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公開番号2025011670
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023113907
出願日2023-07-11
発明の名称カムクラッチユニット
出願人株式会社椿本チエイン
代理人個人,個人
主分類F16D 41/06 20060101AFI20250117BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】カムクラッチ製造時の加工工数が少なく難度が低くなるとともに、ローラによる回転抵抗を低減化でき、ローラの位置の自由度が高くローラを最適な場所に配置することが可能で、軽量化が可能なカムクラッチユニットを提供すること。
【解決手段】内輪と外輪の間において周方向に並ぶように配置された複数のカム130及び複数のローラ140と、カム130及びローラ140の周方向の相対的な移動を規制する複数のポケット部151、152を有するケージリング150と、カム130を付勢する環状のスプリング160を備え、カム130は、スプリング160と係合可能な係合部131を有し、ローラ140を収容するポケット部152は、スプリング160に対して軸方向に干渉しない位置に設けられ、スプリング160の両側で周方向に配置が異なること。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
同軸上に相対回転可能に設けられている内輪及び外輪の間に配置される複数のカム及び複数のローラと、前記カム及び前記ローラの周方向の相対的な移動を規制する複数のポケット部を有するケージリングと、前記カムを付勢する少なくとも1つの環状のスプリングを備えたカムクラッチユニットであって、
前記カムは、前記スプリングと係合可能な係合部を有し、
前記ローラを収容するポケット部は、少なくとも1つの前記スプリングに対して軸方向に干渉しない位置に設けられ、
複数の前記ローラを収容するポケット部は、少なくとも1つの前記スプリングの両側で周方向に配置が異なることを特徴とするカムクラッチユニット。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記ローラを収容するポケット部は、少なくとも1つの前記スプリングに対する軸方向の両側で、周方向に交互に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のカムクラッチユニット。
【請求項3】
前記ローラを収容するポケット部は、少なくとも1つの前記スプリングに対する軸方向の一方にのみ設けられていることを特徴とする請求項1に記載のカムクラッチユニット。
【請求項4】
前記スプリングが、2つ以上軸方向の異なる位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のカムクラッチユニット。
【請求項5】
前記ケージリングは、少なくとも1つの前記ポケット部の前記スプリングを挟んで対向する位置に、潤滑調整部を有することを特徴とする請求項1に記載のカムクラッチユニット。
【請求項6】
前記ローラの一部又は全部が、前記カムと軸方向において異なる範囲を含んで配置されていることを特徴とする請求項1に記載のカムクラッチユニット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、入力軸と出力軸との間でトルクの伝達及び遮断を行うカムクラッチユニットに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
カムクラッチとして、同軸上に相対回転可能に設けられている内輪と外輪の間に配置される複数のカムと、カムの周方向の相対的な移動を規制する複数のポケット部を有するケージリングと、カムを付勢する環状のスプリングを備えたものが公知(特許文献1等参照)である。
このようなカムクラッチにおいて、内輪と外輪の同軸性を担保するために、複数のカムの一部を自由回転するローラに置き換えることが考えられる。
例えば、図9乃至図13に示すように、カムクラッチユニット500は、同軸上に相対回転可能に設けられている内輪及び外輪の間に複数のカム530及び複数のローラ540が周方向に配置されるように、カム530及びローラ540がケージリング550のポケット部551に収容され、カム530及びローラ540の周方向の相対的な移動が規制される。
カム530及びローラ540には、それぞれ周方向の溝部535、545を有しており、溝部535、545内に環状のスプリング560が収容されてカム530及びローラ540を内輪側に付勢するように構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-106135号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなカムクラッチユニットでは、摩耗や衝撃に強い材料が要求されるカム及びローラの中央に環状のスプリングが収容される周方向の溝部を有していることから、カム及びローラの製造時の加工工数が大きく難度が高く、加工上、幅寸法に制限があり薄幅化できないという問題があった。
