特許ウォッチ

公開番号2025042748
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-28
出願番号2023149860
出願日2023-09-15
発明の名称正圧調整機構、液体吐出装置
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人
主分類B41J 2/175 20060101AFI20250321BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】圧力室内に作用する圧力の低下を抑制できる正圧調整機構、液体吐出装置を提供する。
【解決手段】液体が流入する第1流入口62を有する供給室54と、可撓性部材によって形成される第1可撓部63を有し、供給室54よりも下流に設けられるとともに液体が流出する第1流出口64を有する圧力室55と、供給室54と圧力室55とを連通する第1連通路56と、第1連通路56に挿入され、第1可撓部63の変位に追従して移動する第1軸部66と、第1軸部66に接続され、供給室54に配置される第1弁部67と、を有し、供給室54から圧力室55へ向かう液体の流動を規制可能な第1規制部57と、液体の流動を規制する方向に第1規制部57を付勢する第1付勢部材58と、圧力室55の容積が減少する方向に第1可撓部63を押すことが可能な押付部59と、第1規制部57による圧力損失の上昇を抑制する圧損上昇抑制部60と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
液体が流入する流入口を有する供給室と、
可撓性部材によって形成される第１可撓部を有し、前記供給室よりも下流に設けられるとともに前記液体が流出する流出口を有する圧力室と、
前記供給室と前記圧力室とを連通する連通路と、
前記連通路に挿入され、前記第１可撓部の変位に追従して移動する軸部と、前記軸部に接続され、前記供給室に配置される弁部と、を有し、前記供給室から前記圧力室へ向かう前記液体の流動を規制可能な規制部と、
前記液体の流動を規制する方向に前記規制部を付勢する付勢部材と、
前記圧力室の容積が減少する方向に前記第１可撓部を押すことが可能な押付部と、
前記規制部による圧力損失の上昇を抑制する圧損上昇抑制部と、
を備えることを特徴とする正圧調整機構。
続きを表示（約 1,100 文字）【請求項２】
前記弁部は、該弁部の外周が前記圧力室に近づくほど細くなるように傾斜する傾斜部を有し、
前記圧損上昇抑制部は、前記傾斜部を含むことを特徴とする請求項１に記載の正圧調整機構。
【請求項３】
前記弁部は、該弁部の外周が前記連通路の内周と接触可能であることを特徴とする請求項２に記載の正圧調整機構。
【請求項４】
前記弁部は、前記連通路より細く、且つ前記連通路に挿入されることを特徴とする請求項２に記載の正圧調整機構。
【請求項５】
前記押付部は、
前記第１可撓部の前記圧力室側とは反対側の加圧室と、
前記加圧室と前記供給室とを連通する加圧流路と、
を有し、
前記圧損上昇抑制部は、前記加圧流路を含むことを特徴とする請求項１に記載の正圧調整機構。
【請求項６】
前記供給室内の圧力を受けることにより、前記規制部に対する前記液体の流動を規制する方向への力を低減する力低減部を更に備え、
前記圧損上昇抑制部は前記力低減部を含むことを特徴とする請求項１に記載の正圧調整機構。
【請求項７】
前記力低減部は、可撓性部材によって形成される第２可撓部を有し、
前記第２可撓部は、前記供給室内と外部とを隔てる位置であって、且つ、前記規制部との間に前記付勢部材を挟む位置に設けられることを特徴とする請求項６に記載の正圧調整機構。
【請求項８】
前記力低減部は、前記規制部に固定されたシール部を有し、
前記シール部は、前記規制部と前記供給室の内面との間を密封し、
前記流入口は、前記シール部と前記連通路との間に設けられることを特徴とする請求項６に記載の正圧調整機構。
【請求項９】
前記液体を吐出可能な液体吐出ヘッドと、
前記液体を前記液体吐出ヘッドに供給するための正圧流路と、
前記正圧流路に設けられる請求項１～請求項８のうち何れか一項に記載の正圧調整機構と、
を備えることを特徴とする液体吐出装置。
【請求項１０】
前記液体を吐出可能な液体吐出ヘッドと、
前記液体を前記液体吐出ヘッドに供給するための正圧流路と、
前記液体吐出ヘッドから前記液体を回収するための負圧流路と、
前記正圧流路に設けられる請求項１～請求項８のうち何れか一項に記載の正圧調整機構と、
前記負圧流路に設けられ、前記液体吐出ヘッド側の負圧を調整する負圧調整機構と、
