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公開番号2025012263
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023114983
出願日2023-07-13
発明の名称インクジェット記録装置
出願人京セラドキュメントソリューションズ株式会社
代理人弁理士法人 佐野特許事務所
主分類B41J 2/17 20060101AFI20250117BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】簡易な構成でフラッシングにより吐出されたインク滴をインク受け部に効率よく到達させて、ミストによる機内汚染を抑制可能なインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】インクジェット記録装置は、記録ヘッドと、搬送部材と、制御部と、インク回収部と、インク通過路と、吸引部と、を備える。インク通過路は、搬送部材とインク受け部との間に形成される。吸引部は、インク受け部に連結され、開口部を通過したインクをインク通過路内の空気と共に吸引する。搬送部材は、搬送方向に対し開口部の上流側に空気流通孔が形成されている。搬送方向における開口部と空気流通孔との間隔は、インク通過路の搬送方向の幅よりも小さい。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
インクを吐出する複数のノズルを有する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドから吐出される前記インクが通過する開口部を有し、記録媒体を搬送する搬送部材と、
前記記録ヘッドおよび前記搬送部材の駆動を制御して、画像記録に寄与するタイミングとは異なるタイミングで前記記録ヘッドの前記ノズルから前記インクを吐出させて前記開口部を通過させるフラッシングを実行する制御部と、
前記搬送部材を挟んで前記記録ヘッドに対向配置され、前記フラッシングの実行時に前記開口部を通過した前記インクを受けるインク受け部を有するインク回収部と、
前記搬送部材と前記インク受け部との間に形成され、前記開口部を通過した前記インクが通過するインク通過路と、
前記インク受け部に連結され、前記開口部を通過した前記インクを前記インク通過路内の空気と共に吸引する吸引部と、
を備えたインクジェット記録装置において、
前記搬送部材は、前記搬送方向に対し前記開口部の上流側に空気流通孔が形成されており、
前記搬送方向における前記開口部と前記空気流通孔との間隔は、前記インク通過路の前記搬送方向の幅よりも小さいことを特徴とするインクジェット記録装置。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記搬送部材には、前記記録媒体の搬送方向および前記搬送方向と直交する幅方向に並ぶ複数の前記開口部で構成される開口部群が1箇所以上に形成されており、前記開口部群は、前記搬送方向に対し最上流側に位置する最上流側開口部を含み、
前記搬送方向における前記最上流側開口部と前記空気流通孔との間隔は、前記インク通過路の前記搬送方向の幅よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
【請求項3】
前記開口部は、前記幅方向に所定の間隔で複数形成されており、
前記空気流通孔は、前記開口部と同一の個数および間隔で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
【請求項4】
前記搬送部材は、前記記録媒体を負圧吸引によって前記搬送部材に吸着させるための空気流を通過させる多数の吸引孔が形成されており、
前記搬送方向に対し前記開口部の上流側直近に形成された前記吸引孔は、前記空気流通孔を兼ねることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット記録装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、インクジェットプリンターなどのインクジェット記録装置において、インクの乾燥によるノズルの目詰まりを低減または予防するために、定期的にノズルからインクを吐き出すフラッシング(空吐出)が行われている。例えば特許文献1のインクジェット記録装置では、記録媒体を搬送する搬送ベルトに開口部を設け、記録ヘッドの各ノズルからインクを吐出させて、搬送ベルトの開口部を通過させるようにしている。
【0003】
上記のようなインクジェット記録装置では、フラッシングにより搬送ベルトの開口部を通過したインク滴は、通常インクを受け止めるインク受け部上に到達し、回収され、廃液としてインク受け部から排出される。ここで、インク受け部を記録ヘッドのインク吐出面の近傍に配置することができれば、ほぼ全てのインク滴をインク受け部で回収することができる。しかし、記録ヘッドとインク受け部との間には搬送ベルトが配置されるため、インク受け部をインク吐出面の近傍に配置することは困難である。その結果、インク滴がインク受け部に到達する前にミスト化し、装置内部を汚染する。
