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公開番号
2025017233
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-05
出願番号
2023120243
出願日
2023-07-24
発明の名称
回転装置、及び、回転装置の組み立て方法
出願人
テクノダイナミックス株式会社
代理人
弁理士法人一色国際特許事務所
主分類
F16J
15/3284 20160101AFI20250129BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】回転装置において、外力に対する密封性を維持しつつ、回転部材又は支持部材とパッキンとの間に生じる摩擦力を抑えること。
【解決手段】回転部材と支持部材の一方はパッキンを収容する環状溝部を備え、回転部材と支持部材の他方はパッキンを弾性変形させて接触し且つパッキンの周面に沿って環状に延在する突出部を備え、突出部は、潤滑剤の収容空間側に設けられた第1傾斜面と、収容空間側とは反対側に設けられた第2傾斜面と、パッキンに接触した接触端部とを備え、接触端部は、パッキンとの接触圧力が最大となる部位を有し、最大となる部位は、回転部材の回転軸方向において、接触端部の中央よりも前記収容空間側に位置している回転装置。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
回転部材と、
前記回転部材の周面を支持する支持部材と、
潤滑剤を収容する収容空間と、
前記回転部材と前記支持部材の間に設けられ、前記潤滑剤の漏出を防止するためのパッキンと、を備える回転装置であって、
前記回転部材と前記支持部材の一方は、前記パッキンを収容する環状溝部を備え、
前記回転部材と前記支持部材の他方は、前記パッキンが弾性変形するように前記パッキンに接触し、且つ、前記パッキンの周面に沿って環状に延在する突出部を備え、
前記突出部は、
前記収容空間側に設けられた第1傾斜面と、
前記収容空間側とは反対側に設けられた第2傾斜面と、
前記パッキンに接触した接触端部と、を備え、
前記接触端部は、前記パッキンとの接触圧力が最大となる部位を有し、
前記最大となる部位は、前記回転部材の回転軸方向において、前記接触端部の中央よりも前記収容空間側に位置していることを特徴とする回転装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の回転装置であって、
前記突出部の頂点を通り、且つ、前記回転軸方向に沿う仮想面と前記第1傾斜面とで成す傾斜角度は、前記仮想面と前記第2傾斜面とで成す傾斜角度よりも大きいことを特徴とする回転装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の回転装置であって、
前記パッキンはOリングであり、
前記突出部の前記接触端部は、前記回転軸方向における前記パッキンの中央部に接触していることを特徴とする回転装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の回転装置であって、
前記環状溝部は、前記回転軸方向に対向する第1面及び第2面と、前記第1面及び前記第2面を繋ぐ第3面とで区画され、
前記パッキンは、前記第1面、前記第2面、及び前記第3面と接触しており、
前記回転部材と前記支持部材の前記一方は、前記第1面及び前記第3面を有する第1部材と、前記第1部材とは別部材であり前記第2面を有する第2部材と、を備えることを特徴とする回転装置。
【請求項5】
回転部材と、
前記回転部材の周面を支持する支持部材と、
潤滑剤を収容する収容空間と、
前記回転部材と前記支持部材の間に設けられ、前記潤滑剤の漏出を防止するためのパッキンと、を備える回転装置の組み立て方法であって、
前記回転部材と前記支持部材の一方が備える環状溝部に、前記パッキンを配置する第1工程と、
前記回転部材と前記支持部材の他方が備える突出部であって、
前記パッキンの周面に沿って環状に延在し、且つ、
前記収容空間側に設けられた第1傾斜面と、前記収容空間側とは反対側に設けられた第2傾斜面とを備えた前記突出部を、前記パッキンが弾性変形するように前記パッキンに接触させる第2工程と、
を備え、
前記第2工程では、
前記突出部が前記パッキンに接触した部位である接触端部を形成し、
前記接触端部において前記パッキンとの接触圧力が最大となる部位が、前記回転部材の回転軸方向における前記接触端部の中央よりも前記収容空間側に位置するように、前記突出部を前記パッキンに接触させることを特徴とする回転装置の組み立て方法。
【請求項6】
請求項5に記載の回転装置の組み立て方法であって、
前記環状溝部は、前記回転軸方向に対向する第1面及び第2面と、前記第1面及び前記第2面を繋ぐ第3面とで区画され、
前記第1面及び前記第3面を有する第1部材に前記パッキンを配置した後に、前記第1部材とは別部材であり前記第2面を有する第2部材で、前記パッキンを覆うことで、前記第1面及び前記第2面に前記パッキンを接触させることを特徴とする回転装置の組み立て方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転装置、及び、回転装置の組み立て方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
回転軸の潤滑油の漏れ等を防止するために、オイルシールを活用した密封方法が知られている(例えば特許文献1参照)。図1Aに示すように、オイルシール100は、回転軸110の支持部材120に篏合する環状のシール本体101にシールリップ101Aを形成し、バネ102によりシールリップ101Aを回転軸110に圧接する。
シールリップ101Aのシール面は、潤滑油等の液体側に傾斜する傾斜面103と、大気側に傾斜する傾斜面104とで形成されている。例えば、回転軸110の軸方向に対する傾斜面103の角度αを、傾斜面104の角度βよりも大きくする(α>β)。そうすることで、図1Bに示すように、シールリップ101Aが回転軸110を圧接する圧力分布のピーク(最大値)が液体側に存在することとなる。
