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公開番号
2025015055
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023118147
出願日
2023-07-20
発明の名称
開閉式サンシェード構造物
出願人
平岡織染株式会社
代理人
主分類
E04H
15/54 20060101AFI20250123BHJP(建築物)
要約
【課題】巻き取り皺、及び巻皺膨れを生じ難い収納型サンシェード構造物の提供であり、さらには遮熱性を有し、耐候性にも優れ耐用年数が延長され、しかも彩色自在な開閉式サンシェード構造物の提供。
【解決手段】三角形の天井膜と、4本の支柱、A,B,C,D、及びロープ軸、からなるサンシェード構造物であって、支柱が三角形「A-B-C」に配置(Dは一辺上に配置)し、ロープ軸をDとその対角を結ぶ支柱間(例えばA-D)に常設し、天井膜は、1つの角と、その角が対向する辺の中間(近傍)を結ぶ直線(例えばA-D)部分をロープ軸に固定し、他の2つの角を、ロープ軸が固定されない支柱(例えばB,C)に着脱自在に固定する展張と、この支柱から天井膜の固定を解きロープ軸に巻き取る収納が可能であり、かつ天井膜が、経糸条、及び緯糸条を含み、この何れか一方の糸条がロープ軸と70°~90°の角度で交差する配置とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
三角形の天井膜と、4本の支柱、A,B,C,D、及びロープ軸、からなるサンシェード構造物であって、前記天井膜が、熱可塑性樹脂組成物で被覆された織物からなる、ターポリン、帆布、及びメッシュシートの何れか、またはこれらの併用であり、前記4本の支柱が三角形に配置された態様(4本の支柱のうち支柱Dは三角形「A-B-C」の任意の一辺上の中間、またはその近傍に配置される)であり、前記ロープ軸は、前記支柱Dと対向する角を結び、三角形を二分する支柱間(A-D、またはB-D、またはC-D)に常設され、前記天井膜は、1つの角と、その角が対向する辺の中間、またはその近傍を結ぶ直線部分が前記ロープ軸に固定され、他の2つの角が、前記ロープ軸が固定されない支柱(B,C、またはA,C、またはA,B)に着脱自在に操作ロープで固定される4本支柱展張と、この支柱から前記天井膜の操作ロープ固定が解かれて、前記ロープ軸に巻き取られる2支柱間支持収納が可能であり、かつ前記天井膜が、経糸条、及び緯糸条(またはバイアス糸条)を含み、この何れか一方の糸条が前記ロープ軸と70°~90°の角度で交差する配置であることを特徴とする開閉式サンシェード構造物。
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【請求項2】
三角形の天井膜と、1本の支柱/建物壁面固定、及びロープ軸、からなるサンシェード構造物であって、前記天井膜が、熱可塑性樹脂組成物で被覆された織物からなる、ターポリン、帆布、及びメッシュシートの何れか、またはこれらの併用であり、前記1本の支柱と建物壁面固定両端が三角形に配置され、前記ロープ軸は建物壁面に常設され、前記天井膜は、その1つの辺が前記ロープ軸に固定され、対角が支柱に着脱自在に操作ロープで固定される1本の支柱/建物壁面固定展張と、この支柱から前記天井膜の操作ロープ固定が解かれて、前記ロープ軸に巻き取られる建物壁面固定収納が可能であり、かつ前記天井膜が、経糸条、及び緯糸条(またはバイアス糸条)を含み、前記経糸条が前記ロープ軸と70°~90°の角度で交差する配置であることを特徴とする開閉式サンシェード構造物。
【請求項3】
前記熱可塑性樹脂組成物が、ケト/エノール型互変異性体(ベンゾトリアゾール系互変異性体、トリアジン系互変異性体、及びジフェニルケトン系系互変異性体、から選ばれた1種以上)、及び近赤外線反射性金属酸化物を含む請求項1または2に記載の開閉式サンシェード構造物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、設営と解除が容易で、かつ天井膜の寸法安定性に優れた開閉式サンシェード(ファーリングシェード)構造物に関し、さらには遮熱性を有し、耐候性にも優れ耐用年数が延長され、彩色自在な開閉式サンシェード(ファーリングシェード)構造物に関する。
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【背景技術】
【0002】
ターポリンを天井膜とするサンシェードは、大小様々な形態で、一軒家の庭、マンションのベランダ、店舗、中大型商業施設、屋外イベント会場、キャンプ場、海の家、などにタープテントとして広く普及していて、これらは4~100m
2
サイズの天幕をロープで吊って展張固定しただけの簡素な構造物である。中でも一軒家のベランダや庭、マンションのベランダ、店舗などの住居空間では、昨今ターポリン以外にカラフルなファブリック調の素材が使用されている。また中大型商業施設、屋外イベント会場などでは50~100m
2
