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公開番号2025034559
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023141019
出願日2023-08-31
発明の名称ポリエステル樹脂の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08G 63/78 20060101AFI20250306BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 本発明は、回収PETボトルフレークを原料とする、色調が良好な再生ポリエステル樹脂の製造方法を提供する。
【解決手段】 回収PETボトルフレークを150~210℃で熱処理した後に、黄変したフレークを除去したフレークを原料することで達成される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
PETボトルフレークを150~210℃で熱処理した後、黄変したフレークを除去し、次いで溶融させ、チップ化するポリエステル樹脂の製造方法。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
前記黄変したフレークを除去したフレークを、グリコール成分とともにエステル化工程に供給し、解重合してオリゴマーを得て、前記オリゴマーを再度重縮合して得られるポリエステルを溶融、チップ化する、請求項1に記載のポリエステル樹脂の製造方法。
【請求項3】
前記黄変したフレークの色調b値が、12.5以上である、請求項1または2に記載のポリエステル樹脂の製造方法。
【請求項4】
請求項1の製造方法で得られたポリエステル樹脂の窒素原子含有量が、10ppm以下であるポリエステル樹脂。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はポリエステル樹脂の製造方法に関するものである。更に詳しくは、色調良好な再生ポリエステル樹脂の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエステルはその優れた性質のゆえに、繊維用、フィルム用をはじめ広く種々の分野で用いられており、近年はリサイクル原料を用いた環境配慮型素材への注目が高まっている。中でも、飲料用PETボトルやフィルム等に成形、使用されたポリエステル樹脂、すなわち使用済みポリエステル製品を回収し、そのフレークを原料として使用することは、資源リサイクル化の手法として高い注目を集めている。
【0003】
一方で、回収した使用済みポリエステル製品を原料とする再生ポリエステル樹脂は、再生ポリエステル樹脂の成型時に受ける熱履歴に加え、一次製品に至るまでの化学反応や成形工程、および回収後のリサイクル原料化の工程(回収ボトルの粉砕、洗浄、溶融成型等)で受ける熱履歴がある。このため不純物として含まれるポリスチレンや窒素系化合物が熱履歴によって黄変を促進し、得られる再生ポリエステル樹脂の色調悪化が問題となっている。特に再生ポリエステル樹脂を得る際に解重合および再重合を行う場合は、受ける熱履歴がさらに大きくなるため、色調悪化が顕著となる。このような色調悪化は繊維・フィルムと用途を問わず製品の魅力を損ねるものであり、改善する必要があった。このため各種の方法が開示されている。
【0004】
特許文献1には、回収した成形品を粉砕した後に、前記成形品の表面の黄変を除去する工程と黄変した部分を除去する工程、および成形品の表面の色調を測定する工程を繰り返すことで、任意の色調の原料を得る方法が提案されている。表面の黄変を除去する方法としては、物理的手法として研磨、掘削、切削、研削等が挙げられている。また化学的手法として酸化溶液や還元溶液に浸漬、またはかけ流す方法が挙げられている。
【0005】
特許文献2には、リサイクルされたポリエステル樹脂とポリエステル以外の熱可塑性樹脂からなる樹脂組成物に、ベンゾオキサゾール系の蛍光増白剤などの顔料を特定量添加する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015-061751号公報
特開2004-359914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1記載の提案では、本発明で原料とする回収PETボトルフレークの形状の観点から物理的手法による黄変除去は困難であり、また化学的手法による黄変除去においては浸漬・かけ流しのためにコストおよび特殊な設備が必要になるといった課題がある。また特許文献2記載の提案では、得ようとする再生ポリエステル樹脂の特性上、不要な添加物を使用する点で製造原価が悪化したり、意図しない白味を付与してしまったり、再リサイクル化を見据えた場合に不純物を増やしてしまうといった課題がある。
【0008】
本発明は特殊な設備を必要とせず、かつ不要な添加物を用いずに、回収PETボトルフレーク原料から再生ポリエステル樹脂の製造工程で黄変するフレークを除去することで、色調に優れる再生ポリエステル樹脂を製造する方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は、以下の構成により達成される。
PETボトルフレークを150~210℃で熱処理した後、黄変したフレークを除去し、次いで溶融させ、チップ化するポリエステル樹脂の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、特殊な設備を必要とせず、かつ不要な添加物を用いずに、回収PETボトルフレーク原料から再生ポリエステル樹脂の製造工程で黄変するフレークを除去することで、色調に優れる再生ポリエステル樹脂を製造することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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