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公開番号2025060016
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023170495
出願日2023-09-29
発明の名称複合部材、及びその製造方法
出願人株式会社リケン
代理人弁理士法人南青山国際特許事務所
主分類B32B 15/08 20060101AFI20250403BHJP(積層体)
要約【課題】複数の溝部が設けられた金属部の接合面において、当該接合面に接合された樹脂部との間に加わる力の方向によらずに高い接合強度が得られやすい複合部材を提供する。
【解決手段】複合部材は、金属部と、樹脂部と、を具備する。上記金属部は、複数の溝部が配列された接合面を有し、上記複数の溝部を構成する各溝部がそれぞれ、当該溝部の延在方向に沿って上記接合面の垂直方向及び面内方向に起伏する一対の縁部を有する。上記樹脂部は、上記接合面に直接接合されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
複数の溝部が配列された接合面を有し、前記複数の溝部を構成する各溝部がそれぞれ、当該溝部の延在方向に沿って前記接合面の垂直方向及び面内方向に起伏する一対の縁部を有する金属部と、
前記接合面に直接接合された樹脂部と、
を具備する複合部材。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
請求項1に記載の複合部材であって、
前記複合部材における前記延在方向と直交する断面において、前記面内方向に所定寸法の範囲における前記接合面の長さが前記所定寸法の150%以上である
複合部材。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の複合部材であって、
前記金属部がアルミニウム、鉄、及び銅のうちいずれか1つを主成分とする
複合部材。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の複合部材であって、
前記樹脂部が熱可塑性樹脂を主成分とする
複合部材。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の複合部材であって、
前記樹脂部が電磁波の透過を抑制する成分を含む
複合部材。
【請求項6】
請求項5に記載の複合部材であって、
車載用電子機器のケースとして構成される
複合部材。
【請求項7】
接合面を有する原料金属と、熱可塑性樹脂を主成分とする原料樹脂と、を用意し、
レーザ処理によって前記接合面に配列された複数の溝を設けることで、前記複数の溝部を構成する各溝部がそれぞれ、当該溝部の延在方向に沿って前記接合面の垂直方向及び面内方向に起伏する一対の縁部を有する金属部材を作製し、
前記金属部材をインサート材とした前記原料樹脂のインサート成形によって、前記接合面に樹脂部が直接接合された複合部材を作製する
複合部材の製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載の複合部材の製造方法であって、
前記複数の溝部を構成する各溝部における平均幅Bに対する平均深さSaの比率Sa/Bが0.2以上となるように前記金属部材を作製する
複合部材の製造方法。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の複合部材の製造方法であって、
前記複数の溝部の中心線間距離Cに対する前記複数の溝部を構成する各溝部の平均深さSaの比率Sa/Cが0.02以上となるように前記金属部材を作製する
複合部材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属部と樹脂部とが接合された複合部材に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
各種部品の軽量化の観点から、金属部材の代替品として樹脂部材が使用されることがある。しかし、樹脂部材では、熱伝導性などの樹脂にとって金属よりも不利な性能を確保することが困難な場合がある。これに対し、金属と樹脂とを併用して一体化した複合部材では、金属の強みを生かしつつ樹脂による軽量化を図ることができる。しかし、このような複合部材では、異種材料である金属と樹脂との間で高い接合強度が得られにくい。
【0003】
特許文献1には、金属と樹脂との間での接合強度を向上させるための技術が開示されている。特許文献1に記載の技術では、インサート成形によって樹脂が接合される金属部材の接合面にレーザを走査させることで予め溝部が設けられる。これにより、インサート成形時に金属部材の接合面に設けられた溝部に樹脂が入り込むことで、アンカー効果によって金属部材の接合面に対する樹脂の接合強度を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-064659号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように金属部材の接合面に溝部を設ける技術では、容易に接合面に対する樹脂の接合強度の向上を図れるものの、接合面と樹脂との間に加わる力の方向に応じて接合強度の向上の度合いにバラツキが生じやすい。つまり、上記の技術では、接合面と樹脂との間において、溝部に沿った方向の力に対しては接合強度の向上が得られやすく、溝部と直交する方向の力に対しては接合強度の向上が得られにくい。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、複数の溝部が設けられた金属部の接合面において、当該接合面に接合された樹脂部との間に加わる力の方向によらずに高い接合強度が得られやすい複合部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る複合部材は、金属部と、樹脂部と、を具備する。
上記金属部は、複数の溝部が配列された接合面を有し、上記複数の溝部を構成する各溝部がそれぞれ、当該溝部の延在方向に沿って上記接合面の垂直方向及び面内方向に起伏する一対の縁部を有する。
上記樹脂部は、上記接合面に直接接合されている。
【0008】
この複合部材では、複数の溝部が設けられた金属部の接合面において、当該接合面に直接接合された樹脂部との間に加わる力に対して、複数の溝部に樹脂部が入り込むことによるアンカー効果に加え、各溝部の一対の縁部に設けられた凹凸形状を構成する凹部に樹脂部が入り込むことによるアンカー効果も得られる。これらにより、この複合部材では、金属部と樹脂部との間における特に垂直方向に高い接合強度が得られる。
【0009】
また、この複合部材では、金属部の接合面に複数の溝部を設けることで、接合面から樹脂部に加わる溝部の延在方向の拘束力が大きくなるため、金属部と樹脂部との間の面内方向における溝部の延在方向の接合強度が向上する。
【0010】
更に、この複合部材では、各溝部の各縁部における凹凸形状を垂直方向に起伏する構成とすることで、接合面から樹脂部に加わる面内方向における溝部と直交する方向の拘束力が大きくなるため、金属部と樹脂部との間の面内方向における溝部と直交する方向の接合強度が向上する。また、この複合部材では、各溝部の各縁部における凹凸形状を面内方向にも起伏する構成とすることで、各縁部の各凹部に樹脂部が面内方向に入り込むことによるアンカー効果が得られるため、金属部と樹脂部との間の面内方向における溝部と直交する方向の接合強度が更に向上する。
(【0011】以降は省略されています)

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