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公開番号2025025653
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023130643
出願日2023-08-10
発明の名称磁気クランプ装置
出願人株式会社コスメック
代理人個人
主分類B29C 33/32 20060101AFI20250214BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】開放状態においてクランプ対象物自体が残留磁気により磁気を帯びた状態であっても、容易に引き離すことができる磁気クランプ装置を提供すること。
【解決手段】プレート本体2の収容孔2aに配置された磁気パッド3は、パッド表面PSを有する磁気コア4と、磁気極性が反転可能な反転可能磁石8と、磁気コア4と収容孔2aの側壁2bとの間に磁気コア4を取り囲んで設けられた磁気極性が反転不可能な反転不可能磁石7とを有している。磁気コア4は、反転可能磁石8側に向けて開口した空間5aが形成され、空間5aの天井面5dの裏側がパッド表面PSである本体コア5と、空間5aを移動可能である可動コア6とを備えている。磁気クランプ装置1がクランプ状態のときに、可動コア6の頂上面6dが天井面5dに当接し、磁気クランプ装置1が開放状態のときに、頂上面6dと天井面5dとの間にギャップが生じる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
多数の磁気パッドが表面の収容孔に配置された磁性体からなるプレート本体を有する磁気クランプ装置であって、
前記磁気パッドは、固定すべき磁性体の対象物と接触するパッド表面を表側に有する磁気コアと、前記磁気コアの裏側に配置されて磁気極性が反転可能な反転可能磁石と、前記磁気コアと前記収容孔の側壁との間に前記磁気コアを取り囲んで設けられた磁気極性が反転不可能な反転不可能磁石とを有し、
前記磁気コアは、前記反転可能磁石側に向けて開口した空間が形成され、当該空間の天井面の裏側が前記パッド表面である本体コアと、前記空間を移動可能である可動コアとを備え、
前記反転不可能磁石の磁束が前記対象物を経由するクランプ状態のときに、前記可動コアの頂上面が前記天井面に当接し、前記反転不可能磁石の磁束が前記反転可能磁石を経由する開放状態のときに、前記可動コアの頂上面と前記天井面との間にギャップが生じることを特徴とする磁気クランプ装置。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
請求項1の磁気クランプ装置において、前記可動コアを前記空間内で前記反転不可能磁石側に引きつけるバネを有することを特徴とする磁気クランプ装置。
【請求項3】
請求項1又は2のいずれかの磁気クランプ装置において、前記パッド表面には前記磁気コアの外周形状、もしくは前記反転不可能磁石の内周側の形状と相似し、前記パッド表面の中心の位置に調整窪みが設けられていることを特徴とする磁気クランプ装置。
【請求項4】
請求項1の磁気クランプ装置において、前記プレート本体に配置された多数の前記磁気パットの磁気極性は、直近で隣合う前記磁気パットの磁気極性が相異なる磁気極性になるように配置されており、少なくとも一方の磁気磁極を有する磁気パッドの磁気コアが前記可動コアと前記本体コアに分けられていることを特徴とする磁気クランプ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気クランプ装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【0002】
固定すべきクランプ対象物、例えば金型の固定装置として、磁気吸着力を利用した射出成形機の磁気クランプ装置が知られている。磁気クランプ装置は、射出成形機のプラテンに取り付けられた磁性体のプレート本体に、金型を磁気的に固定する装置である。プレート本体には、複数の磁気パッドが設けられ、各磁気パッドは磁気ポールの周囲に設けられた磁気極性が反転不可能な反転不可能磁石(例えば、ネオジム磁石)と磁気ポールの裏側に配置された磁気極性が反転可能な反転可能磁石(例えば、アルニコ磁石)とを有し、アルニコ磁石の磁気極性をコイルにより制御することにより、反転不可能磁石の磁束が反転可能磁石を経由する開放状態と、反転不可能磁石の磁束が金型を経由するクランプ状態との間で切り換え可能としている。
【0003】
例えば、特許文献1によれば、磁気クランプ装置用のマグネットユニットは、一方の面がクランプ対象物を吸着する吸着面となる一対の平面を有する磁性体と、磁性体の側面の周囲に配置されたR-T-B系永久磁石(例えば、ネオジム磁石)と、磁性体の他方の平面に対向して配置されたFe-Cr-Co系永久磁石と、Fe-Cr-Co系永久磁石の側面の周囲に配置されたコイルとを有している。
【0004】
アルニコ磁石に代えて、磁束量を調整しやすいFe-Cr-Co系永久磁石を用いることにより、R-T-B 系永久磁石とアルニコ磁石の磁束量が正確に合わせて、アンクランプ時にクランプ対象物を取り外し易くする。
【0005】
また、特許文献2によれば、硬磁性体の周囲にコイルを巻回した構造の磁石ユニットをプラテンの金型取付面に設置し、コイルに通電して硬磁性体を着磁して永久磁石化し、金型を吸着し、また、コイルに通電して硬磁性体を脱磁し磁力を失わせ、金型をプラテンから外す。脱磁の際には、極性が交互に反転し振幅が徐々に小さくなる複数のパルス電流をコイルに印加する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-153179号公報
特開平9-174559号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
クランプ対象物は磁性体であるので、一定の保磁力を有している。クランプ状態において反転不可能磁石の磁束がクランプ対象物を通過することにより、クランプ状態から開放状態に遷移しても、クランプ対象物自体が残留磁気により磁気を帯びている。よって、クランプ対象物を磁気クランプ装置から取り外すには、この残留磁気に打ち勝つだけの引き外し力が必要とされる。
【0008】
特許文献1の技術では、クランプ対象物に残留した磁気に対しては考慮されていない。また、特許文献2の技術では、硬磁性体を脱磁することにより硬磁性体とともに金型自体についても脱磁させることが可能である。しかしながら、反転不可能磁石を用いる磁気クランプ装置には適用できない。
【0009】
本発明の目的は、開放状態においてクランプ対象物自体が残留磁気により磁気を帯びた状態であっても、容易に引き離すことができる磁気クランプ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、多数の磁気パッドが表面の収容孔に配置された磁性体からなるプレート本体を有する磁気クランプ装置であって、
前記磁気パッドは、固定すべき磁性体の対象物と接触するパッド表面を表側に有する磁気コアと、前記磁気コアの裏側に配置されて磁気極性が反転可能な反転可能磁石と、前記磁気コアと前記収容孔の側壁との間に前記磁気コアを取り囲んで設けられた磁気極性が反転不可能な反転不可能磁石とを有し、
前記磁気コアは、前記反転可能磁石側に向けて開口した空間が形成され、当該空間の天井面の裏側が前記パッド表面である本体コアと、前記空間を移動可能である可動コアとを備え、
前記反転不可能磁石の磁束が前記対象物を経由するクランプ状態のときに、前記可動コアの天井面が前記天井面に当接し、前記反転不可能磁石の磁束が前記反転可能磁石を経由する開放状態のときに、前記可動コアの頂上面と前記天井面との間にギャップが生じることを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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