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公開番号2025037161
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-17
出願番号2023143963
出願日2023-09-05
発明の名称木造建築物の構法
出願人亀山建設株式会社
代理人個人,個人
主分類E04B 1/26 20060101AFI20250310BHJP(建築物)
要約【課題】意匠性が損なわれることを抑制しつつ、基礎または下側横架材からの柱の浮き上がりを抑制できる木造建築物を容易に建てることができる。
【解決手段】木造建築物の構法は、基礎90の上面91から上方に突出するように基礎90に、柱111の各々に対応する複数本の柱脚部用ボルト51を配置する柱脚部用ボルト配置工程と、連結部材を介して柱111の各々が連結されたものであり、柱111の各々の下端面に開口するとともに上下方向に延びる下側挿入部115を有する柱連結体110を形成する柱連結体形成工程と、柱連結体110を降下させて柱脚部用ボルト51を下側挿入部115に挿入する柱脚部用ボルト挿入工程と、柱脚部用ボルト51と柱111とを締結することで、基礎90に柱連結体110を連結する柱脚部用ボルト締結工程とを備える、
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
複数本の木製の柱と、前記柱の各々の下端面を支持する基礎または木製の下側横架材と、前記柱同士を連結する連結部材とを備え、前記柱の各々、前記基礎または前記下側横架材、及び前記連結部材によって層を構成する木造建築物の構法において、
前記基礎または前記下側横架材の上面から上方に突出するように前記基礎または前記下側横架材に、前記柱の各々に対応する複数本の柱脚部用ボルトを配置する柱脚部用ボルト配置工程と、
前記連結部材を介して前記柱の各々が連結されたものであり、前記柱の各々の下端面に開口するとともに上下方向に延びる挿入部を有する柱連結体を形成する柱連結体形成工程と、
前記柱連結体を降下させて前記柱脚部用ボルトを前記挿入部に挿入する柱脚部用ボルト挿入工程と、
前記柱脚部用ボルトと前記柱とを締結することで、前記基礎または前記下側横架材に前記柱連結体を連結する柱脚部用ボルト締結工程と、を備える、
木造建築物の構法。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記木造建築物は、複数の層を備えるものであり、
当該層を構成する前記柱の上端面から上方に突出するように前記柱の各々に柱頭部用ボルトを配置する柱頭部用ボルト配置工程と、
複数本の木製の上側横架材が連結されて構成されるとともに、前記上側横架材を貫通する貫通部を有する上側横架材連結体を形成する上側横架材連結体形成工程と、
複数本の前記下側横架材が連結されて構成されるとともに、前記上側横架材連結体の上方に配置される下側横架材連結体を形成する下側横架材連結体形成工程と、
前記上側横架材連結体を降下させて前記柱頭部用ボルトを前記貫通部に挿通する柱頭部用ボルト挿通工程と、
前記柱頭部用ボルト挿通工程の前または後において、前記上側横架材連結体と前記下側横架材連結体とを上下方向に延びる横架材用ボルトを介して連結することで横架材連結体を形成する横架材連結体形成工程と、
前記柱頭部用ボルトと前記上側横架材とを締結することで、前記柱連結体に前記横架材連結体を連結する柱頭部用ボルト締結工程と、を備え、
前記層の各々において、前記柱脚部用ボルト配置工程、前記柱連結体形成工程、前記柱脚部用ボルト挿入工程、前記柱脚部用ボルト締結工程、前記柱頭部用ボルト配置工程、前記上側横架材連結体形成工程、前記下側横架材連結体形成工程、前記柱頭部用ボルト挿通工程、前記横架材連結体形成工程、及び前記柱頭部用ボルト締結工程を行う、
請求項1に記載の木造建築物の構法。
【請求項3】
前記木造建築物は、多重塔である、
請求項2に記載の木造建築物の構法。
【請求項4】
前記柱脚部用ボルト締結工程では、前記柱の外側面に開口するとともに前記挿入部に連通する座堀部の内部に露出する前記柱脚部用ボルトの上端部に座金及びナットを装着することで、前記柱脚部用ボルトを前記柱に締結する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の木造建築物の構法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、木造建築物の構法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
日本古来の伝統木造建築物の一つとして、三重塔や五重塔などの多重塔がある。多重塔には、地震により倒壊した例がないと言われている一方、台風のような大きな風圧を受けることによって倒壊した例がある。大きな風圧を受けることで、多重塔を構成する各層の柱が、礎石や柱の脚部を支持する横架材から浮き上がる。このとき、初層の柱が一定高さ以上、浮き上がると、多重塔が転倒することで全壊に至る。