サイズのサンシェードが用いられることがあるが、強風で煽られ易いために通気性のメッシュ素材が使用されている。これらのサンシェードは、家屋、建物や庭の景観に馴染むエクステリアとして日常的に常設されることが多いが、台風接近、突風・竜巻などの緊迫下には、その設営を速やかに撤収する必要がある特許文献1には、ベランダの窓や出入り口から差し込む目差しを遮るためのテント式日除け装置であって、強風が吹いた場合には自動的にテントが巻き取られて、風で吹き飛ばされることがないようにした外部日除け装置の発明が開示されている。また特許文献2には、無風あるいは微風の時は、日除けシートの形状をそのまま保持し、ある程度以上の風を受けると、日除けシートの隅角端部が風に倣ってなびくように動き、日除けシートに作用した風を逃がすことができるようにした日除け装置の発明が開示されている。また本出願人は、天然繊維調の和み(おだやかな)外観を有し、しかも遮熱効果・耐久性・外界透視性に優れたファブリック調の日除け材、ブラインド材用遮熱性メッシュシートの発明を特許文献3に開示した。
【0003】
最近、収納型サンシェードとして、セイルボート、クルーザーヨットの帆を畳んだり、巻き取る際に使われるファーリングを応用した収納型サンシェード構造物(例えば特許文献2の図1~7)がタープテントの発展型として注目されている。収納型サンシェード構造物は、シェード(四角形、または三角形)と支柱などの支柱、及びスイベル機構からなる構造物で、展張されたサンシェードは、強風時にスイベル機構のロープ軸により巻き取って風圧から逃れることで破壊から守ることを可能とする。このように手軽な折り畳み傘のようなサンシェード構造物は軽量で、日除け、雨除けとして適宜活用し、不要時には巻き取り収納することが日常作業として容易である。このシェードの素材には、機能、デザインに応じて、織物、編物、メッシュ、樹脂加工布など、従来の日除けテント素材から選択して使用される。特に編物だと多方向における伸縮性に富み、展張時や巻取り時の変形に自在対応可能な特徴を有するが、例えば四角形のシェードの4角支持の緊張力が、四角形の辺を円弧状に湾曲させた形状とする難点がある。この対策には支持点を各辺に増やして、円弧状の湾曲を抑える手段が挙げられるが、それではシェードの展張、収納に手間が掛かり、収納型シェードの有用性を損なうことになる。一方、織物では伸縮性に乏しく、展張時の緊張力で四角形の辺が円弧状に湾曲するような現象を生じさせないものの、長期間の張力で織組織に弛みを生じ、この弛みが巻取り時の皺となり皺が巻重なっての皺膨れとなることがあった。これは織物が経糸条と緯糸条とが直交する交絡で形成され、織物の経方向、及び緯方向に対する張力には寸法安定性に優れ、変形しずらい特性を発現するが、斜めからの張力に対しては、張点方向に経糸条と緯糸条とが引き吊り、織組織に変形歪を生じるためである。この変形歪は特に空隙率の高いメッシュ織物(樹脂加工織物を含む)でより顕著となるが、メッシュシートは、意匠性、軽量性、採光性、通気性に優れると同時に、弱い降雨時には目合い(空隙部)に表面張力による水膜効果で雨の滴下防止にもなることから近年はサンシェードとしての需要が高くなっている。従って織物、編物、メッシュ、樹脂加工布などのシェード素材には寸法安定性と堅牢性が強く求められていて、収納型サンシェード構造物のシステム設計においても寸法安定性の課題は重要なものとなっているが、特許文献1、2のテント式日除けシートなどには、このようなシェード生地の弛みによる巻皺の重要な問題、その改善ニーズに対する記載はなされていない。また昨今ではよりシェード素材自体のライフサイクルを長いものとすることで、廃棄物量を減らすこと、すなわち新たなシェード素材製造のための石油資源の使用を抑えることによる、将来的な二酸化炭素排出量削減社会の構築という世界的な取り組みへの適合が課題となっている。またその一方で、サンシェード素材には、織物、編物、メッシュ、樹脂加工布などの形態を問わず、夏の電力使用量削減のための遮熱効果が期待されており、これらの社会的ニーズは収納型サンシェード構造物の設計においても同様に不可欠となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-266502号公報
特開2015-004224号公報
特開2015-093392号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明における解決課題は、天井膜に、巻き取り皺、及び巻皺膨れを生じ難い収納型サンシェード構造物の提供であり、さらには遮熱性を有し、耐候性にも優れ耐用年数が延長され、しかも彩色自在な開閉式サンシェード構造物の提供である。