を備えることを特徴とする液体吐出装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、正圧調整機構、液体吐出装置に関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
例えば特許文献１のように、液体吐出ヘッドから液体を吐出して印刷する液体吐出装置がある。液体吐出装置は、正圧流路の一例である供給流路と、正圧調整機構の一例である正圧調整部と、を備える。供給流路は、液体吐出ヘッドに液体を供給する。正圧調整部は、供給流路に設けられる。正圧調整部は、供給室の一例である液体流入部から圧力室の一例である液体流出部への液体の流動を阻害する規制部の一例である調整開閉弁を備える。調整開閉弁は、液体流出部内の圧力が所定の正圧を下回る場合に開弁状態になることで、液体流入部から液体流出部に液体が流れる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２２－１１６５９９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１の正圧調整部では、液体流入部内の圧力が大きくなると、調整開閉弁が閉じる方向に力を受ける。そのため、正圧調整部は、液体流入部から液体流出部に流れる液体の圧力損失が上昇しやすい。圧力損失が上昇すると、液体流出部内の圧力が低下しても、液体流入部から液体流出部に液体が十分に流れない虞がある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上記課題を解決する正圧調整機構は、液体が流入する流入口を有する供給室と、可撓性部材によって形成される第１可撓部を有し、前記供給室よりも下流に設けられるとともに前記液体が流出する流出口を有する圧力室と、前記供給室と前記圧力室とを連通する連通路と、前記連通路に挿入され、前記第１可撓部の変位に追従して移動する軸部と、前記軸部に接続され、前記供給室に配置される弁部と、を有し、前記供給室から前記圧力室へ向かう前記液体の流動を規制可能な規制部と、前記液体の流動を規制する方向に前記規制部を付勢する付勢部材と、前記圧力室の容積が減少する方向に前記第１可撓部を押すことが可能な押付部と、前記規制部による圧力損失の上昇を抑制する圧損上昇抑制部と、を備える。
【０００６】
上記課題を解決する液体吐出装置は、前記液体を吐出可能な液体吐出ヘッドと、前記液体を前記液体吐出ヘッドに供給するための正圧流路と、前記正圧流路に設けられる上記構成の正圧調整機構と、を備える。
【０００７】
上記課題を解決する液体吐出装置は、前記液体を吐出可能な液体吐出ヘッドと、前記液体を前記液体吐出ヘッドに供給するための正圧流路と、前記液体吐出ヘッドから前記液体を回収するための負圧流路と、前記正圧流路に設けられる上記構成の正圧調整機構と、前記負圧流路に設けられ、前記液体吐出ヘッド側の負圧を調整する負圧調整機構と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
図１は、液体吐出装置の一実施形態の模式図である。
図２は、液体吐出装置が備える正圧調整機構の模式図である。
図３は、液体吐出装置が備える負圧調整機構の模式図である。
図４は、正圧調整機構の第１変更例の模式図である。
図５は、正圧調整機構の第２変更例の模式図である。
図６は、正圧調整機構の第３変更例の模式図である。
図７は、正圧調整機構の第４変更例の模式図である。
図８は、液体吐出装置の第５変更例の模式図である。
図９は、液体吐出装置の第６変更例の模式図である。
図１０は、液体吐出装置の第７変更例の模式図である。
図１１は、液体吐出装置の第８変更例の模式図である。
図１２は、液体吐出装置の第９変更例の模式図である。
図１３は、液体吐出装置の第１０変更例の模式図である。
図１４は、液体吐出装置の第１１変更例の模式図である。
図１５は、液体吐出装置の第１２変更例の模式図である。
図１６は、液体吐出装置の第１３変更例の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
［実施形態］
以下、正圧調整機構、液体吐出装置の一実施形態を、図面を参照して説明する。液体吐出装置は、例えば、用紙、布帛、ビニール、プラスチック部品、金属部品などの媒体に液体の一例であるインクを吐出して印刷するインクジェット式のプリンターである。
【００１０】
＜液体吐出装置＞
図１に示すように、液体吐出装置１１は、液体吐出ヘッド１２を備える。液体吐出ヘッド１２は、液体を吐出可能である。液体吐出ヘッド１２は、媒体Ｍ１に液体を吐出するように構成される。液体吐出ヘッド１２は、１以上のノズル１３が開口するノズル面１４を有する。液体吐出ヘッド１２は、ノズル１３から液体を吐出する。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許