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公開番号2025011022
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-23
出願番号2024076707
出願日2024-05-09
発明の名称細胞ミトコンドリア形態を評価するための方法及びそのシステム
出願人ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー,BECTON, DICKINSON AND COMPANY
代理人個人,個人
主分類C12Q 1/04 20060101AFI20250116BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】試料の細胞の生存能力を決定するために使用するための、細胞ミトコンドリアの形態を評価するための方法を提供する。
【解決手段】蛍光標識されたミトコンドリアを有する試料中の細胞からの光を測定することと、測定された光から細胞ミトコンドリアの画像を生成することと、細胞ミトコンドリアの生成された画像から画像パラメータを計算することと、計算された画像パラメータに基づいて細胞ミトコンドリアの形態を評価する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
方法であって、
蛍光標識されたミトコンドリアを含む試料中の細胞からの光を測定することと、
測定された光から細胞ミトコンドリアの画像を生成することと、
前記細胞ミトコンドリアの生成された画像から画像パラメータを計算することと、
前記細胞ミトコンドリアの計算された画像パラメータに基づいて、前記細胞ミトコンドリアの形態を評価することと、を含む、方法。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記画像パラメータが、定量的な画像パラメータである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記細胞ミトコンドリアの前記形態が、半径方向モーメント画像パラメータに基づいて評価される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記半径方向モーメント画像パラメータが、前記細胞ミトコンドリアから測定された蛍光、前記細胞ミトコンドリアについて測定された光損失、前記細胞ミトコンドリアについて測定された前方散乱光、前記細胞ミトコンドリアについて測定された側方散乱光、及びそれらの組み合わせに基づいて生成された画像から計算される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記細胞ミトコンドリアの前記形態を評価することが、前記細胞ミトコンドリアのサイズを判断することを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記細胞ミトコンドリアの前記形態を評価することが、前記細胞ミトコンドリアの点状度を判断することを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記細胞ミトコンドリアの前記形態を評価することが、前記細胞ミトコンドリアの形状を判断することを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記細胞ミトコンドリアの前記形状が、球形、紡錘形、楕円形、細長い形状、及び平坦な形状からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ミトコンドリアが、1つ以上の親油性カチオン性フルオロフォアで標識される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記ミトコンドリアが、ミトコンドリアタンパク質との共有結合を形成するフルオロフォアで標識される、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【背景技術】
【0001】
ミトコンドリアは、形態的変化を受け、細胞におけるエネルギー恒常性を調節する、非常に動的な細胞内小器官である。ミトコンドリア形態の動的変化は、融合(接合)及び分裂(分割)の連続サイクルによって特徴付けられ、疾患進行における細胞代謝及び機能において役割を果たす。
続きを表示(約 2,500 文字)【0002】
単離された細胞の質は、下流分析における分子生物学アッセイを実施するために非常に重要であることが従来知られている。しかしながら、時間のかかる下流分子生物学ワークフローに注力する前に、細胞単離物中のミトコンドリアの形態学的状態を迅速に判断するために利用可能な単純なアッセイは存在せず、このため、しばしばコストのかかる配列決定が行われる。
【0003】
高解像度の顕微鏡を使用して、試料中の細胞ミトコンドリアを視覚化することができるが、そのような視覚化のために顕微鏡の焦点を合わせることは困難であり、限られた数の画像は、ミトコンドリアの形態及び単離された細胞の質を表さない場合がある。
