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10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024117317
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-29
出願番号2023023351
出願日2023-02-17
発明の名称液晶表示装置
出願人日本放送協会,一般財団法人NHK財団,株式会社JVCケンウッド
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類G02F 1/13 20060101AFI20240822BHJP(光学)
要約【課題】色シェーディング及び画質低下を抑制できる液晶表示装置を提供する。
【解決手段】液晶表示装置は、液晶素子9と、レーザ光源から液晶素子9までの光路上に位置し、平行なレーザ光である入射光を1つの集光点Uで集光して平行な出射光として出射する光位相分散板30と、を備え、光位相分散板30は、入射光及び出射光を集光点Uで対称となるように入出射させる曲面状のレンズ面31を有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
コヒーレント光を出射するコヒーレント光源が備えられた液晶プロジェクタ用の液晶表示装置であって、
所望の画像を表示する液晶素子、を備え、
前記液晶素子は、前記コヒーレント光の1/4波長に基づいた厚さで液晶層の膜厚が異なることを特徴とする液晶表示装置。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記液晶素子は、
前記液晶層の入射面側に積層された透明電極、をさらに備え、
前記透明電極は、前記コヒーレント光の1/4波長に基づいた厚さの肉厚部を前記液晶層の入射面側に有することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記液晶素子は、
前記液晶層の出射面側に積層された透明層、をさらに備え、
前記透明層は、前記コヒーレント光の1/4波長に基づいた厚さの肉厚部を前記液晶層の出射面側に有することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記肉厚部は、凸状、錐台状又は曲面状であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
コヒーレント光を出射するコヒーレント光源が備えられた液晶プロジェクタ用の液晶表示装置であって、
所望の画像を表示する液晶素子と、
前記コヒーレント光源から前記液晶素子までの光路上に位置し、平行な前記コヒーレント光である入射光を1つの集光点で集光して平行光を出射する光位相分散板と、を備え、
前記光位相分散板は、前記入射光及び前記平行光を前記集光点で対称となるように通過させる曲面状のレンズ面を有することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項6】
2枚の前記光位相分散板を重ね合わせるように備えることを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、コヒーレント光源を用いた液晶プロジェクタ用の液晶表示装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、液晶プロジェクタは、コヒーレント光源としてレーザ光源が使用されており、広色域化・高輝度化が可能となり、その性能が改善されている。その一方、液晶プロジェクタでは、コヒーレンス性を有するレーザ光同士が干渉することによる画像妨害が問題となっている。
【0003】
まず、具体的な画質妨害の例とその発生原因について説明する。この液晶プロジェクタでは、RGBの液晶素子からの出射光の強度が場所毎に異なるため、図28に示すように場所により色味が大きく異なってしまう。このような画質妨害は、コヒーレント光源で発生するものであり、色シェーディングと呼ばれる。
【0004】
ここでは、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)と呼ばれる反射型液晶素子で説明する。図29に示すように、液晶プロジェクタに用いる液晶素子9は、ガラス層90と、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明電極91と、液晶層92と、駆動回路を形成した半導体(シリコン)基板93とを備える。この液晶素子9では、ガラス層90に入射した入射光(レーザ光)f

が、透明電極91及び液晶層92を通過し、液晶層92と半導体基板93との境界である反射面94で反射される。さらに、反射面94から液晶層92に向かった入射光の一部が透明電極91と液晶層92との境界で再び反射される(図の反射光f

)。その後、反射光f

と入射光f

とが干渉を起こし、その結果が出射光f

となる。このとき、液晶素子9では、この反射光f

と入射光f

との干渉の影響を出射光f

が受けてしまうので、色シェーディングが発生する。以後の図面では、X軸が水平方向、Y軸が垂直方向、Z軸が奥行き方向を表す。
【0005】
なお、透過型液晶素子の場合、反射面94が存在せずに入射光は液晶層92を通過して出射するが、反射型液晶素子と同様、その一部が入射光と干渉するので色シェーディングが発生する。
【0006】
以下、数式を用いて、色シェーディングを説明する。入射光f

は、振幅1で周波数ωの正弦波として、(1)式で表される。反射光f

は、入射光f

が厚さL
LCD
の液晶層92を通ることで位相が変化すると共に、反射率Rが乗算されたものとして、(2)式で表される。出射光f

は、入射光f

と反射光f

の和として、(3)式で表される。ここで、反射率Rは、波長をλ、液晶層92の屈折率をn
LCD
、透明電極91の屈折率をn
ITO
とすると、(4)式で表される。tは、時間を表す。
【0007】
TIFF
2024117317000002.tif
51
167
【0008】
出射光f

の強度(輝度)F

は、(3)式とその共役項を掛け合わせたものなので、(5)式で表される。
【0009】
TIFF
2024117317000003.tif
26
167
【0010】
ここで、前記した項目がどの程度の値になるか一例を記す。屈折率n
LCD
,n
ITO
をそれぞれ1.5,2.0とすると、(4)式より反射率Rが0.14となる。液晶層92の厚さは数μmであるが、液晶素子9全体では±10%程度の厚さのムラがある(例えば、中央と周辺で厚さが10%程度異なる)。さらに、波長λが0.5μm程度であることから、(5)式のcosの項は、-1~+1の値をとる。このように、出射光f

の強度F

が(6)式に示す範囲を取り得ることから輝度の大きな差となって表れ、色シェ-ディングが発生する。
(【0011】以降は省略されています)

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