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公開番号
2025016824
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-05
出願番号
2023119540
出願日
2023-07-24
発明の名称
積層体の分離回収方法
出願人
artience株式会社
代理人
主分類
C08J
11/06 20060101AFI20250129BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】
本発明の課題は、プラスチック基材からの印刷層や接着剤層の脱離性に優れ、さらに、脱離層より脱離した成分のプラスチック基材への再付着が抑制された、プラスチックリサイクルに適した積層体の効率のよい分離回収方法を提供することにある。さらに、回収したプラスチック基材を溶融混練して得られる成形用材料の製造方法、及び、成形用材料を加熱成形して得られる高品位な成型体の製造方法を提供することにある。
【解決手段】
少なくとも、第1の基材及び第1の基材に接して第1の脱離層を備える積層体から、第1の基材を分離回収する積層体の分離回収方法であり、下記工程を含む、積層体の分離回収方法。
(工程1)上記積層体を、塩基性化合物を含む第1の脱離液に一定時間浸漬した状態で静置させる工程。
(工程2)工程1を経た積層体を、塩基性化合物を含む第2の脱離液中で積層体を攪拌することで脱離層を脱離させて、第1の基材を回収する工程。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも、第1の基材及び第1の基材に接して第1の脱離層を備える積層体から、第1の基材を分離回収する積層体の分離回収方法であり、下記工程1及び2を含む、積層体の分離回収方法。
(工程1)上記積層体を、塩基性化合物を含む第1の脱離液に一定時間浸漬した状態で静置させる工程。
(工程2)工程1を経た積層体を、塩基性化合物を含む第2の脱離液中で積層体を攪拌することで脱離層を脱離させて、第1の基材を回収する工程。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
第1の基材が、ポリオレフィン基材である、請求項1に記載の分離回収方法。
【請求項3】
積層体が、第2の基材をさらに備える、請求項1に記載の分離回収方法。
【請求項4】
積層体が、第2の基材に接する第2の脱離層をさらに備える、請求項3に記載の分離回収方法。
【請求項5】
積層体が、ポリオール成分とポリイソシアネート成分を含む2液硬化型の接着剤層をさらに備える、請求項1に記載の分離回収方法。
【請求項6】
積層体が、包装体である請求項1記載の分離回収方法。
【請求項7】
第1の脱離液、および/または第2の脱離液が、水と界面活性剤と含む、請求項1に記載の分離回収方法。
【請求項8】
工程1の所要時間1に対して、工程2の所要時間が1以下である、請求項1に記載の分離回収方法。
【請求項9】
請求項1~8いずれか1項に記載の分離回収方法で分離回収された基材1を溶融混練することを特徴とする、成形用材料の製造方法。
【請求項10】
請求項9に記載の製造方法により製造されてなる成形用材料を、加熱成形することを特徴とする、成形体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、少なくとも第1の基材、及び第1の基材に接する脱離層を備える積層体から基材を分離回収する方法に関する。本発明の他の実施形態は、分離回収された基材から成形用材料の製造方法及び成形体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、プラスチックフィルムを原料とするパッケージ、プラスチックボトル、その他プラスチック製品は、海洋にゴミとして廃棄又は投棄され環境汚染問題となっている。これらのプラスチック製品は海水中で分解されてサブミクロンサイズの破片(マイクロプラスチック)となり海水中に浮遊する。当該マイクロプラスチックは、魚類等の海洋生物に摂取されることで生物体内中に濃縮され、当該海洋生物を食料として摂取する海鳥や人間の健康にも影響することが懸念されている。
【0003】
上記プラスチック製品としては、プラスチックフィルムを使用した複層構成の食品包装パッケージ等が挙げられ、このような食品包装パッケージでは、フィルム基材としてポリエステル基材、ナイロン基材(NY)、ポリプロピレン基材(PP)、ポリエチレン基材(PE)等、種々のプラスチック基材が使用されている。これらフィルム基材は、印刷インキにより印刷が施され、接着剤等を介して他のフィルム基材や熱溶融樹脂基材と貼り合わされた後に、カットされ熱融着されてパッケージとなる。しかしながら、このような複層構成の食品包装パッケージは、相溶しない異種の材料が複数混合しているため、このままではマテリアルリサイクルができないという問題がある。
【0004】
このような複層構成の包装材のマテリアルリサイクルについて、例えば、特許文献1には、所定の酸価を有するポリウレタン樹脂を含む脱離層を備える積層体をアルカリ水溶液で処理することで、表刷り構成だけでなく複層構成の積層体から印刷層を脱離する技術が開示されている。
特許文献2には、所定の酸価を有するポリエステルポリオール系接着剤を備える積層体をアルカリ水溶液で処理することで、複層構成の積層体から接着剤層を脱離する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1及び2に記載の脱離工程において、生産性を向上させるために、アルカリ水溶液に対する包装材の処理量を増やすと、脱離性が低下し、さらに、プラスチック基材から分離した印刷層や接着剤層が細かく分散されて、分離したプラスチック基材に再付着してしまうという課題が発生する。そしてこのような基材をリサイクルして得られる成形用材料は、着色による外観低下や物理性状の低下を引き起こす。
【0005】
また特許文献3には、アルカリ脱離可能なインキ層を備えたシュリンクラベルを、アルカリ浸漬し、その後水浸漬時に攪拌することで、前記シュリンクラベルからインキ層を除去する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献3に記載の技術はシュリンクラベルという特殊基材その技術を転用して、汎用の基材を用いた複層構成の積層体から印刷層や接着剤層を脱離するのは困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-090627号公報
特開2020-084130号公報
国際公開第2021/225070号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって本発明の課題は、プラスチック基材からの印刷層や接着剤層の脱離性に優れ、さらに、脱離層より脱離した成分のプラスチック基材への再付着が抑制された、プラスチックリサイクルに適した積層体の効率のよい分離回収方法を提供することにある。さらに、回収したプラスチック基材を溶融混練して得られる成形用材料の製造方法、及び、成形用材料を加熱成形して得られる高品位な成型体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明者らは、鋭利検討の結果、以下の方法により、課題が解決することを見出した。
すなわち、本発明は、
少なくとも、第1の基材及び第1の基材に接して第1の脱離層を備える積層体から、第1の基材を分離回収する積層体の分離回収方法であり、下記工程1及び2を含む、積層体の分離回収方法に関する。
(工程1)上記積層体を、塩基性化合物を含む第1の脱離液に一定時間浸漬した状態で静置させる工程。
(工程2)工程1を経た積層体を、塩基性化合物を含む第2の脱離液中で積層体を攪拌することで脱離層を脱離させて、第1の基材を回収する工程に関する。
【0009】
また、本発明は、第1の基材が、ポリオレフィン基材である、上記分離回収方法に関する。
【0010】
また、本発明は、積層体が、第2の基材をさらに備える、上記いずれかの分離回収方法に関する。
(【0011】以降は省略されています)
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