また、ローラは、軸方向の拘束のみされて自由に回転する必要があるが、溝部の底部や側部とスプリングとの間に摩擦摺動が生じることから高速回転時に無視できない回転抵抗を生じるという問題があるとともに、スプリングが摩耗により劣化することで、カムクラッチ自体の寿命に影響を及ぼす虞があった。
また、カムが軸方向に長い場合でも、ローラの軸方向の位置がスプリングの位置に拘束されるため軸方向の最適な箇所のみに設けることができず、軸方向に長いローラとして最適な箇所をカバーした場合、余分な転がり抵抗を生じてしまう虞があった。
【0005】
本発明は、以上のような課題を解決することを目的とするものであり、カムクラッチ製造時の加工工数が少なく難度が低くなるとともに、ローラによる回転抵抗を低減化でき、ローラの位置の自由度が高くローラを最適な場所に配置することが可能で、軽量化が可能なカムクラッチユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、同軸上に相対回転可能に設けられている内輪及び外輪の間に配置される複数のカム及び複数のローラと、前記カム及び前記ローラの周方向の相対的な移動を規制する複数のポケット部を有するケージリングと、前記カムを付勢する少なくとも1つの環状のスプリングを備えたカムクラッチユニットであって、前記カムは、前記スプリングと係合可能な係合部を有し、前記ローラを収容するポケット部は、少なくとも1つの前記スプリングに対して軸方向に干渉しない位置に設けられ、複数の前記ローラを収容するポケット部は、少なくとも1つの前記スプリングの両側で周方向に配置が異なることにより、前記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0007】
本請求項1に記載のカムクラッチユニットによれば、ローラを収容するポケット部は、少なくとも1つのスプリングに対して軸方向に干渉しない位置に設けられ、複数のローラを収容するポケット部は、少なくとも1つのスプリングの両側で周方向に配置が異なることにより、ローラを単純な円筒形状とすることが可能となり製造時の加工工数が少なく難度が低くなる。
また、収容するポケット部の軸方向の位置がスプリングの位置に拘束されることがないため、軸方向の位置によって周方向のローラの数を異なるように配置でき、ローラの位置の自由度が高くローラを最適な場所に配置することが可能で軽量化が可能となる。
さらに、ローラをスプリングと摺動しない位置に配置することが可能となり、ローラの回転抵抗を低減化できる。
【0008】
本請求項2に記載の構成によれば、ローラを収容するポケット部は、少なくとも1つのスプリングに対する軸方向の両側で、周方向に交互に設けられていることにより、周方向のローラの配置数を減らすことなくローラの軸方向長さを小さくして軽量化でき、かつ、スプリングに対する軸方向の両側において荷重分担を均等にすることができる。
本請求項3に記載の構成によれば、前記ローラを収容するポケット部は、少なくとも1つの前記スプリングに対する軸方向の一方にのみ設けられていることにより、軸方向の最も荷重を受ける位置にのみローラを配置することが可能となり、余分な転がり抵抗を抑制することが可能となり、軽量化が可能なとなる。
【0009】
本請求項4に記載の構成によれば、スプリングが、2つ以上軸方向の異なる位置に設けられていることにより、それぞれのスプリングの両側で自由にローラを配置することが可能となり、自由度が向上する。
本請求項5に記載の構成によれば、ケージリングは、少なくとも1つのポケット部のスプリングを挟んで対向する位置に、潤滑調整部を有することにより、潤滑性能を向上することができる。
本請求項6に記載の構成によれば、ローラを収容するポケット部の一部又は全部が、カムを収容するポケット部と軸方向において異なる範囲を含んで配置されていることにより、さらに、ローラの配置の自由度が向上し、最適な位置にローラを配置することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の第1実施形態のカムクラッチユニットの斜視図。
図1に示すカムクラッチユニットのケージリングの斜視図。
図1に示すカムクラッチユニットのカム、ローラの斜視図。
本発明の第2実施形態のカムクラッチユニットの斜視図。
本発明の第3実施形態のカムクラッチユニットの斜視図。
本発明の第4実施形態のカムクラッチユニットの斜視図。
本発明の第5実施形態のカムクラッチユニットの斜視図。
本発明の第6実施形態のカムクラッチユニットの斜視図。
従来のカムクラッチユニットの斜視図。
図9に示すカムクラッチユニットの回転軸方向に見た側面図。
図9に示すカムクラッチユニットのカムの側面図及び正面図。
図9に示すカムクラッチユニットのローラの側面図及び正面図。
図9に示すカムクラッチユニットの一部側面図及び断面図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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