TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025050481
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-04
出願番号2023159301
出願日2023-09-23
発明の名称無線通信装置
出願人日本放送協会
代理人個人
主分類H04B 7/0426 20170101AFI20250327BHJP(電気通信技術)
要約【課題】SVD-MIMO方式の無線伝送システムにおいて、複数の合計変調ビット数に対してビット配分毎のMERマージンを計算する際に、その演算量を削減する。
【解決手段】無線通信装置2のビット・電力配分制御部42-1は、ビット配分(Na)毎に、初期MER等に基づいてMERマージンMa(α)及び電力配分比率Pa(α,k)を求める。ビット・電力配分制御部42-2は、ビット配分(Nb)毎に、ビット配分(Na)との間で親子関係がない場合、初期MER等に基づいてMERマージンMb(β)及び電力配分比率Pb(β,k)を求め、親子関係がある場合、ビット配分(Na)のMERマージンMa(α)及び差分ビット数dを用いた式:Mb(β)=Ma(α)+3×dによりMERマージンMb(β)を求め、電力配分比率Pa(α,k)を電力配分比率Pb(β,k)に設定する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
SVD-MIMO(Singular Value Decomposition-Multiple-Input Multiple-Output)方式を用いた無線通信装置において、
固有モードの情報ビットの数の合計を合計変調ビット数、前記固有モードにおける変調方式の組み合わせに応じた前記合計変調ビット数の配分をビット配分、前記固有モードの品質の程度を初期MER(Modulation Error Ratio:変調誤差比)、所定のBER(Bit Error Rate:ビット誤り率)を達成する値をMER閾値、前記初期MERと前記MER閾値との間の差をMERマージン、前記固有モードに配分する電力の比率を電力配分比率として、
第1の合計変調ビット数に対する複数のビット配分のそれぞれについて、前記初期MER及び前記MER閾値に基づいて、前記MERマージン及び前記電力配分比率を算出する第1のビット・電力配分制御部と、
前記第1の合計変調ビット数とは異なる第2の合計変調ビット数に対する複数のビット配分のうち、前記第1の合計変調ビット数のビット配分に対して所定の親子関係があるビット配分について、前記第1のビット・電力配分制御部により前記所定の親子関係がある前記第1の合計変調ビット数のビット配分につき算出された前記MERマージンに対し、前記所定の親子関係があるビット配分の差分ビット数に応じた値を加算または減算することで、前記第2の合計変調ビット数における当該ビット配分のMERマージンを算出すると共に、前記第1のビット・電力配分制御部により前記所定の親子関係がある前記第1の合計変調ビット数のビット配分につき算出された前記電力配分比率を、前記第2の合計変調ビット数における当該ビット配分の電力配分比率に設定し、
前記複数のビット配分のうち前記所定の親子関係がないビット配分について、前記初期MER及び前記MER閾値に基づいて、前記MERマージン及び前記電力配分比率を算出する第2のビット・電力配分制御部と、を備え、
前記所定の親子関係を、前記第1の合計変調ビット数のビット配分と前記第2の合計変調ビット数のビット配分との間で、使用する固有モードの前記差分ビット数が同じであること示す第1の条件、前記使用する固有モードが同じであることを示す第2の条件、及び、前記第1の合計変調ビット数のビット配分における固有モードのビット数をaとし、前記第2の合計変調ビット数のビット配分における前記固有モードのビット数をbとして、a>2≧bとはならないことを示す第3の条件を満たす関係とする、ことを特徴とする無線通信装置。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
送信対象の情報ビット系列に対し、所定の符号化率にて誤り訂正符号化を行い、固有モードの振り分けを行い、前記固有モードの情報ビットに対し、所定の変調方式の組み合わせにて変調を行い、所定の電力配分比率にて送信電力を配分することで、SVD-MIMO(Singular Value Decomposition-Multiple-Input Multiple-Output)方式にて送信を行う際に、前記固有モードの情報ビットの数の合計である合計変調ビット数、前記符号化率、前記変調方式の組み合わせに応じたビット配分、及び前記電力配分比率を選択する無線通信装置において、
前記固有モードの品質の程度を初期MER(Modulation Error Ratio:変調誤差比)、所定のBER(Bit Error Rate:ビット誤り率)を達成する値をMER閾値、前記初期MERと前記MER閾値との間の差をMERマージンとして、
