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公開番号2024111763
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-19
出願番号2023016462
出願日2023-02-06
発明の名称撮像素子及び撮像装置
出願人日本放送協会,シャープセミコンダクターイノベーション株式会社,一般財団法人NHKエンジニアリングシステム
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H04N 25/704 20230101AFI20240809BHJP(電気通信技術)
要約【課題】画素欠陥を増やさず、かつ画素数の増加無しで上下方向、左右方向の位相差検出を可能とする撮像素子及び撮像装置を提供する。
【解決手段】位相差画素を備える撮像素子において、前記位相差画素は、第1の方向に隣接する2つの画素からなり、前記2つの画素上に一体的なマイクロレンズを備え、前記2つの画素の一方は、前記第1の方向と直交する第2の方向の一方の半分に遮光マスクが形成され、前記2つの画素の他方は、前記第2の方向の他方の半分に遮光マスクが形成されることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
位相差画素を備える撮像素子であって、
前記位相差画素は、第1の方向に隣接する2つの画素からなり、前記2つの画素上に一体的なマイクロレンズを備え、前記2つの画素の一方は、前記第1の方向と直交する第2の方向の一方の半分に遮光マスクが形成され、前記2つの画素の他方は、前記第2の方向の他方の半分に遮光マスクが形成されてなる、撮像素子。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
請求項1に記載の撮像素子において、
前記位相差画素は、前記第1の方向に第1の間隔で複数配置され、前記第2の方向に第2の間隔で複数配置されることを特徴とする、撮像素子。
【請求項3】
請求項2に記載の撮像素子において、
前記位相差画素の前記2つの画素の遮光マスクの向きを任意の位置で反転して配置することを特徴とする、撮像素子。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の撮像素子と、
前記撮像素子の前記位相差画素の出力信号から、合焦状態を示す位相差を検出する信号処理部と、
を備える、撮像装置。
【請求項5】
請求項4に記載の撮像装置において、
前記信号処理部は、前記位相差画素の前記第1の方向の一方の画素の画像と前記第1の方向の他方の画素の画像のシフト量から位相差を求めるマイクロレンズ方式の位相差検出法と、
前記位相差画素の前記第2の方向の一方の半分に遮光マスクが形成された画素の画像と前記第2の方向の他方の半分に遮光マスクが形成された画素の画像のシフト量から位相差を求める遮光マスク方式の位相差検出法と、
の少なくとも一方の位相差検出法により、合焦状態を検出することを特徴とする、撮像装置。
【請求項6】
請求項5に記載の撮像装置において、
前記位相差画素の遮光マスク方式とマイクロレンズ方式それぞれの出力レベルの入射角度依存性から補正係数を求め、遮光マスク方式とマイクロレンズ方式の少なくとも一方のデフォーカス時の位相差画素出力のシフト量を補正することを特徴とする、撮像装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は撮像素子及び撮像装置に関し、特に、像面位相差画素を有する撮像素子及び撮像装置に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
撮像時のオートフォーカスを実現する方法の一つとして、像面位相差検出オートフォーカス(PDAF: Phase detection auto focus)がある。PDAFは、撮像素子への入射光を瞳分割する画素(位相差画素)を用いて、分割領域の異なる位相差画素から取得される画像間の差(位相差)を検出し、合焦状態を判定する。PDAFの方式として、遮光マスクをマイクロレンズ付きの2つの画素の右半分及び左半分にそれぞれ配置して瞳分割する方式がある。しかしこの方向では左右方向の位相差しか検出できない。したがって、例えば、縦縞模様の被写体の位相差は検出できるが、横縞模様の被写体の位相差が検出できないといった問題がある。
【0003】
上記問題を解決するため、左右に加え上下方向も検出できるPDAF方式が提案されている。
【0004】
特許文献1は、左右方向の位相差検出のために、右半分及び左半分をそれぞれ遮光した遮光画素(位相差画素)を用い、これに加え、上下方向の位相差検出のために、上半分及び下半分をそれぞれ遮光した遮光画素を用いている。
【0005】
特許文献2は、画素ごとにマイクロレンズと複数の光電変換領域を備える撮像素子を提案している。具体的には、一つのマイクロレンズの下に2×2の4つの光電変換部を配置し、上下方向に隣接する光電変換部を組み合わせた副(半)画素と、左右方向に隣接する光電変換部を組み合わせた副(半)画素を構成し、これら副画素から得られた信号を処理して、視差信号を取得する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2019/035374号
特開2016-111678号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の方式は、上下左右方向の位相差検出が可能であるが、遮光画素(位相差画素)は通常の撮像に使用できない。したがって、遮光画素を2倍にすることは、撮像に利用できない欠陥画素が2倍に増えることであり、画質が劣化するという課題がある。
【0008】
特許文献2の方式は、欠陥画素を生ずることなく上下左右の位相差検出が可能であるが、1画素に4つの光電変換部を形成する必要があり、これは4倍の画素を配置することに等しい。したがって、画素の微細化が必要であり、また、画素数の増加とそれに伴う読み出しデータ量の増加が課題となる。
【0009】
このように、従来技術では、位相差を検出する方向を左右だけでなく上下方向に増やそうとすると、画素欠陥が増える、もしくは画素数を増やさなければならないという点が課題であった。
【0010】
したがって、上記のような問題点に鑑みてなされた本発明の目的は、画素欠陥を増やさず、かつ画素数の増加無しで上下方向、左右方向の位相差検出を可能とする撮像素子及び撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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