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公開番号
2025001739
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023101379
出願日
2023-06-21
発明の名称
被膜除去装置および被膜除去方法
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
C08J
11/06 20060101AFI20241226BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】
被膜を有する基材フィルムから、効率的、かつ均一に被膜が除去できる被膜除去装置を提供する。
【解決手段】
本発明の除去装置は、基材フィルムの少なくとも片面に被膜を有する被膜付きフィルムから当該被膜を除去する装置であって、上記被膜を除去するために上記被膜付きフィルムの上記被膜の表面に接触して使用される除去部材と、上記除去部材に対して上記被膜付きフィルムを当該被膜付きフィルムの長手方向に相対的に移動させるための駆動装置と、上記被膜付きフィルムを挟んで上記除去部材とは反対側になる位置に設けられ、上記被膜付きフィルムが上記除去部材に対して相対的に移動しているときの当該被膜付きフィルムの振動を抑えるための振動抑制部材と、を備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基材フィルムの少なくとも片面に被膜を有する被膜付きフィルムから当該被膜を除去する装置であって、
前記被膜を除去するために前記被膜付きフィルムの前記被膜の表面に接触して使用される除去部材と、
前記除去部材に対して前記被膜付きフィルムを当該被膜付きフィルムの長手方向に相対的に移動させるための駆動装置と、
前記被膜付きフィルムを挟んで前記除去部材とは反対側になる位置に設けられ、前記被膜付きフィルムが前記除去部材に対して相対的に移動しているときの当該被膜付きフィルムの振動を抑えるための振動抑制部材と、
を備えた被膜除去装置。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記除去部材に対して前記被膜付きフィルムが相対的に移動する方向を搬送方向として、
前記振動抑制部材が、
前記被膜付きフィルムに接触して使用されるものであって、
前記被膜付きフィルムと前記除去部材との搬送方向上流側の接点から前記被膜付きフィルムと当該振動抑制部材との搬送方向上流側の接点までの前記被膜付きフィルムの長手方向の長さが0.00~0.10mの範囲となるように配置されている、
請求項1の被膜除去装置。
【請求項3】
前記振動抑制部材が、前記被膜付きフィルムと当該被膜付きフィルムの長手方向に1×10
-5
~5×10
-2
mの範囲の長さで接触するように配置されている、請求項2の被膜除去装置。
【請求項4】
前記振動抑制部材が、
前記被膜付きフィルムに接触して使用されるものであって、
前記被膜付きフィルムの表面に接触する部分のJIS-A硬度が5~65°の範囲である、請求項1または3の被膜除去装置。
【請求項5】
前記振動抑制部材がローラー形状である、請求項4の被膜除去装置。
【請求項6】
前記被膜付きフィルムの長手方向の少なくとも一方向に10~1000N/mの範囲で張力を付与するように調整された張力付与機構を備え、
前記除去部材が、前記被膜付きフィルムの幅方向からの観察視において、当該除去部材を挟んだ前記被膜付きフィルムのなす角度が20~150°の範囲となるように配置されている、
請求項1または3の被膜除去装置。
【請求項7】
前記除去部材に対して前記被膜付きフィルムが相対的に移動する方向を搬送方向として、
前記除去部材よりも搬送方向上流側に、水を主成分とする洗浄液を前記被膜に表面積1m
2
当たり3~650mlの範囲の量で付与するように調整された水付与機構を備えた、
請求項1または3の被膜除去装置。
【請求項8】
請求項7の被膜除去装置を使用して前記被膜を除去する方法であって、前記被膜が水溶性樹脂からなる層を含む、被膜除去方法。
【請求項9】
請求項3の被膜除去装置を使用して前記被膜を除去する方法であって、前記被膜の最表層が非水溶性樹脂からなる層である、被膜除去方法。
【請求項10】
