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公開番号
2025018499
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-06
出願番号
2023122236
出願日
2023-07-27
発明の名称
玉軸受
出願人
NTN株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F16C
33/58 20060101AFI20250130BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】玉軸受全体の発熱量を抑制することで高速回転に対応できる軸受とする。
【解決手段】内方部材3及び外方部材4と、内方部材3に形成された断面円弧状の内方軌道溝3aと、外方部材4に形成された断面円弧状の外方軌道溝4aと、内方軌道溝3a及び外方軌道溝4aの間に配置された複数の玉5と、玉5を保持する保持器10とを備え、内方軌道溝3aの曲率半径Ri及び外方軌道溝4aの曲率半径Roを、それぞれ玉5の半径Rbの108%以上114%以下とし、且つ、内方部材3の少なくとも内方軌道溝3aの表面の硬さを60HRC以上とし、且つ内方部材3の残留オーステナイト量を10%以下としたことを特徴とする玉軸受とした。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
内方部材(3)及び外方部材(4)と、
前記内方部材(3)に形成された断面円弧状の内方軌道溝(3a)と、
前記外方部材(4)に形成された断面円弧状の外方軌道溝(4a)と、
前記内方軌道溝(3a)及び前記外方軌道溝(4a)の間に配置された複数の玉(5)と、
前記玉(5)を保持する保持器(10)と、を備え、
前記内方軌道溝(3a)の曲率半径(Ri)及び前記外方軌道溝(4a)の曲率半径(Ro)を、それぞれ前記玉(5)の半径(Rb)の108%以上114%以下とし、且つ、前記内方部材(3)の少なくとも前記内方軌道溝(3a)の表面の硬さを60HRC以上とし、且つ前記内方部材(3)の残留オーステナイト量を10%以下としたことを特徴とする玉軸受。
続きを表示(約 780 文字)
【請求項2】
前記内方部材(3)に窒素を固溶させることで、前記内方部材(3)の少なくとも前記内方軌道溝(3a)の表面の硬さが60HRC以上となっていることを特徴とする請求項1に記載の玉軸受。
【請求項3】
前記内方軌道溝(3a)への窒素の固溶深さは、前記内方軌道溝(3a)の表面から0.05mm以上とした請求項2に記載の玉軸受。
【請求項4】
前記外方部材(4)の少なくとも前記外方軌道溝(4a)の表面の硬さを60HRC以上としたことを特徴とする請求項1に記載の玉軸受。
【請求項5】
前記外方部材(4)に深冷処理を施すことで残留オーステナイト量を10%以下とし、前記外方部材(4)の少なくとも前記外方軌道溝(4a)の表面の硬さが60HRC以上となっていることを特徴とする請求項4に記載の玉軸受。
【請求項6】
前記外方部材(4)に浸窒処理を施すことで、前記外方部材(4)の少なくとも前記外方軌道溝(4a)の表面から0.05mm以上に窒素を固溶させ、前記外方軌道溝(4a)の表面の硬さが58HRC以上となっていることを特徴とする請求項4に記載の玉軸受。
【請求項7】
前記外方部材(4)の残留オーステナイト量を3%以上としたことを特徴とする請求項6に記載の玉軸受。
【請求項8】
前記内方部材(3)及び前記外方部材(4)の素材を、軸受鋼、肌焼き鋼、SKH4材、M50材のいずれかとしたことを特徴とする請求項1~7のいずれか一つに記載の玉軸受。
【請求項9】
前記内方部材(3)の肩部(7)の全周に連続した研削加工を施すことで、前記内方部材(3)へのフープ応力による応力集中を緩和したことを特徴とする請求項1~7のいずれか一つに記載の玉軸受。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、高速回転に適用できる玉軸受に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、自動車、建設用機械等の各種車両、その他、各種産業用機械等において、電動機を備えた装置には多数の軸受が用いられている。これらの機器類に用いられる軸受は、一般的な機器類で軸支持に使用される軸受と比べて、高速条件で使用されることが一般的である。
【0003】
また、近年、特に電動自動車では、電費・走行性能向上の手段として、電動機の出力密度を高めるため、回転速度を高めて小型・軽量化する動向がある。電動機の高速化に伴い、軸受の最高回転速度が上昇すると、軸受の内部部品へ作用する遠心力の増大、接触圧力の変化が生じる。このため、今後想定されるような過酷な使用条件の下では、玉と内輪、玉と外輪間の接触圧力やすべり、摩擦の増大により、軸受が発熱し焼損に至るなど機能を失陥させる恐れがある。
【0004】
なお、特許文献1では、dmn値200万以上の高速回転での使用を前提とする長寿命の玉軸受の技術が開示されている。この玉軸受は、内輪の外周面に形成した断面円弧状の軌道溝の曲率半径を、玉の半径の105%以上かつ120%以下と大きくし、一方、外輪の内周面に形成した断面円弧状の軌道溝の曲率半径を、玉の半径の101%以上かつ106%以下としている。これにより、内輪の発熱量を下げるとともに、外輪の発熱量を内輪の発熱量に近づけることができ、玉軸受全体の発熱量を抑制できるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2000/037813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、内輪の軌道溝の曲率半径を大きくするとともに、その内輪の軌道溝の曲率半径に対し、外輪の軌道溝の曲率半径を相対的に小さくしている。しかし、外輪の軌道溝の曲率半径を小さくすると、玉と軌道溝との接触楕円が大きくなるので、高速回転域における差動滑りやスピン滑りが増大する傾向がある。このため、高速回転を前提とする用途(電動自動車等)へは適用できない場合もある。
【0007】
そこで、この発明の課題は、玉軸受全体の発熱量を抑制し、高速回転に対応できる軸受とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、この発明は、内方部材及び外方部材と、前記内方部材に形成された断面円弧状の内方軌道溝と、前記外方部材に形成された断面円弧状の外方軌道溝と、前記内方軌道溝及び前記外方軌道溝の間に配置された複数の玉と、前記玉を保持する保持器と、を備え、前記内方軌道溝の曲率半径及び前記外方軌道溝の曲率半径を、それぞれ前記玉の半径の108%以上114%以下とし、且つ、前記内方部材の少なくとも前記内方軌道溝の表面の硬さを60HRC以上とし、且つ前記内方部材の残留オーステナイト量を10%以下としたことを特徴とする玉軸受とした(構成1)。
【0009】
ここで、前記内方軌道溝の曲率半径及び前記外方軌道溝の曲率半径の規定は、軌道溝の周方向全域を対象としてもよいが、溝の軸方向全域に対して両端を除いた少なくとも80%以上の領域を対象とすることが望ましい。その測定には、接触式の形状測定機を用いても良いし、部材の断面に対して光学的手法を用いて測定してもよい。
【0010】
また、残留オーステナイトの測定について、部材断面に対しX線測定等の手法を用いて実施するとよい。測定箇所は、表層部のばらつきを避けるため部材断面に対し表面から0.2mm以上とすることが望ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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