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公開番号2024167016
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-29
出願番号2023083531
出願日2023-05-19
発明の名称細胞チップ
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類C12N 11/04 20060101AFI20241122BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】細胞の乾燥耐性、細胞の保持性、及び匂い物質等の化学物質の検出性に優れた細胞チップを提供すること。
【解決手段】細胞とゾル化可能なゲルとを含む区画を含む、細胞チップ。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
細胞とゾル化可能なゲルとを含む区画を含む、細胞チップ。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記ゲルが、温度制御、光照射、又は薬剤添加によりゾル化可能なゲルである、請求項1に記載の細胞チップ。
【請求項3】
前記ゲルが温度制御によりゾル化可能なゲルである、請求項2に記載の細胞チップ。
【請求項4】
前記ゲルのゾル化温度が40℃以下である、請求項3に記載の細胞チップ。
【請求項5】
前記ゲルのゾル化温度が30℃以下である、請求項3に記載の細胞チップ。
【請求項6】
前記ゲルのゾル-ゲル転移温度が4~25℃である、請求項3に記載の細胞チップ。
【請求項7】
前記ゲルがゾル化後に、粘度が20mPa・s以下であるゾルを形成する、請求項1に記載の細胞チップ。
【請求項8】
前記ゲルの4℃における貯蔵弾性率が0.01~20kPaである、請求項1に記載の細胞チップ。
【請求項9】
前記ゲルをゾル化後に前記細胞と被検化学物質とを接触させることを含む前記被検化学物質の検出方法に用いるための、請求項1~8のいずれかに記載の細胞チップ。
【請求項10】
前記細胞からの光の検出に用いるための、請求項1~8のいずれかに記載の細胞チップ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞チップ等に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
ヒトの特定の疾患や精神状態等を特徴付ける匂い物質群が同定されており、診断マーカーとしての利用価値が高いことから、これらをターゲットとした様々な匂いセンサの開発が盛んになっている。生物の嗅覚受容体は、多様性、感度、選択性等の面で半導体等の従来の匂いセンサ素子にはない優れた特性を有することから、嗅覚受容体をセンサ素子とした新しい匂いセンサの開発が期待されている。
【0003】
特許文献1では、改変嗅覚受容体を発現する細胞や改変嗅覚受容体を備える脂質二重膜を匂いセンサとして用いることについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2022/024902号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
嗅覚受容体等のセンサタンパク質を備える脂質二重膜を人工的に調製する工程を有する匂いセンサは、製造効率が必ずしも十分ではないため、匂いセンサのさらなる製造効率向上が求められている。そこで、センサタンパク質を発現する細胞を利用することに着目した。
【0006】
匂いセンサ等の化学物質センサとして細胞を利用する場合、利用の簡便性の観点からは、細胞をその都度培養して調製して利用するという形態ではなく、予め細胞が容器などに保持されたものを調製しておき、それを必要な場合に利用するという形態が望ましい。後者の形態の場合、細胞の利用時まで細胞を乾燥させないことが必要であり、また製造元から利用場所までの搬送等を考慮すると細胞が安定に保持されていることが重要である。
【0007】
また、疾患等の判定に用いるという観点からは、互いに異なる嗅覚受容体を発現する複数種の細胞を同時に利用できることが望ましい。この観点から、細胞チップとしての利用が望ましい。
【0008】
そこで、本開示は、細胞の乾燥耐性、細胞の保持性、及び匂い物質等の化学物質の検出性に優れた細胞チップを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は研究を進める中で、細胞とハイドロゲルとを含む区画を含む細胞チップであれば、細胞を乾燥から防ぐことができ、且つ細胞を安定に保持できることに着目した。しかし、ハイドロゲル存在下では、化学物質添加後のセンサタンパク質の応答活性の上昇がなだらかであり、迅速且つ安定な活性測定ができないことが分かった。本発明者は、この知見に基づいて、細胞とゾル化可能なゲルとを含む区画を含む、細胞チップ、であれば、上記課題及び上記問題を解決できることを見出した。即ち、本開示は、下記の態様を包含する。
【0010】
項1. 細胞とゾル化可能なゲルとを含む区画を含む、細胞チップ。
(【0011】以降は省略されています)

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