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公開番号
2025088021
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-11
出願番号
2023202425
出願日
2023-11-30
発明の名称
偏光板成型用ポリエステルフィルム
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
G02B
5/30 20060101AFI20250604BHJP(光学)
要約
【課題】熱成型加工後の外観が良く、偏光板の偏光特性が高い偏光板成型用フィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも2層以上の層からなるポリエステルフィルムであって、主配向軸方向の120℃における10%伸長時の応力Fx10、主配向軸にフィルム面内に垂直な方向の120℃における10%伸長時の応力Fy10とすると、Fx10をFy10で除算したFx10/Fy10が1.3以上3.0以下である、偏光板成型用ポリエステルフィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも2層以上の層からなるポリエステルフィルムであって、主配向軸方向の120℃における10%伸長時の応力をFx10、主配向軸にフィルム面内に垂直な方向の120℃における10%伸長時の応力をFy10としたとき、Fx10をFy10で除算したFx10/Fy10が1.3以上3.0以下である、偏光板成型用ポリエステルフィルム。
続きを表示(約 950 文字)
【請求項2】
前記Fx10が50MPa以下である、請求項1に記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
【請求項3】
波長589nmのリタデーションが1500nm以上5000nm以下である、請求項1に記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
【請求項4】
少なくとも1方の面の表面自由エネルギーが35mN/m以上60mN/m以下である、請求項1に記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
【請求項5】
ポリエステルフィルムに対するフッ素元素の含有量が100質量ppm未満である、請求項1に記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
【請求項6】
前記ポリエステルフィルムの少なくとも1層において、以下(a)~(d)の少なくとも1つを満たす、請求項1に記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
(a)ポリエステルのグリコール成分として炭素数3以上の直鎖脂肪族ジオールを含む
(b)ポリエステルのグリコール成分としてポリアルキレングリコールを含む
(c)ポリエステルのジカルボン酸成分として炭素数8以上の長鎖アルキル基をもつ水素化ダイマー酸を含む
(d)ポリエステルのジカルボン酸成分として炭素数3以上の直鎖脂肪族ジカルボン酸を含む
【請求項7】
主配向軸方向の曲げ剛性と主配向軸にフィルム面内に垂直な方向の曲げ剛性との平均が160mN以下である、請求項1に記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
【請求項8】
少なくとも1方の面が粘着層を介して偏光板と貼り合せて用いられる、請求項1に記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
【請求項9】
偏光板と積層して用いられる偏光板成型用ポリエステルフィルムであって、偏光板の吸収軸と偏光板成型用ポリエステルフィルムの主配向軸の積層体面内でなす角度が-20°以上20°以下または70°以上110°以下で積層して用いられる、請求項1に記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
【請求項10】
湾曲曲面へ偏光板を成型する偏光板の熱成型加工に用いられる、請求項1に記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光板成型用ポリエステルフィルムに関するものであり、偏光板に熱成型加工を施す用途に好適に用いることができる。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
偏光板を熱成型して得られる成型体は、例えば、サングラスやヘルメットシールド、保護面、カメラフィルタ、3Dシネマ、仮想現実および拡張現実ヘッドセットなど多くの用途に用いられる。近年、仮想現実および拡張現実ヘッドセットにおいて、偏光板を熱成型加工してパンケーキレンズと一体化して利用する検討が行われている。
【0003】
特許文献1では、130℃の最大引張強度が0.95N以下の保護フィルムを用いることで、偏光板に用いる熱可塑性樹脂の種類に寄らず保護フィルムを貼り合わせた偏光板を所望の形状に熱曲げ加工を行うことが出来る偏光板成型体の製造方法が記載されている。
【0004】
特許文献2には、曲面ガラスに貼付した際に、貼付後のフィルムの反りや剥がれの抑制が可能なポリエステルフィルムが記載されている。
【0005】
特許文献3には、局所面内複屈折の固定された大きさおよび向きを維持したまま湾曲表面を作り出すように熱成型される光学フィルムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2013-182069号公報
特開2019-108533号公報
特表2023-523127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
熱成型加工された偏光板について、平面状の偏光板の偏光特性が熱成型加工後に維持されることが要求される。しかしながら、この工程には熱および機械的応力が関与するため、外観や偏光性能が損なわれる場合があり、改善が望まれている。特許文献1に記載の製造方法は、熱成型加工において成型型への追従性は得られるものの、高度な偏光特性を必要とする用途においては十分ではなく、改善が必要であった。特許文献2に記載のポリエステルフィルムは、等方的な硬化性樹脂層の成型を想定しており、偏光板のような高度に異方性のある積層体の成型をすると偏光特性が悪化する懸念がある。特許文献3の光学フィルムは、偏光子に積層されたポリマーフィルムの位相差を均一にする技術であり、偏光板のような高度に異方性のある積層体の成型は考慮されておらず、改善が必要であった。
【0008】
本発明の課題は上記した従来技術の問題点を解消することにある。すなわち、熱成型加工後の外観が良く、偏光板の偏光特性が高い偏光板成型用フィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる課題を解決するための本発明の要旨とするところは、以下の通りである。
(1)少なくとも2層以上の層からなるポリエステルフィルムであって、主配向軸方向の120℃における10%伸長時の応力Fx10、主配向軸にフィルム面内に垂直な方向の120℃における10%伸長時の応力Fy10とすると、Fx10をFy10で除算したFx10/Fy10が1.3以上3.0以下である、偏光板成型用ポリエステルフィルム。
(2)前記Fx10は50MPa以下である、(1)に記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
(3)波長589nmのリタデーションが1500nm以上5000nm以下である、(1)または(2)に記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
(4)少なくとも1方の面の表面自由エネルギーが35mN/m以上60mN/m以下である、(1)~(3)のいずれかに記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
(5)ポリエステルフィルムに対するフッ素元素の含有量が100質量ppm未満である、(1)~(4)のいずれかに記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
(6)前記ポリエステルフィルムの少なくとも1層において、以下(a)~(d)の少なくとも1つを満たす、(1)~(5)のいずれかに記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
(a)ポリエステルのグリコール成分として炭素数3以上の直鎖脂肪族ジオールを含む
(b)ポリエステルのグリコール成分としてポリアルキレングリコールを含む
(c)ポリエステルのジカルボン酸成分として炭素数8以上の長鎖アルキル基をもつ水素化ダイマー酸を含む
(d)ポリエステルのジカルボン酸成分として炭素数3以上の直鎖脂肪族ジカルボン酸を含む
(7)主配向軸方向の曲げ剛性と主配向軸にフィルム面内に垂直な方向の曲げ剛性との平均が160mN以下である、(1)~(6)のいずれかに記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
(8)少なくとも1方の面が粘着層を介して偏光板と貼り合せて用いられる、(1)~(7)のいずれかに記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
(9)偏光板と積層して用いられる偏光板成型用ポリエステルフィルムであり、偏光板の吸収軸と偏光板成型用ポリエステルフィルムの主配向軸の積層体面内でなす角度が-20°以上20°以下または70°以上110°以下で積層して用いられる、(1)~(8)のいずれかに記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
(10)湾曲曲面へ偏光板を成型する偏光板の熱成型加工に用いられる、(1)~(9)のいずれかに記載の偏光板成型用ポリエステルフィルム。
【発明の効果】
【0010】
本発明のフィルムは、120℃での主配向軸方向の10%伸張時の応力とその垂直方向の応力との比が、1.3倍以上であることで、熱成型加工後の外観が良く、偏光板の偏光特性が高い偏光板成型用フィルムとして好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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