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公開番号
2024101304
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-07-29
出願番号
2023005208
出願日
2023-01-17
発明の名称
有機光電変換素子
出願人
日本放送協会
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H10K
30/60 20230101AFI20240722BHJP()
要約
【課題】暗電流を低減することを可能とした有機光電変換素子を提供する。
【解決手段】少なくとも有機光電変換膜4と透明電極7との間に、有機光電変換膜4側から順に、有機バッファ層5と、無機ブロッキング層6とが積層して設けられている。有機バッファ層5の最低空準位(LUMO)が有機光電変換膜4のLUMOよりも大きく、有機バッファ層5のLUMOが無機ブロッキング層6の伝導帯準位よりも小さい。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも有機光電変換膜と透明電極との間に、前記有機光電変換膜側から順に、有機バッファ層と、無機ブロッキング層とが積層して設けられていることを特徴とする有機光電変換素子。
続きを表示(約 370 文字)
【請求項2】
前記有機バッファ層の最低空準位(LUMO)が前記有機光電変換膜のLUMOよりも大きく、前記有機バッファ層のLUMOが前記無機ブロッキング層の伝導帯準位よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の有機光電変換素子。
【請求項3】
前記無機ブロッキング層が正孔ブロッキング層であることを特徴とする請求項1に記載の有機光電変換素子。
【請求項4】
前記有機光電変換膜が一対の透明電極の間に挟み込まれた構造を有することを特徴とする請求項1に記載の有機光電変換素子。
【請求項5】
基板の上に、前記透明電極と、前記有機光電変換膜と、前記有機バッファ層と、前記無機ブロッキング層と、前記透明電極とが、順に積層して設けられていることを特徴とする請求項4に記載の有機光電変換素子。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機光電変換素子に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)
【背景技術】
【0002】
現在、高解像度及び高感度が要求される放送用TVカメラでは、レンズを通してカメラに入射された光を色分解プリズムで青・緑・赤の3原色に分けた後、各色光に対応した3枚の撮像素子で受光する、いわゆる3板式のカラー撮像素子が採用されている。
【0003】
しかしながら、3板式のカラー撮像素子を採用した場合、色分解プリズムと3枚の撮像素子とを搭載することによりカメラのサイズが大きくなる。また、撮像レンズを含めたカメラ全体の小型軽量化が困難となる。
【0004】
したがって、カメラの小型軽量化を実現するためには、色分解プリズムが不要で、撮像素子が1枚で済む単板式の撮像素子が望まれる。
【0005】
カメラの小型軽量化を実現する手法として、1枚の撮像素子の画素上に3色又は4色の微小なカラーフィルタをモザイク状に配置した単板式のカラー撮像素子がある。家庭用のビデオカメラやデジタルカメラでは、この単板式が主流になっている。
【0006】
単板式の代表的な色配列としては、赤、緑、青の原色フィルタを用いたベイヤー配列がある。しかしながら、3板式と比較すると、赤、緑、青の何れか1色のみで1画素を形成するため、解像度が劣り、加えて入射光のうち所望の色光以外の色光がカラーフィルタに吸収されてしまい、光の利用効率が低くなる。
【0007】
一方、ベイヤー配列などの単板式で問題となる低い解像度は、光の進入方向に3層のシリコンフォトダイオードを積層した垂直色分離型イメージセンサを採用することで改善が可能である(例えば、下記特許文献1を参照。)。
【0008】
これは、シリコン基板内部への光の進入深さが波長毎に異なることを利用し、光の照射面から最も浅い位置にあるシリコンフォトダイオードで青色光を、中間に位置するシリコンフォトダイオードで緑色光を、最も深い位置にあるシリコンフォトダイオードで赤色光を検知するものである。
【0009】
しかしながら、この構成では、受光部にシリコンフォトダイオードを用いるため、青色光検知用のフォトダイオードにおいても、緑色光や赤色光を一定の割合で吸収してしまい、色分解特性が不十分となる。さらに、信号読み出し部が受光面と同一平面上に形成されるため、受光面に対する受光部の比率(開口率)が100%に至らず、光の利用効率も十分ではない。
【0010】
このような課題を解決すべく、波長選択性を有する光電変換膜を積層した垂直色分離型の撮像素子が提案されている(例えば、下記特許文献2~4を参照。)。すなわち、この垂直色分離型の撮像素子では、光の3原色のうち、青色光のみに光感度を有する光電変換膜と、緑色光のみに光感度を有する光電変換膜と、赤色光のみに光感度を有する光電変換膜とを積層することで、単板式でありながら、光の利用効率が高く、高解像度の撮像が可能である。
(【0011】以降は省略されています)
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