特許ウォッチ

公開番号2025027680
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-28
出願番号2023132691
出願日2023-08-16
発明の名称クランプ装置
出願人株式会社コスメック
代理人弁理士法人ATEN
主分類B23Q 3/06 20060101AFI20250220BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】外力を作用させ続けなくてもアンクランプ状態を維持できるクランプ装置を提供すること。
【解決手段】クランプ装置は、操作ロッド(20)と、操作ロッド(20)を先端側方向へ押して移動させる操作部材(21)とを備える。操作ロッド(20)の側面に凸部(26)が設けられる。凸部(26)が配置されるカム溝(25)であって、操作部材(21)がハウジング(1)内へ押し込まれたとき、先端側方向へ移動した位置で操作ロッド(20)を固定し、再度、操作部材(21)がハウジング(1)内へ押し込まれることで、操作ロッド(20)の基端側方向への移動を許容するカム溝(25)をクランプ装置は有する。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項１】
ハウジング（１）と、
前記ハウジング（１）内に軸方向へ移動可能に配置されるクランプロッド（５）と、
前記ハウジング（１）内に前記クランプロッド（５）に対して直列に配置される操作ロッド（２０）であって、前記軸方向へ移動可能で、且つ、軸心回りに旋回可能な操作ロッド（２０）と、
前記操作ロッド（２０）の基端側端部に配置される操作部材（２１）であって、前記操作ロッド（２０）を先端側方向へ押して移動させる操作部材（２１）と、
前記ハウジング（１）の先端側の内部に配置され、前記クランプロッド（５）を基端側方向へ押して移動させる付勢手段（１６）と、
前記操作ロッド（２０）の側面に設けられた凸部（２６）と、
を備え、
前記凸部（２６）が配置されるカム溝（２５）であって、前記操作部材（２１）が前記ハウジング（１）内へ押し込まれたとき、先端側方向へ移動した位置で前記操作ロッド（２０）を固定し、再度、前記操作部材（２１）が前記ハウジング（１）内へ押し込まれることで、前記操作ロッド（２０）の基端側方向への移動を許容する、カム溝（２５）が、前記ハウジング（１）の内面に形成されている、
クランプ装置。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
請求項１のクランプ装置において、
前記カム溝（２５）は、
前記軸方向へ延びる直進溝（２５ａ）と、
前記直進溝（２５ａ）の先端部から前記操作ロッド（２０）の周方向へ延びる、ぎざぎざ形状の旋回溝（２５ｂ）と、を有する、
クランプ装置。
【請求項３】
請求項２のクランプ装置において、
前記旋回溝（２５ｂ）は、
前記操作ロッド（２０）の周方向に対して傾斜する先端側傾斜部（２５ｂ３）であって、前記凸部（２６）の旋回ガイドとなる先端側傾斜部（２５ｂ３）と、
前記先端側傾斜部（２５ｂ３）よりも基端側に形成される基端側窪み部（２５ｂ２）であって、前記凸部（２６）が嵌ることで前記操作ロッド（２０）を固定する基端側窪み部（２５ｂ２）と、を有する、
クランプ装置。
【請求項４】
請求項３のクランプ装置において、
前記旋回溝（２５ｂ）は、
前記先端側傾斜部（２５ｂ３）に連ねて形成される先端側窪み部（２５ｂ１）であって、前記凸部（２６）が嵌る先端側窪み部（２５ｂ１）と、
前記操作ロッド（２０）の周方向において前記直進溝（２５ａ）と前記基端側窪み部（２５ｂ２）との間に形成される基端側傾斜部（２５ｂ４）であって、前記凸部（２６）の旋回ガイドとなる基端側傾斜部（２５ｂ４）と、をさらに有する、
クランプ装置。
【請求項５】
請求項２から４のいずれかのクランプ装置において、
前記直進溝（２５ａ）は、前記操作ロッド（２０）の周方向において等間隔で複数設けられている、
クランプ装置。
【請求項６】
請求項５のクランプ装置において、
前記直進溝（２５ａ）と同じ数の前記凸部（２６）が、前記操作ロッド（２０）の周方向において等間隔で設けられている、
クランプ装置。
【請求項７】
請求項１から４のいずれかのクランプ装置において、