前記被膜の最表層が非水溶性樹脂からなる層である、請求項8の被膜除去方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性樹脂フィルムの表面の被膜を効率的、かつ均一に除去することが可能な除去装置および除去方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
プラスチックは様々な分野に利用されている一方、マイクロプラスチックなど海洋汚染の原因物とされ、プラスチックによる環境負荷低減が急務となっている。
【0003】
また近年、IoT(Internet of Things)の進化により、コンピュータやスマートフォンに搭載されるCPUなどの電子デバイスが増加し、それに伴い、電子デバイスを駆動するために必要な積層セラミックコンデンサー(MLCC)の数も急激に増加している。このMLCCの一般的な製造方法は、プラスチックの基材フィルム上に離型層を形成した離型フィルムをキャリアシートとして使用し、該離型フィルム上にセラミックグリーンシート層を形成する工程と、該セラミックグリーンシート層を除去してセラミックグリーンシートとする工程がある。この工程において、セラミックシートが除去された離型フィルムは不要物として廃棄されることとなる。
【0004】
すなわち、近年のMLCC数量の急激な増加に伴う離型フィルムの廃棄物増大が環境問題になっており、プラスチックの基材フィルム再利用に向けた取り組みが活発化してきている。離型フィルムに含まれる離型層の成分は、離型性の観点から、一般的には基材フィルムを構成する成分とは異なる組成であるため、離型層が付いた離型フィルムをそのまま再溶融して再生フィルムを製膜した場合、離型層の成分が異物として存在するため、安定製膜をすることができない。
【0005】
特許文献1では、離型フィルムから離型成分を除去する方法として、基材フィルムと離型層との間に水溶性樹脂層を形成した離型フィルムを使用して、温水槽に2秒以上浸漬させた後に、離型フィルム表面をブラシロールで擦過させることで離型層を除去する方法が開示されている。
【0006】
特許文献2では、コーティングによって形成された被膜を有する基材フィルムから被膜を除去する方法として、有機溶剤を貯留した溶解槽を備え、溶解槽の底部には、被膜表面に接触させることが可能なスクレーパーを設置して、搬送される被膜を有する基材フィルムから被膜を溶解、除去する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2004-363140号公報
特開2021-146682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示されている被膜の除去方法は、温水槽内に水溶性樹脂層が溶出するため、処理時間の経過とともに温水中の樹脂濃度が上昇して、初期の除去能力を継続して発現することができないという問題がある。樹脂濃度の上昇を抑制するために、水の供給量を増大する手法を採用した場合でも、水の供給量とともに廃水量も増大するため、洗浄コストが大幅に高くなるだけでなく、環境負荷が大きくなる、という問題がある。
【0009】
また特許文献2に開示されている被膜の除去方法は、被膜を溶解除去するために有機溶剤を用いており、特許文献1と同様に初期の除去能力を継続して発現するために大量の有機溶剤が必要になるため、環境負荷が著しく大きくなるという問題がある。また、溶解槽の底部に設けたスクレーパーが、搬送される被膜を有する基材フィルムの被膜表面に直接接触して、被膜を掻き取る装置構成であるが、基材フィルムが液中を搬送するため、スクレーパーで被膜を掻き取る際に、被膜表面とスクレーパーとの間に有機溶剤が介在しやすく、十分な掻き取り能力を得られないことがある。掻き取り能力を改善するためには、スクレーパーを介して基材フィルムの搬送方向上流側と下流側とのフィルム面がなす角度を鋭角にしていくことが想到されるが、溶解槽を深くする必要があるため、溶解槽の容積が増大して、有機溶剤の使用量をさらに増やすこととなり、環境負荷をさらに悪化させることになる。
【0010】
小型化されたコンパクトな装置とするためには、溶解槽のような大型の設備を省略することが好ましく、大型の装置を必要とする液中の除去処理に代わる、大気中での除去処理が望まれていた。しかしながら大気中での除去処理では搬送されるフィルムが膜振動を起こしやすいために振動により発生する除去不良によって除去残渣が残りやすく、効率的かつ均一に被膜を除去できる除去方法の開発が望まれていた。
(【0011】以降は省略されています)
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