複数の異なる合計変調ビット数のそれぞれについて、前記固有モードの電力配分後の前記MERマージンが等しく、かつ当該MERマージンが最大のときの前記ビット配分及び前記電力配分比率を求めるビット・電力配分部と、
前記複数の異なる合計変調ビット数のうちの1つの合計変調ビット数を選択し、当該合計変調ビット数に対応する前記符号化率、前記ビット配分及び前記電力配分比率を選択する選択部と、を備え、
前記ビット・電力配分部は、
前記複数の異なる合計変調ビット数のうちの第1の合計変調ビット数について、複数のビット配分のそれぞれにつき、前記初期MER及び前記MER閾値に基づいて、前記MERマージン及び前記電力配分比率を算出し、
前記複数のビット配分のそれぞれに対応する前記MERマージンのうち最大のMERマージンを求め、前記最大のMERマージンに対応する前記ビット配分及び前記電力配分比率を求める第1のビット・電力配分制御部と、
前記複数の異なる合計変調ビット数のうち前記第1の合計変調ビット数とは異なる第2の合計変調ビット数について、複数のビット配分のうち、前記第1の合計変調ビット数のビット配分に対して所定の親子関係があるビット配分につき、前記第1のビット・電力配分制御部により前記所定の親子関係がある前記第1の合計変調ビット数のビット配分につき算出された前記MERマージンに対し、前記所定の親子関係があるビット配分の差分ビット数に応じた値を加算または減算することで、前記第2の合計変調ビット数における当該ビット配分のMERマージンを算出すると共に、前記第1のビット・電力配分制御部により前記所定の親子関係がある前記第1の合計変調ビット数のビット配分につき算出された前記電力配分比率を、前記第2の合計変調ビット数における当該ビット配分の電力配分比率に設定し、
前記複数のビット配分のうち前記所定の親子関係がないビット配分につき、前記初期MER及び前記MER閾値に基づいて、前記MERマージン及び前記電力配分比率を算出し、
前記複数のビット配分のそれぞれに対応する前記MERマージンのうち最大のMERマージンを求め、前記最大のMERマージンに対応する前記ビット配分及び前記電力配分比率を求める第2のビット・電力配分制御部と、を備え、
前記所定の親子関係を、前記第1の合計変調ビット数のビット配分と前記第2の合計変調ビット数のビット配分との間で、使用する固有モードの前記差分ビット数が同じであること示す第1の条件、前記使用する固有モードが同じであることを示す第2の条件、及び、前記第1の合計変調ビット数のビット配分における固有モードのビット数をaとし、前記第2の合計変調ビット数のビット配分における前記固有モードのビット数をbとして、a>2≧bとはならないことを示す第3の条件を満たす関係とする、ことを特徴とする無線通信装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の無線通信装置において、
前記第2のビット・電力配分制御部は、
前記第1の合計変調ビット数をN
a
、前記第2の合計変調ビット数をN
b
、N
a
>N
b
、前記第1のビット・電力配分制御部により前記第1の合計変調ビット数のビット配分につき算出された前記MERマージンをM
a
[dB]、前記第2の合計変調ビット数における当該ビット配分のMERマージンをM
b
[dB]、前記差分ビット数をdとした場合に、
前記所定の親子関係があるビット配分について、式:M
b
=M
a
+3×dにより、前記MERマージンM
b
を算出し、
または、前記第1の合計変調ビット数をN
b
、前記第2の合計変調ビット数をN
a
、N
a
>N
b
、前記第1のビット・電力配分制御部により前記第1の合計変調ビット数のビット配分につき算出された前記MERマージンをM
b
[dB]、前記第2の合計変調ビット数における当該ビット配分のMERマージンをM
a
[dB]、前記差分ビット数をdとした場合に、
前記所定の親子関係があるビット配分について、式:M
a
=M
b
-3×dにより、前記MERマージンM
a
を算出する、ことを特徴とする無線通信装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の無線通信装置において、
前記所定の親子関係には、前記第1の条件、前記第2の条件及び前記第3の条件を満たすように、前記第1の合計変調ビット数のビット配分と、前記第2の合計変調ビット数のビット配分と、前記差分ビット数とが定義されている、ことを特徴とする無線通信装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、MIMO(Multiple Input and Multiple Output:多入力多出力)固有モード伝送システムに係り、特に、各固有モードへ割り当てる変調方式のビット配分等を適応的に制御する無線通信装置に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
番組素材伝送用の無線伝送装置はFPU(Field Pickup Unit:可搬型無線伝送装置)と呼ばれており、番組の中継、映像または取材した映像を放送局へ送信する装置として重要になっている。特に、駅伝、マラソン等の番組中継では、移動する中継車からの映像及び音声を伝送するために必須なものとなっている。
