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公開番号2025031011
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023136939
出願日2023-08-25
発明の名称箱体および車両用内装ボード
出願人トヨタ紡織株式会社
代理人弁理士法人暁合同特許事務所
主分類B27M 1/08 20060101AFI20250228BHJP(木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステープル打ち機一般)
要約【課題】天然繊維が溶融した熱可塑性樹脂によって結着された繊維含有物を用いて製造する厚みのある成形物において、リサイクル性および剛性の両者を確保する。
【解決手段】複数の取付部74,76が板厚方向に貫通形成された一対の平板部材70,71と、一対の平板部材60,61の間で立設する壁面を形成する壁面部80と、壁面部80から立設方向に突出形成された複数の突出部82,84と、を有する複数の壁面部材62,63と、を備え、壁面部材62,63の突出部82,84が、一対の平板部材30,31の各々の取付部74,76に嵌め込まれることで、一対の平板部材30,31が互いに対向し、それら一対の平板部材70,71の間に複数の壁面部材62,63が立設する状態で組み付けられた箱体とする。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
天然繊維が溶融した熱可塑性樹脂によって結着されて板状に成形された繊維ボードからなり、複数の取付部が板厚方向に貫通形成された一対の平板部材と、
前記繊維ボードから切り出された板状の部材であって、一対の前記平板部材の間で立設する壁面を形成する壁面部と、前記壁面部から立設方向に突出形成された複数の突出部と、を有する複数の壁面部材と、
を備え、
前記壁面部材の前記突出部が、一対の前記平板部材の各々の前記取付部に嵌め込まれることで、一対の前記平板部材が互いに対向し、それら一対の前記平板部材の間に複数の前記壁面部材が立設する状態で組み付けられてなる箱体。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記繊維ボードから切り出された板状で、前記一対の平板部材の間で複数の前記壁面部材で囲まれた箇所の内側に立設する状態で組み付けられた部材であって、本体部と、前記本体部から立設方向に突出形成されて前記取付部に嵌り合う突出部とを有する仕切り部材を備える請求項1に記載の箱体。
【請求項3】
複数の前記仕切り部材を備え、複数の前記仕切り部材は、格子状に配されている請求項2に記載の箱体。
【請求項4】
前記突出部は、外面と前記取付部の内面とが互いに塑性変形させられた状態で嵌合している請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の箱体。
【請求項5】
一対の前記平板部材は、矩形状のものとされ、
前記平板部材の外縁の4つの辺の各々に対応して、前記壁面部材を4つ備え、
前記平板部材と2つの前記壁面部材によって、当該箱体の角部を形成するものとされ、前記角部は、前記平板部材と2つの前記壁面部材によって形成される3つの面の角が一致する構成とされている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の箱体。
【請求項6】
請求項5に記載の箱体と、前記箱体を被覆する表皮材と、からなる車両用内装ボード。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、箱体および車両用内装ボードに関する
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、フロアボードやリアパッケージトレイ等の車両用内装ボード(自動車用耐荷重ボード)に、天然繊維等の繊維状物と樹脂バインダとを含有する絡合不織布を用いることが記載されている。具体的には、そのボードは、軽量化かつ耐久性の向上を目的として、絡合不織布からなる第1繊維性基材と第2繊維性基材との間に熱可塑性発泡コア層を挟んだ積層構造体をプレスして成形されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-222208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような天然繊維が溶融した熱可塑性樹脂によって結着された天然繊維含有物を用いて、ある厚み以上の成形体を製造する場合、剛性を確保することが難しく、上記特許文献1は、繊維含有物である第1繊維性基材と第2繊維性基材との間に熱可塑性発泡コア層を設けている。しかしながら、近年では、このような天然繊維含有物について、リサイクルすることが求められており、上記特許文献1のような構造とすると、熱可塑性発泡コア層を分離することが難しく、リサイクル性が低下するという問題がある。
【0005】
本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、天然繊維が溶融した熱可塑性樹脂によって結着された繊維含有物を用いて製造する厚み(高さ)のある成形物において、リサイクル性および剛性の両者を確保することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本願に開示される成形物は、下記の構成とされている。
(1)天然繊維が溶融した熱可塑性樹脂によって結着されて板状に成形された繊維ボードからなり、複数の取付部が板厚方向に貫通形成された一対の平板部材と、
前記繊維ボードから切り出された板状の部材であって、一対の前記平板部材の間で立設する壁面を形成する壁面部と、前記壁面部から立設方向に突出形成された複数の突出部と、を有する複数の壁面部材と、
を備え、
前記壁面部材の前記突出部が、一対の前記平板部材の各々の前記取付部に嵌め込まれることで、一対の前記平板部材が互いに対向し、それら一対の前記平板部材の間に複数の前記壁面部材が立設する状態で組み付けられてなる箱体。
【0007】
本願に開示の箱体は、繊維ボードに対して孔あけ加工(ピアス加工)した一対の平板部材と、繊維ボードから切り出した壁面部材とを、組み合わせるだけで、厚みのある成形物となる。なお、本願に開示の箱体は、例えば、平板部材が大きかったり長かったりする場合や、厚みが大きい場合であっても、壁面部材と類似の部材を、内部に配することで、容易に、剛性を確保することが可能である。この箱体は、車両のデッキボードやトノボード等の車両用内装ボード、椅子等の家具や小物類など、種々のものに採用することができる。そして、本願に開示の箱体は、繊維ボードのみから成形されるため、リサイクル性の高いものとなる。なお、本願に開示の箱体は、例えば、表皮材等によって被覆されて製品とされる場合があるが、その被覆材を剥離可能な構成とすることは容易であり、種々の製品に利用しても、リサイクル性が高いものとなる。
【0008】
本願に開示の箱体は、平板部材の取付部に壁面部材の突出部を嵌め合わせる構成であるが、それらの間で接着剤(接着材)を用いることなく、嵌め合わせることができる。詳しく言えば、それら平板部材および壁面部材は、天然繊維が溶融した熱可塑性樹脂によって結着されたものであるため、熱可塑性樹脂のみによって成形されたものに比較して、塑性変形させることが比較的容易である。つまり、本願に開示の箱体は、取付部と突出部とを、互いに塑性変形させつつ嵌合させる構成とすることで、接着剤(接着材)を用いることなく、しっかりと組み合わせることができる。ひいては、リサイクルの際に、接着剤が含浸した箇所を分離したり、接着材を分離したりする必要がないため、本願に開示の箱体は、よりリサイクル性の高いものとすることができる。
【0009】
また、上記構成の箱体において、以下に示す種々の態様とすることが可能である。
【0010】
(2)前記繊維ボードから切り出された板状で、前記一対の平板部材の間で複数の前記壁面部材で囲まれた箇所の内側に立設する状態で組み付けられる部材であって、本体部と、前記本体部から立設方向に突出形成されて前記取付部に嵌り合う突出部とを有する仕切り部材を備える(1)項に記載の箱体。
(【0011】以降は省略されています)

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