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公開番号
2025022449
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-14
出願番号
2023127032
出願日
2023-08-03
発明の名称
多孔質セラミックス積層体及び分離膜
出願人
住友化学株式会社
代理人
弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類
C04B
41/85 20060101AFI20250206BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】2種以上の層が積層された多孔質セラミックス積層体であって、積層界面での剥離が抑制された多孔質セラミックス積層体を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、セラミックス骨梁と細孔で構成される第1の多孔質セラミックス層の上に、一層以上の他の多孔質セラミックス層が積層された多孔質セラミックス積層体であって、前記細孔の分岐点の個数が、前記セラミックス骨梁と細孔の合計体積の1μm
3
あたり1.0×10
6
個以上である多孔質セラミックス積層体である。第1の多孔質セラミックス層表面の、ISO25178に従って求められる突出谷部の体積が0.56ml/m
2
超であることが好ましい。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
セラミックス骨梁と細孔で構成される第1の多孔質セラミックス層の上に、一層以上の他の多孔質セラミックス層が積層された多孔質セラミックス積層体であって、
前記細孔の分岐点の個数が、前記セラミックス骨梁と細孔の合計体積の1μm
3
あたり1.0×10
6
個以上である多孔質セラミックス積層体。
続きを表示(約 730 文字)
【請求項2】
第1の多孔質セラミックス層表面の、ISO25178に従って求められる突出谷部の体積が0.56ml/m
2
超である請求項1に記載の多孔質セラミックス積層体。
【請求項3】
前記他の多孔質セラミックス層が、二層以上で構成される請求項1または2に記載の多孔質セラミックス積層体。
【請求項4】
前記他の多孔質セラミックス層は、前記積層体の積層方向に平行な断面における円相当粒子径が1μm未満である小粒子を含む層であり、
前記第1の多孔質セラミックス層の前記他の多孔質セラミックス層側の表面に前記小粒子と、円相当粒子径が2μm~25μmである大粒子とが存在している請求項1または2に記載の多孔質セラミックス積層体。
【請求項5】
前記小粒子を含む層が、前記小粒子を含みかつ前記大粒子を含まない外側層と、前記小粒子と大粒子の両方を含む中間層から構成される請求項4に記載の多孔質セラミックス積層体。
【請求項6】
第1の多孔質セラミックス層表面に存在する前記大粒子の円相当粒子径の平均値が、前記第1の多孔質セラミックス層の平均細孔直径D
50
の0.3倍以上である請求項4に記載の多孔質セラミックス積層体。
【請求項7】
前記大粒子及び小粒子はいずれも無機酸化物である請求項4に記載の多孔質セラミックス積層体。
【請求項8】
チューブ状またはモノリス状である請求項1または2に記載の多孔質セラミックス積層体。
【請求項9】
請求項1または2に記載の多孔質セラミックス積層体を含む分離膜。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、多孔質セラミックス積層体及び分離膜に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
多孔質セラミックス体は、精密濾過膜、限外濾過膜、ナノ濾過膜、逆浸透膜、イオン交換膜、ガス分離膜などの、気体又は液体である流体の分離、濃縮または濾過等の機能を有する膜として様々な分野で利用されている。
【0003】
上記のような分野に好適に用いられる多孔質セラミックス体は、分離等の機能を十分に発揮しつつ、多孔質セラミックス体中に流体が流れやすいことが重要であるため、細孔直径の小さな機能層と、これを支持する細孔直径の大きな支持層を含む2種以上の層の積層体で構成されることが通常である。
【0004】
特許文献1には、基材となるアルミナ質多孔体の表面に、当該アルミナ質多孔体の平均細孔直径より小さな平均細孔直径を有する多孔質セラミック膜を一層以上積層してなるセラミックフィルターが開示されている。特許文献1では、基材となるアルミナ質多孔体において、気孔率、平均気孔径を調整するとともに、チタン、マンガン及び銅からなる群より選択される少なくとも一種の金属酸化物をアルミナに対して所定量含むことで、アルカリ性溶液と酸性溶液とに対する耐食性が改善できることが記載される。
【0005】
また、特許文献2には、特許文献1と同様に、基材となるアルミナ質多孔体の表面に、当該アルミナ質多孔体の平均細孔直径より小さな平均細孔直径を有する多孔質セラミック膜を一層以上積層してなるセラミックフィルターが開示されている。特許文献2では、基材となるアルミナ質多孔体において、気孔率、平均気孔径を調整するとともに、酸化チタンと、銅、マンガン、カルシウム及びストロンチウムからなる群より選択される少なくとも一種の元素とを所定量含むことで、高い初期強度を有すると共に、アルカリ性溶液と酸性溶液とに対する耐食性が改善できることが記載される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2010-228946号公報
特開2010-228948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
2種以上の層が積層される積層体では、積層体に負荷がかかった際に積層界面の結合が強くなければ、積層界面で剥離が生じる。
【0008】
前記した特許文献1、2でも、分離膜の構造体として積層体を開示しているが、積層界面での剥離については検討されていない。そこで、本発明は、2種以上の層が積層された多孔質セラミックス積層体であって、積層界面での剥離が抑制された多孔質セラミックス積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を達成した本発明は、以下の通りである。
[1]セラミックス骨梁と細孔で構成される第1の多孔質セラミックス層の上に、一層以上の他の多孔質セラミックス層が積層された多孔質セラミックス積層体であって、
前記細孔の分岐点の個数が、前記セラミックス骨梁と細孔の合計体積の1μm
3
あたり1.0×10
6
個以上である多孔質セラミックス積層体。
[2]第1の多孔質セラミックス層表面の、ISO25178に従って求められる突出谷部の体積が0.56ml/m
2
超である[1]に記載の多孔質セラミックス積層体。
[3]前記他の多孔質セラミックス層が、二層以上で構成される[1]または[2]に記載の多孔質セラミックス積層体。
[4]前記他の多孔質セラミックス層は、前記積層体の積層方向に平行な断面における円相当粒子径が1μm未満である小粒子を含む層であり、
前記第1の多孔質セラミックス層の前記他の多孔質セラミックス層側の表面に前記小粒子と、円相当粒子径が2μm~25μmである大粒子とが存在している[1]~[3]のいずれかに記載の多孔質セラミックス積層体。
[5]前記小粒子を含む層が、前記小粒子を含みかつ前記大粒子を含まない外側層と、前記小粒子と大粒子の両方を含む中間層から構成される[4]に記載の多孔質セラミックス積層体。
[6]第1の多孔質セラミックス層表面に存在する前記大粒子の円相当粒子径の平均値が、前記第1の多孔質セラミックス層の平均細孔直径D
50
の0.3倍以上である[4]または[5]に記載の多孔質セラミックス積層体。
[7]前記大粒子及び小粒子はいずれも無機酸化物である[4]~[6]のいずれかに記載の多孔質セラミックス積層体。
[8]チューブ状またはモノリス状である[1]~[7]のいずれかに記載の多孔質セラミックス積層体。
[9][1]~[8]のいずれかに記載の多孔質セラミックス積層体を含む分離膜。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、第1の多孔質セラミックス層とその上に積層された他の多孔質セラミックス層との間で剥離強度が向上した多孔質セラミックス積層体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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