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公開番号
2025026372
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2024127807
出願日
2024-08-02
発明の名称
鋳鉄補修用溶接材料及び補修方法
出願人
株式会社三井E&S
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B23K
35/30 20060101AFI20250214BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約
【課題】溶接部周辺あるいは近傍の鋳鉄母材の熱影響部のミクロ組織を改善し、機械的特性を改善することができる鋳鉄補修用溶接材料及び補修方法を提供すること。
【解決手段】鋳鉄製部材の補修溶接を行う溶接材料であって、少なくともNi、Cr、Mn及びNbを含む鋳鉄補修用溶接材料、好ましくは、Cr10.0~30.0質量%、Mn1.0~10.0質量%、Nb2.0~3.0質量%、残部をNi及び不可避成分で構成される鋳鉄補修用溶接材料によって解決される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
鋳鉄製部材の補修溶接を行う溶接材料であって、
少なくともNi、Cr、Mn及びNbを含む鋳鉄補修用溶接材料。
続きを表示(約 390 文字)
【請求項2】
Cr10.0~30.0質量%、Mn1.0~10.0質量%、Nb2.0~3.0質量%、残部をNi及び不可避成分で構成されることを特徴とする請求項1記載の鋳鉄補修用溶接材料。
【請求項3】
任意添加元素として6.0質量%以下のSi及び2.0質量%以下のAlを含む請求項2記載の鋳鉄補修用溶接材料。
【請求項4】
請求項1、2又は3記載の鋳鉄補修用溶接材料を用いて、鋳鉄製部材の補修溶接を行うことを特徴とする補修方法。
【請求項5】
前記補修溶接が、肉盛補修又は当て板補修であることを特徴とする請求項4記載の補修方法。
【請求項6】
前記溶接部の周辺の熱影響部のミクロ組織において、パーライトの面積率を増大させると共に、レデブライトの生成量を低減させることを特徴とする請求項4記載の補修方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋳鉄補修用溶接材料及び補修方法に関し、詳しくは、熱影響部のミクロ組織を改善し、補修溶接部の機械的特性を改善することができる鋳鉄補修用溶接材料及び補修方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
鋳鉄は耐摩耗性、振動吸収性などの優れた特性を有するとともに、凝固収縮及び融点が低く、流動性に優れ、鋳造性が良いことから、自動車、船舶、各種産業機械などの分野に幅広く使われている。しかしながら、鋳鉄は難溶接材料として一般的に知られており、鋳鉄製部材に欠陥が確認された場合、補修溶接されずに廃却、再製作されることが多い。
【0003】
鋳鉄が難溶接材料である理由は、2.5~4.5mass(質量)%と高い含有量の炭素(黒鉛)にある。溶接時の熱影響によって黒鉛が、脆弱なセメンタイト相(鉄の炭化物、Fe
3
C)に変化し、割れが起こりやすくなるからである。
【0004】
かかる問題点を回避するためには、セメンタイト相を不安定化する元素の添加が有効であり、そのような作用がある元素の1つがNiである。そのため、従来の鋳鉄補修用溶接材料は、純Ni系やNi-Fe系が一般的に市販されている。
【0005】
純Ni系溶接材料の溶接金属単体における引張強さは、300MPa強しかないため、鋳鉄母材の強度が高くなると、溶接材料の強度が相対的に低くなり、強度的なミスマッチを生じる懸念があり、母材の選択の幅が狭まるおそれがある。
【0006】
また、Ni-Fe系溶接材料は、純Ni系溶接材料より多少強度が高いが、セメンタイト相を不安定化させる作用が純Ni系溶接材料より低いため、溶接時の割れが起こりやすくなる問題がある。そのため溶接継手になると、脆弱な溶融境界部を起点に割れが進展しやすく、溶接金属単体における引張強さほど強度が出ない場合が多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2017-74602号公報
特開平8-90238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1は、セメンタイトの生成を防止する観点から、Ni-Fe系溶接材料を用いて鋳鉄を溶接した場合であっても、溶接部の溶融境界部近傍には、溶接時の高入熱に起因して延性の乏しいセメンタイトが生成し、溶接強度が低下することがあるという課題に対して、Ni-Fe系溶接材料の組成で、C及びSiの含有量を規定するという手段により、溶接部を後熱処理し、セメンタイトを黒鉛化することにより、溶接金属の強度が向上し、割れの発生を防ぐことを提案している。しかしながら、セメンタイトを黒鉛化するだけではミクロ組織の改善には不十分である。
【0009】
特許文献2は、鋳鉄を溶接すると、溶接金属部と母材熱影響部の共晶周囲にレデブライト(オーステナイトとセメンタイトの共晶組織)が晶出し、この部分に溶接割れが発生するので、鋳鉄の溶接では、前記溶接金属部と母材熱影響部の二箇所で発生するレデブライトをいかにして抑えるかが課題となることを指摘している。
【0010】
鋳鉄の溶接には、Ni等の溶接棒を使用する方法があり、Ni等の溶接棒を使用するのは、母材の熱影響部への入熱を抑えて共晶の周囲のレデブライトの晶出を減らすことと、Ni添加によって溶接金属の靱性を上げて割れを防ぐことが目的であり、レデブライトそのものの晶出を防止することはできないとしており、溶接後のミクロ組織にレデブライトが厳然と存在する。
(【0011】以降は省略されています)
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