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公開番号2024123941
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023031787
出願日2023-03-02
発明の名称垂直分離型撮像素子
出願人日本放送協会
代理人個人,個人
主分類H01L 21/339 20060101AFI20240905BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 撮像素子の特性や耐久性の良好性を維持しつつ、各分離層で得られた情報毎にフォーカスずれのない撮像が可能な垂直分離型撮像素子を提供する。
【解決手段】 基板51、52、53上に、信号の読出し処理を行う信号読出し回路部11、21、31と、有機膜(112、122、132)を画素電極(116、126、136)および対向電極(114、124、134)により挟持してなる有機光電変換膜部12、22、32とを積層してなる、所定の波長域の光情報を取得する撮像素子部10、20、30を複数個積層してなる垂直分離型撮像素子200であって、撮像素子部10、20、30同士の間に、上下方向に延びる光ファイバーを横方向に2次元的に密接配置してなる光学像伝達層17、27を介在させてなる。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
基板上に、信号の読出し処理を行う信号読出し回路部と、有機膜を画素電極および対向電極により挟持してなる有機光電変換膜部とを積層してなる、所定の波長域の光情報を取得する撮像素子部を複数個積層してなる垂直分離型撮像素子において、
前記撮像素子部同士の間に、上下方向に延びる光ファイバーを横方向に2次元的に密接配置してなる光学像伝達層を介在させてなることを特徴とする垂直分離型撮像素子。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記光学像伝達層の厚みtが下式(1)を満足することを特徴とする請求項1に記載の垂直分離型撮像素子。
1μm ≦ t ≦ 3mm (1)
【請求項3】
前記光学像伝達層の前記光ファイバーを構成する材料が、石英、多成分ガラス、プラスチック、シリコーン樹脂およびフッ素樹脂の中から選択される材料であることを特徴とする請求項1に記載の垂直分離型撮像素子。
【請求項4】
前記光学像伝達層の前記光ファイバーの径dが下式(2)を満足することを特徴とする請求項1に記載の垂直分離型撮像素子。
0.4μm ≦ d ≦ 50μm (2)
【請求項5】
3原色光の各々に対応する3つの前記撮像素子部を積層してなることを特徴とする請求項1に記載の垂直分離型撮像素子。
【請求項6】
前記基板が、0.1mm以下の厚みとされたポリイミド膜からなることを特徴とする請求項1に記載の垂直分離型撮像素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、垂直分離型撮像素子に関し、詳しくは、積層された複数の撮像素子部の各々が薄膜トランジスタ(TFT)を備えた垂直分離型撮像素子に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
現行のカメラにおいて、カラー画像を取得する手法としては、RGBの各色光毎に設けた3枚の撮像素子からの各出力を合成してカラー画像を取得する3板式と、RGBの各色光毎に感度を有する3種の画素を備えた1枚の撮像素子の出力を用いてカラー画像を取得する単板式の2つの方式が知られている。
上記3板式は、入射した光を色分解プリズムによって3原色光、すなわち赤(R)、緑(G)、青(B)の光に色分離し、この分離された各色光を、対応する各撮像素子に照射し、各々の撮像素子により得られた各色光の像を取得する。このため、入射光を効率よく利用でき、高画質な撮像が可能であるが、その一方で、色分解プリズムが必要であり小型化が困難である。
【0003】
他方、上記単板式は、1つの撮像素子の各画素にRGBのカラーフィルタを順次配置して色分離を行う。そのため、小型化が可能である反面、入射光のうち特定の波長域の光以外を吸収するカラーフィルタを用いているため、3板式に比べて光の利用効率が低く、画質の低下は避けられない。このように、3板式と単板式の方式には一長一短があるため、撮像素子の高画質化と小型化を両立させ得る撮像素子が望まれていた。
【0004】
そこで、撮像素子の高画質化と小型化の両立を目的として、R光、G光、B光それぞれにのみ感度をもつ有機光電変換膜(有機膜)と、光透過型の薄膜トランジスタ(TFT)を搭載した信号読出し回路とを交互に積層した構造により光の進行方向に色分離を行い、1枚の撮像素子を用いて全画素でRGBすべての情報を取得し得る垂直色分離型の有機撮像素子が、種々提案されている。
【0005】
具体的には、例えば1枚のガラス基板上に3層の有機膜およびTFTを用いた信号読出し回路を交互に直接積層したもの(下記特許文献1)や、ガラス基板上にTFTを用いた信号読出し回路と有機膜を成膜した素子を3枚積層したもの(下記特許文献2)等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2007-67075号公報
特開2005-51115号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献2のように個別の基板上に読出し回路と有機膜を形成する場合、RGB各色に対応する光電変換部同士の間に、読出し回路や基板、さらには層間絶縁膜が挿入されているため、光電変換部同士の距離が離れてしまう。このため、撮像レンズにより撮像素子に結像させた光学像において、色ごとにフォーカスがずれてしまい、RGB全ての画像で同時にピントを合わせることが難しいという問題が発生していた。このフォーカスずれの問題は、撮像素子の画素が微細化するにしたがって顕在化してくる。
【0008】
一方、上記特許文献1のように、垂直色分離型の各撮像素子を1枚の基板上に積層することによって各色用の光電変換部同士を接近させることが可能となるが、その場合、有機膜の上に読出し回路を直接形成することになるので、読出し回路を形成する際に高温で加熱すると読出し回路の下部に位置する有機膜がダメージを受ける可能性がある。したがって、読出し回路は、どうしても低温加熱により形成せざるを得ず、撮像素子の特性や耐久性の点で、より優れたものを形成したいという要求があった。
上記では、各分離層で得られた情報が3原色光に対応するものを想定しているが、例えば、赤外光や紫外光等を含む波長帯域中から、複数の所定の波長帯域の情報を得、それらの情報を合成して目的とする像を得る撮像素子の場合も、同様の課題を有していた。
【0009】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、撮像素子の特性や耐久性の良好性を維持しつつ、各分離層で得られた情報毎にフォーカスずれのない撮像が可能な垂直分離型撮像素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上の目的を達成するため、本発明の垂直分離型撮像素子は以下のような構成とされている。
すなわち、本発明の垂直分離型撮像素子は、
基板上に、信号の読出し処理を行う信号読出し回路部と、有機膜を画素電極および対向電極により挟持してなる有機光電変換膜部とを積層してなる、所定の波長域の光情報を取得する撮像素子部を複数個積層してなる垂直分離型撮像素子において、
前記撮像素子部同士の間に、上下方向に延びる光ファイバーを横方向に2次元的に密接配置してなる光学像伝達層を介在させてなることを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)

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