【0004】
吐出されたインク滴の回収性を向上させる方法としては、例えば特許文献2には、廃インクタンク内に高分子多孔質からなるインク吸収体を装填し、このインク吸収体を均等に区分するようにインク排出チューブをインク吸収体に載置したインクジェット記録装置用廃インクタンクが開示されている。インク排出チューブには長手方向に多数の開口部を有し、吐出回復機構により排出された廃インクを接続口から廃インクタンク内に導入し、インク吸収体に均等に廃インクを吸収できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-23374号公報
特開平6-340092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2の方法では、記録ヘッドのインク吐出ノズルからインク受け部までの距離が長い場合に発生するミストや、速度を失ったインク滴を効率よく回収することはできなかった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑み、簡易な構成でフラッシングにより吐出されたインク滴をインク受け部に効率よく到達させて、ミストによる機内汚染を抑制可能なインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、記録ヘッドと、搬送部材と、制御部と、インク回収部と、インク通過路と、吸引部と、を備えたインクジェット記録装置である。記録ヘッドは、インクを吐出する複数のノズルを有する。搬送部材は、記録ヘッドから吐出されるインクが通過する開口部を有し、記録媒体を搬送する。制御部は、記録ヘッドおよび搬送部材の駆動を制御して、画像記録に寄与するタイミングとは異なるタイミングで記録ヘッドのノズルからインクを吐出させて開口部を通過させるフラッシングを実行する。インク回収部は、搬送部材を挟んで記録ヘッドに対向配置され、フラッシングの実行時に開口部を通過したインクを受けるインク受け部を有する。インク通過路は、搬送部材とインク受け部との間に形成され、開口部を通過したインクが通過する。吸引部は、インク受け部に連結され、開口部を通過したインクをインク通過路内の空気と共に吸引する。搬送部材は、搬送方向に対し開口部の上流側に空気流通孔が形成されている。搬送方向における開口部と空気流通孔との間隔は、インク通過路の搬送方向の幅よりも小さい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の第1の構成によれば、開口部がインク通過路の上部を通過した後も、空気流通孔によってインク通過路の内部と外部とが連通された状態が維持される。そのため、吸引風と共にインク滴を吸引して、インク受け部の着弾面にインク滴を着弾させて確実に回収することができる。従って、インク通過路内にインクが滞留することなくインク受け部に確実に回収されるため、搬送部材の汚染やインクジェット記録装置の内部汚染を抑制しつつ、フラッシングによって画像品質を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明のインクジェット記録装置としてのプリンター100の概略構成を示す説明図
本発明のプリンター100が備える記録部9の平面図
本発明のプリンター100の給紙カセット2から第1搬送ユニット5を介して第2搬送ユニット12に至る用紙の搬送経路の周辺の構成を模式的に示す説明図
本発明のプリンター100の主要部のハードウェア構成を示すブロック図
インク回収部31Yとインク回収部に隣接する用紙搬送領域を示す模式図
インク回収部31Yを搬送方向と直交する方向に切断した側面断面図
インク回収部31Yを構成する廃インクタンク33の平面断面図
本発明の第1実施形態に係るプリンター100が備える第1搬送ベルト8の開口部群82周辺の平面図
第1実施形態のプリンター100の、第1搬送ベルト8の開口部群82とインク受け部32a~32cとの位置関係を示す平面図
第1実施形態のプリンター100において、第1搬送ベルト8の最上流側開口部81がインク受け部32a~32cを通過する様子を示す側面断面図
第1実施形態のプリンター100の、第1搬送ベルト8の最上流側開口部81付近の部分拡大図であって、最上流側開口部81と空気流通孔83との位置関係を示す図
本発明の第2実施形態に係るプリンター100が備える第1搬送ベルト8の開口部群82周辺の平面図
第2実施形態のプリンター100において、第1搬送ベルト8の最上流側開口部81がインク受け部32a~32cを通過する様子を示す側面断面図
第2実施形態のプリンター100の、第1搬送ベルト8の最上流側開口部81付近の部分拡大図であって、最上流側開口部81と吸引孔8aとの位置関係を示す図
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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