また、シールリップ101Aと回転軸110との間では、微細な凹凸により潤滑油が保持され易く、油膜106が形成される。図1Bに示すように、シールリップ101Aの圧力分布のピークが液体側にあると、回転軸110が回転したときに、油膜106を液体側へ押し戻す力(ポンプ力)が発生する。このポンピング作用によって、大気側への潤滑油(液体)の漏れを抑制できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実開平4-127462号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、オイルシール100のシールリップ101Aはゴム材料で形成されており、バネ102により回転軸110に圧接される。そのため、比較的に低い密封圧力(例えば0.03MPa程度)で液体を密封することになる。しかし、近年ではロータリーテーブルを用いて切削加工を行う場合等において、切りくずを排出するクーラント(切削油)を高圧で(例えば1~7MPaで)吐出することが増えてきた。そのため、ロータリーテーブルの密封にオイルシール100を採用すると、シールリップ101Aにクーラントが吹き付けられた際に、シールリップ101Aがめくれて密封性を維持できなくなるという問題が生じていた。
一方、オイルシールではなく、回転軸と支持部材の間にOリング等のパッキンを配置する密封方法が知られている。パッキンは5~20%程度つぶされて装着されるのが一般的であり、回転軸に強く圧接でき、高圧のクーラントにも耐えることができる。しかし、パッキンを用いた場合、オイルシールを用いる場合に比べて、摩擦力(摩擦トルク)が高まってしまう。その結果、回転効率が低下したり、発熱や摩耗が生じたり、位置決め精度が低下したりしてしまう。
【0005】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、外力に対する密封性を維持しつつ、回転部材又は支持部材とパッキンとの間に生じる摩擦力を抑えた回転装置、及び、回転装置の組み立て方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための主たる発明は、
回転部材と、
前記回転部材の周面を支持する支持部材と、
潤滑剤を収容する収容空間と、
前記回転部材と前記支持部材の間に設けられ、前記潤滑剤の漏出を防止するためのパッキンと、を備える回転装置であって、
前記回転部材と前記支持部材の一方は、前記パッキンを収容する環状溝部を備え、
前記回転部材と前記支持部材の他方は、前記パッキンが弾性変形するように前記パッキンに接触し、且つ、前記パッキンの周面に沿って環状に延在する突出部を備え、
前記突出部は、
前記収容空間側に設けられた第1傾斜面と、
前記収容空間側とは反対側に設けられた第2傾斜面と、
前記パッキンに接触した接触端部と、を備え、
前記接触端部は、前記パッキンとの接触圧力が最大となる部位を有し、
前記最大となる部位は、前記回転部材の回転軸方向において、前記接触端部の中央よりも前記収容空間側に位置していることを特徴とする回転装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、外力に対する密封性を維持しつつ、回転部材又は支持部材とパッキンとの間に生じる摩擦力を抑えた回転装置、及び、回転装置の組み立て方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A及び図1Bはオイルシール100についての説明図である。
図2A及び図2Bはバレルカム装置1の説明図である。
回転装置(バレルカム装置1)の密封構造100についての説明図である。
図4A及び図4Bは突出部21についての説明図である。
図5A及び図5Bはパッキン40に突出部21が圧接する前後を示す図である。
パッキン40と突出部21の接触圧力の変化を示す図である。
突出部21の頂点が収容空間30とは反対側にずれた状態を示す図である。
突出部21の頂点が収容空間30側にずれた状態を示す図である。
図9A~図9Dは環状溝部13についての説明図である。
図10A~図10Cは変形例の環状溝部51についての説明図である。
図11A及び図11Bは回転装置1の変形例についての説明図である。
パッキン40のつぶし代の一例を示す図である。
図13A~図13Dは回転装置1の別の組み立て方法についての説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
(態様1)
回転部材と、前記回転部材の周面を支持する支持部材と、潤滑剤を収容する収容空間と、前記回転部材と前記支持部材の間に設けられ、前記潤滑剤の漏出を防止するためのパッキンと、を備える回転装置であって、前記回転部材と前記支持部材の一方は、前記パッキンを収容する環状溝部を備え、前記回転部材と前記支持部材の他方は、前記パッキンが弾性変形するように前記パッキンに接触し、且つ、前記パッキンの周面に沿って環状に延在する突出部を備え、前記突出部は、前記収容空間側に設けられた第1傾斜面と、前記収容空間側とは反対側に設けられた第2傾斜面と、前記パッキンに接触した接触端部と、を備え、前記接触端部は、前記パッキンとの接触圧力が最大となる部位を有し、前記最大となる部位は、前記回転部材の回転軸方向において、前記接触端部の中央よりも前記収容空間側に位置していることを特徴とする回転装置。
【0010】
態様1によれば、パッキンと突出部の接触圧力の分布を、オイルシールの接触圧力と同様の分布にすることができる。ゆえに、回転部材が回転したときに、パッキンと突出部の間の潤滑剤に対して、ポンピング作用(潤滑剤を収容空間側へ押し戻すポンプ力)が働くと考えられ、回転部材と支持部材の間の密封性を高めることができる。よって、回転装置の外部への潤滑剤の漏れを抑制できる。また、パッキンと突出部の接触面が外部に露出せず、高圧のクーラント等の外力の影響を受け難いので密封性が維持されやすい。また、パッキンが平坦な面に接触する場合に比べて、パッキンの接触幅が小さくなる等するため、パッキンとの間に生じる摩擦力を軽減できる。
(【0011】以降は省略されています)
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