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公開番号2025015417
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2024067529
出願日2024-04-18
発明の名称混雑均衡化のために歩行者を誘導するためのシステムおよび方法
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類G08G 1/005 20060101AFI20250123BHJP(信号)
要約【課題】制御された環境の複数のエリアにわたって混雑を均衡させるために歩行者を誘導するように構成された混雑制御システムを提供する。
【解決手段】混雑制御システムは、複数のセンサおよび歩行者誘導装置に作動的に接続される。センサは、制御された環境内のさまざまな場所における歩行者混雑レベルに対応する測定値を捕捉するように構成される。これらの測定値は混雑制御システムに与えられる。混雑制御システムは、測定値を使用して、制御された環境のさまざまな場所における歩行者交通流を求める。次に、混雑制御システムは、測定された混雑レベルと求めた交通流とを使用して、制御コマンドを決定する。制御コマンドは、歩行者誘導装置に与えられ、制御された環境の歩行者に誘導出力を与えることで混雑を均衡および/または減少させるように、歩行者誘導装置を構成する。
【選択図】図1B
特許請求の範囲【請求項1】
制御された環境における混雑を制御するための混雑制御システムであって、前記混雑制御システムは、有線通信チャネルおよび無線通信チャネルのうちの1つまたは組み合わせを介して、前記制御された環境における交通流を示す測定値を収集するように構成された1つまたは複数のセンサと、前記制御された環境に影響を及ぼすように配置された歩行者誘導装置とに、作動的に接続され、前記混雑制御システムは、少なくとも1つのプロセッサと、命令が格納されたメモリとを備え、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記混雑制御システムに、
前記制御された環境における交通流の現在の状態を示す測定値を収集することと、
前記制御された環境における群衆行動の力学のシステムの混雑モデルを含むコスト関数を最適化することにより、前記歩行者誘導装置に対する制御コマンドを生成することとを実行させ、前記混雑モデルは、混雑の次の状態を、前記歩行者誘導装置に影響される前記交通流の現在の状態の影響を受ける混雑の現在の状態に結び付け、さらに、前記混雑制御システムに、
前記歩行者誘導装置を、前記制御コマンドによって定められる誘導出力を生成するように制御することを実行させる、混雑制御システム。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記コスト関数は、前記コスト関数がモデル予測制御関数となるように、予測ホライズン内の異なる時点にわたって最適化される、請求項1に記載の混雑制御システム。
【請求項3】
前記予測ホライズン内において前記交通流の複数の状態が一定のままである、請求項2に記載の混雑制御システム。
【請求項4】
前記予測ホライズン内において前記交通流の複数の状態が変動する、請求項2に記載の混雑制御システム。
【請求項5】
前記予測ホライズン内の異なる時点における前記交通流の複数の状態に対応する値が、履歴データに基づいて定められる、請求項4に記載の混雑制御システム。
【請求項6】
前記混雑モデルは、前記混雑の現在の状態と、前記交通流の現在の状態と、前記交通流の現在の状態の変化を定めるクロージャ項との組み合わせに基づき、前記制御コマンドの値の関数として、前記混雑の次の状態を定める、請求項1に記載の混雑制御システム。
【請求項7】
前記クロージャ項は、異なる人々に対する前記制御コマンドの効果を示す0と1との間の乗数で乗算される、請求項6に記載の混雑制御システム。
【請求項8】
前記乗数は、前記制御コマンドの異なる値に対して固定される、請求項7に記載の混雑制御システム。
【請求項9】
前記乗数は、1つ以上の歩行者属性と学習された経路設定パラメータとに基づいて決定される、請求項7に記載の混雑制御システム。
【請求項10】
前記学習された経路設定パラメータは、前記制御コマンドの測定された効果に基づく、請求項9に記載の混雑制御システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、概して歩行者の誘導に関し、より具体的には混雑レベルの均衡化のために歩行者の経路設定を行うためのシステムおよび方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
群衆管理は、大規模な集会における安全性および交通結節点(鉄道の駅、バス停、空港などを含む)のような混雑する場所における安全性の保証という重要な側面である。さらに、異なる歩道にわたって均衡化された混雑レベルは、歩行者の平均歩行速度を増し、交通の流れを効率的に維持することを可能にする。鉄道の駅における混雑レベルの均衡化は特に重要であり、その理由は、ホームでの混雑レベルが不均衡であると、列車の異なる部分における乗車時間のばらつきにより、乗客処理能力が低下することにある。不均衡な乗客混雑レベルは、個々の車両の乗客搭乗率の不均衡にもつながり得る。
