TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025023456
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-17
出願番号2023127580
出願日2023-08-04
発明の名称光学用ポリエステルフィルム
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08G 63/00 20060101AFI20250207BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 本発明は、これらの課題を解決し、異物の発生、特に金属起因の内部異物の発生が少ない光学用ポリエステルフィルムを提供することをその課題とする。
【解決手段】 長径が10μm以上50μm以下である金属成分由来の内部欠点の個数が38個/250mm2以下であることを特徴とする、光学用ポリエステルフィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
長径が10μm以上50μm以下である金属成分由来の内部欠点の個数が38個/250mm

以下であることを特徴とする、光学用ポリエステルフィルム。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
金属元素含有量が10ppm以上150ppm以下である、請求項1に記載の光学用ポリエステルフィルム。
【請求項3】
基材層の溶融比抵抗が0.1MΩ・cm以上10MΩ・cm以下である、請求項1または2に記載の光学用ポリエステルフィルム。
【請求項4】
ゲルマニウム元素含有量が3ppm以上100ppm以下であり、マンガン元素含有量が3ppm以上40ppm以下であり、かつナトリウム元素含有量が4ppm以上40ppm以下である、請求項1または2に記載の光学用ポリエステルフィルム。
【請求項5】
リン元素含有量が15ppm以上70ppm以下である、請求項1または2に記載の光学用ポリエステルフィルム。
【請求項6】
少なくとも片面にコート層を有する、請求項1または2に記載の光学用ポリエステルフィルム。
【請求項7】
粒子含有量が0.01質量%以下である、請求項1または2に記載の光学用ポリエステルフィルム。
【請求項8】
位相差転写用である、請求項1または2に記載の光学用ポリエステルフィルム。
【請求項9】
タッチパネル基材用である、請求項1または2に記載の光学用ポリエステルフィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学用ポリエステルフィルムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエステルフィルムは機械特性、熱特性、耐薬品性、電気特性、成形性に優れ、様々な用途に用いられている。ポリエステルフィルムの中でも、特にポリエチレンテレフタレート(以降PETと記すことがある。)フィルムは、透明性や加工性に優れていることから、特にディスプレイやタッチパネル用途向けの高透明な光学用フィルムとして好適に用いられている。
【0003】
一般にポリエステル樹脂、特にPETの製造方法としては、テレフタル酸などのジカルボン酸またはそのエステル誘導体とエチレングリコールまたはこれを主体とするグリコールとからエステル化反応物を製造し、このエステル化反応物を重縮合触媒の存在下、高温、高真空下で重縮合する方法が用いられている。
【0004】
ポリエステル樹脂を製造する際の重縮合触媒としては、従来からゲルマニウム化合物、チタン化合物、アンチモン化合物などが用いられているが、安価でかつ触媒活性が優れているアンチモン化合物が最も広く使用されている。しかしながら、アンチモン化合物を重縮合触媒として用いると、ポリエステル樹脂の製造段階において不溶な金属粒子として析出しやすい。そのため、得られたポリエステル樹脂を成形加工した際に欠点を生じさせたり、析出したアンチモンを起点として光学機能層(ハードコート層や位相差層等)形成用の塗剤を弾き、機能不備を引き起こすなどの問題があった。
【0005】
これらの課題に対して、以下の文献に示されるような検討がされてきている。例えば、特許文献1では、アンチモン化合物の添加量を減らすことによって、金属アンチモン粒子の生成を抑制する技術が開示されている。特許文献2では、特定量のマンガン化合物とアルカリ金属化合物、リン化合物、有機チタン化合物を用い、ポリマー中の不溶性異物の生成を抑制したポリエステル樹脂の製造方法が開示されている。特許文献3では、ゲルマニウム化合物を触媒としてマグネシウム化合物、リン化合物を用いることにより、ポリエステル樹脂の透明性や結晶性を向上させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平3-146707号公報
特開昭63-278927号公報
特開2003-137992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、ある程度金属アンチモン粒子の生成を抑制することはできるものの、高い透明性や品質が要求されるようなフィルムで求められる水準にまで下げることは不可能であった。特許文献2に記載の方法では、チタン化合物の活性が高く、ポリエステル重合反応中に変性ポリマーや凝集異物が発生する問題があった。特許文献3に記載の方法では、ゲルマニウム化合物がポリエステル樹脂の分解を促進してゲル化物が発生したり、得られるフィルムの耐熱性が悪化したりする課題があった。すなわち、これらの方法で得られたポリエステル樹脂を用いた場合、光学用ポリエステルフィルムに求められる品質の確保が困難であった。
【0008】
本発明は、これらの課題を解決し、異物の発生、特に金属起因の内部異物の発生が少ない光学用ポリエステルフィルムを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決せんとするものである。すなわち、以下の構成よりなる。
(1) 長径が10μm以上50μm以下である金属成分由来の内部欠点の個数が38個/250mm

