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公開番号
2025069847
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-01
出願番号
2023179821
出願日
2023-10-18
発明の名称
磁性細線メモリ
出願人
日本放送協会
代理人
弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類
H10B
61/00 20230101AFI20250423BHJP()
要約
【課題】磁性細線中に蓄積された2値情報を再生することに適した再生素子を有する磁性細線メモリを提供する。
【解決手段】磁性細線メモリ1は、磁性材料薄膜が細線状に形成されてなり長手方向に第1記録領域11および第2記録領域12を隣接して有する磁性細線10と、磁性細線の膜厚方向に磁性細線ごとに設けられ、磁性細線10に記録されたデータを検出する再生素子30と、を備え、再生素子30は、磁化固定層3と磁化自由層7と中間層5との少なくとも3層が積層された多層膜からなる磁界センサ40と、磁気シールド材料からなり、一端が第1記録領域11の側に配置され、他端が第2記録領域12の側に配置され、一端及び他端の間に、磁界センサ40を多層膜の積層方向に挟むように配置された磁気フラックスガイド50と、を有し、磁界センサ40の多層膜界面の面直方向と磁性細線10の膜厚方向とは同一である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
磁性材料薄膜が細線状に形成されてなり長手方向に第1記録領域および第2記録領域を隣接して有する少なくとも1つの磁性細線と、
前記磁性細線の膜厚方向に前記磁性細線ごとに設けられ、前記磁性細線に記録されたデータを検出する再生素子と、を備え、
前記再生素子は、
磁化固定層と、磁化自由層と、前記磁化自由層と前記磁化固定層との間に配置された中間層と、の少なくとも3層が積層された多層膜からなる磁界センサと、
磁気シールド材料からなり、一端が前記第1記録領域の側に配置され、他端が前記第2記録領域の側に配置され、前記一端及び前記他端の間に、前記磁界センサを前記多層膜の積層方向に挟むように配置された磁気フラックスガイドと、を有し、
前記磁界センサの多層膜界面の面直方向と前記磁性細線の膜厚方向とは同一であることを特徴とする磁性細線メモリ。
続きを表示(約 760 文字)
【請求項2】
前記磁気フラックスガイドは、
前記第1記録領域から前記磁性細線の幅方向に延設された第1シールド部と、
前記第2記録領域から前記磁性細線の幅方向に延設された第2シールド部と、
前記第1シールド部および前記第2シールド部のうちの一方に積層された前記磁界センサと、前記第1シールド部および前記第2シールド部のうちの他方とを接続する中継シールド部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の磁性細線メモリ。
【請求項3】
前記磁気フラックスガイドは、
前記第1記録領域から前記磁性細線の膜厚方向に延設された第1シールド部と、
前記第2記録領域から前記磁性細線の膜厚方向に延設された第2シールド部と、
前記第1シールド部および前記第2シールド部のうちの一方に積層された前記磁界センサと、前記第1シールド部および前記第2シールド部のうちの他方とを接続する中継シールド部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の磁性細線メモリ。
【請求項4】
前記磁界センサの前記磁化固定層は、面内における第1の向きに磁気異方性を有しており、前記磁化自由層は、面内における前記第1の向きに直交する第2の向きに磁気異方性を有していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の磁性細線メモリ。
【請求項5】
前記磁気フラックスガイドと前記磁性細線との間に絶縁層を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の磁性細線メモリ。
【請求項6】
前記磁気シールド材料は、Ni-Znフェライトであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の磁性細線メモリ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、細線状の磁性体で構成された磁気記録媒体に対して、磁区の磁化方向に対応させて情報を2値で記録する磁性細線メモリに係り、特に、記録された情報を再生する再生素子を備えた磁性細線メモリに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、放送局は、大容量かつ超高速な立体映像情報を記憶することのできる媒体の登場を望んでいる。空間像再生型テレビなど将来のいわゆる3次元テレビは、超高速・大容量ストレージを必要とする。そのような超高速・大容量ストレージを実現するため、磁性細線メモリの技術開発が進められているのが現状である。磁性細線メモリは、磁性細線を記録媒体として用いる。映像情報は、一般的にシーケンシャルデータであり、磁性細線メモリでは、磁性細線の長さ方向にデータをシーケンシャルに(連続的に)格納するのに好適な、シーケンシャルアクセス固体メモリ構成(レーストラックメモリ)を取っている(特許文献1~3参照)。
【0003】
