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公開番号
2025023457
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-17
出願番号
2023127581
出願日
2023-08-04
発明の名称
ポリエステルフィルム
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
C08G
63/16 20060101AFI20250207BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】 本発明は、工程安定性を確保しつつもフィルムの着色が少ないポリエステルフィルムおよびその製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 ポリエステル樹脂を主成分とする基材層を有し、前記ポリエステル樹脂が、線状オリゴマー含有量が100ppm以下であり、ゲルマニウム元素を含有し、下記式(I)を満たすことを特徴とするポリエステルフィルム。
5ppm≦ゲルマニウム元素含有量(質量基準)≦80ppm (I)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリエステル樹脂を主成分とする基材層を有し、前記基材層の線状オリゴマー含有量が5ppm以上100ppm以下であり、かつ前記基材層が下記式(I)を満たすことを特徴とするポリエステルフィルム。
5ppm≦ゲルマニウム元素含有量(質量基準)≦80ppm (I)
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
前記基材層が下記式(II)~(IV)を全て満たす、請求項1に記載のポリエステルフィルム。
5ppm≦マンガン元素含有量(質量基準)≦40ppm (II)
4ppm≦ナトリウム元素含有量(質量基準)≦40ppm (III)
5ppm≦金属元素含有量(質量基準)≦100ppm (IV)
【請求項3】
前記基材層が下記式(V)を満たす、請求項1または2に記載のポリエステルフィルム。
15ppm≦リン元素含有量(質量基準)≦70ppm (V)
【請求項4】
前記リン元素の少なくとも一部が、リン酸およびリン酸ナトリウムに由来する、請求項3に記載のポリエステルフィルム。
【請求項5】
前記基材層の溶融比抵抗値が10.0MΩ・cm以下である、請求項1または2に記載のポリエステルフィルム。
【請求項6】
前記基材層の少なくとも片側の表面上に塗布層を有する、請求項1または2に記載のポリエステルフィルム。
【請求項7】
内部ヘイズが0.5%以下である、請求項1または2に記載のポリエステルフィルム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、着色が少ないポリエステルフィルムに関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリエステルフィルムは機械特性、熱特性、耐薬品性、電気特性、成形性に優れ、様々な用途に用いられている。ポリエステルフィルムの中でも、特にポリエチレンテレフタレート(以降PETと記すことがある。)フィルムは、透明性や加工性に優れていることから、特にディスプレイやタッチパネル用途向けの高透明な光学用フィルムとして好適に用いられている。
【0003】
一般にポリエステル樹脂、特にPETの製造方法としては、テレフタル酸などのジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体とエチレングリコールまたはこれを主体とするグリコールとからエステル化反応物を製造し、このエステル化反応物を重縮合触媒の存在下、高温、高真空下で重縮合する方法が用いられている。
【0004】
ポリエステル樹脂を製造する際の重縮合触媒としては、従来からゲルマニウム化合物、チタン化合物、アンチモン化合物などが用いられているが、安価でかつ触媒活性が優れているアンチモン化合物が最も広く使用されている。しかしながら、アンチモン化合物を重縮合触媒として用いると、ポリエステル樹脂の製造段階において不溶な金属粒子として析出しやすいため、得られたポリエステル樹脂をフィルムに成形加工した際に欠点を生じさせたり、溶融押出し時にアンチモン化合物が微小なゲル化物を誘発させる等の問題があった。
【0005】
また、アンチモン化合物を重縮合触媒として用いる場合、ポリエステル樹脂の分解反応によって、ポリエステル樹脂のモノマー成分や低分子量体(オリゴマー成分)といった線状オリゴマーが発生・増加しやすい。この線状オリゴマーは、製造工程、成形時、及び加工時に揮発・飛散してフィルム等の成形品の表面の汚れを誘発することや、工程の汚れを引き起こすことがある。そしてこれらの汚れは、最終的に得られる成形品の品位悪化に繋がる。
【0006】
さらには、アンチモン化合物やチタン化合物を重縮合触媒として用いると、ポリエステル樹脂が黄変・着色しやすい傾向があり、高透明なフィルムを得にくいといった問題もある。特に近年においては、光学用を中心とする高透明フィルムに対する品質要求がますます高くなっており、機械特性や熱特性を維持しながら上記のような問題を改善する技術が望まれている。
【0007】
これらの課題に対して、以下の文献に示されるような検討がされてきている。例えば、特許文献1では、線状オリゴマーの成分比率を特定範囲とすることによって口金由来のスジを低減し、フィルム製造工程における工程安定性を確保する技術が開示されている。特許文献2では、特定量のアンチモン、マンガン、ナトリウムを含有させることによって線状オリゴマー発生量を低減し、フィルム製造工程における工程安定性を確保する技術が開示されている。特許文献3では、口金温度をポリエステル樹脂の融点未満に制御することで線状オリゴマー発生量を低減し、フィルム製造工程における工程安定性を確保する技術が開示されている。特許文献4では、フィルム製造工程中に溶媒処理、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、火炎処理などを施すことによってフィルム表面の線状オリゴマーを除去し、フィルム製造工程における工程安定性を確保する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2018/092414号
特開2019-85504号公報
特開平10-180844号公報
特開2001-89590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、ある程度は口金スジの発生を抑制することができるものの、キャストドラムや縦延伸ロールなどといった工程ロールの汚染を抑制することができず、十分な工程安定性が確保できない課題がある。特許文献2や3に記載の方法では、ある程度は線状オリゴマーの発生量を低減することができ工程安定性の改善効果は見られるものの、フィルムの黄変や着色が十分に抑制できない課題がある。特許文献4に記載の方法では、フィルム製造工程中に新たに処理工程を設ける必要があるため既存設備への適用が難しく、また、フィルムの黄変や着色が十分に抑制できない課題がある。
【0010】
本発明は、これらの課題を解決し、製造時の工程安定性を確保しつつも着色が少ないポリエステルフィルムを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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