以下であることを特徴とする、光学用ポリエステルフィルム。
(2) 金属元素含有量が10ppm以上150ppm以下である、(1)に記載の光学用ポリエステルフィルム。
(3) 基材層の溶融比抵抗が0.1MΩ・cm以上10MΩ・cm以下である、(1)または(2)に記載の光学用ポリエステルフィルム。
(4) ゲルマニウム元素含有量が3ppm以上100ppm以下であり、マンガン元素含有量が3ppm以上40ppm以下であり、かつナトリウム元素含有量が4ppm以上40ppm以下である、(1)~(3)のいずれかに記載の光学用ポリエステルフィルム。
(5) リン元素含有量が15ppm以上70ppm以下である、(1)~(4)のいずれかに記載の光学用ポリエステルフィルム。
(6) 少なくとも片面にコート層を有する、(1)~(5)のいずれかに記載の光学用ポリエステルフィルム。
(7) 粒子含有量が0.01質量%以下である、(1)~(6)のいずれかに記載の光学用ポリエステルフィルム。
(8) 位相差転写用である、(1)~(7)のいずれかに記載の光学用ポリエステルフィルム。
(9) タッチパネル基材用である、(1)~(7)のいずれかに記載の光学用ポリエステルフィルム。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、異物の発生、特に金属起因の内部異物の発生が少ない光学用ポリエステルフィルムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

住友重機械工業株式会社
ショベル
1か月前
Astemo株式会社
電力変換装置
4日前
TBCグループ株式会社
電気刺激装置及び電気刺激方法
10日前
三菱マテリアル株式会社
サージ防護素子
3日前
三菱重工業株式会社
電力伝送システム、部分放電検出方法および電力伝送装置
1か月前
東レエンジニアリング株式会社
基板保持装置
2か月前
個人
ごみ圧縮封入方法及び圧縮封入ごみ箱
25日前
株式会社KSマテリアル
防錆組成物
1か月前
任天堂株式会社
情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、情報処理方法
24日前
株式会社三洋物産
遊技機
3日前
ヤーマン株式会社
肌処理装置、肌処理方法及び出力制御プログラム
1か月前
サンスター株式会社
フゾバクテリウム殺菌用組成物
2か月前
セイコーエプソン株式会社
記録装置
2か月前
日本特殊陶業株式会社
空気質改善装置
21日前
シオノギファーマ株式会社
カンナビジオールの精製方法
17日前
ブラザー工業株式会社
数値制御装置、制御方法、及びプログラム
1か月前
パナソニックIPマネジメント株式会社
表示装置
24日前
株式会社総合車両製作所
吸音パネル
1か月前
テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
複数のスロットにわたるトランスポートブロック送信のためのUL電力制御
26日前
能美防災株式会社
開閉弁装置
10日前
ジャガー ランド ローバー リミテッド
車両の動きを制御するための装置および方法
26日前
セイコーエプソン株式会社
印刷装置、及び印刷装置の制御方法
21日前
本田技研工業株式会社
電極転写方法及び電極の位置決め治具
25日前
昆山聯滔電子有限公司
フェライト成形プロセス、フェライト成形金型及びフェライト
24日前
トヨタ自動車株式会社
正極活物質、正極活物質の製造方法及びリチウムイオン二次電池
1か月前
サクサ株式会社
ダウンロード支援装置
13日前
株式会社秋田屋本店
養蜂用巣礎、及び養蜂用巣礎の製造方法
1か月前
NTTドコモビジネス株式会社
経営情報生成装置、経営情報生成方法、および経営情報生成プログラム
6日前
日産自動車株式会社
全固体電池
2か月前
株式会社NTTドコモ
端末及び無線通信方法
12日前
グルコマート ゲー・エム・ベー・ハー
小型化アクティブセンシングシステムおよび方法
2か月前
京セラドキュメントソリューションズ株式会社
インクジェット記録装置
1か月前
ケプコ ニュークリア フューエル カンパニー リミテッド
耐震性能および制御棒価値が向上した核燃料集合体
1か月前
株式会社J-オイルミルズ
フライ調理の時間短縮方法、および、フライ調理時の油ハネ抑制方法
19日前
株式会社ADEKA
組成物、硬化性組成物、硬化物及び硬化物の製造方法
2か月前
住友電工デバイス・イノベーション株式会社
ドハティ増幅回路および半導体装置
2か月前
続きを見る