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公開番号
2025001765
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023101418
出願日
2023-06-21
発明の名称
位相測定方法
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
個人
主分類
B23F
23/12 20060101AFI20241226BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約
【課題】ワークのギヤ部の回転位相の測定精度の向上に寄与する位相測定方法を実現する。
【解決手段】本開示の位相測定方法は、プローブ(P)を移動させてギヤ部(G)に接触させる第1の工程と、プローブ(P)の移動量が閾値以上となるまで、ワーク(W)を回転させて第1の工程を繰り返す第2の工程と、プローブ(P)の先端部を規定位置に移動させる第3の工程と、ワーク(W)を回転させ、プローブ(P)をギヤ部(G)の一方の歯面に接触させた際のワーク(W)の第1の回転位相を取得する第4の工程と、ワーク(W)を回転させ、プローブ(P)をギヤ部(G)の他方の歯面に接触させた際のワーク(W)の第2の回転位相を取得する第5の工程と、ワーク(W)の第1の回転位相とワーク(W)の第2の回転位相とに基づいて、ギヤ部(G)の歯底(s3)の中心の回転位相とする第6の工程と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
工作機のワーク主軸に回転可能に支持されたワークのギヤ部の回転位相を前記工作機に支持されたプローブによって測定する方法であって、
前記プローブを予め設定された基準位置から前記ワークの径方向に移動させて前記プローブの先端部を前記ワークのギヤ部に接触させる第1の工程と、
前記プローブの先端部における前記ワークの径方向への移動量が予め設定された閾値以上となるまで、前記ワークを予め設定された回転量で回転させて前記第1の工程を繰り返し、前記プローブの先端部を前記ワークのギヤ部における向かい合う歯面と歯底とから成る溝部内に配置する第2の工程と、
前記プローブの先端部における前記ワークの径方向への移動量が予め設定された規定量となる前記ワークにおけるギヤ部の溝部内における当該ワークの径方向の規定位置に前記プローブの先端部を移動させる第3の工程と、
前記第3の工程が終了後に、前記ワークを一方に回転させ、前記プローブの先端部を前記ワークのギヤ部における一方の歯面に接触させた際の前記規定位置に対する前記ワークの第1の回転位相を取得する第4の工程と、
前記第3の工程が終了後に、前記ワークを他方に回転させ、前記プローブの先端部を前記ワークのギヤ部における他方の歯面に接触させた際の前記規定位置に対する前記ワークの第2の回転位相を取得する第5の工程と、
前記ワークの第1の回転位相と前記ワークの第2の回転位相とを足し合わせ、足し合わせた回転位相を2で割った値を前記ワークのギヤ部の歯底の中心の回転位相とする第6の工程と、
を備える、位相測定方法。
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【請求項2】
前記規定量は、前記閾値に対して小さい、請求項1に記載の位相測定方法。
【請求項3】
前記規定位置は、前記ワークにおけるギヤ部の基準円に対して当該ワークの径方向外側に配置されている、請求項1又は2に記載の位相測定方法。
【請求項4】
前記プローブは、前記ワークに対して上側に配置し、前記基準位置から下側に移動させることで前記ワークのギヤ部に接触させる、請求項1又は2に記載の位相測定方法。
【請求項5】
前記工作機は、前記ワークの軸方向の両端部を回転可能に前記ワーク主軸によって支持する、請求項4に記載の位相測定方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、位相測定方法に関し、例えば、工作機のワーク主軸に回転可能に支持されたワークのギヤ部の回転位相を工作機に支持されたプローブによって測定する方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、工作機に支持されたワークを加工する場合、ワークに形成されたギヤ部の回転位相に対して、当該ワークに加工される孔の位置などが重要な場合がある。そのため、工作機に支持されたワークのギヤ部の回転位相が測定されている。
【0003】
例えば、特許文献1の歯車の位相測定方法は、ワークの側方から当該ワークにプローブの先端部を近付けて、ワークのギヤ部の周方向の第1の角度を有する第1の検出位置で当該ギヤ部が検出されたか否かを示す第1の判定結果を取得し、ワークの側方から当該ワークにプローブの先端部を近付けて、ワークのギヤ部の周方向の第2の角度を有する第2の検出位置で、第1の判定結果と異なる第2の判定結果を取得する。
【0004】
そして、特許文献1の歯車の位相測定方法は、第1の角度と第2の角度との間の第3の角度を取得し、ワークの側方から当該ワークにプローブの先端部を近付けて、ワークのギヤ部の周方向の第3の角度を有する第3の検出位置で当該ギヤ部が検出されたか否かを示す第3の判定結果を取得する。
【0005】
さらに、特許文献1の歯車の位相測定方法は、第3の判定結果と第1の判定結果とが同じであれば、第1の角度を第3の角度に置き換え、第3の判定結果と第1の判定結果とが異なれば、第2の角度を第3の角度に置き換え、第1の角度から第2の角度までの角度に基づいて、ワークのギヤ部の回転位相を測定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6466633号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本出願人は、以下の課題を見出した。特許文献1の歯車の位相測定方法は、第1の角度又は第2の角度を第3の角度に置き換えることを繰り返し、第1の角度と第2の角度との差が閾値以下の場合、第1の角度又は第2の角度をワークのギヤ部の回転位相としている。つまり、特許文献1の歯車の位相測定方法は、ワークのギヤ部の歯面にプローブを接触させて当該ギヤ部の回転位相を測定していない。そのため、特許文献1の歯車の位相測定方法は、ワークのギヤ部の回転位相を正確に測定することが難しい課題を有する。
【0008】
本開示は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、ワークのギヤ部の回転位相の測定精度の向上に寄与する位相測定方法を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様に係る位相測定方法は、工作機のワーク主軸に回転可能に支持されたワークのギヤ部の回転位相を前記工作機に支持されたプローブによって測定する方法であって、
前記プローブを予め設定された基準位置から前記ワークの径方向に移動させて前記プローブの先端部を前記ワークのギヤ部に接触させる第1の工程と、
前記プローブの先端部における前記ワークの径方向への移動量が予め設定された閾値以上となるまで、前記ワークを予め設定された回転量で回転させて前記第1の工程を繰り返し、前記プローブの先端部を前記ワークのギヤ部における向かい合う歯面と歯底とから成る溝部内に配置する第2の工程と、
前記プローブの先端部における前記ワークの径方向への移動量が予め設定された規定量となる前記ワークにおけるギヤ部の溝部内における当該ワークの径方向の規定位置に前記プローブの先端部を移動させる第3の工程と、
前記第3の工程が終了後に、前記ワークを一方に回転させ、前記プローブの先端部を前記ワークのギヤ部における一方の歯面に接触させた際の前記規定位置に対する前記ワークの第1の回転位相を取得する第4の工程と、
前記第3の工程が終了後に、前記ワークを他方に回転させ、前記プローブの先端部を前記ワークのギヤ部における他方の歯面に接触させた際の前記規定位置に対する前記ワークの第2の回転位相を取得する第5の工程と、
前記ワークの第1の回転位相と前記ワークの第2の回転位相とを足し合わせ、足し合わせた回転位相を2で割った値を前記ワークのギヤ部の歯底の中心の回転位相とする第6の工程と、
を備える。
【0010】
上述の位相測定方法において、前記規定量は、前記閾値に対して小さいことが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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