【0003】
従来、FPUの伝送方式としてSVD-MIMO(Singular Value Decomposition-Multiple-Input Multiple-Output)方式の検討が進んでいる(例えば特許文献1,2及び非特許文献1を参照)。
【0004】
SVD-MIMO方式では、伝搬路行列を特異値分解して得られるウェイトを用いて、 MIMO伝搬路を固有モードと呼ばれる単一伝搬路に変換し、各固有モードの品質に応じて、各固有モードの変調方式のビット配分及び電力配分を適応的に制御する。これにより、大容量の伝送を実現することができる。
【0005】
特許文献1の技術は、合計変調ビット数を固定とした条件の下で、ビット配分及び電力配分比率を決定するアルゴリズムを提供するものである。
【0006】
図11は、従来技術において、合計変調ビット数を固定とした条件の下で、ビット配分及び電力配分比率を決定する例を説明する図であり、特許文献1の技術を示すものである。4つの固有モードを用いるSVD-MIMO方式の無線伝送システムにおいて、固有モード全体で伝送する変調ビット数の合計は16ビット、各固有モードで伝送する変調ビット数の最大値を10とする。この場合、変調方式の組み合わせは48通り存在する。
【0007】
説明を簡単にするため、変調方式の組み合わせ、すなわちビット配分は、以下の(1)~(3)の3通りから選択される場合を考える。
(1)変調ビット数:10ビット(変調方式:1024QAM),6ビット(64QAM)
(2)7ビット(128QAM),5ビット(32QAM),4ビット(16QAM)
(3)6ビット(64QAM),5ビット(32QAM),3ビット(8QAM),2ビット(QPSK)
【0008】
ここで、用語について定義する。初期MER(Modulation Error Ratio:変調誤差比)は、固有モードの品質を表すMERの値である。MER閾値(基準MER)は、所定のBER(Bit Error Rate:ビット誤り率)(例えば訂正符号無しでBER=10
-4
)を達成するためのMERの値である。MERマージンは、初期MERとMER閾値との間の差である。合計変調ビット数は、各固有モードの変調ビット数(情報ビットの数)の合計である。
【0009】
図11の左側に示すように、1番目の固有モードの初期MERとして27.8dBが算出され、2,3,4番目の固有モードの初期MERとしてそれぞれ21.6dB,16.7dB,8.9dBが算出されたものとする。また、図11(1)~(3)に示すように、各変調方式が所定のBERを達成するMER閾値が予め設定されるものとする。
【0010】
図11(1)~(3)のそれぞれにおいて、MERマージンが全ての固有モードで等しくなるように電力配分比率が決定され、電力配分によるゲインが決定され、電力配分後の換算MERが算出される。そして、電力配分後のMERマージンが算出される。尚、電力配分によるゲインは、合計送信電力を1としたとき、電力配分を行わない場合の1ストリーム(1固有モード)あたりの送信電力(=0.25)に対するゲインである。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
音声による制御装置
27日前
個人
防犯AIプラグイン
6日前
個人
コメント配信システム
20日前
個人
テレビ会議拡張システム
1日前
個人
電気音響変換装置
16日前
株式会社SEtech
撮像装置
20日前
日本放送協会
無線通信装置
6日前
キヤノン株式会社
撮像装置
27日前
キヤノン電子株式会社
画像処理装置
13日前
TOA株式会社
音響システム
2日前
キヤノン電子株式会社
画像処理装置
7日前
キヤノン電子株式会社
画像処理装置
28日前
個人
無線中継赤外線コピーリモコン
3日前
船井電機株式会社
表示装置
23日前
BoCo株式会社
骨伝導聴音装置
28日前
株式会社ユピテル
撮像装置等
1日前
理想科学工業株式会社
連絡システム
1日前
株式会社ニコン
撮像装置
1日前
個人
海洋のセキュリティーと可視化システム
27日前
シャープ株式会社
頭部装着装置
24日前
キヤノン株式会社
冷却装置と電子機器
2日前
株式会社JVCケンウッド
映像記録装置
2日前
キヤノン株式会社
撮像装置
1日前
キヤノン株式会社
撮像装置
20日前
株式会社国際電気
カメラシステム
15日前
アズビル株式会社
超音波トランスデューサ
24日前
株式会社国際電気
通信局及び通信システム
16日前
日本放送協会
音場再現装置及びプログラム
20日前
ニッタン株式会社
引率支援システム
1日前
株式会社国際電気
無線通信システム
6日前
株式会社エヌエスイー
スピーカーシステム
1か月前
株式会社JVCケンウッド
撮影画像処理装置
3日前
株式会社デンソー
通信装置
28日前
KDDI株式会社
基地局及び通信端末
2日前
日産自動車株式会社
スピーカ取付構造
6日前
アイホン株式会社
インターホン機器の設置構造
15日前
続きを見る