特許文献1~3に記載された磁性細線メモリは、記録系に電流印加することによって生じる電流磁界を用いて、磁性細線に対して上向きもしくは下向きに磁化された磁区(情報単位)を形成し、その磁化方向に対応した2値を蓄積する。磁性細線メモリは、磁区の形成(記録)後、形成された磁区を、磁壁電流駆動現象によって、磁性細線中で長手方向に1ビット分シフトさせる。磁性細線メモリは、磁区の記録と磁区の駆動とを順次繰り返すことによって、磁性細線中に2値情報列を順次蓄積していく構成をもつメモリである。
【0004】
例えば、特許文献2に記載されたメモリ構成は、多数並列配置された磁性細線媒体に対して、1本の記録素子が直交に配置された構造を取っており、記録素子に流したパルス電流によって発生させた電流磁界を用いて、磁性細線媒体に任意の磁化方向の磁区を記録する構造である。ここで、記録素子は、直線状の導体配線であって、磁界を発生させて磁性細線媒体に情報を記録するための素子であり、その機能は、例えば磁気ディスクにおける記録ヘッド(書込みヘッド)に相当する。また、情報の記録媒体である磁性細線は、ハードディスクのデータトラックに相当する構成である。そのため、磁性細線の内部に蓄積された磁区の磁化方向を検出するために、既存のハードディスク用の再生ヘッドに類したものを適用することが可能である。ハードディスク用の再生ヘッドは、磁界センサと、磁気フラックスガイド(磁気シールド)と、を備えている。磁界センサは、既存技術のCIP-GMR(Current In Plane Giant MagnetoResistance),CPP-GMR(Current Perpendicular to the Plane Giant MagnetoResistance)またはTMR(Tunnel MagnetoResistance)素子によって構成される。磁気フラックスガイドは、ハードディスク媒体のデータトラックからのもれ磁束を磁界センサに供給する。ハードディスクにおいては、再生ヘッドおよび記録ヘッドが、スライダと呼ばれる部品内に一体形成されており、ハードディスク媒体とは別部品として供給されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5400731号公報
特開2020-27802号公報
特開2021-26788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
磁性細線メモリに、ハードディスク用の再生ヘッドを適用する場合、以下の懸念があった。この場合の磁性細線メモリについて図10を参照して説明する。図10(a)および図10(b)において、磁性細線310の長さ方向をx軸、磁性細線310の幅方向をy軸、磁性細線310の膜厚方向をz軸とする。xy平面は、磁性細線材料を堆積するための図示しないウェハに平行な面である。図10(b)は、図10(a)において破線で示す磁界センサ340製造過程を示す模式図である。
【0007】
図10(a)に示す磁性細線メモリ301は、磁性細線310と、ハードディスク用の再生ヘッド330と、を備えている。再生ヘッド330は、磁性細線310上の磁区によって発生した漏れ磁束Fを、再生ヘッド330内の磁気フラックスガイド350を通して磁界センサ340に透過させ、その透過する磁束の方向を、磁性細線310中の隣接した領域311,312における磁化方向として検出する。なお、図10(a)に示す漏れ磁束Fの方向は、磁性細線310の領域311に下向き磁区が保持され、かつ領域312に上向き磁区が保持されている場合に対応している。
【0008】
一方、磁界センサ340は、層厚が数nm以下の膜を積層してなる多層膜で構成されている。この多層膜は、図10(b)の左に示すように、磁化固定層3と、中間層5と、磁化自由層7と、を含み最低でも3層構造で構成され、スパッタ法などにより、図示しない基板の垂直方向へ順次積層して作製される。このとき、下部側(基板側)となる磁気シールド351と、その上に堆積される磁界センサ340と、さらにその上に堆積され上部側となる磁気シールド352と、が一体化されて製造される。このような構造をもった再生ヘッド330を磁性細線310の上部に形成することを考慮すると、再生ヘッド330を90度回転させることになる。すなわち、図10(a)および図10(b)に示すように、磁界センサ340内の磁化自由層7、中間層5、磁化固定層3の界面は、xz平面で見たときに縦(z方向)に配置され、磁性細線310の長手方向は横(x方向)に配置される。そのため、多層膜界面(z方向)は、磁性細線310の長手方向(x方向)に直交する。
【0009】
磁界センサ340の多層膜界面が図10(a)に示す縦(z方向)に配置されるように極薄な多層膜を既存技術で製造することは困難である。したがって、磁性細線材料を堆積したウェハとは別のウェハで各材料を堆積して再生ヘッド330を製造し、その再生ヘッド330を磁性細線310上の適切な位置に貼り合わせるなどの製造法を取ることが必要である。しかしながら、磁性細線310の幅は、100nm程度であり、磁性細線310に対して、別のウェハで製造した再生ヘッド330を精度よく設置固定することは非常に困難であり、歩留まりへの悪影響も懸念される。そのため、将来の3次元テレビが必要とする超高速・大容量ストレージの実現のためには、磁性細線メモリにハードディスク用の再生ヘッドをそのまま適用するだけでは十分とは言えず、改良の余地があった。
【0010】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、磁性細線中に蓄積された2値情報を再生することに適した再生素子を有する磁性細線メモリを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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