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公開番号
2025015497
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2024114780
出願日
2024-07-18
発明の名称
高分子材料の分解方法及び分解装置、高分子材料の構成単位化合物の製造方法及び製造装置
出願人
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
代理人
弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
,
弁理士法人雄渾
主分類
C08J
11/04 20060101AFI20250123BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本発明の課題は、高分子材料を熱分解する方法において、熱分解の温度を低下し、エネルギー効率に優れる高分子材料の分解方法を提供することである。
【解決手段】上記課題を解決するために、高分子材料に電子線又はガンマ線を照射する放射線照射ステップと、電子線又はガンマ線を照射した高分子材料を熱分解する熱分解ステップと、を備えることを特徴とする、高分子材料の分解方法を提供する。この高分子材料の分解方法によれば、高分子材料に電子線又はガンマ線を照射することにより、熱分解温度が低下し、省エネルギー化を実現することができる。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
高分子材料に電子線又はガンマ線を照射する放射線照射ステップと、
電子線又はガンマ線を照射した高分子材料を熱分解する熱分解ステップと、
を備えることを特徴とする、高分子材料の分解方法。
続きを表示(約 850 文字)
【請求項2】
前記高分子材料に金属系触媒を添加する触媒添加ステップ、を備えることを特徴とする、請求項1に記載の高分子材料の分解方法。
【請求項3】
前記放射線照射ステップは、電子線又はガンマ線の照射量が4MGy以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の高分子材料の分解方法。
【請求項4】
前記熱分解ステップは、加熱温度が500℃以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の高分子材料の分解方法。
【請求項5】
前記熱分解ステップは、前記放射線照射ステップにおける電子線の照射により発生する熱で、高分子材料を熱分解することを特徴とする、請求項1又は2に記載の高分子材料の分解方法。
【請求項6】
前記熱分解ステップは、前記高分子材料を加熱した状態で、前記放射線照射ステップを行うことを特徴とする、請求項1又は2に記載の高分子材料の分解方法。
【請求項7】
高分子材料に電子線又はガンマ線を照射する放射線照射部と、
電子線又はガンマ線を照射した高分子材料を熱分解する熱分解部と、
を備えることを特徴とする、高分子材料の分解装置。
【請求項8】
前記高分子材料に金属系触媒を添加する触媒添加部、を備えることを特徴とする、請求項7に記載の高分子材料の分解装置。
【請求項9】
高分子材料から構成単位化合物を製造する方法であって、
前記高分子材料に電子線又はガンマ線を照射する放射線照射ステップと、
電子線又はガンマ線を照射した高分子材料を熱分解する熱分解ステップと、
を備えることを特徴とする、高分子材料の構成単位化合物の製造方法。
【請求項10】
前記高分子材料に金属系触媒を添加する触媒添加ステップ、を備えることを特徴とする、請求項9に記載の高分子材料の構成単位化合物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高分子材料の分解方法及び分解装置に関する。また、本発明は、高分子材料の構成単位化合物を製造する製造方法及び製造装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
フッ素系樹脂や医薬品、液晶ディスプレイ等の含フッ素製品は我々の生活に不可欠なものとなっているが、原料となる蛍石の枯渇が懸念されている。また、フロン類やペルフルオロオクタン酸(PFOA)、ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)等のフッ素化合物は、環境破壊や人体影響の懸念から使用が規制されている。そこで、フッ素系樹脂やフッ素化合物を熱処理によって有用な化合物まで分解しリサイクルする技術の開発が進められている。
【0003】
また、あらゆる商業分野で、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)などのプラスチック材料が使用されており、大量の廃プラスチック製品が発生している。これらの廃プラスチックは海洋に流出してマイクロプラスチックとなり、生態系への影響が懸念されている。そのため、廃プラスチックの処理方法や有効利用が検討されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、未溶融のパーフルオロ溶融加工樹脂に対して、放射線を吸収線量が10~500kGyとなるように酸素存在下で照射し、フッ素樹脂粉末を得る方法が記載されている。この方法では、得られたフッ素樹脂粉末を表面処理剤として再利用することが開示されているが、適用する用途が狭いという問題がある。
特許文献2~6には、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂を熱分解により、テトラフルオロエチレンを得る方法が記載されている。
また、非特許文献1には、廃プラスチックを熱分解し、得られた炭化水素材料を水蒸気改質により水素へと変換して有効利用すること、廃プラスチックを熱分解する際、ニッケル触媒を利用することにより、熱分解の温度を低下することができることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-342379号公報
特表2012-504633号公報
特表2009-517454号公報
国際公開2003/074456号
特開2005-231984号公報
特表2003-522747号公報
【非特許文献】
【0006】
Dingding Yaoら、「Co-precipitation, impregnation and so-gel preparation of Ni catalysts for pyrolysis-catalytic steam reforming of waste plastics」、Applied Catalysis B: Environmental、2018年7月29日、239、565-577頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2~6に記載される方法では、高分子材料を熱分解することにより構成単位化合物として再利用することが検討されている。しかしながら、熱分解には、600℃程度まで高温化する必要があり、熱エネルギーを多量に必要とする問題がある。また、非特許文献1に記載される方法では、触媒を利用することにより、熱分解の熱エネルギーを低減することが可能であるが、更なる省エネルギー化が求められている。
【0008】
そこで、本発明の課題は、高分子材料を熱分解する方法において、熱分解の温度を低下し、エネルギー効率に優れる高分子材料の分解方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、高分子材料の分解方法において、高分子材料に電子線又はガンマ線を照射することにより、熱分解温度が低下するという知見に至り、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の高分子材料の分解方法及び分解装置、高分子材料の構成単位化合物の製造方法及び製造装置である。
【0010】
上記課題を解決するための本発明の高分子材料の分解方法は、高分子材料に電子線又はガンマ線を照射する放射線照射ステップと、電子線又はガンマ線を照射した高分子材料を熱分解する熱分解ステップと、を備えることを特徴とするものである。
この高分子材料の分解方法によれば、高分子材料に電子線又はガンマ線を照射することによって、高分子材料の熱分解ステップにおける熱分解温度が低下するため、エネルギー効率に優れる高分子材料の分解方法を提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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