【0004】
選別フローサイトメータなどのフロー式粒子選別システムは、粒子の少なくとも1つの測定された特性に基づいて、流体試料中の粒子を選別するために使用される。粒子又はその構成要素は、検出を容易にするために、蛍光色素で標識することができ、スペクトル的に異なる蛍光色素を使用して、異なる粒子又は構成要素を標識することによって、多数の異なる粒子又は構成要素が、同時に検出され得る。フロー式粒子選別システムにおいて、流体懸濁液中の分析物結合ビーズ、又は個々の細胞などの粒子は、センサが、ストリーム中に含有される、選別されるタイプの粒子を検出する、検出領域によって、ストリーム中を通過する。センサは、選別されるタイプの粒子を検出すると、関心対象の粒子を選択的に単離する選別機構をトリガする。
【0005】
検出された光から生成されたデータを使用して、構成要素の分布を記録することができ、所望の材料が選別され得る。試料中の粒子を選別するために、液滴帯電機構が、フローストリームのブレークオフポイントで、選別される粒子タイプを含有するフローストリームの液滴に電荷を帯電する。液滴は、静電場を通過させられ、液滴の極性及び電荷の大きさに基づいて、1つ以上の収集容器内に偏向される。帯電していない液滴は、静電場によって偏向されない。
【発明の概要】
【0006】
本開示の態様は、(例えば、試料の細胞の生存能力を決定するために使用するための)細胞ミトコンドリアの形態を評価するための方法を含む。ある特定の実施形態による方法は、蛍光標識されたミトコンドリアを有する試料中の細胞からの光を測定することと、測定された光から細胞ミトコンドリアの画像を生成することと、細胞ミトコンドリアの生成された画像から画像パラメータを計算することと、計算された画像パラメータに基づいて細胞ミトコンドリアの形態を評価することと、を含む。主題の方法を実践するためのシステム及び集積回路デバイス(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ)もまた、説明される。非一時的コンピュータ可読記憶媒体もまた、提供される。
【0007】
実施形態では、フローストリーム中の試料中の細胞ミトコンドリアの形態は、少なくとも細胞ミトコンドリアの画像パラメータに基づいて評価される。いくつかの事例では、画像パラメータは、定量的な画像パラメータである。いくつかの事例では、細胞ミトコンドリアの形態は、半径方向モーメント画像パラメータに基づいて評価される。いくつかの事例では、画像パラメータは、ミトコンドリアを染色するために使用されるフルオロフォアの半径方向モーメントを含む。いくつかの事例では、半径方向モーメント画像パラメータは、細胞ミトコンドリアから測定された蛍光、細胞ミトコンドリアについて測定された光損失、細胞ミトコンドリアについて測定された前方散乱光、細胞ミトコンドリアについて測定された側方散乱光、及びそれらの組み合わせに基づいて生成された画像から計算される。
【0008】
いくつかの事例では、形態を評価することは、細胞ミトコンドリアのサイズを判断することを含む。いくつかの事例では、形態を評価することは、細胞ミトコンドリアの点状度を判断することを含む。いくつかの事例では、形態を評価することは、例えば、形状が球形、紡錘形、楕円形、細長い形状、及び平坦な形状であり得る細胞ミトコンドリアの形状を判断することを含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、ミトコンドリアは、1つ以上の親油性カチオン性フルオロフォアで標識される。いくつかの事例では、ミトコンドリアは、ミトコンドリアタンパク質との共有結合を形成するフルオロフォアで標識される。いくつかの事例では、親油性カチオン性フルオロフォアは、フルオロフォアをミトコンドリアタンパク質に結合するためのチオール反応性部分を有する。いくつかの事例では、ミトコンドリアは、ミトコンドリア脂質との共有結合を形成するフルオロフォアで標識される。いくつかの事例では、ミトコンドリアは、内側ミトコンドリア膜を染色するフルオロフォアで標識される。
【0010】
いくつかの実施形態では、計算される画像パラメータは、フルオロフォアの半径方向モーメントである。いくつかの事例では、方法は、細胞ミトコンドリアの生成された画像の画素密度を計算することを含む。いくつかの事例では、画像パラメータは、細胞ミトコンドリアの重心からの各画素の距離によって重み付けされた生成された画像中の画素の合計を判定することによって計算される。いくつかの事例では、細胞ミトコンドリアの形態は、生成された画像中のミトコンドリアの画素の加重和を所定の閾値と比較することによって評価される。ある特定の事例では、生成された画像中のミトコンドリアの画素の加重和が、所定の閾値に等しいか、又はそれを超えるとき、細胞は、活性化されていると判定される。ある特定の事例では、生成された画像中のミトコンドリアの画素の加重和が所定の閾値未満であるとき、細胞は、活性化されていないと判定される。
(【0011】以降は省略されています)

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