耐用年数の延長ニーズは、サンシェード(天井膜)の廃棄、張替交換サイクルを長くすることにより、新たなサンシェードの製造を抑える波及効果によって石化資源の消費を抑え、持続性の地球環境保全への貢献をすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる点を考慮し検討を重ねた結果、三角形の天井膜と、4本の支柱、A,B,C,D、及びロープ軸、からなるサンシェード構造物であって、前記天井膜が、熱可塑性樹脂組成物で被覆された織物からなる、ターポリン、帆布、及びメッシュシートの何れか、またはこれらの併用であり、前記4本の支柱が三角形に配置された態様(4本の支柱のうち支柱Dは三角形「A-B-C」の任意の一辺上の中間、またはその近傍に配置される)であり、前記ロープ軸は、前記支柱Dと対向する角を結び、三角形を二分する支柱間(A-D、またはB-D、またはC-D)に常設され、前記天井膜は、1つの角と、その角が対向する辺の中間、またはその近傍を結ぶ直線部分が前記ロープ軸に固定され、他の2つの角が、前記ロープ軸が固定されない支柱(B,C、またはA,C、またはA,B)に着脱自在に操作ロープで固定される4本支柱展張と、この支柱から前記天井膜の操作ロープ固定が解かれて、前記ロープ軸に巻き取られる2支柱間支持収納が可能であり、かつ前記天井膜が、経糸条、及び緯糸条(またはバイアス糸条)を含み、この何れか一方の糸条が前記ロープ軸と70°~90°の角度で交差する配置であることによって、巻き取り皺、及び巻皺膨れを生じ難い収納型サンシェード構造物が得られることを見出して本発明を完成させるに至った。巻き取り皺、及び巻皺膨れを生じ難い収納型サンシェード構造物を得るための要件は、天井膜の経糸条がロープ軸と70°~90°の角度で交差する配置であること、または緯糸条(またはバイアス糸条)がロープ軸と70°~90°の角度で交差する配置であることで、この角度は90°~110°と同義である。
【0007】
本発明の開閉式サンシェード構造物は、三角形の天井膜と、1本の支柱/建物壁面固定、及びロープ軸、からなるサンシェード構造物であって、前記天井膜が、熱可塑性樹脂組成物で被覆された織物からなる、ターポリン、帆布、及びメッシュシートの何れか、またはこれらの併用であり、前記1本の支柱と建物壁面固定両端が三角形に配置され、前記ロープ軸は建物壁面に常設され、前記天井膜は、その1つの辺が前記ロープ軸に固定され、対角が支柱に着脱自在に操作ロープで固定される1本の支柱/建物壁面固定展張と、この支柱から前記天井膜の操作ロープ固定が解かれて、前記ロープ軸に巻き取られる建物壁面固定収納が可能であり、かつ前記天井膜が、経糸条、及び緯糸条(またはバイアス糸条)を含み、前記経糸条が前記ロープ軸と70°~90°の角度で交差する配置であることによって、巻き取り皺、及び巻皺膨れを生じ難い収納型サンシェード構造物が得られることを見出して本発明を完成させるに至った。巻き取り皺、及び巻皺膨れを生じ難い収納型サンシェード構造物を得るための要件は、天井膜の経糸条がロープ軸と70°~90°の角度で交差する配置であること、または緯糸条がロープ軸と70°~90°の角度で交差する配置であることで、この角度は90°~110°と同義である。
【0008】
本発明の開閉式サンシェード構造物は、前記熱可塑性樹脂組成物が、ケト/エノール型互変異性体(ベンゾトリアゾール系互変異性体、トリアジン系互変異性体、及びジフェニルケトン系系互変異性体、から選ばれた1種以上)、及び近赤外線反射性金属酸化物を含むことが好ましい。このケト/エノール型互変異性体は、太陽光(紫外線)の刺激で、エノール型異性体と、ケト型異性体とのナノ秒単位の相互変換を繰り返すことで、熱可塑性樹脂組成物内にエノール型とケト型の異性体が平衡状態で共存し、受けた紫外線エネルギーを相互変換の分子振動の熱エネルギーに替えて系外放出する、エネルギー減衰作用の発現で紫外線による天井膜へのダメージを軽減させることができ、それによって天井膜(ターポリン、帆布、メッシュシート)の耐候性、耐久性を向上させる。また近赤外線反射性金属酸化物を含むことによって天井膜(ターポリン、帆布、メッシュシート)の任意の彩色を可能とすると同時に天井膜に遮熱効果を付与し、さらに耐候性、耐久性を向上させることを同時可能とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、巻き取り皺、及び巻皺膨れを生じ難い収納型サンシェード構造物を得ることができる。さらには遮熱性を有し、耐候性にも優れ耐用年数が延長され、しかも彩色自在な開閉式サンシェード構造物の提供も可能とする。具体的に開閉式サンシェード構造物は、大小様々な形態で、一軒家の庭、マンションのベランダ、店舗、中大型商業施設、屋外イベント会場、キャンプ場、海の家、などに使用できる。特に、収納型サンシェード構造物の天井膜(ターポリン、帆布、メッシュシート)の耐用年数が延長されることによって、廃棄頻度(すなわち張替)が減り、同時に天井膜の新たな生産量も減ること、さらには遮熱効果も加わって二酸化炭素排出の要因となる石化資源の消費を抑え、持続性の地球環境保全に貢献することが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の開閉式サンシェード構造物(4本支柱)の展張を示す図
本発明の開閉式サンシェード構造物(4本支柱)の収納を示す図
ロープ軸に対する天井膜の糸条角度(実施例・比較例)
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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