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公開番号2025041252
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-26
出願番号2023148435
出願日2023-09-13
発明の名称動力伝達装置
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F16D 27/10 20060101AFI20250318BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】係合子型クラッチと電磁クラッチを組み合わせた動力伝達装置において、その電磁クラッチの磁気効率を向上させる。
【解決手段】電磁クラッチ20の電磁石23を、アーマチュア22に向かって軸方向に開口するC形断面を有する環状のフィールドコア25の内側に、ソレノイドコイル27を巻き付けた非磁性のボビン26を挿入固定したものとし、アーマチュア22を電磁石20から離反する方向に付勢する離反ばね24を、その一端部がボビン26のアーマチュア22との対向面に形成された環状の凹部26aに収容され、他端部がアーマチュア22の電磁石23との対向面に当接する状態で配置するようにした。これにより、従来のアーマチュアの離反ばね支持用の凹部が不要となる分、アーマチュア22を通る磁路の断面積が大きくなり、電磁クラッチ20の磁気効率を向上させることができる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
回転駆動される入力側部材と、
前記入力側部材に対して静止する静止部材と、
前記入力側部材と前記静止部材のうちの一方に固定される内輪(11、41)と他方に固定される外輪(12、42)との間に、係合子(13、43)が保持器(14、44)で保持された状態で組み込まれており、前記保持器(14、44)が前記係合子(13、43)を前記内輪(11、41)および前記外輪(12、42)に対して周方向に相対移動させることによって、前記係合子(13、43)が内輪(11、41)と外輪(12、42)とに係合する係合状態と前記係合子(13、43)が内輪(11、41)および外輪(12、42)と係合しない係合解除状態とが切り換わる係合子型クラッチ(10、40)と、
前記係合子型クラッチ(10、40)の係合状態と係合解除状態との切り換えを行う電磁クラッチ(20)とを備え、
前記電磁クラッチ(20)は、前記係合子型クラッチ(10、40)の保持器(14、44)と周方向で係合するアーマチュア(22)と、前記アーマチュア(22)と軸方向で所定の隙間をおいて対向する環状のフィールドコア(25)にソレノイドコイル(27)を巻回した電磁石(23)と、前記アーマチュア(22)を前記電磁石(23)から離反する方向に付勢する離反ばね(24)とを有しており、
前記電磁石(23)に通電すると、前記アーマチュア(22)が前記フィールドコア(25)に吸着されることにより、前記係合子型クラッチ(10、40)が係合状態となり、前記電磁石(23)に通電していないときは、前記アーマチュア(22)が前記電磁石(23)から離れて、前記係合子型クラッチ(10、40)が係合解除状態となるようにした励磁型の動力伝達装置において、
前記電磁クラッチ(20)のフィールドコア(25)に、前記ソレノイドコイル(27)の前記アーマチュア(22)と対向する側を覆う非磁性部材(26)が固定されており、前記非磁性部材(26)のアーマチュア(22)との対向面に形成された凹部(26a)に前記離反ばね(24)の一端部が収容されていることを特徴とする動力伝達装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
回転駆動される入力側部材と、
前記入力側部材に対して静止する静止部材と、
前記入力側部材と前記静止部材のうちの一方に固定される内輪(41)と他方に固定される外輪(42)との間に、係合子(43)が保持器(44)で保持された状態で組み込まれており、前記保持器(44)が前記係合子(43)を前記内輪(41)および前記外輪(42)に対して周方向に相対移動させることによって、前記係合子(43)が内輪(41)と外輪(42)とに係合する係合状態と前記係合子(43)が内輪(41)および外輪(42)と係合しない係合解除状態とが切り換わる係合子型クラッチ(40)と、
前記係合子型クラッチ(40)の係合状態と係合解除状態との切り換えを行う電磁クラッチ(20)とを備え、
前記電磁クラッチ(20)は、前記係合子型クラッチ(40)の保持器(44)と周方向で係合するアーマチュア(22)と、前記アーマチュア(22)と軸方向で所定の隙間をおいて対向する環状のフィールドコア(25)にソレノイドコイル(27)を巻回した電磁石(23)と、前記アーマチュア(22)を前記電磁石(23)から離反する方向に付勢する離反ばね(24)とを有し、前記離反ばね(24)で前記アーマチュア(22)を前記内輪(41)と外輪(42)のうちの前記入力側部材に固定される方である回転輪に押し付けており、
前記電磁石(23)に通電すると、前記アーマチュア(22)が前記フィールドコア(25)に吸着されて前記回転輪から離れることにより、前記係合子型クラッチ(40)が係合解除状態となり、前記電磁石(23)に通電していないときは、前記アーマチュア(22)が前記回転輪に押し付けられることにより、前記係合子型クラッチ(40)が係合状態となるようにした無励磁型の動力伝達装置において、
前記電磁クラッチ(20)のフィールドコア(25)に、前記ソレノイドコイル(27)の前記アーマチュア(22)と対向する側を覆う非磁性部材(26)が固定されており、前記非磁性部材(26)のアーマチュア(22)との対向面に形成された凹部(26a)に前記離反ばね(24)の一端部が収容されていることを特徴とする動力伝達装置。