【0003】
従来、鉄道の駅で移動している歩行者は、この鉄道の駅の異なるエリアまたはホームの異なる部分における混雑レベルを意識していなかった。たとえば、鉄道の駅のコンコースにいる乗客は、大抵の場合、乗客が階段を上がるまたは降りることを要求するホームの混雑レベルを確認できない。そのため、歩行者は、混雑度が低いホームの部分で待機するという、情報を得た上での判断を行うことができない。
【0004】
それ故に、群衆管理および混雑均衡化に関する上記問題を克服することが必要とされている。より具体的には、乗車効率および人々を処理する能力を高めるために、ホームのあまり混雑していない部分および/またはあまり混雑していない歩道に向かって歩行者を誘導するための方法およびシステムを開発することが必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、概して、鉄道の駅のような制御された環境のエリア全体にわたって混雑を均衡させるために歩行者を誘導するように構成された、混雑制御システムを対象とする。この混雑制御システムは、複数のセンサ(たとえば人感センサ、モーションセンサなど)と、歩行者誘導装置(たとえば矢印ディスプレイ、スピーカシステム、照明システムなど)とに、作動的に接続される。センサは、制御された環境内のさまざまな場所における歩行者混雑レベルに対応する測定値を捕捉するように構成される。これらの測定値は混雑制御システムに提供される。混雑制御システムは、捕捉された測定値を使用して、制御された環境のさまざまな場所における歩行者交通流を求める。次に、混雑制御システムは、測定された混雑レベルおよび求めた交通流を使用して、制御コマンドを決定する。制御コマンドは、歩行者誘導装置(たとえば視覚ディスプレイ、スピーカシステム、照明システムなど)に提供されて、この装置を、制御された環境の歩行者に誘導出力を与えて混雑を均衡させるおよび/または低減するように、構成する。
【0006】
制御されていない交通流は、制御下の環境において混雑をもたらし得る。本明細書で使用される、交通流および/または歩行者交通流は、公共の空間における人々の移動を意味する。歩行者の量、密度、および歩行速度、ならびに交通流を制御するための信号のタイミングおよび調整等の、多数の側面が、交通流に影響する可能性がある。これに対し、混雑は、歩行者交通等の交通の円滑な流れを妨げる、過剰な過密または妨害の状態を意味する。混雑は、歩行者の量が多い、道路、幹線道路、交差点、または公共の空間で発生する可能性がある。
【0007】
本開示のいくつかの実施形態は、交通流を制御するために多くの技術を使用することができるが、実際の多くの用途では交通流そのものではなく混雑を制御する必要がある、という認識に基づいている。そのため、交通流を制御するために設計された方法に加えてまたはその代わりに、環境内の1つ以上の場所における混雑を制御するために設計された方法が必要とされている。
【0008】
本開示のいくつかの実施形態は、交通流および混雑を、制御下の環境における群衆行動の力学のシステムの状態とみなすことができる、という認識に基づいている。そのような力学的システムは、群衆流および歩行者循環の力学の仮想システムであるが、群衆の行動を力学的システムとして扱うことにより、いくつかの実施形態が制御理論を適用して混雑を管理することを可能にする。
【0009】
そのため、本開示のいくつかの実施形態の目的は、制御下の領域における群衆行動の力学のシステムのモデルを提供することである。このモデルを混雑モデルと呼ぶ場合がある。混雑モデルは、環境の中への、環境からの、および環境の中での歩行者の移動を記述するように構成されてもよい。それに加えて、またはその代わりとして、いくつかの実施形態の目的は、制御領域に影響を及ぼすように配置された歩行者誘導装置の誘導出力に影響される歩行者行動の力学を捕捉するシステムのモデルを提供することである。歩行者誘導装置の例は、歩行者を導くために設定可能な標識(矢印等)を表示する表示装置、音声指示を出力するスピーカ、および、光の強度を用いて交通流に影響を与える照明器具を含み得る。さまざまな種類の装置のこれらの出力はすべて、群衆の力学を捕捉する力学的システムのモデルへの制御入力として扱うことができる。
【0010】
本開示のいくつかの実施形態は、交通流は群衆行動の力学的システムの過渡的状態とみなすことができるのに対し、混雑はこの力学的システムの定常状態とみなすことができる、という認識に基づいている。本明細書で使用される力学的システムは、関連空間内のある点の時間依存性を関数が記述するシステムである。混雑をこのシステムの定常状態として扱うことにより、いくつかの実施形態は、混雑のモデルが、逆の方法(混雑に対する交通流の時間依存性を記述するために交通流モデルを使用する)ではなく、交通流に対する混雑の時間依存性を記述しなければならない、という認識に基づいている。そのようなモデルを本明細書では混雑モデルと呼ぶ。
(【0011】以降は省略されています)

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