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公開番号2025044327
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-02
出願番号2023151831
出願日2023-09-20
発明の名称磁器及び磁器の製造方法
出願人佐賀県,有限会社淵野陶土
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C04B 33/24 20060101AFI20250326BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】焼成工程における、温度帯内での異なる温度差に基づく、焼成変形量の差異(変化率)が抑制された磁器を提供する。
【解決手段】本発明に係る磁器は、不可避的不純物を除き、酸化物基準で、二酸化ケイ素44質量%以上%60質量%以下と、酸化アルミニウム10質量%以上15質量%以下と、酸化カルシウム10質量%以上20質量%以下と、アルカリ金属酸化物0.3質量%以上1.3質量%以下と、五酸化二リン14質量%以上24質量%以下と、を含む主原料組成物からなる。
【選択図】 図5
特許請求の範囲【請求項1】
不可避的不純物を除き、酸化物基準で、二酸化ケイ素44質量%以上%60質量%以下と、酸化アルミニウム10質量%以上15質量%以下と、酸化カルシウム10質量%以上20質量%以下と、アルカリ金属酸化物0.3質量%以上1.3質量%以下と、五酸化二リン14質量%以上24質量%以下と、を含む主原料組成物からなる磁器。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記主原料組成物以外の副原料組成物を有する請求項1に記載の磁器。
【請求項3】
前記主原料組成物が95質量%以上である請求項2に記載の磁器。
【請求項4】
結晶相としてクリストバライトを有する請求項1に記載の磁器。
【請求項5】
X線回折パターンにおける2θ=21.7°のクリストバライトの第1ピークが、2θ=20.7°のα石英の第2ピークより大きい請求項4に記載の磁器。
【請求項6】
前記主原料組成物の原料として、長石の配合割合が7質量%未満である請求項1に記載の磁器。
【請求項7】
不可避的不純物を除き、酸化物基準で、二酸化ケイ素44質量%以上%60質量%以下と、酸化アルミニウム10質量%以上15質量%以下と、酸化カルシウム10質量%以上20質量%以下と、アルカリ金属酸化物0.3質量%以上1.3質量%以下と、五酸化二リン14質量%以上24質量%以下と、を含有する主原料組成物からなる陶土を調整する調整工程と、
前記調整工程で調整された陶土を成形し、成形体となす成形工程と、
前記成形工程で成形された成形体を、1150℃以上1330℃以下で焼成する焼成工程と、を有する磁器の製造方法。
【請求項8】
前記主原料組成物以外の副原料組成物を有する請求項7に記載の磁器の製造方法。
【請求項9】
前記主原料組成物が95質量%以上である請求項8に記載の磁器の製造方法。
【請求項10】
前記主原料組成物の原料として、長石の配合割合が7質量%未満である請求項7に記載の磁器の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、五酸化二リンが14質量%以上(骨灰25%質量%以上に相当)含有された磁器材料であっても、焼成変形量が抑制された磁器とその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
硬質磁器においては、釉層と素地の間に絵を描く下絵と呼ばれる加飾技法が用いられる。下絵付けを行うためにはまず700乃至1000℃の温度で磁器材料の素焼きを行い、吸水性の残る素地に絵付けを行い施釉し1200乃至1400℃の温度で本焼きを行う。この製造工程では本焼きの際に表面に軟化した釉が存在するため、素地の焼成変形を、サヤと呼ばれる型で支えようとすると釉とサヤが融着し製品を得ることができないため、サヤを用いることはない。
【0003】
ボーンチャイナに代表される骨灰磁器は白さや透光性や強度等の点で優れており高級食器などに広く用いられている。骨灰磁器は軟質磁器とも呼ばれ磁器化時のガラス量が多いために磁器化後の過焼成により急速に焼成変形が大きくなるという特徴がある。なお、磁器化とは磁器原料が焼成により焼結が進行しほぼ吸水が無くなった状態を指す。
【0004】
ボーンチャイナの製造ではまず1200乃至1400℃の温度で締め焼きを行い、釉薬を施釉したのちに焼成変形の起こらない1100℃程度の温度で釉焼を行う(特許文献1参照)。焼成変形の大きさを利用することで締め焼きの際に、サヤに沿って素地を変形させ非常に高精度の製品を製造することができる。一方で、過焼成により急速に焼成変形が大きくなる骨灰磁器では焼成温度のわずかな違いにより製品形状が大きく変化し歩留まりが低下する。このため、従来の骨灰磁器においては、磁器の組成や、磁器の製造工程に改善の余地があった。
【0005】
特許文献2には、製造工程を簡略化するため、素焼き、施釉、本焼成の工程によるボーンチャイナの製造方法が提案されている。また、特許文献3にも素焼き、施釉、本焼成の工程によるボーンチャイナの製造方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2011-121850号公報
特開昭53-052514号公報
特開2016-79074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2記載の従来技術においては、原料に融材である長石を7%以上配合した調合で生素地を得ている。しかしながら、このような配合であると、本焼時に焼成温度の上昇とともに焼成変形が大きく進展してしまう、という問題があった。また、本焼時における焼成温度の温度幅は、1230℃以上1270℃以下であり、当該温度幅は40℃と狭い。このため、焼成炉内に温度分布があり、当該温度幅から外れた空間が炉内に存在するような場合には、焼成変形が大きい製品が発生し、歩留まりが悪化する、という問題もあった。
【0008】
特許文献3記載の従来技術においては、本焼成温度は、1200℃以上1250℃以下の温度範囲が指定されている。このような温度範囲を維持するためには、炉内の温度差の非常に小さい焼成炉を用い、厳密な焼成温度の管理を行わないと歩留まり良く製造できない、という問題があった。 なお、陶磁器の量産に用いられる窯における炉内温度差が40℃以上あるのが一般的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記のような課題を解決するものであって、所定の温度帯で焼成工程を実施したとき、その温度帯内での異なる温度差に基づく、焼成変形量の差異(変化率)が抑制された磁器、及び、そのような磁器の製造方法を提供することにある。
【0010】
このために、本発明に係る磁器は、例えば、不可避的不純物を除き、酸化物基準で、二酸化ケイ素44質量%以上%60質量%以下と、酸化アルミニウム10質量%以上15質量%以下と、酸化カルシウム10質量%以上20質量%以下と、アルカリ金属酸化物0.3質量%以上1.3質量%以下と、五酸化二リン14質量%以上24質量%以下と、を含む主原料組成物からなることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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