエフォート方式の問題に対して、パケットに予め優先度を付けて、中継装置内で優先度が高い順に出力する優先度付与方式がある。しかしながら、優先度付与方式では、中継装置において低優先度のパケットが出力される前に高優先度のパケットが次々に入力されると、輻輳により、優先度が低いパケットの出力が大幅に遅れることがあるという問題がある。
【0004】
優先度付与方式の問題に対して、中継装置に入力されたパケットの通信量の測定値が、予め設定された所定値を超えたときに、中継装置から出力されるパケットの優先度を低くする優先度変更方式がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-188913号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以下の分析は、本願発明者により与えられる。
【0007】
しかしながら、優先度変更方式では、中継装置内外でのパケットの滞留時間や通信時間が考慮されていないため、場合によっては依然としてパケットがいつまでも出力されない現象が起こることがあり、各パケットを適切な時間(デッドライン)内で確実に通信することができないという問題がある。
【0008】
本発明の主な課題は、中継装置内外でのパケットの滞留時間や通信時間を考慮して、パケットの中継処理を行うことで、各パケットを適切な時間(デッドライン)内で通信することを精密に制御することができる中継装置、通信システム、及び通信制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の視点に係る中継装置は、送信装置から受信装置へのデータパケットを中継するように構成された中継装置であって、前記中継装置自身における時刻を、前記送信装置及び前記受信装置の各時刻と同期させるように構成された時刻同期部と、前記送信装置からの前記データパケットを受信して前記時刻同期部の時刻に基づいて前記中継装置自身での前記データパケットの受信時刻を前記データパケットに記録するように構成された受信部と、前記受信部からの前記データパケットを格納するように構成されたパケットバッファ部と、前記データパケットに記録された前記受信時刻から、前記パケットバッファ部に格納されている前記データパケットに含まれた前記送信装置での前記データパケットの送信時刻を差し引くことによって、前記送信装置から前記中継装置への上流側通信時間を算出するように構成された上流側通信時間算出部と、パケットの容量値を変数として前記中継装置から前記受信装置までの下流側通信時間を算出するための下流側通信時間関数、及び、前記パケットバッファ部に格納されている前記データパケットに含まれた容量値に基づいて、前記中継装置から前記受信装置までの前記下流側通信時間を算出するように構成された下流側通信時間算出部と、前記パケットバッファ部に格納されている前記データパケットの前記パケットバッファ部での滞留時間をカウントするように構成されたタイマ部と、前記パケットバッファ部に格納されている前記データパケットに含まれたデッドライン初期値から、前記上流側通信時間算出部で算出された前記上流側通信時間、前記下流側通信時間算出部で算出された前記下流側通信時間、及び、前記タイマ部でカウントされた前記滞留時間を差し引くことによって、前記パケットバッファ部に格納されている前記データパケットのデッドラインを算出するように構成されたデッドライン管理部と、前記パケットバッファ部に格納されている前記データパケットのうち、前記デッドライン管理部で算出された最小の前記デッドラインに対応する前記データパケットを最優先で前記受信装置に向けて送信するように構成された送信部と、を備える。
【0010】
第2の視点に係る通信システムは、前記第1の視点に係る少なくとも1つの中継装置と、前記データパケットを生成して前記中継装置に送信するように構成された少なくとも1つの前記送信装置と、前記送信装置からの前記データパケットを、前記中継装置を介して受信して格納するように構成された前記受信装置と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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