前記凸部（２６）は、回転可能な球体（２６）であり、
前記操作ロッド（２０）の側面に形成された穴（２０ａ）に前記球体（２６）が配置されている、
クランプ装置。
【請求項８】
請求項１から４のいずれかのクランプ装置において、
前記操作部材（２１）は、回転可能な球体（２１）である、
クランプ装置。
【請求項９】
請求項８のクランプ装置において、
前記操作ロッド（２０）の基端側端面と前記操作部材（２１）との間に操作部材用軸受け部材（２２）が配置されている、
クランプ装置。
【請求項１０】
請求項１から４のいずれかのクランプ装置において、
前記クランプロッド（５）と前記操作ロッド（２０）との間に回転可能な動力伝達部材（１３）が配置されている、
クランプ装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、クランプ装置に関する。
続きを表示（約 1,400 文字）【背景技術】
【０００２】
クランプ装置として、下記の特許文献１に記載されたものがある。従来技術に係るクランプ装置（旋回式クランプ）は、次のように構成されている。
【０００３】
旋回式クランプは、軸方向へ移動可能で、且つ、軸心回りに旋回可能なクランプロッド、クランプロッドの外周部に形成されたガイド溝に挿入されるロッド旋回用のボール、および進退用のピストンなどから構成される。旋回式クランプを構成するハウジングには、圧力流体が給排されるクランプ室およびアンクランプ室が設けられる。旋回式クランプの駆動、すなわちピストンおよびクランプロッドの駆動には、例えば圧縮エアが用いられ、駆動のたびに、クランプ室およびアンクランプ室に圧縮エアが給排される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０１８－４３３２４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
上記のような旋回式クランプが多数設置されると、圧縮エアの供給設備として、規模が大きな設備が必要となる。また、圧縮エアを給排する配管設備は、数量が多く且つ複雑なものとなる。これらは、省エネルギーおよび環境対策の点から好ましくない。そのため、駆動源として圧縮エアは不要であることが望ましい。
【０００６】
上記を受けて、本件出願人は、圧縮エアなどの圧力流体を駆動に必要としない旋回式クランプを開発し特許出願した（特願２０２３－０２１８３５号）。
【０００７】
しかしながら、上記特願２０２３－０２１８３５号に記載の旋回式クランプは、次のような課題を有する。当該旋回式クランプでは、アンクランプ状態を維持するために、操作部材（例えば、ボール）またはクランプロッドに外力を作用させ続ける必要がある。
【０００８】
本発明の目的は、外力を作用させ続けなくてもアンクランプ状態を維持できるクランプ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
上記の目的を達成するために、本願で開示するクランプ装置は、例えば、図１Ａから図５Ｂに示すように、次のように構成される。
【００１０】
（１）クランプ装置は、ハウジング１と、前記ハウジング１内に軸方向へ移動可能に配置されるクランプロッド５と、前記ハウジング１内に前記クランプロッド５に対して直列に配置される操作ロッド２０であって、前記軸方向へ移動可能で、且つ、軸心回りに旋回可能な操作ロッド２０と、前記操作ロッド２０の基端側端部に配置される操作部材２１であって、前記操作ロッド２０を先端側方向へ押して移動させる操作部材２１と、前記ハウジング１の先端側の内部に配置され、前記クランプロッド５を基端側方向へ押して移動させる付勢手段１６と、前記操作ロッド２０の側面に設けられた凸部２６と、を備える。前記凸部２６が配置されるカム溝２５であって、前記操作部材２１が前記ハウジン１内へ押し込まれたとき、先端側方向へ移動した位置で前記操作ロッド２０を固定し、再度、前記操作部材２１が前記ハウジング１内へ押し込まれることで、前記操作ロッド２０の基端側方向への移動を許容する、カム溝２５が、前記ハウジング１の内面に形成されている。
（【００１１】以降は省略されています）

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