【0003】
非特許文献1には、基礎及び横架材からの各層の柱の浮き上がりを抑制するために、最上層に設けられた梁と基礎とを連結する鋼棒製のタイロッドが付加的に設けられている五重塔が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
大成建設ホームページ,[令和5年7月17日検索],インターネット<URL:https://www.taisei-techsolu.jp/solution/temple/hounenji_gojyunotou1.html >
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、非特許文献1に記載の技術の場合、鋼棒製のタイロッドが各層の内部に現れるため、意匠性が損なわれるという問題がある。
なお、こうした問題は、多重塔に限定されず、基礎からの柱の浮き上がりや横架材からの柱の浮き上がりを抑制する構造においては、同様にして生じるものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための木造建築物の構法の各態様を記載する。
[態様1]
複数本の木製の柱と、前記柱の各々の下端面を支持する基礎または木製の下側横架材と、前記柱同士を連結する連結部材とを備え、前記柱の各々、前記基礎または前記下側横架材、及び前記連結部材によって層を構成する木造建築物の構法において、
前記基礎または前記下側横架材の上面から上方に突出するように前記基礎または前記下側横架材に、前記柱の各々に対応する複数本の柱脚部用ボルトを配置する柱脚部用ボルト配置工程と、
前記連結部材を介して前記柱の各々が連結されたものであり、前記柱の各々の下端面に開口するとともに上下方向に延びる挿入部を有する柱連結体を形成する柱連結体形成工程と、
前記柱連結体を降下させて前記柱脚部用ボルトを前記挿入部に挿入する柱脚部用ボルト挿入工程と、
前記柱脚部用ボルトと前記柱とを締結することで、前記基礎または前記下側横架材に前記柱連結体を連結する柱脚部用ボルト締結工程と、を備える、
木造建築物の構造。
【0007】
同構法によれば、柱脚部用ボルト配置工程において、基礎または下側横架材の上面から上方に突出するように基礎または下側横架材に、柱の各々に対応する複数本の柱脚部用ボルトが配置される。また、柱連結体形成工程において、連結部材を介して柱の各々が連結されたものであり、柱の各々の下端面に開口するとともに上下方向に延びる挿入部を有する柱連結体が形成される。また、柱脚部用ボルト挿入工程において、柱連結体を降下させて柱脚部用ボルトが挿入部に挿入される。そして、柱脚部用ボルト締結工程において、柱脚部用ボルトと柱とを締結することで、基礎または下側横架材に柱連結体が連結される。このため、複数本の柱の脚部と基礎または下側横架材とが、上下方向に延びる柱脚部用ボルトを介して連結されている木造建築物を、容易に建てることができる。
【0008】
また、こうした構法により建てられた木造建築物では、柱の脚部に作用する浮き上がり力が、柱脚部用ボルトを介して下側横架材または基礎に伝達される。すなわち、柱の脚部に柱脚部用ボルトを配置することで、上下方向の圧縮力だけでなく、上下方向の引張力を柱が負担するようになる。
【0009】
さらに、柱脚部用ボルトが柱の脚部に挿入されている。このため、柱脚部用ボルトが意匠面に現れない。したがって、柱脚部用ボルトによって木造建築物の意匠性が損なわれることを抑制できる。
【0010】
[態様2]
前記木造建築物は、複数の層を備えるものであり、
当該層を構成する前記柱の上端面から上方に突出するように前記柱の各々に柱頭部用ボルトを配置する柱頭部用ボルト配置工程と、
複数本の木製の上側横架材が連結されて構成されるとともに、前記上側横架材を貫通する貫通部を有する上側横架材連結体を形成する上側横架材連結体形成工程と、
複数本の前記下側横架材が連結されて構成されるとともに、前記上側横架材連結体の上方に配置される下側横架材連結体を形成する下側横架材連結体形成工程と、
前記上側横架材連結体を降下させて前記柱頭部用ボルトを前記貫通部に挿通する柱頭部用ボルト挿通工程と、
前記柱頭部用ボルト挿通工程の前または後において、前記上側横架材連結体と前記下側横架材連結体とを上下方向に延びる横架材用ボルトを介して連結することで横架材連結体を形成する横架材連結体形成工程と、
前記柱頭部用ボルトと前記上側横架材とを締結することで、前記柱連結体に前記横架材連結体を連結する柱頭部用ボルト締結工程と、を備え、
前記層の各々において、前記柱脚部用ボルト配置工程、前記柱連結体形成工程、前記柱脚部用ボルト挿入工程、前記柱脚部用ボルト締結工程、前記柱頭部用ボルト配置工程、前記上側横架材連結体形成工程、前記下側横架材連結体形成工程、前記柱頭部用ボルト挿通工程、前記横架材連結体形成工程、及び前記柱頭部用ボルト締結工程を行う、
態様1に記載の木造建築物の構法。
(【0011】以降は省略されています)

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