【請求項3】
前記非磁性部材(26)は、前記ソレノイドコイル(27)が巻き付けられるボビン(26)である請求項1または2に記載の動力伝達装置。
【請求項4】
前記非磁性部材(26)は、前記凹部(26a)の内側で前記離反ばね(24)と摺接する金属製プレート(30)が取り付けられている請求項1または2に記載の動力伝達装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、回転駆動される入力側部材の動力を静止部材に伝達することにより、入力側部材を任意のタイミングで停止可能とした動力伝達装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
回転駆動される入力側部材を任意のタイミングで停止可能とした動力伝達装置として、入力側部材から静止部材への動力の伝達と遮断の切り換えを、係合子型クラッチと電磁クラッチの組み合わせによって行うものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
特許文献1に開示されている動力伝達装置は、図9に示すように、回転駆動される入力側部材としての軸51と、軸51に対して静止する静止部材としてのケース52と、軸51とケース52との間に設けられる係合子型クラッチ60と、係合子型クラッチ60の係合状態と係合解除状態の切り換えを行う電磁クラッチ70とを備えている。
【0004】
係合子型クラッチ60は、軸51と一体に形成される内輪61と、ケース52に固定される外輪62との間に、係合子としての複数のローラ63が保持器64で保持された状態で組み込まれている。また、電磁クラッチ70は、係合子型クラッチ60の保持器64と中間プレート71を介して周方向で係合するアーマチュア72と、アーマチュア72と軸方向で所定の隙間をおいて対向する電磁石73と、アーマチュア72を電磁石73から離反する方向に付勢する離反ばね74とを有している。
【0005】
電磁クラッチ70の電磁石73は、環状のフィールドコア75にソレノイドコイル76を巻回したものである。また、離反ばね74は、その一端部がフィールドコア75のアーマチュア72との対向面に当接し、他端部がアーマチュア72のフィールドコア75との対向面に形成された環状の凹部72aに収容される状態で配置されている。
【0006】
そして、電磁石73に通電すると、アーマチュア72がフィールドコア75に吸着されることにより、軸51に動力(回転トルク)が加えられたときに係合子型クラッチ60が係合状態となって、軸51から係合子型クラッチ60を介してケース52へ動力が伝達され、軸51の回転が停止されるようになっている。一方、電磁石73に通電していないときは、アーマチュア72が電磁石73から離れて、係合子型クラッチ60が係合解除状態となり、軸51からケース52への動力の伝達は遮断され、軸51は自由に回転可能な状態となる。すなわち、この動力伝達装置は、電磁クラッチ70への通電によって作動する(動力の伝達を行う)励磁型のものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2023-055395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記特許文献1の動力伝達装置では、電磁クラッチ70のアーマチュア72が、フィールドコア75との対向面に離反ばね74の他端部を収容する環状の凹部72aを有しているため、この部分を磁路として利用できず、電磁クラッチ70の磁気効率が悪いという問題がある。
【0009】
そこで、この発明は、係合子型クラッチと電磁クラッチを組み合わせた動力伝達装置において、その電磁クラッチの磁気効率を向上させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、この発明は、回転駆動される入力側部材と、前記入力側部材に対して静止する静止部材と、前記入力側部材と前記静止部材のうちの一方に固定される内輪と他方に固定される外輪との間に、係合子が保持器で保持された状態で組み込まれており、前記保持器が前記係合子を前記内輪および前記外輪に対して周方向に相対移動させることによって、前記係合子が内輪と外輪とに係合する係合状態と前記係合子が内輪および外輪と係合しない係合解除状態とが切り換わる係合子型クラッチと、前記係合子型クラッチの係合状態と係合解除状態との切り換えを行う電磁クラッチとを備え、
前記電磁クラッチは、前記係合子型クラッチの保持器と周方向で係合するアーマチュアと、前記アーマチュアと軸方向で所定の隙間をおいて対向する環状のフィールドコアにソレノイドコイルを巻回した電磁石と、前記アーマチュアを前記電磁石から離反する方向に付勢する離反ばねとを有しており、前記電磁石に通電すると、前記アーマチュアが前記フィールドコアに吸着されることにより、前記係合子型クラッチが係合状態となり、前記電磁石に通電していないときは、前記アーマチュアが前記電磁石から離れて、前記係合子型クラッチが係合解除状態となるようにした励磁型の動力伝達装置において、
前記電磁クラッチのフィールドコアに、前記ソレノイドコイルの前記アーマチュアと対向する側を覆う非磁性部材が固定されており、前記非磁性部材のアーマチュアとの対向面に形成された凹部に前記離反ばねの一端部が収容されている構成(構成1)を採用した。
なお、入力側部材と内輪または外輪との固定方法、および静止部材と内輪または外輪との固定方法は、固定対象となる両部材の一体形成も含むものとする(以下同じ)。
(【0011】以降は省略されています)

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